メガゾーン23
メガゾーン23 | |
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ジャンル | SFロボットアニメ |
OVA:メガゾーン23 | |
原作 | 石黒昇 |
監督 | 石黒昇 |
脚本 | 星山博之 |
キャラクターデザイン | 平野俊弘/美樹本晴彦 |
メカニックデザイン | 柿沼秀樹/荒牧伸志/宮尾岳 |
アニメーション制作 | アートランド/アートミック |
製作 | (株)あいどる/ビクター音楽産業(株) |
発売日 | 1985年3月9日 |
収録時間 | 80分(初期発売版)/81分(DVD版) |
話数 | 全1話 |
映画:メガゾーン23 | |
封切日 | 1985年3月23日 |
上映時間 | 107分[1] |
OVA:メガゾーン23 PART II 秘密く・だ・さ・い | |
原作 | 石黒昇 |
監督 | 板野一郎 |
脚本 | 星山博之 |
キャラクターデザイン | 梅津泰臣/美樹本晴彦 |
メカニックデザイン | 荒牧伸志 |
アニメーション制作 | AIC/アートランド/アートミック |
製作 | (株)あいどる/ビクター音楽産業(株) |
発売日 | 1986年5月30日 |
収録時間 | 80分(初期発売版)/83分(DVD版) |
話数 | 全1話 |
映画:メガゾーン23 PART II 秘密く・だ・さ・い | |
封切日 | 1986年4月26日 |
上映時間 | 80分[2] |
OVA:MEGAZONE23 III | |
原作 | 荒牧伸志 |
監督 | 荒牧伸志/八谷賢一 |
脚本 | 有井絵武 |
キャラクターデザイン | 北爪宏幸/美樹本晴彦 |
アニメーション制作 | AIC/アートミック |
製作 | ビクター音楽産業 |
発売日 | 1989年9月28日(イヴの目覚め) 1989年12月22日(解放の日) |
収録時間 | イヴの目覚め:52分/解放の日:50分 |
話数 | 全2話 |
映画:MEGAZONE23 III | |
封切日 | 1989年11月25日 |
上映時間 | 100分 |
ゲーム:メガゾーン23 青いガーランド | |
ゲームジャンル | SFコマンドバトルアドベンチャー |
対応機種 | PlayStation 3 |
発売元 | コンパイルハート |
メディア | Blu-ray Disc |
プレイ人数 | 1人 |
発売日 | 2007年9月13日 |
レイティング | CERO:A(全年齢対象)(ゲーム本編) CERO:B(12才以上対象)(同梱DVD) |
セーブファイル容量 | 4075KB以上 |
その他 | 限定版には設定資料集と『MEGAZONE23 PART II INTERNATIONAL』[注 1]を同梱 |
テンプレート - ノート |
『メガゾーン23』(MEGAZONE 23、メガゾーンツースリー)は、1985年3月9日に発売された日本のOVA作品。製作は株式会社あいどる(小野寺脩一)・ビクター音楽産業(現:JVCケンウッド・ビクターエンタテインメント。以下、ビクター音産)。アニメ制作はアートランド・アートミック。略称「MZ23」。
本項ではAICが制作に加わった本作の続編作品『メガゾーン23 PART II 秘密く・だ・さ・い』、『MEGAZONE23 III』についても併せて解説する。
以降、特筆しない場合は第1作目に関する記述のみとする。また、本項では便宜上第1作目を『PART I』、第3作目を『PART III』と表記する(本来は「III」のみでPARTは付かない)。
概要
アートミックが企画した1983年のテレビアニメ『機甲創世記モスピーダ』の後番組の企画が原型。ビックウエストのテレビアニメ『超時空要塞マクロス』のスタッフだった石黒昇、美樹本晴彦、平野俊弘(現:平野俊貴)、板野一郎などが再び結集して制作に当たることがセールスポイントにされた。このこともあり、メカと美少女・アイドル歌手(声優も現実の新人アイドル歌手)・巨大宇宙船内の都市と、『マクロス』と共通するモチーフが意識して本編に用いられた。ただし、ストーリー的にはコアなアニメファンを対象としたOVAということもあり、歌が世界を平和にした『マクロス』とは対照的に、歌が軍事的プロパガンダに使用されている。また、OVAであることでベッドシーンが作中に取り入れられている(具体的な性描写はない非18禁OVAである)ことも特徴である。
『PART I』は公称約2万6千本のセールスというヒットを記録し、東京・歌舞伎町の名画座ミラノ等で単館の劇場公開もなされた[注 2]。また、オリコンの調査によると本作のセルビデオの初週売上はアニメで過去最高となる7,590本で、第1位を獲得。累計でも26,518本になり、OVAでも過去最高の売上になる(いずれも当時)[3]。本作や『幻夢戦記レダ』の商業的成功により、メカと美少女という一大潮流が当時のOVA業界内外を席捲することになった[4](当時の販売形態やOVAを取り巻く状況などの情報については、#トピックスを参照)。
この人気を受け、翌年の1986年にはAICが制作に加わった続編『PART II』がリリース。1989年には『PART I』『PART II』の数百年後を舞台にした『PART III』が制作された(『PART III』ではアートランドは制作に関与していない)。『PART III』は、『PART I』や『PART II』と時代設定や登場人物が異なるため、タイトル表記が異なる。同様の理由から「PART III」ではなく「III」と表記されている。
本作では各作品ごとにキャラクターデザインが替わっており、その都度全体の画風が大きく異なるのも特徴的である。なお、本作のシンボルとなるキャラクター・時祭イヴは一貫して美樹本晴彦が担当している(ただし、美樹本が作画に関わっているのは『PART I』のみ。『PART II』では門上洋子がイヴ作画監督を担当。『PART III』の設定画は北爪宏幸によってクリンナップされている)。
- 『PART I』を担当した平野俊弘は、当時のアニメでは主流だった少しデフォルメされたタッチで各キャラをデザイン。
- 『PART II』は梅津泰臣が担当、独特の劇画タッチでデザインされたキャラクターは『PART I』から大きくイメージを変え、好難合わせた反応を得たが、結果的に梅津の知名度は一気に上がった。
- 『PART III』ではさらに北爪宏幸へと変更。シャープな画風は『PART II』のイメージを継承している。
シリーズ作品
- メガゾーン23(1985年)
- メガゾーン23 PART II 秘密く・だ・さ・い(1986年)
- MEGAZONE23 III イヴの目覚め(前編)/ 解放の日(後編)(1989年)
世界観
遥かな未来、地球環境は大規模な戦争により破壊された。当時の地球連邦(国際連合から改称)は、地球保護法をベースにA.D.A.M.管理を設定し、地球管理システムを稼動させた。人類は新たな居住地を求めて複数の巨大都市宇宙船を建造し、その中で暮らすようになった。人類の活性化を図るために生き残った、これらの巨大都市宇宙船は500年の間、地球を離れることとなった。
このうちの一つであるメガゾーン23、通称・MZ23(エムゼットツースリー)は、巨大コンピュータ・バハムートによって制御され、内部には「過去で一番平和な時代」だった1980年代の東京が再現されていた。そこで暮らす人々はバハムートに情報操作され、20世紀の幻影の中で生活していた。
そして地球帰還を目前に控えた時代。MZ23と同様の目的で建造された巨大都市宇宙船・デザルグがMZ23に対し攻撃を仕掛け始めた。MZ23の自治軍はバハムートの監視の目が届かない地下に前線基地を建設し、住民には知られないように戦闘を続けていた。そんな中、MZ23の若き軍人・B.D.(ビー・ディー)は、軍関連企業から盗み出された、人型機動兵器(マニューバスレイブ)に変形可能な軍用バイク・ガーランドの行方を追い、7Gのオペレーターとなる矢作省吾と邂逅する。
このバハムートの端末であるガーランドには、B.D.すら知らない秘密が隠されていた。それは「バハムートが生み出した虚像のアイドル・時祭イヴが、7Gのオペレーターと問答し、その回答次第で人類の地球帰還の正否を決定する」というものだった。
イヴは7Gのオペレーターを探し出し、そして彼に「質問」を行う日を待ち続けていた。
ストーリー
PART I
1980年代の東京。人々はその「一番いい時代」を謳歌していた。矢作省吾もその1人である。街中をバイクで駆け抜け、街で出会った美少女・高中由唯の存在に一喜一憂し、若さゆえのあり余る力で拳を天に向かって突き上げる。そんな日常を過ごしていたある日、友人の中川真二に地下駐車場へ呼び出された省吾は、真二が盗み出してきた巨大な試作バイクを見せられる。今までに見たこともないそのバイクにはバハムートのロゴが。そこにシークレットサービスを装った謎の男達が現れ、2人は咄嗟に逃走を図るが、男の放った銃撃により真二を殺されてしまう。真二に託されたバイクを彼らの手に渡すまいとした省吾は必死に逃亡する。
自宅に先回りされた省吾は、男達が必死で隠そうとするそのバイクをマスコミを使って世間に公表しようと、人気絶頂のアイドル・時祭イヴのテレビ番組にテレビ電話で出演するが、「バハムート」の名を出した途端に放送は中断、テレビ局の情報操作によって公表は失敗する。そうとは知らない省吾は、軍の特捜隊に追跡されて高速道路に追い込まれ、人型機動兵器・ハーガンに捕獲されそうになるが、省吾のバイクもロボット形態に変形して窮地を免れる。その後、由唯の友人であり映画監督志望の村下智美は、省吾のバイクを使って自主映画を撮ると言い出す。ロケ地を探しているうちに白バイに追跡された2人は、やがて全く知らない場所へと迷い込んでしまう。そこは地下にある広大な廃墟の街であり、その中心にそびえ立つ巨大コンピュータ・バハムートが、遥か上空にある廃墟の街と繋がっている摩訶不思議な空間だった。このまま2人で行くのは危険と感じた省吾は、智美を帰らせて1人で更に調査を進めるが、軍のパトロール隊と交戦になり、遂には隔壁の損傷部から宇宙にまで飛び出してしまう。その際、省吾は交戦相手のハーガンが射出したワイヤーに捕捉されるが、「話したいことがある」という相手を助けて引き返した。
廃墟の街へ戻った省吾の前でハーガンから降り立ったのは、軍の若き将校・B.D.。彼は、自分たちの街がバハムートに支配された宇宙船の内部にあり、省吾達が1980年代と思っている時代より実際には5世紀以上経過していること、そして宇宙から接近する敵・デザルグの脅威が迫っていることを語る。そのために軍はバハムートの支配の及ばない地下に前線基地を造り、軍備の増強と兵器開発を進め、バハムートを解析して制御下に置く目前で、軍が極秘に開発したガーランドが盗み出されて表に出てしまった事も。信じられない現実と、人々に気付かれずに戦争準備を進めるB.D.に反感を覚えた省吾は、苛立ちながらその場を後にするのだった。
やがて、バハムート端末であるガーランドを駆る省吾を「7Gのオペレーター」と呼びかけるイヴによって、かつて地球で起きた出来事と、敵が同じ地球人である事を知る。さらなる真実と彼女の正体も知ってしまった省吾は悩み続ける。そして由唯と一夜を共にして、この世界が置かれた現実を彼女に語るのだった。一方、B.D.はバハムートの掌握と同時にクーデターで軍の高官を粛清。国会議事堂と首相官邸を占拠して実権を握ると共に、デザルグの脅威を「某国の侵略」として自ら公表した。それに伴い街は戦時色に染まっていく。あのイヴさえ、軍の広告塔と化すほどに。
省吾が由唯とのささやかな幸せに救いを見出そうとしていた矢先、軍はさらなる機密漏洩を阻止するため、バハムートの存在を知るもう1人の民間人である智美を暗殺し、バハムートが写ったフィルムを処分。とうとう決意した省吾は、ガーランドを駆って単身バハムートへの突撃を仕掛けるが、B.D.はハーガンで立ち塞がるとガーランドを冷酷に叩きのめす。満身創痍の省吾は、朝焼けの渋谷の街を一人、どこかへと去って行くのだった。
PART II
B.D.に敗れ去り、友人のライトニング率いる暴走族「TRASH(トラッシュ)」に身を寄せていた省吾は、半年ぶりに由唯に再会する。その頃、街には戦意高揚の垂れ幕が掲げられ、軍の広告塔と成り果てたイヴを通して人々を戦争に駆り立てるメッセージが連日流されていた。しかし、バハムートは完全には軍の管理下に落ちてはおらず、軍がイヴの亡霊と呼ぶかつてのイヴが現れ、7Gのオペレーターである省吾に対して自分にコンタクトして欲しいとの呼び掛けを続けていた。省吾は自分を待ち続けた由唯のわだかまりを身と心で解いて想いを伝えると、本来のイヴに会うため、そして彼女が何を自分に伝えようとしているのかを知るため、TRASHの助けを借りる。
その頃、デザルグは本格的なMZ23への侵攻を開始していた。迎撃に出た最新鋭艦エアグレーンFX-101とその護衛部隊も、デザルグの圧倒的な戦力の前には為す術もなく壊滅してしまう。一方、軍の手でプロトガーランドとして修復されたガーランドを入手した省吾は、軍の追跡をかわしながらバハムートに向かう。軍の攻撃に1人、また1人と仲間が倒れ、遂にはガーランドも大破してしまうが、省吾は軍の追撃で負傷した由唯と共に、バハムート未知セクションにあるイヴの所へ辿り着く。
イヴの言葉に省吾が、省吾の言葉にイヴが揺り動かされる。イヴの質問に対して自分が今したいこと、そして大人というのは汚い人々だ、という気持ちを話した省吾に対しイヴは「あなたが憧れた大人になればいい」と告げる。しかし、月の防衛システム「A.D.A.M.」の作動開始に伴い会話も中断し、ついにイヴの真実が明かされる。傷の具合が思わしくない由唯をイヴに預けた省吾は、ライトニングと再会してイヴに会えた事を喜び合う。プログラム「A.D.A.M.」の作動により崩壊を始めるMZ23。仲間達と乾杯を交わす省吾の眼前には、あのB.D.が再び現れる。怒りに任せて飛びかかる省吾だったが、タフなB.D.に対し「殴るだけ損だ」と追撃を諦める。
やがてイヴは「ファイナル・プロテクション・モード」を発動させる。イヴの最後の歌声が響き渡る中、月の防衛システムに攻撃されてデザルグは宇宙から消滅し、矛先はMZ23へ向けられる。人々、建物、全てを巻き込みながら1980年代の東京は崩壊する。しかしイヴはバハムートをMZ23から切り離し、省吾達を脱出させることに成功していた。
崩壊していくMZ23を背に、バハムートは地球へと降り立つ。中から出てきた省吾達の目前には、再生した地球の大地が広がっていた。
PART III
メガゾーンの帰還から数百年が経った時代。人々はシティネットワークが張り巡らされ、コンピュータ「SYSTEM」に全管理を委ねた街「エデンシティ」で暮らしていた。それは、恒久の平和を目指す一方で必要とあらば肉体と機械の直結も辞さないほどの徹底ぶりであり、かつての人類の過ちを繰り返さないために取られた完全なる手段にして支配だった。しかし、それを嫌ったレジスタンスによる反攻作戦が開始される。エデンシティを統治する情報監督局「E=X」と、それに敵対する民間ゲーム会社「オレンジ社」によるその戦乱に、天才的なハッキング能力を持つゲーマーのエイジ・タカナカもいつしか巻き込まれていく。
やがてSYSTEMは、地球環境の維持のためには人類を宇宙に排除する必要があると判断し、「プロジェクト・ヘブン」 (PROJECT HEAVEN) を発動するが、エデンシティ外周部で反発重力推進システムの稼動中に、シティネットワーク中枢が爆破されてプロジェクト・ヘブンは頓挫する。そして、エデンシティの支配者であるウォン・ダイの正体が、あの省吾だったことが明らかとなる。省吾達が地球へ帰還した際、彼を7Gのオペレーターと認めなかったSYSTEMは、クリエイターの生き残りであるオリジナル・イヴと省吾の接触を恐れ、彼をSYSTEMへ強制的に接続してその操り人形であるウォンへ作り変えていたのだ。
省吾はSYSTEMによる支配から解放された直後、新たな7Gのオペレーターとして選ばれたエイジに後を託して死んでしまう。それを知ったイヴは上昇を続けるSYSTEM中枢部に残り、エデンシティの人々を救うためにプログラム変更を行うのだった。
登場人物
PART Iの登場人物
- 矢作 省吾(やはぎ しょうご)
- 声 - 久保田雅人
- 『PART I』『PART II』の主人公。18歳・B型[5]。バイクと女の子が好きな青年で、青山通りのマクドナルドでアルバイトをしていた。軍の重要機密であるガーランドを手にしたことで自分達の住む街の真実を知ってしまい、虚構の世界を壊すべく立ち向かう。
- 高中 由唯(たかなか ゆい)
- 声 - 川村万梨阿
- 『PART I』『PART II』のヒロイン。17歳・A型[5]。ダンサーの卵でブロードウェイの舞台に立つことを夢見ながら、六本木のハードロックカフェでアルバイトをしている天涯孤独の少女[6]。主役を得るためなら枕営業も辞さない。原宿ピアザビル[注 3]へ向かう途中、渋谷で省吾と知り合い、いつしか彼にひかれていく。村下智美、夢叶舞と共同でロフトで暮らしていたが、智美の死を機に省吾や舞と離れ離れになってしまう。
- B.D.(ビー・ディー)
- 声 - 塩沢兼人
- 自治軍の治安部隊に所属する軍人。30歳・A型[5]。階級は少佐。デザルグに対抗するため、バハムートの制圧と戦時体制の強化を画策する。盗み出されたガーランド奪還のため、自らハーガンを駆って省吾と対決する。バハムート掌握と同時にクーデターを決起し、軍の上層部を粛清して実権を握る。メガゾーンを守る大義名分のためなら、一般市民を殺害することも厭わない。なお、B.D.はバハムート解析作業に携わる者のコードネームで本名不詳[6]。
- 時祭 イヴ(ときまつり イヴ)
- 声 - 宮里久美
- 人気絶頂の女性アイドル。15歳・AB型[5]。誰もが憧れる存在だったが、その正体は巨大コンピュータ・バハムートの7番目(レベル7)のプログラムで、バハムートが作り出したCGに過ぎず、軍部とテレビ局関係者の一部を除いてその事実を知らない。また、イヴにはB.D.すら知らない、メガゾーンの命運を左右する重要な役割があった。
- 村下 智美(むらした ともみ)
- 声 - 冨永みーな
- 由唯や舞と同居する映画監督志望の少女。17歳・O型[5]。自主映画のロケハン中に、省吾と共に地下に拡がる廃墟の街を発見するが、それが原因でB.D.の部下に暗殺される。
- 夢叶 舞(ゆめかのう まい)
- 声 - 荘真由美
- 由唯や智美と同居する歌手志望の少女。17歳・B型[5]。財界の重鎮・夢叶影弦の愛娘だが、自分の力を試すために家出中[6]。イヴの大ファンで将来は彼女のような歌手になるのが夢。念願叶ってイヴのバックコーラスにスカウトされるが、クーデターの勃発と智美の死により、彼女の住む世界は一変する。
- ココ
- 声 - 高木均
- 省吾行き付けのバイク修理屋「ココナッツ」のオーナーを務めている薄毛の中年男性。45歳・O型[5]。省吾の良き理解者。
- モーリー
- 声 - 三ツ矢雄二
- 省吾のバイク仲間。本名・森浩樹(もり ひろき)。18歳・AB型。ロフトの住人で映画のスタントマンのアルバイトをしている[5]。軽薄な男で「特別国家公務員の肩書きが格好いい」という理由で陸軍省の志願兵に応募する。
- チョンボ
- 声 - 鳥海勝美
- 省吾のバイク仲間。本名・友田しげる(ともだ しげる)。19歳・O型[5]。モーリーと共に軍へ志願する。
- 中川 真二(なかがわ しんじ)
- 声 - 山寺宏一
- 省吾の友人で、夢叶重工のテストライダー。軍の機密であるガーランドを会社の実験走行室から持ち出すが、省吾に渡した直後、軍のエージェントの銃撃を受けて死亡する。ただし、情報操作でその死は隠蔽され、アメリカで3カ月間の研修とされている。
- 夢叶 影弦(ゆめかのう えいげん)
- 声 - 小林清志
- 夢叶舞の父親。軍需産業として知られる夢叶財閥の総帥で、財界のトップに君臨しており、B.D.のスポンサーでもある。智美を失って悲しみに暮れる舞を自宅へ呼び戻す。
- 原作・監督の石黒昇による小説版では「かげひろ」のルビがある。
- プロデューサー
- 声 - 曽我部和行
- 由唯に仕事の機会をちらつかせ、ホテルで体を求めたものの、ガーランドを操る省吾により阻止される。
- B.D.の愛人
- 声 - 岡本麻弥
- B.D.と省吾との決戦直前、B.D.の自室ベッドで彼に抱かれていた金髪女性。
- ナカオ
- 声 - 沢木郁也
- B.D.の参謀を務める軍人。階級は中尉。
PART IIの登場人物
- 矢作 省吾
- 声 - 矢尾一樹
- 軍によって村下智美の殺害容疑で指名手配されているため、地下に潜伏して暴走族TRASHに身を寄せていた。7Gのオペレーターにコンタクトを求めるイヴのメッセージを聞き、彼女に会うため、仲間達と共にバハムートの未知セクションを目指す。
- 『PART I』から引き続き出てくるキャラクター達は、梅津泰臣の手でリアル指向のデザインに一新された。由唯とのベッドシーンは、劇場公開された際、刺激的すぎるとクレームが付いたことから、ビデオ版ではそのほとんどがカットされた(DVD版にはノーカットで収録されている)。
- 高中 由唯
- 声 - 川村万梨阿
- ライトニングを介して省吾と半年ぶりに再会。音沙汰のなかった省吾に対して複雑な感情を抱くが、改めて正面から向き合うことで和解。長かった髪もTRASHの女性陣に切ってもらい、ショートカットに整えた上で省吾の許を訪れ、改めて身も心も結ばれる。
- デザイン的にも大人っぽく一新された。なお梅津によると、デザインモチーフは当時のアイドル・河合その子。
- B.D.
- 声 - 塩沢兼人
- 階級は少佐だが、軍を掌握して実質的にMZ23の支配者と化している。日毎激しさを増すデザルグの攻撃に対抗すべく軍を率いる一方、陥落させたはずのバハムートとイヴを完全には手中に収めていなかったと知り、その鍵を握る7Gのオペレーター=省吾の捕縛を部下の白鳥に命じる。
- 常に沈着冷静でポーカーフェイスであり、凄惨な最期を遂げたFX-101の記録映像を目の当たりにしても顔色一つ変えない[注 4]。
- MZ23の崩壊が決定的になった際には、作戦遂行中の部下に市民の避難誘導を優先するよう発令した後、自身の生き方の落とし前をつけるべく省吾の許へ向かう。再び相対した省吾に「私が正しいと信じて生きてきた時代は終わったようだ」と言い残し、ザーメ・ザウに乗り込むと数名の部下と共に崩壊寸前のMZ23から何処かへと飛び去っていった。
- 前作から登場した人物では最もデザインが変更されており、服装もファッショナブルに、顔はより美形になった。
- デザインモチーフは吉川晃司。
- ライトニング
- 声 - 千葉繁
- 省吾の友人で、暴走族TRASHのリーダー。ゲリラ的戦術で、軍部や警察に闘争を仕掛ける。イヴの大ファンでもあり、軍に利用されている彼女が以前のように普通の人気アイドルへと戻ることを誰よりも望んでいる。豪胆で、なおかつ気さくな性格であり、メンバーからの信頼は厚い。
- デザインモチーフは『ロッキー4/炎の友情』出演時のドルフ・ラングレン。
- シンディ
- 声 - 小粥よう子
- TRASHのメンバー。小柄で陽気な少女。本名はシンディ・アーパー[7]。ライトニングに想いを寄せている。
- 名前の由来及び容姿のイメージベースはシンディ・ローパー。
- ダンプ
- 声 - 坂本千夏
- TRASHのメンバー。容姿は女子プロレスラーダンプ松本そのもの。頼りになる姉御肌。口は悪いが面倒見のいい性格で、仲間内でも煙たがられがちなガラムのビリヤードに付き合ったり、シンディやレイナと共に由唯にバイクの乗り方を教えたりする。
- 製作当初の名前は「ダンプ」だったが、ダンプ松本側から苦情が来たため「ダンピ」に変更された。最終的にはダンプのままで構わないと許諾を得られたが、エンドロールでは修正が間に合わずにダンピと表記されている。本編音声では「ダンプ」と呼ばれており、小学館より刊行されたフィルムコミックでも「ダンプ」表記となっている。
- ガラム
- 声 - 井上和彦
- TRASHのメンバー。皮肉屋で、斜に構えた性格ゆえに仲間内でも孤立しがちのためライトニングからは苦言を呈されている。ダンピとは悪口を言い合うもいいコンビ。ビールの中でもハイネケンが大好物。ニックネームは愛用の煙草「ガラム」から付けられた。
- レイナ
- 声 - 榊原良子
- TRASHのメンバー。恋多き女で、省吾にも好意を寄せている。兵士とのやり取りでは、気骨のあるところを見せつける。
- デザインモチーフはマドンナ。
- ラッコ
- 声 - 西村智博
- TRASHのメンバーでお調子者。ライトニング同様イヴの大ファンであり、彼女に会うためなら軍部も恐れない。
- ガッツ
- 声 - 塩屋浩三
- TRASHの「特攻隊長」。メンバー中最大の巨漢で力持ち。
- ジェイス
- 声 - 二又一成
- TRASHのメンバー。無線傍受や情報収集を担当。ガーランド奪回に尽力する。
- 白鳥 優一郎(しらとり ゆういちろう)
- 声 - 速水奨
- B.D.に忠誠を誓う青年。階級は少尉。省吾やTRASHのメンバーに対し狂気的に追撃命令を下すも、しびれを切らして自らヴィルデ・ザウに搭乗して出撃。直接指揮を執るものの、デザルグの自動攻撃弾の襲撃に遭い必死に応戦する。その後、機体が半壊し満身創痍の状態になりながらも省吾とシンディの2人を追い詰めるが、その直後に事切れてしまい、コクピットで無惨な屍と化す。後には両親に宛てた「遺書」だけが残る。
- 企画初期はデイビスという名称だったが、『PART II』制作時に起こされたMZとデザルグに関する設定が後のものとは違っていた(両者とも地球の末裔でMZは日本の、デザルグはそれ以外の国の国民を収容した都市宇宙船とされていた)関係で、日本人名へと変更されている。
- デザインモチーフは渡哲也。
- ナカオ
- 声 - 橋本晃一
- B.D.の参謀を務める軍人。『PART II』での階級は不明。やはり前作とは別人のような容姿。元はシステムエンジニアなのか、その方面にはかなり精通している。
- 提督
- 声 - 岡和男
- メガゾーンの最新鋭艦であるエアグレーンFX-101を率いてデザルグと交戦。しかしその圧倒的な戦力の前には為す術もなく、観念して自爆スイッチを押そうとした寸前、スイッチから飛び出してきた自動攻撃弾の無数の触手で全身を貫かれ、他の乗員共々死亡。FX-101は初陣であったが、主砲を一度も使用することなく沈黙する。
- ウッズマン
- 声 - 喜多川拓郎
- センチュリアン第一師団長。階級は大尉。
- 夢叶 影弦(ゆめかのう えいげん)
- 声 - 銀河万丈
- 軍にも顔が利く政財界の実力者という点は健在だが、勝ち目のない戦争を続けるよりも降伏して技術開発分野で手を結ぶべく、秘密裏にデザルグとのコンタクトを進める。
- 『PART II』の設定資料で「夢叶玄蔵」と記されたため、一部のムックなどにもその名前で記載されているが、これは間違い。
- 時祭 イヴ
- 声 - 宮里久美
- 表向きは軍の手に落ち、軍の広告塔と成り果てている。しかしその裏では、7Gのオペレーターである省吾に対してメッセージを送り続けていた。最後は持てる力の全てを使って省吾達を地球へと送り届ける。
- デザインは美樹本晴彦が続投しているが、『PART II』の作風を考慮し、よりハードなイメージが強められた。物語の終盤に『PART I』では判然としなかったイヴ存在の目的が明らかになる。
PART IIIの登場人物
- エイジ・タカナカ
- 声 - 草尾毅
- 『PART III』の主人公。アーケードゲーム「ハードオン」の天才で、一方でシティネットワークに違法にアクセスするハッカー行為も行っていた。Aランクのシステム言語をマスターしたその力量から、サイクルアウト直後に「SYSTEM」を管理するエリート機関“E=X”に選抜される。対ネットジャッカー部隊であるガーランド隊に編入され、シオンのハーガンを撃退するが、その後ポイント・ゼロへ向かったことから彼の運命は一変する。
- その名字から、矢作省吾と高中由唯の血を引く子孫と推測される。事実、省吾に代わる形で、新たな7Gのオペレーターとしてイヴに選ばれる。
- リョオ・ナラハラ
- 声 - 笠原弘子
- エイジと同じ日にサイクルアウトした少女。アルバイト先の「サイコランド」でエイジと知り合う。イヴのようなパフォーマーに憧れている。その一方では、ハッカー集団のシオンらとも密会している。シティネットワーク上の市民データが削除されている。
- バド
- 声 - 佐々木望
- エイジの友人で、ゲームではライバル。E=Xに敵対する民間ゲーム会社「オレンジ社」から引き抜かれ、ハーガンのパイロットとして実戦投入される。オレンジの捨て駒のような形でE=Xを襲撃するが、ヤコブの駆るオリジナル・ガーランドに敗北し死亡。前編と後編では外見が異なる。
- レスター
- 声 - 矢尾一樹
- エイジの友人。後編には登場しない。
- ヤコブ
- 声 - 安宅誠
- エデンシティを統治する情報監督局“E=X”の局長。E=Xのあらゆるオペレーションを一手に引き受けて、シティネットワークの混乱回復を図るほどの超人的な技量を誇る。E=Xの支配者ウォン・ダイの忠実な右腕で、ウォンからの信頼も厚い。首筋にサイバープラグを装備し、サイバーリンクすることでガーランド隊を遠隔操作可能。オレンジ社のハーガン部隊に対し自らオリジナルガーランドを駆ってこれを一掃、ついにはエイジと対決することとなる。
- ミューラー
- 声 - 土井美加
- エイジの上司を務めるBランクオペレーターの女性。エデンシティにガーランドを投入してオレンジ社との戦闘を拡大しようとするヤコブに抗議するが、逆に射殺されてしまう。パーソナルデータでは「MIURA SIMUKA(ミウラ・シムカ)」と表示されているが、エンディングクレジットでは「ミューラー」と表記されている。
- デレクマン
- 声 - 阪脩
- 「ハードオン」を製作したオレンジ社の会長。シティネットワークとは別の「ハイパーネット」を構築し、E=Xによるエデンシティの支配体制を転覆させようと目論む。
- シオン
- 声 - 山寺宏一
- オレンジ社のメンバーで、マシンソルジャーを駆ってエイジと対決し敗れる。その後はオレンジ社とは別行動をとり、エデンシティに広がる混乱を収拾すべく活動する。オリジナル・イヴの存在をエイジに知らせ、ポイント・ゼロへ向かうように告げる。
- クラック
- 声 - 久保田雅人
- ウォン・ダイ
- 声 - 中田浩二、矢尾一樹
- エデンシティを支配している謎の男。エデンシティの市民からは「ウォン・ダイ司教」と呼ばれ、メガゾーン時代の生き残りと噂されている。
- 時祭イヴ
- 声 - 高岡早紀
- エデンシティで人気No.1のCGアイドル。本作では当初からバーチャルアイドルとして認識されており、ヘアスタイルやファッションのデザインも前2作から変更されている。画面に映るプログラムの彼女とは別にどこかで生きているという噂があり、事実、「クリエイター」の生き残りであるオリジナルの時祭イヴが、エデンシティ最下層のポイント・ゼロで目覚めの時を待っていた。
- 『PART II』までイヴの声を担当した宮里久美の芸能界引退により、本作では声優が変更されている。
メカニック・その他用語
『PART I』および『PART II』公開時、巨大都市宇宙船などに関する設定は完全なものではなかった。『PART III』制作時に設定が追加され、設定資料本『B-CLUB SPECIAL MEGAZONE23』で発表されている。
MZ23関係
- メガゾーン(MZ)
- 本作に登場する巨大都市宇宙船の総称。地球管理システムによる地球再生に伴い、人類が新たな惑星に移民する目的で建造された。総数29隻が建造されたが、建造中に4隻がデザルグ側に奪われ、最後の1隻は建造を中断した(これが、後述のエデンシティの基礎となる)ため、最終的に24隻が外宇宙へ向けて旅立った。移民可能な惑星を発見できなかった場合は、出発時から500年後に地球へ帰還するようにプログラムされている。
- なお、500年間という期限付きで外宇宙と地球圏を往来するには超光速航法が必須となるはずであるが、MZがそれを実現可能かについては作中で描かれていない。
- メガゾーン1(MZ01)
- 最初に建造されたメガゾーン。全長140キロメートル、1300万人が居住可能。内部には1950年代のニューヨークが再現されていた(通称「BIG APPLE」)。
- MZ23
- 『PART I』『PART II』の舞台である「MZ23」はメガゾーンの23番艦を意味しており、その内部には「東京ベース」と呼ばれる第1層とバハムートが存在する第2層、その他複数の階層で構成され、最下層宇宙港には脱出用宇宙船が存在する。
- 東京ベースには、ビジョンホンが街中にあること以外は1980年代の東京が完璧に再現されており、VHS方式VTRやVHD、LDといった電化製品、自動車やバイクなども忠実に再現されている。
- 軍人以外の住民はバハムートによる情報操作や洗脳処理によって、そこが1980年代の東京であると信じ込まされている。都外へ続く道はいずれも警察の交通部などによって封鎖されているが、住民には不自然と思われないように情報操作や洗脳処理が行われており、それらは住民が出張や旅行などで都外へ出たり都内へ戻る際にも空港などで行われているため、住民は地方や外国が存在すると信じて疑わない。
- 『PART II』の設定資料「メガゾーン断面図」によると、第1層と第2層の隔壁の厚さは40メートルくらい。第2層は高さ2000メートルの空間で重力が上下方向に働き、複数のエレベーターシャフトで天井と地上の都市をつないでいる。500年前の激戦の際に第2層は放棄されて廃墟となり、軍の管理下に置かれている。第2層の600メートル下には第3層と呼ばれる高さ1500メートルの空間があり、複数の支柱や隔壁で外壁を支えているが、500年前の戦いで外壁が破れて真空になり、重力制御装置も動いていないため、無重力状態になっている。第2層の軍中央指令ビル地下には戦闘指揮所が設けられ、第3層の前線基地(『PART II』の冒頭で登場した物)と直結されている[8]。軍は外壁破損部を最終防衛ラインに設定し、破損部外側にビーム砲台を設置していたが、デザルグの自動攻撃弾の侵入を阻止できなかった。
- バハムート
- 巨大都市宇宙船「MZ23」を統括している巨大コンピュータで、正式名称は「メガゾーン23維持システム・バハムート1021」(『PART III』による)。
- 高さ1000メートル近い円錐台状の構造物が第2層の上下から向き合う形式で設置され、中央部(作中では光って表示される箇所)には隙間が存在する。EVE CPUは上部構造部(東京ベース側)に存在し、軍のバハムート解析センターは下部構造部の近くに設置されていた[8]。
- 最終的にMZ23の脱出用カプセルとして地球に降下したが、推進機関として下部にメインスラスター5基、補助スラスター8基を搭載し、外周部に6基の補助推進機関(上昇直後にパージされた)を搭載していた。
- ガーランド
- シリーズ全作を通しての主役ロボット。通常バイクでの製造メーカー名が記される箇所には「BAHAMOUD」と刻印されている[注 5]。『PART I』では、バハムート内のデータを基に軍が製造した機体。『PART II』では、前作のラストで破壊されたものを軍が量産型のパーツを用いて修復した機体(名称:プロトガーランド)として登場する。
- バイク型のマニューバクラフト(MC)形態から人型のマニューバスレイヴ(MS)形態に変形する。搭乗者の装着するヘッドコネクター(ゴーグル状のパーツ)が思考伝達装置を兼ねているため、手動操縦しながら考えるだけで複雑な動きが可能であるが、GR-IIガーランドのパーツで改修されてプロトガーランドと化してからはヘッドコネクターが不要となっている。
- 外装のベースカラーは真二が持ち出すまではロールアウト状態のオリーブグリーンだったが、省吾の手に渡った後は彼に依頼されたココの手で真っ赤に再塗装されている。こちらも、改修されてプロトガーランドと化してからは軍の手でやや渋めの赤に再塗装されている。
- 全長3.85m。動力源は反発動力システム。機体各所に設置されたバーニアにより短時間なら空中戦も可能の他、各種センサーおよびその妨害装置(センサーリダクション)も装備。武装はレーザーオーブガン。最高出力:525馬力、最大トルク:60.6キログラム、最高時速:320キロメートルのモンスターマシンである。なお、レーザーオーブガンは『PART I』で失われたため、『PART II』では事実上の非武装状態で登場した後、GR-IIガーランドから奪取したレーザーオーブライフルを使用している。
- 『PART III』にも残骸として登場。プロトガーランドの機体内に残されていたチップが、ヤコブのオリジナルガーランドに追い詰められたエイジのE=Xガーランドを勝利へ導くこととなる。
- GR-IIガーランド
- 『PART II』に登場。ガーランドのデータを軍が解析して一般兵士用に量産した機体であり、ハーガンに代わる普及機として配備されている。主武装はレーザーオーブライフルであるが、プラズマサーベルも搭載していることが劇中の台詞から示唆されている。反重力システムが採用されており、地上スレスレを浮上走行するため、ガーランドのようなタイヤは装備されていない。スペックはガーランドに劣らないものの、デザルグの自動攻撃弾には敵わず、次々と倒されていく。
- なお、「ガーランドは反重力クラフトを搭載した形態こそが真の姿」、「『PART I』のガーランドは、バハムートからデータを得た時点でまだ反重力クラフトに関する情報は取り出せていなかったために車輪駆動を採用」、「プロトガーランドも再生に当たった段階ではMS形態で手足となるGR-IIのパーツこそ用意はできたものの、反重力クラフトの解析が進んでいなかったために再び車輪駆動を採用した」「GR-IIの反重力クラフトはあくまでメガゾーンの人工重力に対して機能する物で地球上では全く浮き上がらない」などと表記した文献も存在するが、その設定がアートミックによる公式なものかは不明。
- E=Xガーランド
- 『PART III』に登場。E=Xの主力機体。タイヤによる走行機能や人型時のタイヤ配置などはガーランドと同様のものへ立ち返っているが、全身のデザインは手足を中心に細身かつ怒り肩へ変更されており、武装も中長距離射撃用のライフルだけでなく近距離戦闘用のダガーを内蔵するなど、強化されている。
- エイジ機のほかに量産型も登場するが、分類上はどれもオレンジハーガン共々、「マシンソルジャー」と呼称される。
- オリジナルガーランド
- 『PART III』に登場。全てのガーランドの基礎となった機体であり、エデンシティの奥底に隠されていた。E=Xガーランドのようなバイク型への変形機能やダガーのような近距離用武装こそ持たないものの、E=Xガーランドより大型で細身ながら黒い機体の強大な出力に合わせて大型ライフル、多段ミサイル、ビーム砲と揃った中長距離用武装により、総合性能はE=Xガーランドやオレンジハーガンを易々と凌駕する。
- ハーガン
- シリーズ全作を通じてガーランドと対を成すロボット。『PART I』では軍の主力としてガーランド追撃に投入された他、クライマックスでバハムートへ特攻してきた省吾とガーランドの迎撃にも当たった。B.D.も使用したが、特に一般機との違いは見受けられない。武装としては、格闘戦用のビームサーベル(劇中では「ライトサーベル」とも称されている)やシールドがある。『PART III』では、オレンジ社の主力マシンソルジャー(名称:オレンジハーガン)として登場。
- なお、『PART I』ではガーランドと違って単独での可変機構は搭載しておらず、MC形態からMS形態への変形の際は専用トラックへ入り、車体の変形と共に手足のパーツを接続させる必要がある。
- スペースハーガン
- ハーガンからMC形態への変形機能を排除する代わりに、装甲を強化して機体の各所にバーニアを設け、無重力戦闘に特化させたMS。巨大なプロペラントタンクにより、最大出力や稼働時間はガーランドやハーガンを遥かに上回る。『PART I』ではMZ23の外壁部分にて対デザルグ戦に投入され、『PART II』ではその改良型(名称:ゼロゼロハーガン)が投入された。名称のゼロゼロは「0気圧0重力」対応型の意。
- フラッガ
- 軍の一般兵士用飛行メカで、ファイティング・クラフトと称される兵器カテゴリーに属する。2枚並んだ回転翼の真ん中に申し分程度にある胴体に、兵士が中腰で乗りながら装備されている機銃を撃つ、といった機体。ハーガンの空中運用の他、併用する形でガーランドの追撃に投入された。『PART II』にはその改良型(名称:フラッガII)が、『PART III』にはE=X用ホバーバイク(名称:E=Xフラッガ)として登場。
- ヴィルデ・ザウ
- 『PART II』に登場する発展型MSで、最高の戦闘力を有する宇宙と地上の汎用機体。変形機構は無く、MS形態に特化されている。その大きさはガーランドの約2倍にも及び、登場機体の中では極めて大型。ガーランドにも搭載されていた思考伝達システムを用いており、反応速度も向上している。その反面、制御できるパイロットが限られてしまい、配備数はセンチュリアンの中でもエースパイロットに向けに少数が生産されたのみとなった。本編では、FX艦隊がデザルグと交戦した際にセンチュリアン第一師団長ウッズマン大尉が搭乗し、デザルグの戦闘機を数機撃墜するなど健闘した。プロトガーランド追撃時にも白鳥の乗る指揮官機として投入されており、最終的には本機がプロトガーランドを撃破した。ラストではB.D.の直属と思われる数名が、彼の駆るザーメ・ザウと共にMZ23から脱出する際に使用している。
- 武装は両腕部に内蔵のビームガン(肩部ユニットとの接続により、プラズマキャノンとして用いることも可能)の他、携行武装としてプラズマライフルやプラズマサーベルを装備している。
- 名称はドイツ語で「野生の豚」の意。なお、「ザウ」には「猪」の意もある(発表当初の書籍類[要出典]には「野生の猪」と記述されている)が、バンダイより発行されたムック『アートミック・デザインワークス(アートミック:編)』では「豚」と記述されている[要ページ番号]。
- ザーメ・ザウ
- ヴィルデ・ザウをB.D.専用にカスタム化した機体。共通なのは基本設計部分のみで、各パーツの形状は大幅に変化している。
- 名称はドイツ語で「飼い慣らされた豚」の意。B.D.が専用機として、文字通り意のままに操れることを表している。『アートミック・デザインワークス』では「アブない名前」との旨が記述されている[要ページ番号]。なお、ヴィルデ・ザウとザーメ・ザウの名称はどちらも第二次世界大戦時のドイツ空軍における夜間迎撃戦術の名称に由来する。
デザルグ
まだ人類が地球に住んでいた24世紀、火星は惑星改造により辛うじて人が居住できる環境を保っていたが、あまりにも劣悪な世界のため、人々も遺伝子レベルでの改造を行っていた。それを経て火星に誕生した新人類を、地球側は「デザルグ」と呼称する。当時のデザルグの総人口は19億人(火星とその衛星圏内を含む)とされる。
後にデザルグの人々は「火星解放政府」を樹立し、地球に対して宣戦布告したが(『PART III』で「最終戦争」と呼称される戦い)、地球攻撃の報復措置として地球側が惑星を内側から破壊する兵器を開発して火星に使用した結果、2年の歳月をかけて火星は崩壊し、そこに居住する多数の住民ごと太陽系から消滅した。
『PART I』『PART II』でのデザルグはMZ23と比較して50年技術で先行しているが、この格差はMZ23がバハムートの支配下でかつての技術情報に断片的にしかアクセスできなかったことと、デザルグが外宇宙で異文明に接触したためとされる。
- デザルグ
- MZと同じ目的で作られた巨大都市宇宙船の1つであるが、その大きさはMZ23より遥かに巨大で、全長1000キロメートルにも達しており[9]、月面にも影を落とすほどである。無数の球体とパイプ状の構造物が連なったミノムシのような外見をしている。MZ23に対して主に人体とバハムート未知セクション「EVE」に関する情報を欲していたように、デザルグには地球管理システムに対するアクセス手段がなく、当然ながら地球防衛システムを通過できず、MZ23より先に攻撃(審判)を受けて消滅する。
- プロープ
- 『PART I』に登場するデザルグの強行偵察機。MZ23側識別コード:TYPE-F402。
- 機体の大半が厚い装甲に包まれたセンサーとなっており、分類上こそ偵察機であるものの、3連エネルギーキャノンを2門装備しており、MZ23の迎撃部隊を全滅させてしまうほどの高い戦闘能力を持つ。
- 全ての偵察情報は頭部にあたるポッドに収集され、本体が破壊されてもポッドのみで戦線離脱することが可能であり、デザルグの船体へ情報を持ち帰ることを絶対任務としている。
- シュツルムゲルツ
- メガゾーンの防衛網を破って攻撃する突撃装甲機。
- 全長8.5m、主砲にターレット型2連エネルギーキャノンを1機、副砲に3連収束ビーム砲を2門、後部ラックに自動攻撃弾2機を装備する。その高速機動によりFX艦隊の護衛隊を翻弄して壊滅状態に追い込むなど高い性能を誇るが、MZ23側も高級機体ならば対抗は可能であるらしく、ゼロゼロハーガンやヴィルデ・ザウが数機の撃墜に成功している。
- 自動攻撃弾
- シュツルムゲルツに搭載された対人兵器。デザルグの船体同様に有機的な異形の機体は、無重力内でも重力下でも問題なく稼働でき、後者では浮遊しながら行動する。かなりの反応速度で敵弾を回避して実体弾すら弾き返すうえ、生命体のみに反応して球体部から伸びる触手で襲いかかり、対象の外殻を貫通して搭乗員を殺傷するため、MZ23に艦体レベルの多大な被害を与える。
地球管理システム
かつて地球を死滅させてしまった人類が、地球保護法をベースにA.D.A.M.管理を制定している。「地球再生システム」、「地球防衛システム」、「EVEプログラム」の3つから構成されている。
MZ01をはじめとする巨大都市宇宙船が地球へ戻ってきた時、その住民たちが地球帰還の条件(同じ過ちを二度と繰り返さないか)を満たしているかを見極めるために造られたが、本来の目的は「クリエイター」の1人であるハインケル博士の提唱した「地球再生計画」、すなわち地球の自浄作用による生態系の復活及び維持を行うものであり、人類を排除するものではない。
- 地球防衛システム(A.D.A.M.)
- 月の地球防衛システム。メガゾーン建造時、月は地球の鉱石採掘基地となっていたが、その体積の40%を人工物で置き換え、月全体が1つの武器となっている。
- 地球及び地球の半径40万キロメートル圏内に進入する物体を完全に防御・破壊する兵器であり、38万キロメートル彼方の地球再生システムを監視している。EVEプログラムから送られたデータが地球帰還の条件に満たなかった宇宙船については即座に破壊するよう、プログラムされている。
- 時祭イヴは、『PART II』では「エー・ディー・エー・エム」、『PART III』では「アダム」と呼称している。
- EVEプログラム
- MZ23を統括するバハムートの7番目のプログラム。EVEインタープリタとして存在しており、『PART I』ではバハムートが制圧されると同時にEVEも制圧されたと思われたが、その直前にEVE本体は自らをバハムートから切り離すことで存在し続けた。これが『PART II』で登場した「イヴの亡霊(通称:裸のイヴ)」であり、バハムートフロア7・エリア49BA(バハムート未知セクション「開かずの間」)にその本体が存在する。
- 「7Gのオペレーター」として選ばれた人物のライフデータを収集し、地球管理システムへ送ることを目的としている。MZ23の住民には人気アイドル・時祭イヴとして知られるが、その人格データはハインケル博士の助手にして「クリエイター」の1人であるオリジナルの時祭イヴが、基礎となっている。
- 地球再生システム(SYSTEM)
- 『PART III』でその存在が明らかにされた地球管理システムの中核であり、その本体はエデンシティ中枢部のE=Xタワー地下に存在する。エデンシティはMZの最後の1隻としての建造が途中で中断され、地球へ帰還した人類の居住都市として封印されたものであり、そこへ地球再生システムの中枢が設置されたのである。
- SYSTEMはEVEから送られたライフデータを基に、地球帰還の条件を満たすかを判定していたが、MZ23についてはひどく不完全な状態だったため、人類に対する疑念が生じた。そこでMZ23の「7Gのオペレーター」として選ばれた矢作省吾を自らに取り込み、SYSTEMの操り人形であるウォン・ダイとしてエデンシティを支配させ、シティ内に張り巡らしたネットワークを通じて住民たちのライフデータを収集し、自らを拡大させ続けた。その結果、SYSTEMは地球環境の維持には人類の排除が最良と判断し、E=X局長のヤコブを通じて「プロジェクト・ヘブン(PROJECT HEAVEN)」を発動する。これはエデンシティ外周部に設置されていた反発重力推進システムを稼動し、シティをかつてのMZ同様に宇宙へ飛ばすという措置であるが、かつてのMZと違って内部の居住維持までは考慮されていないため、実質的には人類の抹殺に等しい。
- イヴユニット
- エデンシティの地下、ポイント・ゼロに存在するSYSTEMと直結した唯一のユニット。その中枢はMZ23と同様にプログラムと思われていたが、実際には「クリエイター」最後の生き残りである、オリジナルの時祭イヴが眠るコールドスリープカプセルと接続されている。
メガゾーン23世界の年表
以下の記述は『PART I』『PART II』の前史に当たる。設定資料本『B-CLUB SPECIAL MEGAZONE23』から引用。
西暦 | 出来事 |
---|---|
24世紀初頭 | 地球は環境破壊、大気汚染、生態系の崩壊、自然出産による奇形児の確率が70%に達し、人々は外出時のマスク着用を余儀なくされる。太陽系内の総人口は157億人。 |
2331年 | 地球連邦政府は「地球の再生のため、地球から人類を一時排除すべきである」と提唱するフェルディナント・F・ハインケル博士の提案「地球再生計画」の実行を決議。 |
2335年 - 2353年 | 地球防衛システム(A.D.A.M.)が建造される。 |
2337年 | デザルグが火星解放政府の樹立を宣言。 |
2345年 | MZ01が完成。人類の居住可能な惑星を求めて出発する。 |
2347年 | デザルグが地球連邦政府に対し宣戦布告する。 |
2348年 | 地球はデザルグからミサイル攻撃を受け、34億人の人類が死亡する。 |
2349年 | デザルグによりMZ建造プラントから4隻のMZ(No.13,14,15,16)が強奪される。(クラウディア海戦) |
2353年 | 惑星破壊兵器が地球側で開発され、地球攻撃の報復措置として火星に対し使用される。 |
2355年 | 惑星破壊兵器により火星崩壊。A.D.A.M.の作動開始と共に地球側24隻、デザルグ4隻のMZは外宇宙へ向けて旅立つ。 |
2356年 | 海王星軌道付近で、地球側船団とデザルグ船団との間に戦闘。双方5隻が大破し、デザルグ船団は大きくコースを外れる(MZ23側記録では「勝負は互角」とされている)。 |
2363年 | MZ22が先の戦闘により航行不能となる。 |
2489年 | デザルグ船団が外宇宙で異文明と接触する。 |
2855年 | MZ23(バハムート)が地球へ帰還。デザルグはA.D.A.M.の攻撃により消滅。 |
なお、『PART III』の時代はバハムートの地球帰還から数百年後(ヤコブに対するオリジナルガーランドの説明によれば最終戦争から1000年以上経過)となっているが、年代は確定されていない[注 6]。
スタッフ
PART Iのスタッフ
- 製作 - (株)あいどる、ビクター音楽産業(株)
- 制作 - アートランド、アートミック、須田英昭、小野寺脩一
- 企画 - 鈴木敏充
- 監督、原作 - 石黒昇
- プロデューサー - 三浦亨
- 脚本 - 星山博之
- オリジナルキャラクターデザイン - 平野俊弘
- スペシャルゲストデザイン - 美樹本晴彦(時祭イヴ)
- メカ・スーパーバイザー - 窪田正義
- メカニックデザイン - 柿沼秀樹、荒牧伸志、宮尾岳
- タイトルデザイン - 村上豊
- アクション監督 - 板野一郎
- 美術監督 - 中村光毅
- 音響監督 - 本田保則
- 撮影監督 - 吉坂研一
- 音楽 - 鷺巣詩郎
- 絵コンテ - 板野一郎、平野俊弘、梅津泰臣、石黒昇
- 作画監督 - 平野俊弘、板野一郎、美樹本晴彦、垣野内成美
- 作画監督補 - 古瀬登
- 原画 - 垣野内成美、結城信輝、北爪宏幸、庵野秀明、梅津泰臣、他
- 演出 - 長谷川康雄、板野一郎
- 現像 - 東京現像所
- 宣伝 - ビクター音楽産業
- タイアップ - 日本マクドナルド、六本木ハードロックカフェ
- 製作・著作 - (株)あいどる
- 発売元 - ビクター音楽産業(株)
PART IIのスタッフ
- 製作 - (株)あいどる、ビクター音楽産業(株)
- 制作 - (株)AIC、アートランド、アートミック、須田英昭、小野寺脩一
- 企画 - 鈴木敏充
- 原作、総監修 - 石黒昇
- 構成 - 山田勝久
- プロデューサー - 三浦亨
- 脚本 - 星山博之
- オリジナルキャラクターデザイン - 梅津泰臣
- スペシャルキャラクターデザイン - 美樹本晴彦(時祭イヴ)
- メカニックデザイン - 荒牧伸志
- 美術監督 - 荒井和浩
- 音響監督 - 本田保則
- 撮影監督 - 新井隆文[注 7]
- 音楽 - 鷺巣詩郎
- 音楽プロデューサー - 永田守弘
- 絵コンテ - 板野一郎、長谷川康雄、山田勝久、清積紀文
- 総作画監督 - 梅津泰臣
- メカ作画監督 - 板野一郎
- イヴ作画監督 - 門上洋子
- 作画監督補佐 - 飯田史雄、清水義治、仲盛文、鳴雪浩一、二村秀樹、結城信輝、寺沢伸介
- 原画 - 山本天志、漆原智志、よしもときんじ、森川滋、森本晃司、うつのみやさとる、別所誠人、石田敦子、恩田尚之他
- 現像 - 東京現像所
- 宣伝 - ビクター音楽産業
- 演出 - 長谷川康雄、山田勝久
- 監督 - 板野一郎
- 配給協力 - 東急レクリエーション
- 製作・著作 - (株)あいどる
- 発売元 - ビクター音楽産業(株)
PART IIIのスタッフ
- 製作 - 高山登
- エグゼクティブプロデューサー - 須田英昭
- 企画 - 鈴木敏充、生明俊雄
- 原案 - 石黒昇、鈴木敏充
- 監督 - 荒牧伸志、八谷賢一
- キャラクターデザイン - 北爪宏幸
- イヴデザイン - 美樹本晴彦
- ガーランドデザイン - 荒牧伸志
- プロダクションデザイン - 夢野れい
- 原作 - 荒牧伸志
- 脚本 - 有井絵武
- ストーリーボード - 有迫俊彦、有井絵武、夢野れい、荒牧伸志、八谷賢一
- 音楽 - 浦田恵司
- プロデューサー - 三浦亨、仙田勇
- 作画監督 - 北爪宏幸、北島信幸(前編)
- 作画監督補 - 恩田尚之(前編)、北島信幸(後編)
- メカニック作画監督 - 仲盛文(前編)、大張正己(後編)
- メカニック作画監督補 - 仲盛文(後編)
- 美術監督 - 東潤一
- 撮影監督 - 小西一廣(前編)、高橋明彦(後編)
- 音響監督 - 本田保則
- アニメーションプロデューサー - 内山秀二
- 演出助手 - 青木武
- 現像 - 東京現像所
- 制作 - (株)AIC、アートミック
- 製作・著作 - ビクター音楽産業(株)
主題歌
PART Iの主題歌
- 主題歌「背中ごしにセンチメンタル」
- 作詞 - 三浦徳子 / 作曲 - 芹澤廣明 / 編曲 - 鷺巣詩郎 / 歌 - 宮里久美
- エンディング「淋しくて眠れない」
- 作詞 - 境ジョージ(鈴木敏充)[10] / 作曲・編曲 - 鷺巣詩郎 / 歌 - タケウチユカ
- 挿入歌
-
- 「風のララバイ」
- 作詞 - 三浦徳子 / 作曲 - 芹澤廣明 / 編曲 - 鷺巣詩郎 / 歌 - 宮里久美
- 「TOMORROW BLUES」
- 作詞 - 境ジョージ(板野一郎)[10] / 作曲・編曲 - 鷺巣詩郎 / 歌 - 宮里久美
PART IIの主題歌
- 主題歌「秘密く・だ・さ・い」(挿入歌)
- 作詞 - 松井五郎 / 作曲 - 鈴木キサブロー / 編曲 - 鷺巣詩郎 / 歌 - 宮里久美
- 挿入歌「ロンリー・サンセット」
- 作詞 - 松井五郎 / 作曲 - 鈴木キサブロー / 編曲 - 鷺巣詩郎 / 歌 - 宮里久美
- ※ エンディングロールでも使用。
PART IIIの主題歌
- 主題歌「パンドラの舟」
- 作詞 - 森雪之丞 / 作曲・編曲 - 清水信之 / 歌 - 高岡早紀
- 挿入歌
-
- 「悲劇のアイドル」
- 作詞 - 森雪之丞 / 作曲・編曲 - 清水信之 / 歌 - 高岡早紀
- 「眠れぬ森の美女」
- 作詞 - 真名杏樹 / 作曲・編曲 - 加藤和彦 / 歌 - 高岡早紀
関連作品
OVA
- 『メガゾーン23』 1985年3月9日発売
- 『メガゾーン23 PART II 秘密く・だ・さ・い』 1986年5月30日発売
- VHS:VTG-178、βII:VBG-178(カラー/ステレオ/80分、発売元:ビクター音楽産業)
- VHD:ODG-1064(カラー/ステレオ/80分、1986年6月25日発売、発売元:ビクター音楽産業)
- LD:W78L 1004(カラー/ステレオ/長時間ディスク/CLV 2面/82分、1987年2月25日発売、発売元:ポリドール)
- 『メガゾーン23 PART II 海外版』、1987年4月5日発売
- VHS:VTG-271(カラー/ステレオ/94分、発売元:ビクター音楽産業)
- LD:W78L 1007(カラー/ステレオ/長時間ディスク/CLV 2面/95分、発売元:ポリドール)
- 『MEGAZONE23 III イヴの目覚め』 1989年9月28日発売
- VHS:VTG-395(カラー/ステレオ/52分、発売元:ビクター音楽産業)
- LD:MAJ-1(カラー/ステレオ/長時間ディスク/CLV 1面/53分、1990年5月21日発売、発売元:メイジャーズ)
- 『MEGAZONE23 III 解放の日』 1989年12月22日発売
- VHS:VTG-396(カラー/ステレオ/50分、発売元:ビクター音楽産業)
- LD:MAJ-2(カラー/ステレオ/長時間ディスク/CLV 1面/50分、1990年5月21日発売、発売元:メイジャーズ)
OVA-BOX
- 『MEGAZONE23 PREMIUM BOX』
- 『メガゾーン23 DVD-BOX』
- 『MEGAZONE23 Blu-ray Archive BOX -30th ANNIVERSARY EDITION-』
劇場映画
- 『メガゾーン23』 1985年3月23日公開
- 『メガゾーン23 PART II 秘密く・だ・さ・い』 1986年4月26日公開
- 『MEGAZONE23 III』 1989年11月25日公開
小説
- 石黒昇著『メガゾーン23』 講談社X文庫、1985年 ISBN 4-06-190027-7
- PART I の小説版。
フィルムコミック
- 『メガゾーン23』
- 上巻、小学館〈テレビ名作アニメ版〉、1985年 ISBN 4-09-101741-X
- 下巻、小学館〈テレビ名作アニメ版〉、1985年 ISBN 4-09-101742-8
- 『メガゾーン23 PART II 秘密く・だ・さ・い』
- 上巻、小学館〈テレビ名作アニメ版〉、1986年 ISBN 4-09-101743-6
- 下巻、小学館〈テレビ名作アニメ版〉、1986年 ISBN 4-09-101744-4
その他書籍
- 『メガゾーン23 graffiti』 秋田書店〈BEST HIT SERIES〉 1985年4月25日発行 ASIN B000J6UTAG 雑誌コード61041-16
- 『メガゾーン23 post card book』 秋田書店〈BEST HIT SERIES〉 1985年 雑誌コード61041-17
- 『B-CLUB SPECIAL アートミック・デザインワークス』 バンダイ、1987年10月15日発行 ISBN 4-89189-325-7
- PART I、PART IIの作品紹介、企画案、初期設定稿、設定資料等が掲載されている。
- 『B-CLUB SPECIAL MEGAZONE23』 株式会社バンダイ 1990年2月25日初刷 ISBN 4-89189-476-8
- 『OFFICIAL ART OF MEGAZONE23』 ホビーショップ・ラーク〈LARK MECHANICAL MANUAL〉VOL.1
- 『OFFICIAL ART OF MEGAZONE23 PART II』 ホビーショップ・ラーク〈LARK MECHANICAL MANUAL〉VOL.2
- 日経エンタテインメント!編『メガゾーン23 マニューバ・ブック』 日経BP社 2007年 ISBN 978-4-8222-6305-8
- ジ・アニメ特別編集『メガゾーン23』(ジ・アニメ臨時増刊) 近代映画社 1985年4月25日発行 雑誌コード66587-36
- ジ・アニメ特別編集『メガゾーン23 PART II』(ジ・アニメ臨時増刊) 近代映画社 1986年7月25日発行 雑誌コード05318-7
- 『メガゾーン23』 発行:株式会社あいどる
- 『メガゾーン23 PART II』 発行:株式会社あいどる
- 上記2冊の株式会社あいどる発行『メガゾーン23』『メガゾーン23 PART II』は副題なし。設定やキャスト、製作記録などの載ったファンブック風になっている。
- 設定資料集
- 『MEGAZONE SPECIAL PRESENTS SETTEI』創刊0号、発行:あいどる・アートミック
- 『SETTEI』Vol.1、発行:あいどる・アートミック
- 『MEGAZONE23 SPECIAL PRESENT 原画集 SETTEI別冊』、発行:(株)あいどる
- 『MEGAZONE SPECIAL PRESENTS SETTEI MEGAZONE23 PART II』、発行:IDOL・ARTMIC
その他アプリ
『メガゾーン23』のミニゲーム(Flashゲーム)が携帯電話向けに3種提供されていた。(モバイルサイト「アニメTV」⇒ゲーム)
ボードゲーム
『メガゾーン23』、1980年代中頃にツクダホビーよりボードウォー・シミュレーションゲームの戦闘級で発売。
トピックス
- 本作は『BIRTH』に続くビクター音産のOVA第2弾[11]。売上目標は5万本と高い目標が設定された[12]。ビクター音産の吉野和郎は「『BIRTH』が時代を先取りし過ぎていたのを反省材料とした」とし、本作を「流行にうまくマッチした」作品としている[3]。また吉野は予約特典の時祭イヴ等身大ポスター(美樹本晴彦画)が予約者を動かしたと分析している。
- 『PART III』の広告によると『PART I』は5万本、『PART II』は4.5万本の売上で「未だにOVA史上No.1」と宣伝されていた[13]。
- 『PART I』企画時の仮称タイトルは企画第一弾は『オメガシティ23』、企画第二弾は『バニティ・シティ』という題名で、二・四半期(2クール)のテレビシリーズとして企画されていた。同作品(PART I)の総監督・石黒昇はこの作品を当初、第4作目の「超時空シリーズ」として提案したという。その後スポンサー難からこの企画はテレビシリーズとしては立ち消えになり、改めてOVAとして企画、発売媒体の変更が為された際に『オメガゾーン23』のタイトルに変更された[14]。「オメガ」はギリシア文字で「最後」を意味し本作の世界観を表現していたが、商標権の関係で「オメガ」(Ω)がスイスの高級腕時計メーカーオメガ(現在はスウォッチ・グループに属している)の名称と衝突することで再度改称し、最終的に『メガゾーン23』として発売された[15]。当時は変更することで「無限の」といったニュアンスを作品に持たせるためと説明された。「23」は「23番目の人工都市」という意味で、物語の舞台・東京23区に由来する。ただ、『PART II』では冒頭で東京23区外の武蔵野市にある吉祥寺(あいどる、及びアートミックの所在地だった)も登場している。
- オリジナルとなる第1作にはその当時の日本が置かれた政治的状況が反映されている。制作された当時、1980年代に中曽根康弘首相による「日本不沈空母論」「自衛隊海外派遣論」などが出て日本がソ連の侵略戦争に対抗するため、再軍国化に向かいつつあるという、危機感・認識が社会一般に広がっていた。
- SF的ガジェットを多数内包しているがゆえに表に出てこない設定や、企画やシナリオが何度も練り直される中で消えていった設定が多数存在している。『PART II』では当初デザルグから送り込まれた男性型と女性型、2体のアンドロイドが破壊活動を行ってMZを混乱させると同時に男性型はイヴのデータを、女性型はB.D.を篭絡して彼の遺伝子を回収し、デザルグへ持ち帰ろうとする展開が提案されていた。また発売元のビクター音楽産業サイドからは同社が当時売り出していたとんねるずをモデルとした「タカ&ノリ」というキャラクターを登場させ、声も本人に演じさせるという企画も提案されていた。
- 「淋しくて眠れない」は鈴木敏充、「TOMORROW BLUES」は板野一郎が「境ジョージ」名義で作詞を行っている[10]。
- 『PART II』と『PART III』の製作間隔は少し離れているが、これは『PART I』『PART II』で本来のストーリーは完結しており、さらなる続編を作る意思が当初制作サイドに無かったためと見られている。
- 『PART II』ではビデオテープの製造工程を見直した日本ビクターのAQ方式 (Advanced Quality) が採用され、宣伝でビデオディスク並の高画質ビデオソフトとうたったことでも話題になった。
- OVA自体は本作が発売される2年前の1983年から登場しており、前年の1984年に6本のOVAが発売されている。そうした状況で、本作はビクター音産からVHSとベータマックス、VHDで発売された。ほぼ同時期に発売された『幻夢戦記レダ』とは人気を二分する形で大ヒット。1985年には計28本のOVAが発売され、OVA時代の本格的な幕開けの象徴となったのが本作である。また、OVAが続々と発売される状況に併せて、本作発売の3カ月後には学研より『アニメディア』別冊として、OVA専門アニメ情報誌『アニメV』が隔月刊として創刊されている。
- 製作に名を連ねている株式会社あいどるは、『宇宙戦士バルディオス (劇場版)』の企画者である小野寺脩一が吉祥寺に開業したアニメグッズ専門店『アニメショップあいどる』を当時運営していた企業である。『BIRTH』や『ウインダリア』にも出資とともに小野寺は企画プロデューサーとして制作に関与した。なお、小野寺が1998年度に企画したテレビアニメ『発明BOYカニパン』『超発明BOYカニパン』では、「惑星管理システム」によってコントロールされた惑星であるシャラク星を舞台に、変形ロボットが活躍する・ヒロインが人間のアイドルと、本作のイブを彷彿とさせるアンドロイドであるなど、部分的に本作の設定を流用した痕跡が見られる。
- 1997年に製作者のアートミックが倒産したため、AICが製作者権利を承継している。企画者である株式会社あいどるが有する権利は小野寺が1998年に世田谷区で設立した株式会社えん(EN PLANNING INC.)に譲渡され、AICとえんがシリーズの権利を有することになった。しかし2008年に小野寺が逝去し、同社Webサイトが閉鎖されたため、2014年現在のコピーライトはAICのみ(PART IIIはフライングドッグと共同)表記となっており実態は不明である。
- 『PART II』のビデオ版などにある解説書によると、『PART I』はその年のビデオ部門(実写やアニメ関係なく)の総合売上1位で、当時『24時間テレビ』で人気を博した音楽ソフト『ウィ・アー・ザ・ワールド』のビデオ版に次ぐ売り上げ2位を記録した(アニメジャンルだけに特定すれば1位になる)。当時としては記録的な大ヒットであった(ただし前年の『超時空要塞マクロス 愛・おぼえていますか』は売り上げ1位を記録し、本作はそれよりは売り上げが落ちる)。
その後のメディア展開
VHDビデオディスク・レーザーディスク
当時、ビクター音産の親会社である日本ビクターがVHDの盟主であったため、本作のビデオディスクは当初VHDのみの供給であった。レーザーディスク (LD) での供給についてはビデオ・VHDより遅れ、ポリドールより『PART I』『PART II』『PART II 海外版』が発売された。このポリドール版はA面終了時に黒画面にフェードアウト、B面開始時に黒画面からのフェードイン処理が施されてしまっている。
後にマイカルハミングバード(taxcoブランド)から発売された『プレミアムBOX』は『PART I』『PART II』『PART II 海外版』が収録された3枚組だが、ポリドール版の再発売ではなく、フェードイン/アウト処理のないオリジナルのままで収録されている。また、『PART I』の劇場版予告が2種類、『PART II』の劇場版予告編が1種類映像特典として収録されている。『PART III』のレーザーディスクはビクターエンタテインメントの子会社であるメイジャーズより発売された。
なお、日本ビクターから発売されていたVHDビデオマガジンの『アニメビジョン』創刊号には、荘真由美がアニメスタジオを訪れて、梅津や板野にインタビューをする映像も収録されていた。また、非売品VHDソフト『MEGAZONE23 SPECIAL MEMORY』、『MEGAZONE23 PARTII SPECIAL MEMORY』が製作され、イベントなどで配布された。当時のビクター音産は親会社である日本ビクターのAV機器と密接にタイアップした宣伝をしており、本作もその一翼を担っていた。
DVD
2000年12月16日にビクターエンタテインメントのm-serveレーベルより『PART I』から『PART III』までを収録したDVD-BOXが2001年7月31日までの期間限定生産で発売された。スタッフ・キャストのインタビューや設定が掲載された80ページに及ぶブックレットは資料価値が高い。
本編がオリジナルビデオ版ではなく劇場公開版が収録されているのも話題となった。『PART I』は劇場公開時に作画や演出のリテイクが施されており[注 8]、『PART II』の劇場公開版はベッドシーンの過激さが話題となったが、ビデオ発売時に一部カットされた。VHDやLDはオリジナルビデオ版が収録されたためにこの2作の劇場公開版は長く幻の存在だったが、DVDで復活となった。ただし、『PART I』で劇場公開時に追加録音された音声がモノラルだったためか、DVDでは音声のみオリジナルビデオ版のステレオ音声を使用している。
このBOXの初回限定版には『PART I』の主題歌CDが付属していた。
2005年4月15日にはアトラスより『PART I』から『PART III』までが単品として発売された。こちらも劇場公開版が収録されている。ビクター版BOXのようなブックレットは付属していないが、『PART I』『PART II』にはプレミアムBOXに収録されていた劇場版予告編が追加されており、『PART II』の予告は最後にビデオ発売の告知テロップがあるバージョンも収録されている。
ビクター版BOXではBOX、ブックレット表紙を美樹本、インナージャケットを平野・梅津・北爪らオリジナルキャラクターデザイナーが手がけた描き下ろしイラストだったのに対し、アトラス版は既存の版権イラストを流用している。特に『PART I』のジャケットは当時のキャンペーンで募集されて入賞したファンのイラストが使用されており、版元の混乱がうかがえる。また、全作を一括購入予約すると先着順に『MEGAZONE 23 PART II INTERNATIONAL & PART I SPECIAL FILM』のDVDが特典として付属した。これはポリドール版LDやプレミアムBOXに収録されているものと同じ内容であり、PS3『青いガーランド』限定版にも同梱されている。
その他、やまとより発売された『メガゾーン23 コンプリートBOX』に『PART I』のDVDが付属しているが、こちらもこれまでと同じく劇場公開版が収録されている。ただし収録されているのは本編のみで、劇場版予告編は収録されていない。発売当時はアトラスのサイトに内容を紹介したページが開設されていたが、現在は権利切れのためか削除されている。
BD
2015年11月27日に「メガゾーン」30周年を記念し、ラクセントからアニメ全4作品および特典映像を収録したBD-BOX『MEGAZONE23 Blu-ray Archive BOX -30th ANNIVERSARY EDITION-』が発売された[16]。
動画配信
2006年1月からバンダイチャンネルにおいて有料動画配信(インターネットテレビ)が開始されている。
PS3用ゲーム
『メガゾーン23 青いガーランド』は、コンパイルハートより2007年9月13日に発売されたPlayStation 3用ゲーム。
限定版と通常版の2種類があり、限定版には設定資料集と『MEGAZONE23 PART II & PART I SPECIAL FILM INTERNATIONAL』[注 9]が同梱された。『PART II』以降が存在しないパラレルワールドの世界観で、『メガゾーン23』の続編にあたるラジオドラマ『メガゾーン23 ザ・エクステンド・ストーリー』の直後から物語は始まる。
PS3用ゲームのストーリー
『メガゾーン23』から20年後の2006年の東京。高中ヒロトは母・由唯から青いガーランドのキーを託される。ヒロトは軍からイヴを解放することを誓い行動するが、その前にレジスタンスを率いる赤いガーランドが現れる。はたして赤いガーランドのライダーはヒロトの味方なのか……。
PS3用ゲームの登場人物
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- 高中 ヒロト(たかなか ヒロト)
- 声 - 成家義哉
- ゲームの主人公。20歳。由唯から託された青いガーランドを駆り、イヴの解放を目指す。『メガゾーン23』の主人公・省吾とヒロイン・由唯との間の子供だが、自身は父親の存在を知らない。
- 謎の男
- 声 - 久保田雅人
- 赤いガーランドを駆り、レジスタンスを率いて軍と戦うサングラスのライダー。その正体は、矢作省吾である。
- 高中 由唯(たかなか ゆい)
- 声 - 大塚恵子
- ヒロトの母。37歳。現在は反戦歌を歌うシンガーとして活躍中であるが、重傷を負ってしまい、ヒロトに青いガーランドのキーを託す。
- B.D.
- 声 - 柴田光太郎
- 50歳。20年前のクーデター以来、東京を支配しており、レジスタンスとは現在も内戦状況にある。
- 時祭 イヴ
- 声 - iv
- 荒井 みら
- 声 - 田中まりか
- 19歳。歌手志望の少女。由唯の反戦歌をきっかけにヒロトと意気投合する。
- 立花 イチコ
- 声 - 五十嵐浩子
- 18歳。みらのルームメイト。メイド喫茶で働いている。
- 千歳 綾香
- 声 - 中川里江
- 23歳。TV局でADをしており、映像編集などに長ける。
- 中川 真美
- 声 - 日笠陽子
- 21歳。中川真二の娘。父を亡くした後はココの手で養子として育てられたため、バイクのメンテナンスもこなす。
- 小田 正宗
- 声 - 堀江一眞
- 20歳。パソコンオタクを生かし、ヒロトに協力する。
- サリア
- 声 - 花井なお
- 22歳。軍の女性士官。白いハーガンを駆り、ヒロトと敵対することとなる。
- 夢叶 舞
- 声 - ひなたたまり
- 37歳。軍上層部よりヒロトをサポートする。
- ココ
- 声 - 柴田秀勝
- バイク屋を営む傍ら、密かに青いガーランドを完成させた。
PS3用ゲームのメカニック
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- 青いガーランド
- 20年前に軍より持ち出されたガーランドを基に設計されたマシン。ブラックボックスであった操縦系統およびバハムート端末としての機能もコピーする事で再現された。
- 全高3.84m。全長3.77m。
- ハーガン・改
- 旧式化したハーガンを改良した物。
- 七式ハーガン
- ハーガンの最新鋭機。フレームを流用しつつも、再設計が行われている。
- 七式改
- 七式ハーガンをエースパイロット用に改良した物。
- ザヴラウ・タウ
ロボテック版
ハーモニーゴールド USA社が『超時空要塞マクロス』『超時空騎団サザンクロス』『機甲創世記モスピーダ』の商標を始めとするライセンスを取得し、同一世界の「3つの異なる時代と各世代」を連続する1つのストーリーとして翻案、再編集した作品である『ロボテック』シリーズとして、アメリカ合衆国で『PART I』を劇場版映画『ロボテック: ザ・ムービー』(原タイトル:Robotech: The Movie)、別名『ロボテック: 語られざる物語』(原タイトル:Robotech: The Untold Story)として公開した。
主人公が敗北したオリジナル版ラストの、さらにその先に主人公が逆襲して勝利する新作部分が追加され、原作の『PART I』とは正反対の結末となっている。この新作部分は『PART I』の劇場公開時にボーナス・フィルムとして上映され、1987年4月4日にビクター音産より発売された『PART II』の海外版ビデオに特典として収録された。この『PART II』の海外版はビデオ版を英語吹替で収録したものであり、劇場公開版のベッドシーンを差し戻したものではない。
英語コミックス版であるAcademy comics社『Robotech The Movie』(映画の漫画化)では、結末が上記映画フィルムとさらに異なった展開となっており、"Garland"が、『PART I』に登場の自治軍戦闘機が可変戦闘機(ベリテック/"VERITECH" 戦闘機)として人型のマニューバスレイヴ(MS)形態("Battroid"形態と説明される)に変形するものとして再設計された強化型になって"B.D Andrews"大佐を倒したり、その後宇宙に上がりゾル人こと"Tirolian"軍に最後の打撃を与えたりする。
『PART II』『PART III』に関しては、ハーモニーゴールド USA社が商標を始めとするライセンスを取得しなかったため、上記ロボテック世界の作品には組込まれていない。このため、日本国外では『メガゾーン23』としての英語字幕または吹き替え版の『PART I』『PART II』『PART III』の系列と、『PART I』をベースにロボテックの世界観及び設定に合わせて『超時空騎団サザンクロス』の映像フィルムを流用して、新作フィルムで結末を改変・再編集した翻案物であるロボテックシリーズの劇場版映画『ロボテック: ザ・ムービー』が並存するという複雑な状態となっている。
関連項目
- バブルガムクライシス
- アートミックとAICが共同制作したOVAシリーズ。PART4に登場するスーパーバイク「ハイウェイスター」は、本作のガーランドがデザインモチーフとなっている。
- メガゾーン23 ON RADIO
- スーパーロボット大戦D
- 2003年発売のゲームボーイアドバンス用ゲーム。複数のロボットアニメ作品の中のひとつとして扱われ、『PART I』から『PART II』までのストーリーを再現している。
- えびてん 公立海老栖川高校天悶部
- 原作第4巻オリジナルアニメBD付き限定版に付属するOVA第11話に「ギガゾーン23 PART II 秘密く・だ・さ・い」を収録。『PART II』のパロディ。アニメーション制作はAIC Classicが行っている。
脚注
注釈
- ^ ゲームパッケージ裏面には『メガゾーン23 INTERNATIONAL PART II』と表記。
- ^ 地方都市では福岡東映パラス、宇都宮オスカーシアター、福島市公会堂(イベント上映)等で上映されている。
- ^ 本作品の製作当時、ビクター音楽産業の本社が入居していた。
- ^ 映像では判り難いが、実際には額から汗を滴らせている。
- ^ 「Bahamūt」とあるのは間違い。メーターパネル上部には「BAHAMOUD6」と刻印されている。
- ^ 『MEGAZONE23 III』の劇場予告映像では「2989年」と表示されていたが、上記の年表と矛盾が生じている。
- ^ エンディングクレジットでの表記。ビデオパッケージでは「藤田正男」となっている。
- ^ 例を挙げると、高速道路上でのガーランドとハーガンの追撃戦、エンディングの画面演出など。
- ^ 『PART II』本編に『PART I』の海外向けエンディングを追加して海外向けに制作・再編集された、LD版『PART II 海外版』と同じ物。
出典
- ^ メガゾーン23 - 文化庁日本映画情報システム
- ^ メガゾーン23 PARTII 秘密ください - 文化庁日本映画情報システム
- ^ a b 『ORIGINAL CONFIDENCE』1985年11月11日号
- ^ アニメージュ編集部 編 編『劇場アニメ70年史』徳間書店、1989年、108頁。
- ^ a b c d e f g h i 「MAIN CHARACTER」『SETTEI』創刊0号
- ^ a b c 『メガゾーン23』劇場版パンフレット
- ^ シンディ役の声優、日比野朱里(旧芸名・小粥よう子)の旧公式ブログ『ひびののひび』「舞台・イベント記録」による。
- ^ a b デザインワークス 1987, p. 42.
- ^ 『SETTEI MEGAZONE23 PARTII』、55頁
- ^ a b c デザインワークス 1987, p. 23.
- ^ 『ORIGINAL CONFIDENCE』1984年9月3日号によると本作の製作発表会で、田口ビクター音産社長は「『BIRTH』が幸い好評であり、第2弾を発売することになった」としている
- ^ 『ORIGINAL CONFIDENCE』1984年9月3日号
- ^ 『ORIGINAL CONFIDENCE』1989年9月25日号
- ^ デザインワークス 1987, pp. 23–24.
- ^ 同人誌『フェスティバル・タイムズ 23周年特別強行創刊号』「石黒昇23周年スペシャルインタビュー!!」(発行:時祭組。メガゾーン世界の架空の出版書籍の奥付として「夢叶メディア・プロジェクト」と記載)
- ^ 高橋克則 (2015年7月4日). “「メガゾーン23」シリーズ30周年の節目にBD-BOX化 11月27日発売”. アニメ!アニメ!. イード. 2015年11月27日閲覧。
参考文献
- 『OFFICIAL ART OF MEGAZONE23 PART II』 ホビーショップ・ラーク
- 『アートミック・デザインワークス』バンダイ〈B-CLUB SPECIAL〉、1987年。ISBN 4891893257。
- 『B-CLUB SPECIAL MEGAZONE23』 バンダイ、1990年
- 『メガゾーン23 マニューバ・ブック』 日経BP社、2007年
外部リンク
- MEGAZONE23 official web site - ウェイバックマシン(2000年12月5日アーカイブ分)
- ビクターエンタテインメントによる公式サイト。DVD-BOXの商品紹介、全3作のあらすじ、ビジュアル資料、設定、スタッフインタビューなどが閲覧できた。
- メガゾーン23 Official Site - ウェイバックマシン(2007年4月15日アーカイブ分)
- 株式会社えん/AICによる、PART I とPART II に特化したオフィシャルサイト。ストーリー、キャラクター、メカニック、関連商品等の情報が掲載されていた。
- メガゾーン23 青いガーランド 製品情報
- メガゾーン23 青いガーランド 公式サイト[リンク切れ](ウェブアーカイブの閲覧不可)
- コンパイルハートによる公式サイト。ゲームのストーリーやシステム、キャラクターなどの解説やプロモーションムービーを閲覧できた。
- メガゾーン23 BD-BOX公式サイト
- ラクセントによるBD-BOX公式サイト。BD-BOXの商品紹介、全3作のあらすじが閲覧できる。