ファイナルラップ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

これはこのページの過去の版です。Muneco (会話 | 投稿記録) による 2015年11月22日 (日) 08:09個人設定で未設定ならUTC)時点の版であり、現在の版とは大きく異なる場合があります。

ファイナルラップ(final Lap)

  • レースでの最終周回。
  • ナムコのレースゲーム。本項で解説

ファイナルラップ
FINAL LAP
ジャンル レースゲーム
対応機種 アーケード
開発元 ナムコ
発売元 日本の旗ナムコ
アメリカ合衆国の旗アタリ
音楽 細江慎治
シリーズ ファイナルラップシリーズ
人数 1 - 8人(対戦プレイ)
メディア 業務用基板(3.66メガバイト
稼働時期
  • 日本 1987年12月 (1987-12)
  • アメリカ合衆国 1988年5月
デバイス ステアリング
シフトレバー
アクセルペダル
ブレーキペダル
筐体 コックピット型専用筐体
システム基板 SYSTEM II
CPU MC68000 (@ 12.288 Mhz) ×2
MC6809 (@ 3.072 Mhz)
HD63705 (@ 2.048 Mhz)
サウンド C140 (@ 21.39 Khz)
YM2151 (@ 3.57958 Mhz)
ディスプレイ ラスタースキャン
横モニター
288×224ピクセル
60.61Hz
パレット8192色
テンプレートを表示

ファイナルラップ』 (Final Lap) は、1987年にナムコ(後のバンダイナムコエンターテインメント)が開発した『ポールポジション』の流れを汲むレースゲーム

概要

初めて筐体間のデータリンクを導入し、最大8人までの同時プレイを実現した一方、「乱入」を抑止するシステムを持たなかったため、対戦型格闘ゲームでよく見られる「面識の無いプレイヤー同士による、互いのプレイスタイルに起因するトラブル」も引き起こすことになった。

1作目のコースは鈴鹿サーキットのみだが、続編の『ファイナルラップ2』では、ゲーム開始前に4つのコースから1つをプレイヤーの多数決で選択することができるようになった。なお、トップが同数の場合はランダムで決定される。

このゲームの特色である「トップのプレイヤーがスタートラインを通過すると同時にプレイ中の全員にタイム追加され、スタートもゲーム終了も全員同時となる」「トップを走るプレイヤーよりも下位のプレイヤーの方がタイヤの限界や最高速度、加速度が高くなる(車同士がまるで「ゴムひも」で繋がれているような様子から、開発サイドの通称は「ラバーバンド」[1])」といった初心者に優しい弱者救済的システムは、プレイヤーの裾野を広げ、現在に至るまで一部を除いて対戦型レースゲームの基本形となっている。

他機種版

No.タイトル発売日対応機種開発元発売元メディア型式売上本数
1ファイナルラップ
  • 日本 1988年8月12日 (1988-08-12)
ファミリーコンピュータナムコナムコ2メガビットロムカセット[2]--
2ファイナルラップツイン
  • 日本 1989年7月7日 (1989-07-07)
PCエンジンナムコナムコ3メガビットHuCARD[3]NC89003-
ファミリーコンピュータ版
マシンのチューニングをすることができる。
PCエンジン版「ファイナルラップツイン」
通常の1Pモード、2P対戦モードがある。2Pモードは画面上下二分割の1つの画面で対戦できる、当時としては画期的なシステムで話題となった。ただし、のちに同じくPCエンジンで『F1トリプルバトル』(ヒューマン)という作品で3人同時プレイを実現され、同時プレイ人数で抜かれている。
通常のレースモードに加えRPG風の味付けを施したクエストモードが搭載されている。ミニ四駆をモチーフにしたチビ四駆の駆け出し選手として修行の旅に出かけ、全国の強豪と対戦しチャンピオンになるのが目的。一般のRPGでの戦闘に相当するフィールドマップ上でのレースで賞金を稼ぎ、それを元手に新しいパーツを購入して自らのマシンを強化していく。バックストーリーは漫画『巨人の星』をパロディ化している。

評価

アーケード版
受賞
媒体受賞
第2回ゲーメスト大賞大賞10位[4]
第2回ゲーメスト大賞年間ヒットゲーム5位[4]
ファミリーコンピュータ版
レビュー結果
媒体結果
ファミ通26/40点[5]
ファミリーコンピュータMagazine19.58/30点[2]
PCエンジン版
レビュー結果
媒体結果
ファミ通30/40点[6]
(シルバー殿堂)
月刊PCエンジン89/100点
マル勝PCエンジン31/40点
PC Engine FAN23.04/30点[3]
(総合89位)
アーケード版
ゲーム誌「ゲーメスト」の企画「第2回ゲーメスト大賞」(1987年)で、読者投票により大賞10位を受賞[4]、その他に年間ヒットゲームで5位を獲得している[4]
ファミリーコンピュータ版
ゲーム誌「ファミコン通信」の「クロスレビュー」では合計26点(満40点)[5]、「ファミリーコンピュータMagazine」の読者投票による「ゲーム通信簿」での評価は以下の通りとなっており、19.58点(満30点)となっている[2]
項目 キャラクタ 音楽 操作性 熱中度 お買得度 オリジナリティ 総合
得点 3.16 3.25 3.31 3.42 3.15 3.29 19.58
PCエンジン版 「ファイナルラップツイン」
ゲーム誌「ファミコン通信」の「クロスレビュー」では、8・7・8・7の合計30点(満40点)でシルバー殿堂入りを獲得[6]、「月刊PCエンジン」では90・90・90・85・90の平均89点、「マル勝PCエンジン」では8・7・8・8の合計31点(満40点)、「PC Engine FAN」の読者投票による「ゲーム通信簿」での評価は以下の通りとなっており、23.04点(満30点)となっている[3]。 また、この得点はPCエンジン全ソフトの中で89位(485本中、1993年時点)となっている[3]
項目 キャラクタ 音楽 操作性 熱中度 お買得度 オリジナリティ 総合
得点 3.81 3.75 3.87 4.04 3.82 3.75 23.04

シリーズ作品

脚注

  1. ^ しかし近年のナムコブランドのゲームでも「馬力アシスト」を正式名としていたり、プレイヤーは別ゲームでの「ブースト」という呼称を流用していたりで、定着した一般名は無いのが現状である。
  2. ^ a b c 「5月10日号特別付録 ファミコンロムカセット オールカタログ」『ファミリーコンピュータMagazine』第7巻第9号、徳間書店、1991年5月10日、274頁。 
  3. ^ a b c d 「10月号特別付録 PCエンジンオールカタログ'93」『PC Engine FAN』第6巻第10号、徳間書店、1993年10月1日、112頁。 
  4. ^ a b c d 「ゲーメスト大賞11年史」『GAMEST MOOK Vol.112 ザ・ベストゲーム2 アーケードビデオゲーム26年の歴史』第5巻第4号、新声社、1998年1月17日、22 - 23頁、ISBN 9784881994290 
  5. ^ a b ファイナルラップ [ファミコン]/ ファミ通.com” (日本語). KADOKAWA CORPORATION. 2015年5月16日閲覧。
  6. ^ a b ファイナルラップツイン [PCエンジン]/ ファミ通.com” (日本語). KADOKAWA CORPORATION. 2015年5月16日閲覧。

外部リンク