メマツヨイグサ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
メマツヨイグサ
Oenothera biennis
Oenothera biennis
分類APG III
: 植物界 Plantae
階級なし : 被子植物 angiosperms
階級なし : 真正双子葉類 eudicots
: フトモモ目 Myrtales
: アカバナ科 Onagraceae
亜科 : Onagroideae
: Onagreae
: マツヨイグサ属 Oenothera
: メマツヨイグサ O. biennis
学名
Oenothera biennis
L.[1]
シノニム

Onagra biennis
(L.) Scop.

和名
メマツヨイグサ(雌待宵草)、アレチマツヨイグサ
英名
common evening primrose

メマツヨイグサ(雌待宵草、学名: Oenothera biennis)は、アカバナ科マツヨイグサ属2年草道端荒れ地などに生える雑草

この草は北アメリカ原産で、アメリカ原住民は傷などに利用し、今日では月見草油としても用いられるが、その効果を裏付ける研究は十分ではない[2]

形態・生態[編集]

草丈は50~150cm[3]に上向きのをもつ[3]

の先端はとがり、浅い鋸歯がある。葉の主脈は赤くなる[3]。花の咲いているうちから下葉から紅葉していく[4]

は、夕方黄色い花が咲く[2]。花は萎れても赤くならない[3]

花弁と花弁の間に隙間のあるものをアレチマツヨイグサOenothera parviflora)と呼ぶ場合もある[5]。メマツヨイグサより花が小さく、早咲型である。

分布・生育地[編集]

北アメリカ原産で、欧州や南半球でも生育する[2]。日本では明治時代に確認された帰化植物

利用[編集]

アメリカ原住民は、植物全体を傷に、根を痔に、葉は軽症の傷や、消化器の不良、咽喉の痛みに使った[2]。今日ではその油が、月見草油(evening primrose oil)として利用され、湿疹、関節リウマチ、月経前症候群、更年期症状に利用されているが、ほとんどの健康状態に関しての科学的証拠が十分ではなく、湿疹では役に立たないと考えられる[2]。乳がんに効くのではと取り上げられたこともあった[6]。油は、ほとんどの人に安全である[2]

月見草油にはγ-リノレン酸が含まれる[2]

脚注[編集]

  1. ^ 米倉浩司; 梶田忠 (2003-). “「BG Plants 和名−学名インデックス」(YList)”. 2012年6月15日時点のオリジナルよりアーカイブ。2011年8月12日閲覧。
  2. ^ a b c d e f g "Evening primrose oil" NIH, Update:2016, NCCIH No.D341.
  3. ^ a b c d 亀田龍吉『ポケット図鑑 身近な草花300 郊外』文一総合出版、2019年、99頁。 
  4. ^ 亀田龍吉『落ち葉の呼び名事典』世界文化社、2014年10月5日、89頁。ISBN 978-4-418-14424-2 
  5. ^ 野に咲く花』、221頁。 
  6. ^ Plant oil 'acts like cancer drug' (bbc, 2 November 2005)

参考文献[編集]

関連項目[編集]

外部リンク[編集]