タラッサ (衛星)

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タラッサ
Thalassa
海王星の衛星タラッサ
海王星の衛星タラッサ
仮符号・別名 S/1989 N 5
発見
発見年 1989年9月
発見者 ボイジャー2号画像班
リチャード・J・テラー
軌道要素と性質
元期:1989年9月18日
海王星からの平均距離 50 075 ± 1 km
離心率 (e) 0.0002 ± 0.0002
公転周期 (P) 0.31148444日
軌道傾斜角 (i) 0.21 ± 0.02°
 (海王星赤道)
0.21° (黄道)
物理的性質
直径 108×100×52 km
質量 ~3.5×1017 kg
平均密度 ~1.2 g/cm3
自転周期 同期回転
アルベド(反射能) 0.09
赤道傾斜角 0
表面温度 ~51K
Template (ノート 解説) ■Project

タラッサ(Thalassa)は、海王星衛星

発見

タラッサはボイジャー2号探査機によって1989年9月に発見され、画像が撮影された。発見当時の名称はS/1989 N 5。1989年9月29日に発見が発表されたが、発表の内容は「11日間で25画像が撮られた」というだけのものだった。発見日は9月18日以前とされる。

概要

海王星衛星のなかで2番目に内側の軌道を回っている。不規則な形で乱暴な円盤状であり、地質学上の加減の形跡を持たない。これはおそらく海王星にもともとあった衛星が海王星にトリトンが捕獲され初期軌道に着く際の偏心的な軌道の摂動によって粉砕されたもともとあった衛星の破片が再度集積したものと考えられる。タラッサの軌道は海王星の静止軌道の半径の下にある。そのためタラッサは遅い螺旋運動をとりつつ潮汐力で速度を落とし落下しており、いつか海王星に飲み込まれるかロッシュ限界に達し潮汐力で粉砕され海王星のになると考えられる。比較的近いうちに、広がった破片がデスピナの軌道に突入するかもしれない。

命名の由来

タラッサという名前はギリシャ神話のアイテールヘーメラーの娘にちなむ。またギリシャ語で海の意味をあらわす(タラッサを参照)。

関連項目