ヒール・アンド・トウ
ヒール・アンド・トウ(英: heel-and-toe)とは、マニュアルトランスミッション車の運転技術の一つである。右足でブレーキペダルと同時にアクセルペダルを踏む操作で、かかと(英語: heel)とつま先(英語: toe)の両方を使ってペダルを操作することに由来する。
概要
ヒール・アンド・トゥはマニュアルミッション搭載車においてシフトダウンする際に、右足でブレーキペダルを踏んで減速しながら、左足でクラッチペダルを踏んでクラッチを切り、それぞれのペダルを踏んだまま右足のかかとでアクセルペダルを踏んでエンジンの回転速度をトランスミッションと同調させる操作である。レースやラリーなどのモータースポーツで利用される。ペダル配置やドライバーの好みなどにより、足の親指側でブレーキを、小指側でアクセルを踏む方法もあり、つま先を回転させることから"ローリング・トウ"(英: rolling-toe)と呼ばれる。ブレーキ操作中にシフトダウンを完了しておくことで、ブレーキ終了からすぐに加速を開始できる一方、エンジンを空ぶかしするので燃料の消費が多い。
トランスミッションの駆動軸側の歯車回転数と、クラッチ板側(すなわち、エンジン側)の歯車回転数を合わせるためにダブルクラッチを併用する場合がある。
オートバイの場合
アクセルとブレーキ、クラッチ、シフト操作が両手足に分かれているオートバイの場合、 クラッチを切りブレーキで速度を落としつつシフトダウンし、アクセルでエンジン回転数を上げクラッチをつなげる動作は、 運転技術の中で自然と行っている。
脚注
関連項目
- クラッチペダル
- シンクロレブコントロール シフトダウン時、エンジン回転数を自動的に高めて調整する機能。ドライバーはブレーキ操作に集中できる。