ダマンフール

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ダマンフール

دمنهور
ダマンフールの通り
ダマンフールの通り
ダマンフールの旗
ダマンフールの公式印章
印章
ダマンフールの位置(下エジプト内)
ダマンフール
ダマンフール
位置図
ダマンフールの位置(エジプト内)
ダマンフール
ダマンフール
ダマンフール (エジプト)
北緯31度03分 東経30度28分 / 北緯31.050度 東経30.467度 / 31.050; 30.467
 エジプト
ブハイラ県
等時帯 UTC+2 (エジプト標準時)

ダマンフールエジプト語:Dmỉ-n-Ḥr.w、コプト・エジプト語:Ⲧⲙⲉⲛϩⲱⲣ、アラビア語: دمنهور‎、: Damanhur)は、エジプト北部の都市。ブハイラ県の県都。ヘルモポリス・ミクラ: Ἑρμοῦ πόλις μικρά、英:Hermopolis Mikra)とも呼ばれる。首都カイロから北西へ160km、アレクサンドリアから東南東へ70kmほど行ったナイル川デルタの西部に位置する。

人口は1986年の調査で18万8939人。綿花やコメの市場がある。

歴史[編集]

古代エジプト時代は下エジプト9番目のノモス(行政区画)、ア=メントとして知られた。ア=メントはマリュート湖とカノープスやナイル川で一番西の河口をむすぶ運河沿いに築かれた(ジャン=フランソワ・シャンポリオン著『エジプト』 249頁)。街は古代エジプトの神、ホルスに奉げられていた。ギリシャやローマの時代にはギリシャ神のヘルメースと関連付け「ヘルモポリス・ミクラ」や「ヘルモポリス・パルヴァ」などと呼ばれた。ビザンチウムのステファノス、ストラボンクラウディオス・プトレマイオスなど、古代の多くの地理学者も著書に「ヘルモポリス」として載せている。

1879年にモロッコ系ユダヤ人のラビ、アヴィール・ヤーコヴがイスラエルの地へ向かう途中に病で亡くなった地でもあり、毎年数百人の信者が訪れる[1]

1999年のノーベル化学賞受賞者、アハメッド・ズウェイルは1946年にここダマンフールで生まれた。

気候[編集]

ナイル川デルタに位置するダマンフールは地中海性気候に属す。雨は主に冬に降るため、他の季節に降ることは珍しい。ひょう、霜、雪などの観測はない。

文化[編集]

ダマンフールはヘンリー・T・オービンの著書「Rise of the Golden Cobra」で、ネバモンという登場人物の居住地となっている。

脚注[編集]

  1. ^ Barak, David. Mubarak to allow Jewish pilgrims to visit famous rabbi's tomb, Haaretz, (December 30, 2009).

参考文献[編集]

外部リンク[編集]