ベイル・プレスター・オーガナ

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ベイル・オーガナ
Bail Organa
スター・ウォーズシリーズのキャラクター
初登場クローンの攻撃』(2002年)
ジミー・スミッツ
フィル・ラマール(『クローン・ウォーズ』)
プロファイル
種族 ヒューマノイド
性別 男性
家族 ブレハ・オーガナ
レイア・オーガナ
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ベイル・オーガナオルガナBail Organa)あるいはベイル・プレスター・オーガナ (Bail Prestor Organa) は、アメリカSF映画『スター・ウォーズ』シリーズに登場する架空の人物である。惑星オルデランの出身で、レイア・オーガナ(レイア姫)の養父である。妻は元オルデラン教育大臣・難民解放活動議長でオルデラン女王のブレハ・オーガナ。

概要

オルデラン王室に生まれ、若くして王位継承を巡る闘争に巻き込まれる。この争いは最終的に銀河共和国が派遣したジェダイ・マスター・ジョラス・シボースの介入によって調停され、オーガナは王になると共に惑星の実質的統治者である総督の位にもついた。

その後、元老院議員選に出馬するため両方の位を他人に明渡すことになるが、オルデラン星系選出の議員としてみごと当選、持ち前の博識、知恵、道徳心を使ってここでもすぐに尊敬と信頼を集めるようになる。

前議長フィニーズ・ヴァローラムも友人であったが、パルパティーン議員が新しい元老院議長に就任すると、オーガナはパルパティーンの顧問の一人となる。特にクローン大戦時はその交渉術を買われ、ロイヤリスト・コミッティ(議長忠誠派)と呼ばれる対独立星系連合交渉助勢会議のメンバーとなり、またジェダイ・マスターオビ=ワン・ケノービともクローン大戦中に親睦を深めた。しかし、元老院議長の異変に初期から危機を感じていたのもオーガナだった。

オーダー66が発動され、ジェダイ聖堂クローン・トルーパーに攻撃されているのを見て異変を察知し、ヨーダとオビ=ワンを救出することに成功する。そしてパルパティーンが皇帝を名乗るようになるとすぐに、オーガナはオルデランの総督の位に戻り、長老議会という会議を創設し自ら初代議長につき、表向きは帝国の支持者という立場を取りながらも警戒を強めた。クローン大戦中後を問わず、クローン・トルーパー(後にストーム・トルーパー)のオルデラン駐留を認めず、平和を守るためオルデランにあった武器を全て宇宙船に載せ、完全非武装化を断行した。

やがてモン・モスマガーム・ベル・イブリスと共に共和国再建同盟を結び、反乱同盟軍を組織した。オルデランが本格的に防御を固め、正式に同盟軍に参加する直前、オルデランはデス・スターによって破壊され、オーガナは共に宇宙の塵と化した。

趣味は車いじり(正確にはスピーダーいじり)。愛機は、赤と銀に塗装されたXJ-2エアスピーダー(モデルはタッカー・トーピード)のカスタムビルド・ナーグラッチであり、コルサント赴任以前から、独自の改造を重ねていたものである。これを、お忍びの外出を主な用途として想定していたため偽名で登録していた。これにより、銀河共和国崩壊に伴う政変以後も、パルパティーンの目に留まることなく、コルサントで乗車することができた。そのため、オーダー66発布時には、ジェダイ聖堂の異変にいち早く気づき現場へ駆けつけることを可能とし(この時クローン・トルーパーに銃口を向けられているが、ジェダイで無く武器も持っていなかったことから見逃されている)、そしてその危険を、クローン大戦に参戦して銀河へ散らばっていたジェダイ達へ迅速に伝えた。その後も、パルパティーンとの決闘に敗れ脱出を試みたヨーダを、銀河元老院議院周辺で待機し、速やかに救出した。

思想・政策的立場

オルデラン王室という申し分のない家柄に生まれ育ったオーガナだったが、よくその思いやりの精神から、圧政に苦しむものの代弁者とたとえられた。例えば、オルデラン政府はクローン大戦時に発生した多くの難民を受け入れたが、この決断にオーガナと当時難民解放活動議長の妻は大きく影響を与えたといわれる。しかし元老院では、腐敗官僚の私腹を肥やすように、銀河の移住に不当な税をかける法案が可決されてしまう。オーガナはこういった意見に対し常に声を大にして反対したので、必然的にライバルたちには腐敗議員が多かった。

またパルパティーン議長の側近の一人と見られていたが、常に問題を両陣営それぞれの立場からみることができる優れた能力、思考力をもっており、議院内のどの陣営からも必要とされていた。ロイヤリスト・コミッティは分離主義者との交渉を予測して作られた組織だったが、<共和国主義者会議>という名前の通り、彼らは銀河への愛国心のみによって団結していた会議で、様々な意見をもつ議員が所属していた。共和国軍創設の是非を問う討論がこの会議で行われたときにはオーガナとパルパティーン、それにパドメ・アミダラらは反対にまわったが惑星マラステア選出のアスク・アークらは賛成にまわった。結局のところクローン軍は秘密裏に組織されており、この投票は実質的には役に立たなかった。

中道左派だったオーガナは平和主義者でもあったが、いざというときに戦う心構えはあり、その決意がのちにオーガナを反乱軍創設へと向けさせた。のちにモン・モスマは、反乱同盟軍の全体構想を練ったのは実はオーガナであったと話している。

作中の描写

エピソード2 クローンの攻撃』ではわずかに登場しただけであったが、『エピソード3 シスの復讐』ではオビ=ワン・ケノービとヨーダをパルパティーンによるジェダイ抹殺指令(「オーダー66」)から救い出すのに重要な役割を演じている。映画ではジミー・スミッツが演じた。日本語版の吹き替えは寺杣昌紀が担当した。アニメシリーズのレゴ・スターウォーズではアンドリュー・フランシスが声を担当し、吹き替えを加藤亮夫が担当している。

なお、『エピソード1 ファントム・メナス』中、「惑星オルデラン選出の元老院議員」として紹介されたベイル・アンティリーズは別人である。

関連項目