パニッシャー

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パニッシャー
The Punisher
パニッシャーのロゴ
出版の情報
出版者マーベルコミックス
初登場The Amazing Spider-Man #129 (1974年2月)
クリエイターGerry Conway
Ross Andru
John Romita, Sr.
作中の情報
フルネームフランク・キャッスル (born Francis Castiglione)
著名な別名Mr. Smith, Charles Fort, Frank Rook, Johnny Tower, Franken-Castle, Scourge of the Underworld
能力戦略、戦術のエキスパート
武装・非武装時において鍛錬された戦闘技術
高度な爆発物の取り扱い
人間の最高潮に匹敵するコンディション
痛みに耐える強い精神力

パニッシャー (The Punisher) は、マーベル・コミック刊行の複数のコミックに登場する架空ヒーロー。また、彼の登場する漫画作品、映画のタイトル。翻訳家によってはパニシャーとも表記される。

概要[編集]

本名、フランク・キャッスル (Frank Castle) 。フランクはセントラル・パークで家族と共にピクニックを楽しんでいた。しかし、突然勃発したギャング同士の抗争に巻き込まれ、その銃撃戦の流れ弾によって最愛の妻と二人の子供達は帰らぬ人となってしまう。暗黒街のギャング達への復讐を誓った彼は、正面に大きく白い髑髏を描いた漆黒のコスチュームに身を包み、非情の私刑執行人「パニッシャー」となり、ニューヨークを中心にクライムファイター(=犯罪者退治専門のヒーロー)として活動を始める。

1974年に『The Amazing Spider-Man』#129にて初登場し、当初はスパイダーマンと敵対する人物であった。その後人気が出てくると1986年遂に自身が主人公の単独誌が刊行。犯罪者に対して容赦なく、これまでの代表的なスーパーヒーロー達と異なり殺しを行う異色のダークヒーローである。元はアメリカ海兵隊で、ベトナム戦争では特殊部隊として最前線で戦い多数の勲章を得た。軍人になる前は聖職者を目指していた経歴を持つ。

マーベルユニバースでのダークヒーローを代表する最も有名なヒーローの一人で、日本国外ではキャラクター商品展開などでアベンジャーズの主要キャラと並びアイテムがラインナップされる程の人気キャラクター。1970年代、80年代当時のアメリカでは犯罪発生率が増え続け、特にニューヨークは世界的にも犯罪多発都市と知られ年間殺人件数は2000件を超えるようになる。その時代に現れたパニッシャーは、現実に凶悪事件が増え続ける社会の中で悪への徹底的な粛清描写、更にベトナム帰還兵という設定(ベトナム戦争を批判する表現であり、パニッシャー自体が使用していた銃器もベトナム戦争に対しての皮肉が込められていた)は当時の社会情勢を背負ったキャラクターとし、人々から多くの支持を得た。その人気ぶりから、実写映画は設定を作り直されながらも三度も作られ、2011年にはテレビドラマの製作も決定した。彼が主役のビデオゲームもNES(海外におけるファミコン)時代から様々な機種で発売されている。

特徴[編集]

マーベル・コミックのヒーロー達は、本来は相手がどんなに極悪の犯罪者であっても故意に殺すことはなかった。しかしパニッシャーは法律やモラルを無視し、犯罪者を冷酷に処刑・殺戮する。そのため、当の彼自身が犯罪者として警察に追われる身であり、また他のスーパーヒーロー達とも対立、あるいは軽蔑されることもある。

しかしその強い個性と人気から、他作品のキャラクターと共演したりクロスオーバーすることもあり登場する作品は多い。マーベルユニバース全体のヒーローを巻き込んだクロスオーバーイベントでは、パニッシャーにスポットを当てられることも多く、正史ではないが『What If』シリーズではスーパーヒーロー達を皆殺しにするストーリーが度々描かれる。超人ヒーロー達が吸血鬼化やゾンビ化したりといった風変わりな作品の中でも勇敢に立ち向かうキャラクターとして選定されやすい。

また、他社のキャラクターともクロスオーバーされ、『バットマン/パニッシャー』が1995年に発売された。本作ではスーパーパワーを持たないダークヒーロー同士であり「愛する者、肉親を殺されたことの報復[1]」という共通する行動原理を持つにもかかわらず、「絶対に犯罪者を殺さない」バットマンと「犯罪者は必ず殺す」パニッシャーの生き方の違いが浮き彫りにされている(アマルガム・コミックスも参照)。

能力[編集]

隊員時代の経験から銃火器や爆発物などあらゆる兵器に精通した超一流の戦闘技術を持つ。個人的にも鍛錬された体力と痛みに耐えうる精神力などの(あくまでも常人の範疇内で)訓練された強さを持ち、更には相手の裏をかく謀略にも長けており、この総合的な能力から、他のヒーローのような超能力などのパワーは持っていないが、他のヒーロー達に一切ひけをとらず共闘、あるいは堂々と敵対できる実力を持つ。ヴェノムに寄生された際など、異能力が手に入った際には自在に使いこなすといった兵器以外の力への適応力も高く、それに加えて何よりも「犯罪者を容赦なく殺す覚悟を持っていること」が挙げられる。

主なキャラクター[編集]

マイクロチップ/ライナス・リーバーマン
1987年11月に初登場。フランクの数少ない友人で武器や情報などをパニッシャーに提供している協力者。インターネットの初期頃からプロハッカーである。フランクと同様にギャングに家族を殺されている。
ヘンリー・ルッソ
ハッカーであり、近年登場した新たな相棒。
宿敵『ジグソウ』の息子。
マーティン・ソープ
表向きはパニッシャーを追う立場の警察だが、実は協力者で犯罪者のデータをパニッシャーに提供してる。
キングピン/ウィルソン・フィスク
表社会では実業家だが裏社会を取り仕切っているギャングの帝王で、本人自身も格闘技の達人で一見贅肉に見える体形は全て筋肉である。ニューヨークを舞台にするスパイダーマンやデアデビルの宿敵でもある。ベルトスクロールのアクションゲームではボスだったこともあり、彼を追うパニッシャーは1面からギャングから情報を聞き回っては殺しまくる。情け容赦無い性格だが、妻には刃向えないと云う一面も有る。
ジグソウ
元はビリー・ルッソという端正な顔立ちもウリの殺し屋だったが、顔面をズタズタに引き裂かれ、つぎはぎ顔にされたことでジグソウと名乗る。実写映画『パニッシャー: ウォー・ゾーン』ではヴィランを務めた。『バットマン/パニッシャー』ではゴッサム・シティを舞台にパニッシャー、ジグソウ、バットマンジョーカーが入り乱れた。TPSゲーム『THE PUNISHER』ではスターク社を襲いアイアンマンのアーマーを強奪するなど暴れまわる。パニッシャーの中でも代表的な宿敵である。

他作品のキャラクター[編集]

スパイダーマン
ニューヨークで活動するスーパーヒーローの一人。蜘蛛糸のような繊維を出したり、壁にへばりつくこともでき、危機察知能力(スパイダーセンス)等の能力を持つ。かつてスパイダーマンにはノーマン・オズボーンの殺害容疑がかけられたことがあり、ジャッカルは彼を殺すために殺し屋を雇った。このヴィランとしての登場がパニッシャーのデビューであった。一大クロスオーバーイベント『シビル・ウォー』では一転してピンチに陥ったスパイダーマンをパニッシャーが助けに現れ、更にボロボロになったスパイダーマンをシークレットアベンジャーズ基地まで抱きかかえ運んだ。
デアデビル
同じくニューヨークで活動するクライムファイター。視覚以外の四感+αの感覚が非常に鋭いという能力を持ち、様々な格闘技を体得している。表稼業は盲目の弁護士マット・マードックでありパニッシャーと共闘することもあるが、パニッシャーが犯罪者を問答無用で殺してしまうため度々かち合うことがある。『Punisher Kills The Marvel Universe』ではパニッシャーがヒーローもヴィランも殺しまくるのだが、フランクと彼は幼馴染というオリジナルの設定になっている。
ゴーストライダー
高速で走るバイクに跨がりニューヨークで活動する超自然的なクライムファイター。炎を吹き出す能力と、犯した罪と他人に与えた苦痛の全てが降りかかる「ペナンス・ステア」という能力を持つ。彼もまた事件が起きると共演することがあり、パニッシャーとウルヴァリンの3人でブラックハートとも戦った。また、ゴーストライダーであるジョニー・ブレイズは二代目パニッシャーを名乗ったこともある。
ウルヴァリン
X-メンニューアベンジャーズといったチームの一員であり、活動の幅が広いミュータント。上記のようにゴーストライダーと3人で組んだこともあった。パニッシャーほど苛烈では無くとも場合によっては殺人もやむを得ないとし、ある種の共感を持ちあっている。『What If』には吸血鬼になってしまったウルヴァリンのエピソードがあり、ウルヴァリン率いる吸血鬼軍団に対して立ち向かった人こそ聖職者を目指していたフランクだった。
キャプテン・アメリカ
パニッシャーとは相反する高潔な人格の主であり、第二次世界大戦の生ける伝説。フランクも憧れていた人物で、パニッシャーは『シビル・ウォー』でスパイダーマンを救出した後、キャプテンアメリカ率いるシークレットアベンジャーズに参加表明する。しかし曲げることのできないパニッシャーである彼のやり方(犯罪者は有無を言わさず殺すこと)を目の当たりにしたキャプテン・アメリカが受け入れられるわけもなかった。そしてシビルウォー事件後、彼のマスクを拾ったパニッシャーはバッキーにマスクを渡すまでの一時ではあるが彼のコスチュームを纏っていた。
ニック・フューリー
二次大戦時から活躍していた男でありS.H.I.E.L.D.の長官。インフィニティ・フォーミュラによって老化を抑えているという設定により、数十年にわたって若々しい姿を保っていた。フューリーに妻子を殺されたと洗脳されたパニッシャーはフューリーの命を狙い、S.H.I.E.L.D.やデアデビル、ゴーストライダー、そしてマイクロチップとも敵対した。また、アクションゲーム『パニッシャー(1993年)』ではフューリーが2Pキャラとなっており、他のゲームでも共闘している。これらのフューリーはパニッシャーに殺される前の白人の容姿であった。
ブラック・ウィドウ
ロシアスパイ出身の、S.H.I.E.L.D.のエージェントやアベンジャーズのメンバーであった人物。近年オリジナルシナリオで二人が共闘するアニメーション映画も作られた。(後述)
ダケンDaken
ウルヴァリンと日本人の間に生まれた子供で、ウルヴァリンと同じ能力を持つ。ノーマン・オズボーンに雇われ、パニッシャーを殺害した。その後パニッシャーはフランケンキャッスルとして蘇るのだが、ヒーリングファクター能力を持つダケンとなかなか死なない戦いを繰り広げる。
デッドプール
ミュータントで不死身の傭兵。X-MENではコメディリリーフを演じることが多くキャラクター性も全く異なるがパニッシャーに負けず劣らず過激な描写が多く、敵対或いは共闘する。レッドハルクが組織したサンダーボルツではチームメイトだった。

漫画作品[編集]

The Punisher(1986年)
全5巻のリミテッド・シリーズ。
The Punisher(vol.2)(1987年~1995年)
全104巻。
The Punisher War Journal(1992年~1995年)
全80巻。
The Punisher War Zone(1988年~1995年)
全80巻。
Punisher(vol.3)(1995年~1997年)
全18巻。
The Punisher(vol.4)(1998年~1999年)
全4巻のリミテッド・シリーズ。
The Punisher(vol.5)(2000年~2001年)
全12巻のリミテッド・シリーズ。
The Punisher(vol.6)(2001年~2004年)
全37巻。
The Punisher(vol.7)(2004年~2009年)
全75巻。MAXレーベルから出版。
Punisher War Journal(vol.2)(2007年~2009年)
全26巻。
Punisher War Zone(vol.2)(2009年)
全6巻のリミテッド・シリーズ。
Punisher(vol.8)(2009年~2010年)
全21巻。
PunisherMAX(2010年~2012年)
全22巻。
Punisher(vol.9)(2011年~2012年)
全16巻。
Punisher War Zone(vol.3)(2012年~2013年)
全5巻のリミテッド・シリーズ。
Punisher(vol.10)(2014年~)
現在も継続中

映像化作品[編集]

映画[編集]

過去3度の映画化がされているが、作品ごとに関連や繋がりは一切なく設定も異なる。また2013年時においてパニッシャーの映画化権はマーベル・スタジオズが回収しており、2015年にデアデビルがリブートされる際にパニッシャーの登場が決定(後述)。共にマーベル・シネマティック・ユニバースのキャラクターとして再スタートした。

パニッシャー (1989年の映画)[編集]

1989年オーストラリア、1990年1月日本公開。フランク・キャッスルがパニッシャーとして活動する以前の経歴は刑事で、そのため犯罪者の逆恨みを買いマフィアに家族を殺害されるという設定。この映画では、フランクはパニッシャーのトレードマークともいえるドクロマーク入りのコスチュームを着用していないが、これは主演のドルフ・ラングレンが着用を拒否したためという説がある(『映画秘宝』でのインタビューでは本人は否定)。そのためか、ドクロはパニッシャーが犯罪者を処刑する際に使うナイフの意匠として盛り込まれている。
監督:マーク・ゴールドブラット
キャスト
役名 俳優 日本語吹替
フランク/パニッシャー ドルフ・ラングレン 大塚明夫[2]
フランクの元同僚 ジェイク ルイス・ゴセット・ジュニア 石田太郎
レディー・タナカ キム・ミヨリ 沢田敏子
ジアンニ・フランコ ジェローン・クラッベ 小川真司
ディノ ブライアン・マーシャル 小島敏彦
サム ナンシー・エヴァーハード 土井美加
シェイク バリー・オットー 千田光男
トミー・フランコ ブライアン・ルーニー 一龍斎貞友
サトウ 八巻建志
タローネ トッド・ボイス 江原正士
トミオ 金山裕文

パニッシャー (2004年の映画)[編集]

2004年4月全米公開、日本公開2004年11月。監督はジョナサン・ヘンズリー。主演はトーマス・ジェーン。経歴は海兵隊員ではなくFBI捜査官となった。舞台もニューヨークではなくフロリダ州タンパになっている。また、フランクの父親を演じたロイ・シャイダーの遺作でもあった。劇場公開時の反響は少なかったが、ビデオソフトやDVDでのヒットから続編製作が決定。これが紆余曲折の末、『パニッシャー: ウォー・ゾーン』となった。また、主演のトーマス・ジェーンは後年にも自主制作映画(後述)にて再びパニッシャーを演じた。

ストーリー[編集]

暗黒街に君臨する資産家ハワード・セイントは溺愛する次男ボビーがFBIの武器取引のおとり捜査に引っかかり、殺害される。報復として現場の第一人者であったFBI潜入捜査官フランク・キャッスルとその家族の殺害にセイントの手下達が向かう。ただ一人生き残ったフランクは数か月経ってもセイント達が裁かれておらず、法律の限界を知る。セイントの所有するビルに向かったフランクはそのビルの中の資金洗浄されたドルの札束を脅して上の階から降らせ、金の一部を自分のものにする。セイントの金の積んだボートもクレイモア地雷で爆破する。コンパウンドボウM203 グレネードランチャーをつけたM4カービンソードオフ・ショットガンボディアーマー爆弾等で武装したフランクはセイントの店に向かい、セイントを車につなぎ引きずらせ、つないだ車は爆弾で炎上する駐車場に進みセイントは死ぬ(この時上空から見ると髑髏の紋様が浮かび上がる)。復讐を果たしたフランクは住んでいたアパートで世話になった人達に札束を置いていき、パニッシャーとして悪人を制裁していく旅に出る。

登場人物[編集]

  • フランク・キャッスル/パニッシャー
デルタフォースのFBI捜査官。隊員として培った戦闘能力をはじめ、致命傷でなかったとはいえ銃弾を数発くらっても生き延びた生命力を併せ持つ。セイント一家の報復により妻子など家族を殺され、自身も殺されそうになるが一命をとりとめ、私刑執行人となる。語学堪能でもあり、六か国語を操ることができ、作中でもロシア語を披露している。作中で野球の話をする場面があるが、少なくともニューヨーク・ヤンキースのファンではない模様[3]
  • ハワード・セイント
家族に対する愛情は深いが、それは独占欲が強く正気でないレベル。フランクの謀略によりクエンティンとリヴィアを殺害してしまう。
  • マリア・キャッスル
フランクの妻。
  • ウィル・キャッスル
フランクとマリアの息子。仕事で忙しい父に辟易しているが、それでも父親を愛する優しい性格。フランクが後にパニッシャーとして着る衣装を買った人物でもある。
  • フランク・キャッスル・シニア
フランクの父。詳細は不明だが銃をコレクションしており戦闘にも長けている。マズルブレーキなどを取り付けたM1911A1が彼の形見となる。
  • ベティ・キャッスル
フランクの母。
  • リヴィア・セイント
ハワードの妻。フランクを家族ごと殺害するよう進言した張本人。クエンティンが同性愛者であることを何故か知っていた。
  • ジョン・セイント
ハワードの長男。
  • クエンティン・グラス
セイントの組織の会計係で、セイントとは20年以上の付き合い。同性愛者拷問暴力を振るう事に躊躇いが無く、生粋のサディストである。策謀によってクエンティンと妻リヴィアとが浮気しているとフランクはセイントに思い込ませた。
  • ミッキー・デュカ
セイントの部下。クエンティンいわく「自家栽培のマリファナを売り、出来の悪い偽造パスポートをハイチ人に売りつけている小悪党」。ボビーとは自分のマリファナを買っていた仲で、資金援助もしてもらっていた。父親もセイントの部下で、セイント曰く、自分のために命を捧げてくれた人物とのこと。実際はセイント一家を快く思っていなかったようで、フランクに拷問を受けた際にも、これが理由で安易に裏切った。
  • ボビー・セイント
ハワードの次男。序盤の武器取引のいざこざで突如現れたFBIに銃を向けられ、錯乱して射撃をしてしまったが、返り討ちにあい、死亡する。本来、この武器取引はミッキー単独の仕事だったが、父親を感心させたいという理由から、自身も乗った。父親から特に愛情を注がれていたようであり、13歳の頃まで服装を選んでもらっていたが、仕事が失敗した時には「親父に殺されちまう」と恐れていた。
  • ジミー・ウィークス
フランクのFBI時代の同僚。ボビーが死亡した事件にも携わっていた。裏金を使って迄カジノに通う程のギャンブル依存症で、ハワードに見つかりフランクの情報を漏らす。フランクにバレ、S&W M627スナブノーズで拳銃自殺を強いられる。
  • マイク・トロ&ジョー・トロ
カジノを経営しているマフィア。セイント一家との「仕事仲間」であるが、フランクの活動で関係が破綻していく。マイクは大柄でジョーは小柄。
  • ジョアン
フランクの引越し先のアパートの住人。仕事はダイナーのウェイトレス。
  • デイブ
同じくアパートの住人。顔がピアスだらけのゲーマー。クエンティンの拷問にも耐えフランクの居場所を白状しなかった。
  • バンポ
同じくアパートの住人。肥満体の穏和な男。
  • ザ・ロシアン
ハワードがフランクに差し向けた刺客。巨漢で怪力。
  • ハリー・ヘック
ハワードがフランクに差し向けた刺客。ギターの演奏が上手い。
  • ダンテ
ハワードの部下。
  • マヌエル・カンデラリア
まじないで病人や怪我を治すといわれた男。セイント一家に殺されかけたフランクを介抱した。
役名 俳優 日本語吹替
フランク/パニッシャー トム・ジェーン 小山力也
ハワード・セイント ジョン・トラボルタ 山路和弘
フランク・キャッスル・シニア ロイ・シャイダー 小山武宏
クエンティン・グラス ウィル・パットン 大川透
マリア・キャッスル サマンサ・マシス 水落幸子
リヴィア・セイント ローラ・ハリング 林真里花
ジョン・セイント/ボビー・セイント ジェームズ・カルピネロ
ジミー・ウィークス ラッセル・アンドリュース
ミッキー・デュカ エディ・ジェイミソン 渡辺穣
デイブ ベン・フォスター 楠大典
バンポ ジョン・ピネット 遠藤純一
ジョアン レベッカ・ローミン=ステイモス 斎藤恵理
ザ・ロシアン ケビン・ナッシュ
ウィル・キャッスル マーカス・ジョーンズ 細野雅世
マイク・トロ エドゥアルド・ヤネス 乃村健次
ジョー・トロ オマール・アヴィラ 上田陽司

パニッシャー: ウォー・ゾーン(Punisher: War Zone)[編集]

2008年12月全米公開、2009年4月18日日本公開。新たに「Marvel Knights」ブランドとして公開された。今回は原作の「Punisher: Max」シリーズの設定がそのまま用いられ、コミックのデザイン再現度も高く、大人の読者がターゲットになっている原作の世界観を存分に生かしダークでハードな展開のアクション映画となっている。
パニッシャー役には、後にマイティ・ソー (映画)でヴォルスタッグを演じたレイ・スティーヴンソン

アニメ[編集]

アベンジャーズ コンフィデンシャル: ブラック・ウィドウ & パニッシャー
(北米2014年3月25日ソフト発売、日本2014年9月3日Blu-ray発売)
日本企業であるマッドハウスにより作成された『マーベル・アニメ』シリーズのOVA映画作品。
タイトル通りパニッシャーとブラック・ウィドウがコンビを組み、S.H.I.E.L.D.ニック・フューリーアマデウス・チョらも登場する。アイアンマンが率いるアベンジャーズもカメオ出演している。

テレビドラマ[編集]

テレビドラマ(未定)
2011年に制作が発表された製作総指揮はクリミナル・マインドのエドワード・アレン・バーネロ。1989年の映画と同じく主人公は元刑事に変更される可能性があるという。
デアデビル (テレビドラマ)
前述にあるデアデビルを主人公としたエモーショナルで本格アクション満載のドラマシリーズ。Netflixにて2015年4月10日より配信が開始され、日本では9月2日より配信。
パニッシャーは第2シーズンで登場する。今作品はマーベル・シネマティック・ユニバースに属されており、アベンジャーズなどのマーベル実写映画作品と同じ舞台で、今後もクロスオーバー展開が予定されている。マット・マードック(チャーリー・コックス)が夜には悪を成敗するヒーローのデアデビルとして活躍する姿を描いたドラマで、悪役にはキングピン(ヴィンセント・ドノフリオ)も登場する。パニッシャーを演じるのはジョン・バーンサル[4]
パニッシャー (テレビドラマ)
デアデビルのスピンオフ作品。日本国内ではネットフリックスにて2017年11月17日より配信。
家族を殺され、復讐の鬼と化した元海兵隊員フランク・キャッスル。
事件の真相を知ったフランクは、家族の死に関わった悪党を次々と惨殺し、ついに復讐を終えると、身分を隠してニューヨークへと戻ってきた。
しかし、家族を失ったショックや損失感から立ち直れず、フランクは悪夢を見ては飛び起きる、空虚な日々を過していた。
そんなある日、フランクの元に「マイクロ」と名乗る謎の人物から連絡が入り、かつて自身が参加したCIAの極秘作戦に隠されていた真相を知ることに。
今作では相棒のマイクロチップ(エボン・モス・バクラック)のほか、ヴィランのジグソウとなる前のビリー・ルッソ(ベン・バーンズ)やCIAの高官、ウィリアム・ローリンズ(ポール・シュルツ)などが登場する。
主演はジョン・バーンサル

ゲーム作品[編集]

パニッシャー(1993年 カプコン)
カプコン製作によるファイナルファイト型のベルトスクロールアクションゲーム。スパイダーマンやデアデビルにも登場するキングピンの組織と闘う。2Pキャラクターは特殊諜報機関S.H.I.E.L.D.のエージェント(当時)ニック・フューリーとなっており、彼でプレイした場合はパニッシャーと目的が異なるためデモが変化する。
銃を持った敵が現れるとパニッシャーとニックも拳銃を抜き、それで攻撃することができるなどといった独特のシステムがある。この銃のみ、弾数が無制限で使用できる(銃を持つ敵が居なくなると、銃をしまう)。
The Punisher (2005年 THQ)英語版
サードパーソン型のアクションゲームで、パニッシャーらしさを表現したシステムとして拷問システム(敵を捕らえて力加減を調整しながら必要な情報を吐かせる)と、処刑システム(ステージごとに配置されている特色ある道具を利用した殺し方ができる)と呼べるものがある。また、このゲームには多くの有名キャラクターが登場し、マット・マードックアイアンマンブラック・ウイドウニック・フューリーがゲストとして、そしてNPCとして共闘するステージもある。ヴィラン側にもジグソウを始め、ロシアン英語版ブッシュワーカー英語版ブルズアイ (漫画)英語版キングピンなどが登場し、オールスター的な内容になっている。
開発はクライムアクションゲームSaints Rowなどで有名なVolition、日本語版は未発売。しかしXbox版、PC版はリージョンフリーなので日本の本体及び、PCで動作可能。なおXbox版は日本版Xbox 360でも互換対応しており、ディスクを入れるだけですぐにプレイ可能。
The Punisher No Mercy(2009年 Zen Studios)英語版
ジャンルはFPS、オンラインを通じて最大8人マルチプレイが可能。PlayStation 3ダウンロードコンテンツとしてリリースされた簡素な内容で、一定時間ウォーゾーン(交戦地帯)に降り立ち、敵と撃ち合いポイントを競うサバイバルゲームを行う。近い時期に劇場公開されたパニッシャー: ウォー・ゾーンと内容の関連性はない。日本国内においても海外アカウントを使用すればダウンロードしてプレイできる。

その他[編集]

  • 10分程度の短編映画『THE PUNISHER: Dirty Laundry』が2012年に公開された。
2004年度版の実写映画でパニッシャーを演じたトーマス・ジェーンのほか、ロン・パールマンサンミ・ロティビが出演、監督はフィル・ジョアノーコミコン・インターナショナルにて公開されたがマーベル・コミック社とは関係なく制作されたもので、2004年に公開されたパニッシャーよりも原作テイストが強く、過激でバイオレンスな内容になっている。なお、本作品は2022年現在もYoutubeで視聴できる。
  • パニッシャーのトレードマークであるドクロマークはNavy SEALsをはじめに各国の特殊部隊に人気がある(中には、ベネズエラ警察のFAESのように反米国家の部隊も含まれている)。また同じ文脈で法執行機関もパニッシャーのスカルマークを愛用しているが、これにはクリエイターの一人であるGerry Conwayは否定的な見解を示しており、「権力者がパニッシャーのアイコンを採用するのを見るたびに不安になる」などとコメントしている。

脚注[編集]

  1. ^ バットマンは「幼少の頃に両親を」、フランクは「成人の頃に妻子を」という具体的な違いはあるが。
  2. ^ 日本盤のBlu-rayジャケットではドルフ・ラングレン(大塚周夫)と誤表記されている。
  3. ^ ヤンキースが優勝したら面白くないと作中で語る。
  4. ^ ドラマ「デアデビル」にパニッシャー登場! - シネマトゥデイ

関連項目[編集]

外部リンク[編集]