シルヴィー・テステュー

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シルヴィー・テステュー
Sylvie Testud
Sylvie Testud
2011年、エトワール・ドール賞授賞式にて
生年月日 (1971-01-17) 1971年1月17日(53歳)
出生地 フランスの旗 フランス ローヌ県リヨン
職業 女優映画監督
ジャンル 映画舞台
活動期間 1991年 -
主な作品
ビヨンド・サイレンス
エディット・ピアフ〜愛の讃歌〜
サガン -悲しみよ こんにちは-
 
受賞
ヨーロッパ映画賞
女優賞
2010年ルルドの泉で
セザール賞
最優秀主演女優賞
2004年畏れ慄いて
新人女優賞
2001年Les blessures assassines
その他の賞
ドイツ映画賞
最優秀女優賞

1996年『ビヨンド・サイレンス』
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シルヴィー・テステュー(Sylvie Testud, 1971年1月17日 - )は、フランス女優作家映画監督。主に映画や舞台で活動しており、セザール賞など数多くの映画賞を受けている。

経歴[編集]

リヨンで出生[1]。14歳の時、クロード・ミレール監督の『なまいきシャルロット』に主演したシャルロット・ゲンズブールを見て女優の道を志し、演技の勉強を始めた。1989年パリに出て歴史を学び、フローラン演劇学校にて学び、次いで3年間、フランス国立高等演劇学校(コンセルヴァトワール)にて、ジャック・ラサルおよびカトリーヌ・ヒーゲルの元で演劇を学んだ。1991年ギャスパー・ノエ監督の『カルネ』で小さな役を得て映画デビュー。その後、フィリップ・アレル監督『L'histoire du garçon qui voulait qu'on l'embrasse』(1994年)、ディディエ・オードパン監督『Le plus bel âge』(1995年)などの作品に出演し、地歩を固めていった。

1997年、ドイツ映画の『ビヨンド・サイレンス』(カロリーヌ・リンク監督)に主演。ろう者の両親を持つ少女を演じるためにドイツ語クラリネット手話を習得して撮影に臨み[1]ドイツ映画賞の最優秀女優賞を受賞した。

2000年マルセル・プルーストの小説『失われた時を求めて』の一編を映画化した『囚われの女』(シャンタル・アケルマン監督)でセザール賞およびヨーロッパ映画賞の最優秀女優賞にノミネートされた。この時は賞を逃したが、翌2001年、主役を務めた『Les blessures assassines』(ジャン=ピエール・ドゥニ監督)でセザール賞新人女優賞を受賞。

2003年、それまでの女優生活を綴った自伝『Il n'y a pas beaucoup d'étoiles ce soir』を発表。翌2004年にはアメリー・ノートンの自伝的小説の映画化『畏れ慄いて』(アラン・コルノー監督)で、不可解な日本の企業社会の中で生きるベルギー人の主人公を演じ、セザール賞最優秀女優賞など数々の賞を獲得。

2007年のフランス大統領選挙では、社会党から出馬したセゴレーヌ・ロワイヤルの選挙運動に協力した[1]

2012年に『マリー、もうひとつの人生』を監督した。この作品では脚本も担当している。

私生活[編集]

2005年2月に息子が、2011年1月には娘が誕生した。ともに父親が誰であるかは公表されていない[1]

主要な映画作品[編集]

出演作品[編集]

公開年 邦題
原題
役名 備考
1995 いちばん美しい年齢
Le plus bel âge...
シルヴィー
1996 ラブetc.
Love, etc.
1997 ビヨンド・サイレンス
Jenseits der Stille
ララ ドイツ映画賞最優秀女優賞 受賞
1999 点子ちゃんとアントン
Pünktchen und Anton
ロランス
2000 囚われの女
La captive
シネクラブ上映
発禁本-SADE
Sade
Les Blessures assassines セザール賞新人女優賞 受賞
2001 家路
'Je rentre à la maison
アリエル
2003 畏れ慄いて
Stupeur et tremblements
セザール賞最優秀女優賞 受賞
カルロヴィ・ヴァリ国際映画祭最優秀女優賞 受賞
ルイ・リュミエール賞最優秀女優賞 受賞
エトワール・ドール賞主演女優賞 受賞
フランス映画祭上映
迷宮の女
Dédales
クロード
2005 ワーズ・イン・ブルー
Les mots bleus
クララ フランス映画祭上映
2007 エディット・ピアフ〜愛の讃歌〜
La môme
モモーヌ
2008 サガン -悲しみよ こんにちは-
Sagan
フランソワーズ・サガン
2009 冷たい雨に撃て、約束の銃弾を
復仇
アイリーン・トンプソン
ルルドの泉で
Lourdes
ヨーロッパ映画賞 女優賞 受賞
2010 黄色い星の子供たち
La rafle
ベラ・ジグレール
2011 裏切りの戦場 葬られた誓い
L'ordre et la morale
シャンタル
2013 わたしの名前は…
Je m'appelle Hmmm...
2014 イラン・アリミ誘拐事件の真実
24 jours
ブリジット・ファレル TV5MONDE放映
2017 ジャコメッティ 最後の肖像
Final Portrait
アネット・アーム
2018 サスペリア
Suspiria
グリフィス
2019 魂は屈しない
Insumisa
エンリケ・ファベール 第12回京都ヒストリカ国際映画祭で上映

監督作品[編集]

公開年 邦題
原題
備考
2012 マリー、もうひとつの人生
La Vie d'une autre
兼脚本

著作[編集]

  • Il n'y a pas beaucoup d'étoiles ce soir(自伝、2003年)
  • Le ciel t'aidera(小説、2005年)
  • Gamines(小説、2006年)

脚注[編集]

外部リンク[編集]