チェルシー・フラワー・ショー

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会場となるチェルシー王立病院

チェルシー・フラワー・ショーRHS Chelsea Flower Show)とは、イギリス王立園芸協会(RHS)が主催し、毎年5月にチェルシーで開催されるガーデン・ショー。グレート・スプリング・ショー(the Great Spring Show)の正式名称でも知られる[1]

チェルシー・フラワー・ショーのハイライトは、有名な園芸家によってデザインされた前衛的なショー・ガーデンである。

概要[編集]

最初のグレート・スプリング・ショーは1862年、ケンジントンのRHSガーデン[2]で開催された。1913年からチェルシーのチェルシー王立病院に会場が移された。

1937年ジョージ6世と王妃エリザベスの戴冠年を記念し、すばらしい帝国展が開催された。オーストラリアからアカシアが、カナダからマツが、東アフリカから色鮮やかなグラジオラスが、パレスチナからも大きなウチワサボテンが持ち込まれた。

第二次世界大戦中には、チェルシー王立病院の土地が対空対策のため戦時局に必要とされたため、ショーは行われなかった。1947年より再開された。現エリザベス2世が即位した1953年は国のお祝いムードを反映したショーとなった。イギリス王室のほとんどのメンバーがこの年のショーに出席したが、他に公務があったため、唯一出席できなかった王族は女王自身だった。

ショーは20世紀後半を通じてその人気を増加させることとなった。現在は毎年157,000人が観覧に訪れる(11エーカーの敷地面積に入れる制限された人数)。そして入場用のチケットは全て事前に購入する必要がある。2005年からショーの開催期間を4日から5日に延長し、最初の2日間はRHSの会員のみが入場できる。ショーは広範囲においてBBCが放映する。RHSへの王室による後援の一環として、イギリス王室のメンバー数人がショーの下見に訪れる。

ショーは各部門ごとにゴールド、シルバー・ギルト、シルバー、ブロンズの各賞が設けられている。

関連項目[編集]

脚注[編集]

  1. ^ Phil Clayton, The Great Temple Show in The Garden 2008, p.452, The Royal Horticultural Society
  2. ^ RHSは、Royal Horticultural Societyの略称で、王立園芸協会のこと。1804年の創立。RHSはイギリスに4ヵ所のガーデンを所有している。ウィズレー・ガーデン(サリー州)、ローズムーア・ガーデン(デヴォン州)、ハイド・ホール・ガーデン(エセックス州)、ハーロウ・カー・ガーデン(北ヨークシャー州)。

外部リンク[編集]