ヌンイラ華蓮

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獲得メダル
日本の旗 日本
柔道
世界柔道選手権
2014 チェリャビンスク 70kg級
世界団体
2015 アスタナ 70kg級
2014 チェリャビンスク 70kg級
アジア柔道選手権
2013 バンコク 70kg級
2015 クウェートシティ 70kg級

ヌンイラ 華蓮(ぬんいら かれん、1991年5月23日 - )は、千葉県船橋市出身の日本女子柔道選手。階級は70kg級。身長166cm。組み手は右組み。血液型はA型。段位は弐段。得意技は大内刈[1]。父親はガーナ出身。母親は風水鑑定士[2]。三人姉妹の長女で[3]、上の妹はユニバーシアード日本代表にも選ばれたバスケットボール選手のヌンイラ玲美[4]。現在は了徳寺学園所属[5]

経歴[編集]

小学生の時は相撲に取り組んでいて、男子相手に優勝したこともあるという。柔道は八木が谷中学1年の時に始めて、3年の時には全国中学校柔道大会70kg級で優勝した[6]八千代高校時代はインターハイでベスト16止まりと振るわなかった[1]

2010年には古賀稔彦が柔道部総監督を務める環太平洋大学に進学すると、2年の時から学生体重別では2連覇を達成した[1]。また、体重別団体ではチームの2連覇に貢献した[1]。さらに、ワールドカップ・チェジュで国際大会初優勝を果たした[1]。3年の時には選抜体重別準決勝で、優勝候補である自衛隊体育学校國原頼子を技ありで破るも、決勝では東海大学4年の田知本遥に指導2で敗れた[1]全日本学生柔道優勝大会ではチームの初優勝に貢献した[1]。体重別団体では3連覇ならなかった。講道館杯では準決勝で大学の3年先輩となるJR東日本大住有加に逆転負けを喫して3位だった[1]グランドスラム・東京にも出場するが初戦で敗れた。2013年はヨーロッパオープン・オーバーヴァルトアジア選手権で3位となった[1]。続く選抜体重別では決勝で大住を指導2で破って初優勝を飾ったものの、世界選手権代表には選出されなかった[7]。6月の全日本学生柔道優勝大会ではチームの2連覇に貢献した。9月の学生体重別では同級生である高橋ルイを破り3連覇を達成した[8]。 11月の講道館杯では優勝を飾った[1]。2014年のヨーロッパオープン・ローマでは、決勝でカナダのケリタ・ズパンシックに一本勝ちして優勝を飾った[9]

4月からは了徳寺学園所属になると、体重別では決勝で高橋を指導2で破って2連覇を遂げ、世界選手権代表に選出された[10]。8月の世界選手権では 2回戦、3回戦と相次ぐ逆転勝ちをして決勝まで進むものの、世界チャンピオンであるジュリ・アルベアル小内刈で敗れたが、初出場で2位となった[11]世界団体では3位だった[12]。2015年4月の体重別では初戦で国士舘大学1年の池絵梨菜に一本負けして世界選手権代表には選ばれなかった。しかし、世界団体のメンバーには選出された[13]アジア選手権では準決勝でウズベキスタンのグルノザ・マトニヤゾワに有効で敗れて3位だった。団体戦では優勝した[14][15]。8月の世界団体では準々決勝のみの出場だったが勝利して、優勝メンバーの一員として名を連ねることになった[16]。12月のグランドスラム・東京では準々決勝でブラジルのマリア・ポルテルに敗れるなどして7位にとどまった[17]。2016年4月の選抜体重別では準決勝で田知本に一本背負投で敗れて3位だった[18]。2018年11月の講道館杯では、2回戦で敗れた直後に現役引退を表明した。この際に、「おなかいっぱい。悔いはない。柔道にはたくさんすてきな経験をさせてもらった」と語った[19]

戦績[編集]

(出典[1]JudoInside.com)。

脚注[編集]

  1. ^ a b c d e f g h i j k 「柔道全日本強化選手名鑑 2016」近代柔道 ベースボールマガジン社、2016年4月号
  2. ^ ヌンイラ華蓮、弱点70キロ級大健闘の銀 日刊スポーツ 2014年8月30日
  3. ^ 個人銀団体銅 柔道世界選手権の快挙報告 「五輪出場の夢が目標に」 船橋のヌンイラ選手 千葉日報 2014年9月4日
  4. ^ 西田優香のTwitterより
  5. ^ 新入部員 ヌンイラ華蓮
  6. ^ 【世界柔道】女子70キロ級・ヌンイラ華連、手応えの「銀」 スポーツ報知 2014年8月29日
  7. ^ 100キロ超級の七戸が連覇/柔道 日刊スポーツ 2013年5月12日
  8. ^ ヌンイラが3連覇=全日本学生体重別柔道 時事通信 2013年9月28日
  9. ^ 山部ら優勝=柔道欧州オープン 時事通信 2014年2月16日
  10. ^ 高藤、海老沼、大野を選出=世界選手権代表-全柔連 時事通信 2014年4月6日
  11. ^ ヌンイラ華蓮、初出場で銀…世界柔道 読売新聞 2014年8月29日
  12. ^ 男子が団体金、女子は銅 柔道世界選手権 日本経済新聞 2014年8月31日
  13. ^ 田知本愛10回目で初優勝、世界選手権の代表決めた 日刊スポーツ 2015年4月19日
  14. ^ 梅木、長島、高木が優勝 柔道アジア選手権 日刊スポーツ 2015年5月15日
  15. ^ 日本、男女とも団体優勝=柔道アジア選手権 時事通信 2015年5月16日
  16. ^ 日本、団体で男女アベック優勝 柔道世界選手権 日本経済新聞 2015年8月30日
  17. ^ グランドスラム東京2015
  18. ^ 平成28年全日本選抜柔道体重別選手権大会
  19. ^ 柔道女子のヌンイラ引退 14年世界選手権2位 産経新聞 2018年11月3日

外部リンク[編集]