ヘータ
ギリシア文字 | |||
---|---|---|---|
Αα | アルファ | Νν | ニュー |
Ββ | ベータ | Ξξ | クサイ |
Γγ | ガンマ | Οο | オミクロン |
Δδ | デルタ | Ππ | パイ |
Εε | エプシロン | Ρρ | ロー |
Ζζ | ゼータ | Σσς | シグマ |
Ηη | イータ | Ττ | タウ |
Θθ | シータ | Υυ | ウプシロン |
Ιι | イオタ | Φφ | ファイ |
Κκ | カッパ | Χχ | カイ |
Λλ | ラムダ | Ψψ | プサイ |
Μμ | ミュー | Ωω | オメガ |
使われなくなった文字 | |||
() |
ディガンマ | サン | |
ヘータ | ショー | ||
ギリシアの数字 | |||
スティグマ | () |
サンピ | |
() |
コッパ |
Ͱ, ͱ(ヘータ、希:ͱητα, 英:heta)は、現在使用されていない古代ギリシア文字の字母の1つ。音価としては/h/を表した字母であった。
古代ギリシア語において、アッティカ方言が共通語としての地位を確立する頃に、この字母の使用は廃れた。この頃、/h/の表記法は、“ ̔Η(Hē)”の様に母音の前に“ ̔ ”を付記することで表わすようになった。これを気息記号と言い、語頭の母音に/h/がある場合は“ ̔ (U+0314)”を附記し、ない場合は“ ̓ (U+0313)”を附記することで書き分けるようになった(コンマアバブ参照)。なお、小文字の場合“ἡ/ἠ”のように母音字の上に表記するが、古典時代には小文字はない。 現代ギリシャ語には/h/の音素が存在しないため、古典語を反映したカサレヴサでは表記されるものの、口語を元にしたディモティキでは使用されていない。(古川晴風 『ギリシャ語四週間』 大学書林、1958年、ISBN 978-4475010177より)。これはこの記号“ ̔ ”が元々本字母の変形と簡略化によるものだからである[要出典]。
後のローマ人がラテン語字母として“Η”(エータ)を、本字母の音価/h/を表した文字“H”(エイチ)として採用したことで、本字母は文字としても消滅した。
符号位置
大文字 | Unicode | JIS X 0213 | 文字参照 | 小文字 | Unicode | JIS X 0213 | 文字参照 | 備考 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
Ͱ | U+0370
|
-
|
Ͱ Ͱ
|
ͱ | U+0371
|
-
|
ͱ ͱ
|