ゾディアック事件
ゾディアック事件 Zodiac Killer | |
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ファイル:Zodiac blog 2100x147.jpg 目撃者の証言をもとに描かれたゾディアックの似顔絵 | |
場所 |
アメリカ合衆国 カリフォルニア州 サンフランシスコ |
日付 | 1968年 - 1974年 |
概要 | サンフランシスコで発生した連続殺人事件 |
死亡者 | 5人:自称37人 |
負傷者 | 数人 |
犯人 | 不明:犯人の親族を名乗る人物有 |
ゾディアック事件(ゾディアックじけん、英: Zodiac Killer)は、アメリカ合衆国の連続殺人事件。現在も継続捜査中で犯人は断定されていない。
ちなみに、「ゾディアック」とは、犯人が手紙の中で使っていた自称である(This is the Zodiac speaking.)。
概要
1968年から1974年のサンフランシスコで警察が確認できた被害者5名を殺害。現在も犯人不明のまま、事件は解決されていない。
1986年、ロバート・グレイスミスが、事件について独自の調査を行った、『Zodiac』という本を出版した。彼は、サンフランシスコ・クロニクル紙(犯行声明文が送られた新聞社の一つ)に風刺漫画家として在籍しているときに、事件に遭遇し、関心を持っていたためである。
1990年代には、ニューヨークでこの事件を模倣した連続殺人が発生した。以後ゾディアックは連続殺人の代名詞にもなる。 結局本事件は犯人逮捕に至らなかったが、IQ136を誇るアーサー・リー・アレン(Arthur Leigh Allen)が最有力容疑者候補とされた。当人の死後、彼の犯行を裏付ける証拠品が見つかった為である。しかし後に手紙についていた唾液のDNA鑑定によって「シロ」と断定された。
一連の事件
- 1968年12月20日に17歳の男性デビッド・アーサー・ファラデー (David Arthur Faraday) と16歳の女性ベティ・ルー・ジェンセン (Betty Lou Jensen) が、ベニシア (Benicia) 市内のハーマン湖 (Lake Herman Road) で射殺された。
- 1969年7月4日に19歳の男性マイケル・マジョー (Michael Renault Mageau) と22歳の女性ダーレン・フェリン (Darlene Elizabeth Ferrin) が、ヴァレホ (Vallejo)の駐車場 (the parking lot of Blue Rock Springs Park) で男性から銃により襲われ、マジョーは重傷を負いフェリンは病院到着時に死亡した。
- 1969年7月5日、前述2件と以前の殺人も自分が実行した、と男性がヴァレホ警察に電話で伝えて来た。警察は電話で指示された場所で犠牲者達を発見したが、被害者男性は生存していた。
- 翌月に掛けて自称ゾディアック[1]なる人物からサンフランシスコ湾域警察、「タイムズ・ヘラルド」紙とサンフランシスコ在の新聞2社、著名人らへ一部暗号化されたものを含み多量の手紙を送付された。
- 1969年9月27日に20歳の男性ブライアン・カルバン・ハートネル (Bryan Calvin Hartnell) と22歳の女性セシリア・アン・シェパード (Cecelia Ann Shepard) が、ベリエッサ (Berryessa) 湖畔で覆面男性にナイフで襲われる。ナパ警察はゾディアックからの電話を受けて新たな犠牲者カップルを発見し、ハートネルは生存するもシェパードは9月29日に死亡した。
- 1969年10月11日に29歳のタクシー運転手ポール・リー・スティーン (Paul Lee Stine) が、サンフランシスコ近郊のプレシディオハイツ (the Presidio Heights) で射殺された。ゾディアックは運転手のシャツ断片を地元新聞社へ送り、警察署へ電話し、弁護士と接触を図っている。
- 1974年に「今まで37人を殺害し、事件を新聞で一層大きく取り扱わないと「何かすさまじいこと」をやる。」と記された2通の手紙がゾディアックからサンフランシスコ警察へ届くも、すでに殺人事件は終息していた。これを最後にゾディアックからの連絡が途絶する。
- 1978年に地元新聞社などへ「自分は復活した」とゾディアックから手紙が送付されるも、1974年以降の足取りと正体は依然不明である。
- 1981年に連続殺人容疑者が逮捕されゾディアック事件も彼の仕業と目されるが、手口や物証に食い違いが多く別人と判明する。
容疑者
- 2009年、「私の父が真犯人で1983年にガンで死亡した。」とカリフォルニア州南部在住の女性デボラ・ペレスが名乗るも、以前にジョン・F・ケネディの非嫡出子と自称したことなどから信憑性が欠如している。
- 2014年、ゲーリー・L・スチュワートが自分を捨てた父親のアール・ヴァン・ベスト・ジュニアがゾディアックだとする本を出版。日本でも翌年公刊された。しかし同書ではアール・ヴァン・ベスト・ジュニアがゾディアックであるという確たる証拠は示されていない。
関連作品
映画
- 『ダーティハリー』
- 製作年 1971年
- 出演 クリント・イーストウッド
- 連続殺人犯スコルピオのモデル。
- 『サンフランシスコ 連続殺人鬼』
- 製作年 1971年
- 原題 The Zodiac Killer
- 『エクソシスト3』
- 原題 The Exorcist III
- 製作年 1990年
- 製作・監督・脚本・原作:ウィリアム・ピーター・ブラッディ
- 出演 ジョージ・C・スコット、ジェイソン・ミラー、ブラッド・ドゥーリフ、エド・フランダース
- 双子座殺人事件のモデル。映画『エクソシスト』(1973)及び小説『エクソシスト』(1971) の正当続編として書かれた小説『Legion』(1983)が原作。
- 『実録!! ゾディアック ~血に飢えた殺人鬼の刻印~』
- 製作年 1999年
- 原題 Case Reopened: The Zodiac with Lawrence Block
- 監督 ケヴィン・マッカーシー
- ドキュメンタリー映画
- 『ゾディアック』
- 製作年 2005年
- 原題 THE ZODIAC
- 日本未公開
- 監督 アレクサンダー・バークレー
- 出演 ジャスティン・チャンバース、ロビン・タニー、ロリー・カルキン、ウィリアム・メイポーザー
- 『ゾディアック キラー』
- 製作年 2005年
- 原題 The Zodiac Killer
- 監督 ウーリー・ロメル
- 日本未公開
- 『ゾディアック』
- 全米公開 2007年3月 日本公開 2007年6月
- 監督 デヴィッド・フィンチャー
- 出演 ジェイク・ギレンホール、ロバート・ダウニー・Jr、マーク・ラファロ、アンソニー・エドワーズ
ドラマ
- 『ゾディアック~十二宮の殺人』 フランス
- 刑事ナッシュ・ブリッジス 第16話「伝説の殺人鬼」(原題「Zodiac」)で模倣犯が登場。
- 『クリミナル・マインド FBI行動分析課』シーズン7 第11話に模倣犯が登場。
関連項目
外部リンク
- Zodiackiller.com
- Zodiologists.com Zodiac Ciphers, Solutions, New Information
- The Zodiac Files
- The Zodiac/Manson Connection
- Zodiac killer letters
- This is the Zodiac Speaking...
- The Unabomber-Zodiac Connection
- Riverside - The Zodiac Killer Story
- Two New Theories Regarding the Zodiac Case
- The Zodiac
- The Zodiac Killer and Celestial Navigation
- Free Times article on Ohio's connection to the Zodiac
- Rotten Library: Zodiac Killer
- Zodiac Murders Video Links
- The Z Files
- The Zodiac Killer