スティーブンス・ジョンソン症候群
スティーブンス・ジョンソン症候群 | |
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概要 | |
診療科 | 皮膚科学 |
分類および外部参照情報 | |
ICD-10 | L51.1 |
ICD-9-CM | 695.13 |
OMIM | 608579 |
DiseasesDB | 4450 |
MedlinePlus | 000851 |
eMedicine | emerg/555 derm/405 |
Patient UK | スティーブンス・ジョンソン症候群 |
MeSH | D013262 |
スティーブンス・ジョンソン症候群(スティーブンス・ジョンソンしょうこうぐん、Stevens-Johnson syndrome、SJS)は皮膚や粘膜の過敏症であり、多型紅斑との鑑別を要する。皮膚粘膜眼症候群(ひふねんまくがんしょうこうぐん)ともいう。死亡例もある。
アメリカの2人の小児科医師、アルバート・メイソン・スティーブンスとフランク・チャンブリス・ジョンソンが存在を確認、1922年にAmerican Journal of Diseases of Childrenに共同で発表した論文により知られるようになった。症例名は二人の名にちなむ。
原因
原因はラモトリギン、ゾニサミド、カルバマゼピン、フェノバルビタール等の抗てんかん薬やアロプリノール等の一部の薬剤の副作用、ウイルスの感染、トリクロロエチレンなどの化学物質、悪性腫瘍、または原因不明な場合がある[1]。
初期症状より風邪と自己判断した患者が総合感冒薬等を服用、又は医療機関で処方された抗生物質等を服用した後に重症化することで、ペニシリン系・セフェム系の抗生物質や非ステロイド性抗炎症薬等、多くの医薬品が被疑薬とされている[2]。
症状
初期症状は発熱、咽頭痛などで、風邪に似る。進行すると紅斑、水疱、びらんが皮膚や粘膜の大部分の部位に広く現われることに加え、高熱や悪心を伴う。また、皮膚や粘膜だけではなく目にも症状が現れ、失明することもあり、治癒後も目に後遺症が残りうる。
症状・症候のみではSJSとEM Major(en)との鑑別は難しいが、皮膚生検すると、表皮細胞が壊死・融解しており、多形紅斑との鑑別が可能である[1]。経過中にヒトヘルペスウイルス6(HHV-6)やサイトメガロウイルスが再活性化する。致死率は患部が体表の10%未満の場合なら5%。
脚注
- ^ a b 第18回日本薬剤疫学会学術総会 教育公演 重症薬疹(SJS/TEN/DIHS)の現状と問題点 Dr.飯島正文
- ^ “医薬品による重篤な皮膚障害について” (2012年4月). 2014年11月3日閲覧。
関連項目
外部リンク
- SJS患者会
- スティーブンス・ジョンソン症候群中毒性表皮壊死症 - 推定原因医薬品、予防と対策
- 重症多形滲出性紅斑 難病情報センター
- スティーブンス・ジョンソン症候群 十文字学園女子大学
- 身近な薬の落とし穴 警告!「市販薬」の意外な副作用 NHKテレビ「クローズアップ現代」第3275回 2012年11月19日放送分