プチスポット

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プチスポットとは火山の一種。2006年三陸沖太平洋海底で発見された海底火山にこれまで見られない特徴のものが見つけられ、プチスポットと名付けられた。

経緯

一般的には火山は大きく分けてプレート発散型境界、プレート収束型境界、ホットスポットの3つに分類することができる。プレート発散型境界は新たに海洋プレートが生まれる場所であり、その多くは海嶺と呼ばれる。プレート収束型境界はプレートが他のプレートの下に沈み込んだりぶつかる場所であり、多くは海溝に並行して火山が生成する。ホットスポットはプレートより下のマントルマグマの生成源があると思われる火山であり、地球上のいくつかの場所に点在している。これ以外には過去にプルームテクトニクスと呼ばれるマントルが直接地表に噴出する大規模な噴火活動があったとされるが、現在活動している火山は全て上記3つのいずれかに分類され、それ以外の場所では火山活動は起こらないと考えられてきた。

しかし新たに三陸沖で発見された海底火山はこれらに当てはまらず、プチスポットと名付けられている。

概要

現在発見されているプチスポット火山は単成火山だと考えられ、海溝に沈んでいくプレートが曲がる場所で生成されると考えられている。プレートが曲がる際に亀裂ができ、そこが火道となり地下にあるアセノスフェアからマグマが噴出すると推定されている。噴出物はアルカリ玄武岩である。

アセノスフェアからの直接的な噴出物ということで、地球内部の様子や地球進化史などを知る手がかりになるのではないかと期待されている。

関連項目

脚注


外部リンク