ビィ・ヒア・ナウ
『ビィ・ヒア・ナウ』 | ||||
---|---|---|---|---|
オアシス の スタジオ・アルバム | ||||
リリース | ||||
録音 | 1996年10月7日 – 1997年4月 | |||
ジャンル |
ロック ラウドロック | |||
時間 | ||||
レーベル | Creation Records | |||
プロデュース |
オーエン・モリス ノエル・ギャラガー | |||
専門評論家によるレビュー | ||||
チャート最高順位 | ||||
| ||||
オアシス アルバム 年表 | ||||
|
ビィ・ヒア・ナウ (Be Here Now) は、1997年8月21日に発売されたオアシスの3枚目のオリジナルアルバム。
収録曲
全曲 作詞・作曲:ノエル・ギャラガー
- ドゥ・ユー・ノウ・ワット・アイ・ミーン? - D'You Know What I Mean?
- 1stシングル。ワンダーウォールと同じコード進行で始まり、オアシスの曲では初めて大々的にエレクトロニクスサウンドが導入されている。ヒップホップグループN.W.A.の楽曲『Straight Outta Compton』のドラムループを使用している[16]。一部の歌詞は、ビートルズの楽曲からの引用[16]。
- 飛行機(プロペラ機)が近づいてくるようなSEが冒頭にあり、これがアルバムの最後の飛行機のハッチを閉じるSEへとつながっている(先行発売されたシングルではSEがカットされている)。
- 歌詞は神に言及する[16]。ローリング・ストーン誌のレビューによると、この曲は「seven minutes of simple, focused genius」であり、曲の雰囲気は信仰の危機を感じさせる[16]。
- マイ・ビッグ・マウス - My Big Mouth
- マジック・パイ - Magic Pie
- ノエルがボーカルをとるナンバー。シングルのB面に収録されている、『ステイ・ヤング』とアルバム収録を争った経緯がある。
- スタンド・バイ・ミー - Stand By Me
- 2ndシングル。デヴィッド・ボウイが、モット・ザ・フープルに楽曲提供した『すべての若き野郎ども』の影響を受けている。歌詞は、ノエルが母親に向けた内容である。
- アイ・ホープ、アイ・シンク、アイ・ノウ - I Hope, I Think, I Know
- インタビューを受けた際、記者との言い争いから生まれた曲。
- ザ・ガール・イン・ザ・ダーティ・シャツ - The Girl in the Dirty Shirt
- 当時付き合っていたメグ・マシューズとのエピソードから作られた。
- フェイド・イン-アウト - Fade In-Out
- 俳優のジョニー・デップがスライドギターで参加している。中盤で、リアムのシャウトが聴ける。
- ドント・ゴー・アウェイ - Don't Go Away
- 日本限定でシングルカットされドラマにも使用された曲。親しい誰かを失うことについて書かれた曲で、ギャラガー兄弟の母親ペギーが入院したときの体験から作られた。
- ビィ・ヒア・ナウ - Be Here Now
- ノエルが、ジョニー・デップとケイト・モスと3人でバカンス中に、ミック・ジャガーの別荘にあった子供用のおもちゃのピアノから作られた曲。ローリング・ストーンズの『ホンキー・トンク・ウィメン』からリズムを参考にもしている。
- 『ステイ・ヤング』のギターリフが流れる[17]。
- オール・アラウンド・ザ・ワールド - All Around the World
- 3rdシングル。曲が進むにつれ2度転調し、オーケストラとバックコーラスが加わる9分20秒にもなる曲。デビュー前に曲は存在しており、当初からノエルは3rdアルバムに収録しようと構想していた。また、曲の進行はビートルズの『ヘイ・ジュード』を参考にしている。
- イッツ・ゲッティン・ベター(マン!!) - It's Gettin' Better (Man!!)
- たまにはストーンズみたいな曲でもとバンドでのジャムセッションを経て作られた。
- オール・アラウンド・ザ・ワールド(リプライズ) - All Around the World (Reprise)
- オール・アラウンド・ザ・ワールドをアレンジした2分程のインスト曲。
評価とその影響
前作とは打って変わって暗く、分厚く重ねられたギターサウンドが最大の特徴。また一曲一曲が非常に長い。
当時のオアシスは前作『モーニング・グローリー』が全世界で2000万枚以上を売り上げており、さらにネブワースでの大規模野外ライブでは25万人を集めて大成功させていた。本作は発売前から大きな期待がかけられ、発売前日には本国イギリスでテレビ特番も放送された。本国でシングルカットされた3曲はどれもヒットし、2009年現在アルバムセールスは約950万枚に達しているが、曲によってはサウンドも重たくなっていたため、賛否両論を巻き起こした。
- このアルバムの発売日はビートルズの『アビイ・ロード』でメンバー全員がスタジオに揃った最後の日の翌日であり、日付と曜日が本アルバム発売日と一致することからブックレット最終面にカレンダーの写真がある。
- リアムは、「アレンジのしすぎで音が色んな方向に飛んでるけど、粒ぞろいの曲が揃った良いアルバム。でもみんな、このアルバムを買ってくれ。死ぬほど余ってるんだ。」と、このアルバムを好意的にコメントしている一方、ノエルは「最悪のロックン・ロール・アルバムと呼ばれてもおかしくないね。」と、このアルバムに対し後悔する趣旨の発言を度々しており、メンバー(事実上ノエル)が選曲をしたベスト盤「ストップ・ザ・クロックス」には、本作からの楽曲は1曲も選ばれていない。オアシスのライブでもセットリストに並ぶ事はほぼなかったが、2009年6月6日マンチェスターのヒートン・パークで行われたライブで2曲目に収録されている「My Big Mouth」が披露され、その直後のフジロック・フェスティバル'09でも披露された。
- リアムは『ビィ・ヒア・ナウ』がオアシスのアルバムで一番好きだとコメントしている。
- ジャケット写真の車のナンバーがアビイ・ロードのものと同じである。
- リリース時レコード・ショップの前に列をなす若者の中には当時18歳のピート・ドハーティの姿もあった[18]。
日本ではオリコン洋楽アルバムチャートで1997年9月1日付から2週連続1位を獲得した[19]。
参加ミュージシャン
Oasis
- リアム・ギャラガー - Vox
- ノエル・ギャラガー - Guitar、Backing Vox
- ポール・"ボーンヘッド"・アーサーズ - Guitar
- ポール・"ギグジー"・マッギーガン - The Bass
- アラン・ホワイト - Drums、Percussion
Guest Musicians
|
脚注
- ^ ChartArchive - Oasis - Be Here Now
- ^ australian-charts.com - Oasis - Be Here Now
- ^ dutchcharts.nl - Oasis - Be Here Now
- ^ swedishcharts.com - Oasis - Be Here Now
- ^ charts.org.nz - Oasis - Be Here Now
- ^ norwegiancharts.com - Oasis - Be Here Now
- ^ finnishcharts.com - Oasis - Be Here Now
- ^ lescharts.com - Oasis - Be Here Now
- ^ ultratop.be - Oasis - Be Here Now
- ^ Be Here Now - Oasis | AllMusic - Awards - Billboard Albums
- ^ Oasis - Be Here Now - hitparade.ch
- ^ musicline.de
- ^ ultratop.be - Oasis - Be Here Now
- ^ Oasis - Be Here Now - austriancharts.at
- ^ ORICON STYLE
- ^ a b c d Be Here Now. Rolling Stone.1997年9月4日.
- ^ Oasis: 20 Of The Band's Greatest B-sides. NME.
- ^ 18歳のピート、オアシスを語る映像が見つかる
- ^ コンピレーション・アルバム『ナンバーワン90s ORICON ヒッツ』の裏ジャケット。ナンバーワン 70s 80s 90s オリコン・ヒッツも参照。