トッド・ジョーンズ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
トッド・ジョーンズ
Todd Jones
基本情報
国籍 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
出身地 アメリカ合衆国の旗ジョージア州マリエッタ
生年月日 (1968-04-24) 1968年4月24日(56歳)
身長
体重
6' 3" =約190.5 cm
230 lb =約104.3 kg
選手情報
投球・打席 右投左打
ポジション 投手
プロ入り 1989年 1巡目(全体27位)
初出場 1993年7月7日
最終出場 2008年8月15日
経歴(括弧内はプロチーム在籍年度)
国際大会
代表チーム アメリカ合衆国の旗アメリカ合衆国
WBC 2006年

トッド・バートン・ジョーンズ(Todd Barton Jones , 1968年4月24日 - )は、MLBの元プロ野球選手投手)。アメリカ合衆国ジョージア州マリエッタ出身。右投左打。

現役時代は、デトロイト・タイガースなどで特徴的なヒゲをトレードマークとする救援投手として活躍して、通算319セーブを挙げた。

経歴[編集]

大学時代はジャクソンビル州立大学アラバマ州)でプレイし、1989年のドラフト1巡目(全体27位)でヒューストン・アストロズから指名されプロ入り。1993年7月7日のパイレーツ戦でメジャーデビューを果たした。1995年にはリリーフ投手としてリーグ2位となる投球回数(99.2)および三振(96)を記録した[1]1996年シーズン終了後に5対5の大型トレードでデトロイト・タイガースへ移籍した。

1997年にはクローザーに定着し、31セーブを挙げ、セーブ成功率は86.1%でリーグ5位だった[2]。その後ジョーンズは1998年に28セーブ、1999年には30セーブを記録し、2000年に42セーブを記録し、最多セーブのタイトルを獲得し、1973年ジョン・ヒラーが記録した球団シーズンセーブ記録38を更新した[3]。また、オールスターゲームに選出され1イニングを投げた。

2001年7月28日にマーク・レッドマンとのトレードでミネソタ・ツインズへ移籍。2002年1月にはフリーエージェント(FA)でコロラド・ロッキーズと契約。2003年4月にはトニー賞を受賞したゲイであることをカミングアウトした野球選手を描いたミュージカル『テイク・ミー・アウト』鑑賞後に、同性愛者を差別する発言をして問題となり、後に謝罪している[4]。このシーズンは不振のため6月30日にロッキーズを解雇され、その後ボストン・レッドソックスと契約した。

シーズン終了後FAとなり2004年1月にタンパベイ・デビルレイズと契約するもののシーズン前に解雇されシンシナティ・レッズと契約、トレード期限直前にフィラデルフィア・フィリーズへトレードと移籍を繰り返した。

オフにFAとなり、フロリダ・マーリンズと1年110万ドルで契約。2005年は開幕当初こそ、ジム・メシーアらと共にクローザーのギレルモ・モタに繋ぐセットアッパーの1人として見なされていた[要出典]。しかし、モタの故障のため、4月下旬からクローザーに復帰すると抜群の安定感を披露。モタの復帰後もクローザーの座を守り、9月13日時点で防御率1.10をマークする活躍ぶりを見せた。終盤は打ち込まれてしまったものの、自己ベストの防御率2.10、2000年のタイガース在籍時以来の自身2度目となる40セーブをマーク。同年オフにFAとなり、デトロイト・タイガースと2年総額1100万ドルで契約した[5]

その後も防御率こそ悪いもののセーブを着実に積み重ね、2007年9月16日には史上21人目となる通算300セーブを達成した。シーズン終了後に1年700万ドルで契約延長した。[5]

松ヤニ等による不正投球について「自分も使っている」と公言してはばからない[6]

2002年よりスポーティング・ニューズ誌において、コラムを執筆し、2008年9月25日、そのコラム内で現役引退を表明した。

選手としての特徴[編集]

90~95マイル(約145~153km)のシンキングファーストボール、カットボール、大きく縦に曲がるカーブ、それにチェンジアップとフォークの中間の様な球種を投げる。制球力は年々改善されており、直球やカットボールをストライクゾーンの両サイドに投げるコントロールがあるが、走者がいる際に制球を乱す癖が少しある。ピッチングの組み立ては上手い。守備、牽制は平均的である。一時は中継ぎとなっていたが、カットボールを効果的に使えるようになり、再度クローザーとしての地位を確立した[7][8][9]

獲得タイトル・表彰[編集]

タイトル [編集]

  • 最多セーブ投手:1回(2000年)

表彰 [編集]

年度別投手成績[編集]





















































W
H
I
P
1993 HOU 27 0 0 0 0 1 2 2 6 .333 150 37.1 28 4 15 2 1 25 1 1 14 13 3.13 1.15
1994 48 0 0 0 0 5 2 5 8 .714 288 72.2 52 3 26 4 1 63 1 0 23 22 2.72 1.07
1995 68 0 0 0 0 6 5 15 8 .545 442 99.2 89 8 52 17 6 96 5 0 38 34 3.07 1.41
1996 51 0 0 0 0 6 3 17 1 .667 263 57.1 61 5 32 6 5 44 3 0 30 28 4.40 1.62
1997 DET 68 0 0 0 0 5 4 31 5 .556 301 70.0 60 3 35 2 1 70 7 0 29 24 3.09 1.36
1998 65 0 0 0 0 1 4 28 0 .200 279 63.1 58 7 36 4 2 57 5 0 38 35 4.97 1.48
1999 65 0 0 0 0 4 4 30 0 .500 287 66.1 64 7 35 1 1 64 2 0 30 28 3.80 1.49
2000 67 0 0 0 0 2 4 42 0 .333 271 64.0 67 6 25 1 1 67 2 0 28 25 3.52 1.44
2001 45 0 0 0 0 4 5 11 3 .444 225 48.2 60 6 22 1 0 39 3 0 31 25 4.62 1.68
MIN 24 0 0 0 0 1 0 2 7 1.000 89 19.1 27 3 7 0 0 15 0 0 8 7 3.26 1.76
'01計 69 0 0 0 0 5 5 13 10 .500 314 68.0 87 9 29 1 0 54 3 0 39 32 4.24 1.71
2002 COL 79 0 0 0 0 1 4 1 30 .200 352 82.1 84 10 28 3 3 73 1 0 43 43 4.70 1.36
2003 33 1 0 0 0 1 4 0 3 .200 193 39.1 61 8 18 0 1 28 0 0 39 36 8.24 2.01
BOS 26 0 0 0 0 2 1 0 1 .667 133 29.1 32 2 13 2 0 31 0 0 19 18 5.52 1.53
'03計 59 1 0 0 0 3 5 0 4 .375 326 68.2 93 10 31 2 1 59 0 0 58 54 7.08 1.81
2004 CIN 51 0 0 0 0 8 2 1 22 .800 235 57.0 49 4 25 2 1 37 2 0 25 24 3.79 1.30
PHI 27 0 0 0 0 3 3 1 5 .500 123 25.1 35 3 8 3 5 22 0 0 14 14 4.97 1.70
'04計 78 0 0 0 0 11 5 2 27 .167 358 82.1 84 7 33 5 6 59 2 0 39 38 4.15 1.42
2005 FLA 68 0 0 0 0 1 5 40 1 .250 289 73.0 61 2 14 2 3 62 2 0 19 17 2.10 1.03
2006 DET 62 0 0 0 0 2 6 37 0 .250 272 64.0 70 4 11 3 3 28 2 0 31 28 3.94 1.27
2007 63 0 0 0 0 1 4 38 0 .200 265 61.1 64 3 23 6 0 33 3 0 29 29 4.26 1.42
2008 45 0 0 0 0 4 1 18 0 .800 193 41.2 50 5 18 3 4 14 4 0 30 23 4.97 1.63
通算:16年 982 1 0 0 0 58 63 319 100 .479 4650 1072.0 1072 93 443 62 38 868 43 1 518 473 3.97 1.41
  • 各年度の太字はリーグ最高

脚注[編集]

  1. ^ 1995 Career Highlights:Todd Jones 59” (英語). MLB.com. 2008年3月23日閲覧。
  2. ^ 1997 Career Highlights:Todd Jones 59” (英語). MLB.com. 2008年3月23日閲覧。
  3. ^ 2000 Career Highlights:Todd Jones 59” (英語). MLB.com. 2008年3月23日閲覧。
  4. ^ Reliever says mistake was to make views public” (英語). ESPN.com (2003年4月30日). 2008年3月27日閲覧。
  5. ^ a b Tigers re-sign reliever Todd Jones Right-hander will enter season as team's closer” (英語). MLB.com. 2008年3月23日閲覧。
  6. ^ MLB Column from East-ケニー・ロジャース「不正」投球疑惑
  7. ^ Gatto, Tom; Reid, Shawn and Shaw, Jeff (英語). The Baseball Register & Fantasy Handbook 2006. Sporting News. pp. 316. ISBN 0-89204-801-8 
  8. ^ Todd Jones - Detroit Tigers” (英語). Sportsnet.ca. 2008年3月27日閲覧。
  9. ^ Todd Jones - Scouting” (英語). FOX Sports on MSN. 2008年3月27日閲覧。

外部リンク[編集]