スイフト・タットル彗星
スイフト・タットル彗星(‐すいせい、スウィフト・タットル彗星、109P/Swift-Tuttle)は、1862年7月にルイス・スウィフトとホレース・タットルが独立発見した、周期133年の周期彗星である。ペルセウス座流星群の母天体でもある。
発見
スイフト・タットル彗星は、1862年7月16日にルイス・スウィフトが、1862年7月19日にホレース・タットルが、互いに独立に発見した。次の回帰予想は1981年~1982年ごろだったが、その年の前後には現れず、行方不明と考えられた。
しかし、イギリスの天文学者・ブライアン・マースデンは、1737年に北京で発見された彗星が同じ彗星だという説をもとに、非重力効果を含めて軌道計算した結果、回帰を1992年11月下旬と予想した。事実、1991年と1992年のペルセウス座流星群は例年より大規模で、回帰が近いと期待された。
そして1992年9月26日UT(9月27日JST)、日本のコメットハンター木内鶴彦が11.5等のスイフト・タットル彗星を再発見した。
この回帰の観測データを加えた軌道計算から、さらに紀元前69年と西暦188年に中国で発見された彗星が、同じ彗星だと同定された。
ペルセウス座流星群
スイフト・タットル彗星は、8月12日を中心日とする流星群・ペルセウス座流星群の母天体である。前回の回帰時は、1991年~1995年にかけて活発な流星群が見られた。
1862年のスイフト・タットル彗星発見後まもなく、イタリアの天文学者・ジョヴァンニ・スキアパレッリが、ペルセウス座流星群の母天体ではないかと指摘した。彗星が流星群の母天体だとされたのはこれが最初である。
地球への接近
NASA の Near Earth Object Program ウェブサイト[1]によると、同彗星は西暦2126年8月5日に、地球と月の間の距離の59.7倍の距離まで地球に接近すると計算されている。また、西暦3044年には、地球と月の間の距離の42.8倍もの距離(約1645万km)まで地球に接近する。
参考文献
- NASA/JPL, "109P/Swift Tuttle", Solar System Dynamics.
- Gary W. Kronk, "109P/Swift-Tuttle", Cometography.com.
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