G-SAVIOURの登場兵器
セイバーシリーズは、特撮映画及びゲーム『G-SAVIOUR』に登場する架空の兵器群。
秘密結社イルミナーティの主力モビルスーツで、同組織の開発チーム「セイバーチーム」によって開発されたガンダムタイプを含めたモビルスーツの総称。この記事ではベースとなったフリーダムについても記述する。
Fセイバー
ドラマCDや小説版『G-SAVIOUR』で言及されているMS。名称からセイバーシリーズ6番目の機体と思われる。
旧式のMSであるフリーダムをベースとした高性能カスタム機とされ、ドラマCDでは見た目と形式はフリーダムに似ているが、20年前の機体とは思えないほどの敏捷性と至近距離の射撃にも耐える高い装甲を持つ機体として描かれ、それを見た者達から絶賛されている。
Gセイバー
Gセイバー G-SAVIOUR | |
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型式番号 | G-SAVIOUR |
所属 | サイド・ガイア イルミナーティ |
生産形態 | 試作機 |
全高 | 18.7m |
頭頂高 | 18.2m~18.7m |
本体重量 | 21.5t(オリジン) 31.6t(スペース) 45.2t(テライン)/56.8t(ホバー) |
全備重量 | 30.3t(オリジン) 140.4t(スペース) 64.0t(テライン)/145.6t(ホバー) |
出力 | 5,512kW |
推力 | 313,600kg(オリジン/テライン) 1,008,000kg(スペース) 1,136,000kg(ホバー) |
武装 | ビームライフル ビームサーベル ビームシールド 30mm頭部機関砲×2 |
搭乗者 | マーク・カラン アブナー・セイバー(703) バリー・アダムス(702) リード・フォックス |
本機は、「セイバーチーム」によって開発されたシリーズ7番目のモビルスーツ (MS) である。設計は旧連邦政府時代から進められていたが、正式配備を目的とせず開発された野心的なものであった。本機の最大の特徴は、「オリジン」と呼ばれる素体フレームに装甲を換装することにより、「宇宙戦モード」と「地上戦モード」に変更できる点である。また、従来のMSに比べると大変軽く、その運動性と加速度は議会軍の物を遥かに凌ぐ。
しかし、機体を換装することにより汎用MS以上の性能を発揮できる反面、運用コストが高く整備も難しい。特に換装ハンガーが場所を取ってしまう点が顕著で、劇中ではサイド・ガイアのコロニーの隔壁ハッチに取り付けられているのが確認できる。
映像版でマーク・カランが乗り込んでサイド・ガイアの戦力としてセツルメント国家議会軍と戦った後にはイルミナーティのライトニング部隊所属となり、ゲーム版『G-SAVIOUR』の主役機体としてリード・フォックスの乗機となる。ゲーム版の舞台となるU.C.0224年時点ではJセイバーやブグ2など、既に性能面でGセイバーを上回る機体も増えている状態であったが、それでもなお部隊の要として特別な扱いがされている描写がされている。
Gセイバースペースモード(宇宙戦モード)
Gセイバーの宇宙戦仕様バージョン。腰周りと背中に取り付けられた大型のスラスターが最大の特徴。F91の面影が見られるこのスラスターにより、高い運動性と加速性を誇る。また、上腕部と大腿部の装甲は完全に排除されているため、フレームがむき出しの構成となっている。
ゲーム版『G-SAVIOUR』では、ゲーム版開始時の自機として登場。換装システムのトラブルにより、この状態で地上戦を行うことになる。地上での運用自体には飛行を行うシーンもあるなど特に問題は見られないが既に性能面では旧式化が窺え、ホバー持続時間が短いなど、選択可能な自機の中では最弱である。
2013年のテレビアニメ『ガンダムビルドファイターズ』第8話には本機のガンプラが登場し、百式のガンプラとの戦闘で撃破されている。
Gセイバーテラインモード(重力下モード)
Gセイバーの地上戦仕様バージョン。宇宙用のスラスター類が外され、防御用のフレームを取り付けたのみであるが、高い運動性を有する。全身に装甲が追加しているため、スペースモードと比較して頑強な外見となっている。この結果、脚力は「スペース」の約2.8倍とも言われている。
ゲーム版『G-SAVIOUR』では、ストーリー上では換装システムのトラブルにより換装できないので登場せず、特定の条件を経てのみ次周より選択可能な隠し機体となっている。
Gセイバーテライン・ホバーモード(重力下高機動モード)
Gセイバーの地上戦高機動仕様バージョン。テラインモードの腰周りと背中に大出力ホバーを装備した機体。航空機等と異なり、高速での飛行や長時間の歩行は不可能ではあるが、高層ビル群や山岳地帯等で飛行する敵に対し、極めて有効なユニットである。映画版のトレーラーフィルムにて存在が確認できる(ビデオ・DVDには未収録)。
G2セイバー
ゲーム版『G-SAVIOUR』発売前にG3セイバーの存在と共に設定されたモビルスーツ。「ジーセカンドセイバー」と呼ばれる。
本機は、Gセイバーの四肢に採用された「シングル・ジョイント・フレーム」を「ダブル・ジョイント・フレーム(機体の反応速度の向上を意図した二重関節を採用したフレーム構造)」方式に変更した機体である。シングル・ジョイント・フレームに比べ、剛性は低いものの柔軟性と即応性が向上したものとなっているため、膝から足首にかけて極端に大型化している。これにより高速侵攻してくる敵に対する迎撃能力が16%、回避能力が12%程向上すると報告されている。並行開発された高速地上移動システムとの連動により実現されたものであると伝えられており、それこそが正式なG2セイバーであるいう説がある。
G3セイバー
ゲーム版『G-SAVIOUR』に登場するモビルスーツ。「ジーサードセイバー」と呼ばれる。
戦闘により大破したリード・フォックスのGセイバーをベースに、セイバーチームが現時点での最新技術を投入し改修した機体。G2セイバーとほぼ同等のパーツが使用され、胴体のメインコアユニットと頭部パーツユニットに新規に開発されたものになっており、その性能は格段に向上した。また、Jセイバーで使用された技術も使われているため、機体シルエットが似ている。 武装では、ビームサーベルは腕部と一体化した大型化ユニットのビームシールド発生装置から発生させる。そのためビームサーベル使用時にはビームシールドを使用することは出来ない。CHAPTER3より選択可能。なお、本機が現時点で宇宙世紀最新のガンダムタイプMSである。
Gセイバーの換装システムもそのまま残っており、ゲーム中では以下の換装モードが用意されている他、設定画の段階ではスペースモードと思われる形態も描かれている。
G3セイバー重攻撃モード
G3の運用限界まで火器および装甲を搭載したタイプ。機動性は落ちているが、攻撃力と防御力は向上した。 両肩に機体の全長を凌ぐ長さの大型キャノンを装備している。このキャノンは実弾を使用しており、U.C.0221年に国家議会軍が採用した自走砲と同じ弾薬である。 CHAPTER4より選択可能。
G3セイバー強行戦闘モード
あらゆる地形での機動性を重視したタイプ。 脚部のホバーユニットを取り外し、ソール部にローラーを装備している。 ローラーには自走動力を持っていないが、機体のスラスターで高速機動を行う。装備はビームライフル(ゲーム中では未使用)の他、ハンドビームガン、大型のバスターキャノン、ガトリングガン、そしてミサイルポッド。 CHAPTER5より選択可能。
イリュージョン(Iセイバー)
イリュージョン ILLUSION | |
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型式番号 | I-SAVIOUR |
所属 | イルミナーティ |
生産形態 | 量産機 |
全高 | 19.4m |
頭頂高 | 18.5m |
本体重量 | 25.7t |
全備重量 | 92.6t |
出力 | 5,126kW |
推力 | 694,500kg |
武装 | ビームライフル ビームサーベル ビームシールド 30mm頭部機関砲 |
搭乗者 | フィリッペ・サン・シモン |
イルミナーティで使用されているセイバーシリーズの9番目の機体。セイバーシリーズの中では唯一明確な名称が設定されている。
Gセイバー同様、宇宙における高い運動性を追求したため、最低限の装甲しか施されていない。これは高い機動性と運動性で、攻撃をかわすと言った思想があったためである。また、ブグの使用するブースターを装着する事が可能。特徴として、ガンダムタイプの頭部や背中のベクターノズルや鳥の足を思わせる脚部などが挙げられる。
セイバーチームの別の班によってGセイバーと同時期に開発が進められており、映像版本編ではイルミナーティによるサイド・ガイアへの救援のための大量のイリュージョンが投入された。
Jセイバー
ゲーム版『G-SAVIOUR』に登場するイルミナーティの精鋭部隊ライトニング部隊の主力MS。
セイバーシリーズ10番目のMSで、複数存在しているため量産機であると思われる。ゴーグル型の頭部形状をしている他に、腰部に専用の高機動ユニットを装備する事で通常より長時間の大気圏内飛行が可能。基本性能もGセイバーを上回る。
オープニングムービーでは宇宙で戦闘を行う場面が描かれており、宇宙・地上両方に対応していると思われるが、G3セイバーと同様に設定画の段階ではスペースモードと思われる形態も描かれている。
ゲーム中では特定の条件を経た次周より選択可能な隠し機体となっており、使用できる機体はフライトユニットが未装備の物となる。
フリーダム
フリーダム FREEDOM | |
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型式番号 | RGM-196 |
所属 | 地球連邦軍 サイド・ガイア |
生産形態 | 量産機 |
頭頂高 | 17.01m |
本体重量 | 54.2t |
全備重量 | 80.9t |
装甲材質 | ウルトラチタン合金ネオセラミック複合材 |
出力 | 3,780kW |
推力 | 339,780kg |
武装 | ビームライフル マシンガン ビームサーベル ビームシールド シールド 頭部機関砲 |
搭乗者 | フランツ・ディーター |
劇中では既にセツルメントと呼ばれているスペースコロニーの一つ、サイド8ガイアに自衛用として配備されたモビルスーツ。宇宙世紀210年代地球連邦軍最末期の主力MSで、作中では既に設計から30年以上経った旧型機である。
ジャベリン、ジェイブスから数世代を経た後継機であると思われ、UC120年代のヘビーガンから実に100年間近く前の基本設計を継承している機種である[1]。また、外見は白兵戦用の武装ビームサーベルはRGMシリーズの始祖であるジムと同じく背中に一本のみ装備されている。
連邦崩壊後、各セツルメントへ払い下げられたが、ガイアに配備されている機体は本来搭載されていた筈のビームシールドが実体型シールドになっている上に、白兵戦用の武装ビームサーベルが装備されていない機体や別機体のパーツを移設したためか肩パーツの色が違う機体もある状態であった。なお、設定画では白と紺色を基調とした配色だが、本編では緑を基調に胴体を赤で塗られた機体が登場している。
後のセイバーシリーズの原型機であるFセイバーはこのMSがベースとなっている。特に特徴的な腹部の蛇腹状スパイン構造はGセイバーにも受け継がれている。
- 劇中の活躍
- 主人公マーク・カランの提案により、議会軍の最後勧告を無視する形で先制攻撃を行うものの、議会軍の最新鋭機のレイ及び無人仕様のMWレイに対しては全くの無力で、パイロット錬度の低さもあって劇中では一方的に撃破され続けた。