フーゴー・ファン・デル・グース
フーゴー・ファン・デル・グース (Hugo van der Goes, 1440年頃 - 1482年)は、初期フランドル派の画家。
1467年、彼はヘントの聖ルカ組合に加入した。のち組合の長老となった。長老の間、ブルゴーニュ公シャルル勇胆公とマーガレット・オブ・ヨークの結婚を祝う、ゲントの町の装飾を担当し、公爵夫妻から雇われることとなった。彼の絵のモデルとなった、ブリュッセルにあるジェリコのバラ聖母修道会の尼僧エリザベートとの関係からおそらく精神病を病み(彼女がモデルを務めたフレスコ画『ダヴィデとアビガイル』は現在失われている)、1478年頃彼は自己の憂鬱に打ち勝つには修道院で生きるほかないと、他の修道院に隠遁した。彼は修道院内で俗人扱いであったとみられる。ファン・デル・グースは1480年頃自殺を図り、2年後に死んだ。
彼の最も有名な作品は『ポルティナーリの三連祭壇画』(1475年。ウフィッツィ美術館蔵)で、ブルッヘにおけるメディチ家の代理人、銀行家トマッソ・ポルティナーリが依頼した、フィレンツェのサンタ・マリア・ヌオヴァ教会の背障である。