シャーリーズ・セロン

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

これはこのページの過去の版です。ノックスビル大佐 (会話 | 投稿記録) による 2016年2月21日 (日) 08:11個人設定で未設定ならUTC)時点の版であり、現在の版とは大きく異なる場合があります。

シャーリーズ・セロン
Charlize Theron
Charlize Theron
2012年
生年月日 (1975-08-07) 1975年8月7日(48歳)
出生地 南アフリカの旗 南アフリカ共和国 ハウテン州
国籍 南アフリカの旗 南アフリカ共和国
アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
職業 女優
活動期間 1991年 -
活動内容 1991年:モデルデビュー
1996年:女優デビュー
2004年:アカデミー賞受賞
公式サイト http://www.charlizetheron.com/
主な作品
モンスター
ミニミニ大作戦
イーオン・フラックス
あの日、欲望の大地で
スノーホワイト
プロメテウス
マッドマックス 怒りのデス・ロード
 
受賞
アカデミー賞
主演女優賞
2003年モンスター
ベルリン国際映画祭
銀熊賞 (女優賞)
2003年モンスター
放送映画批評家協会賞
主演女優賞
2003年モンスター
ゴールデングローブ賞
主演女優賞(ドラマ部門)
2003年モンスター
全米映画俳優組合賞
主演女優賞
2003年モンスター
その他の賞
テンプレートを表示

シャーリーズ・セロンCharlize Theron, 1975年8月7日 - )は、南アフリカ共和国出身で、ハリウッドで活躍する女優。 身長177センチ。スリーサイズはB91.W61.H91。 苗字のセロンは正式には「トゥロン(Tronn, Te-ron)」と発音するが[1]、アメリカ人からは、「ゼアロン(There-on)」と呼ばれるので、発音しやすい「スロゥン(Thrown)」に変えたと本人が語っている[2]。公式には、シャーリーズ(shar-LEES:「リー」にアクセントがある)・セレン(THAIR-en)と呼ばれる[3]

来歴

生い立ち

南アフリカ共和国ハウテン州ベノニで道路建設会社を経営していたフランス系の父親チャールズと、ドイツ系の母親ゲルダの間に一人娘として生まれる。一家は幼い頃からアルコール依存症の父親による家庭内暴力に悩まされていた。

15歳の頃、晩に酔って帰ってきた父親に暴力を振るわれ、娘の命の危険を感じた母親が父親を射殺してしまうという事件が起きる(母親に対しては、正当防衛が認められた[4])。その後、母親は破産寸前だった会社を5年で立て直す。

キャリア

16歳の時に地方のモデルコンテストに優勝し、モデルとしてミラノパリで活動してから1年後、バレエ学校で学ぶためにアメリカニューヨークへ移住する。そこでバレエ・ダンサーを夢見て日々挑戦を続けていたが、不運にも膝の怪我でその夢を断念せざるを得なくなる[5]。なお、現在の公称身長は177cm。

その後、女優を目指しロサンジェルスに移るが、仕事がなくその日暮らしの困窮生活を送る。手元にあった小切手を現金化しようと銀行を訪れた際、その小切手が期限切れで銀行員に現金化を頼み込むが、素っ気ない態度で対応されたために激怒し、彼と口論していたところを現在のマネージャーにスカウトされ、本格的に女優活動を始めることになる[6][7][8]

1995年に映画『アーバン・ハーベスト3 ザ・スケアクロウ』のエキストラ出演を経て、1996年に『2 days トゥー・デイズ』で映画デビュー。この作品で一躍知られるようになるが、「セクシーなブロンド役」ばかりのオファーが寄せられた。その後はドラマやサスペンス、アクションなど、様々なジャンルの作品に出演し、トップ女優としての地位を築く。

2003年の『モンスター』で実在の連続殺人犯アイリーン・ウォーノスを演じるため、自ら関係者を取材して役作りのために10kg以上体重を増やした。この作品で、アカデミー主演女優賞ベルリン国際映画祭銀熊賞、ゴールデングローブ賞 主演女優賞(ドラマ部門)などを受賞。

2006年の米『The Hollywood Reporter』誌にて、上位7番目の高額出演料女優として記された。2007年の米男性誌『エクスワイアー』にて、「最もセクシーな女性」に選ばれた。

2005年10月から2006年12月までスイスの高級時計Raymond Weilの広告塔を務めていたが、契約時期にクリスチャン・ディオール(セロンはディオールの広告塔も兼任)の時計を身に付けた写真を撮られたことから、ウエイル社から契約違反として2000万ドル(約20億)の賠償金を求めて訴えられてしまった[9]。2008年11月に示談が成立した[10]

エピソード

ハリウッドスター屈指のエレガンスな美貌とスレンダーに引き締まった体で女性人気も高いが、『モンスター』に出演する際、セロンが突きつけられた課題は14キロもの増量で、そのため、脂質や糖分をたっぷり含むドーナツを大量に食べ、毎日ダラダラと過ごした。結果、贅肉が背中や脇腹にたっぷりとたまり、ウエストのくびれは痕跡すらなくなり、持っていた下着は全て合わなくなった。あまりの変貌ぶりに、飼っていた愛犬まで逃げ出したという。さらに、役になりきるため眉毛を全部抜き、持ち前の美しさを完全に拭い去った。またその後徹底したダイエットとエクササイズに取り組み、セロンはわずか4週間で14キロの減量に成功。しかし本人曰く、過酷なエクササイズは苦手らしく、太る時より痩せる時の方がきつかったと漏らしていたという。それでも努力を重ね、なんとか体重を元に近い状態に戻し授賞式に臨んだ。『プロメテウス』で謎の美女メイディスを演じる際はボディラインが一目で分かるウエストの非常に細いコスチュームを常に着るため、さらに激しいトレーニングを行って余分な脂肪を完全になくし、腹筋が8つに割れるほど体を引き締めた。それでもウエスト50センチのこの衣装は着るのも脱ぐのも大変で、着けていたブラジャーショーツさえも激しく体を締め付けていたという。[11]

『イーオン・フラックス』ではキスシーンを撮影する際、軽いキスだと聞かされていたが、スタッフと共演者のドッキリでディープ・キスを仕掛けられた。だがセロンは全く動じず、そのまま演技を続けた。

『マッドマックス 怒りのデス・ロード』では、崩壊した世界で生きる女を演じるため、自らの提案によりスキンヘッドにし、全編ノーメイクで臨んだ。さらに監督のジョージ・ミラーからはリアリティを出すため腋毛を生やすべきではと提案されたが、さすがにこれには抵抗したため採用されなかった。

私生活・映画以外の活動

母語はアフリカーンス語[12][13]であり、英語はテレビを観て勉強したという。

過去に俳優のクレイグ・ビアーコやミュージシャンのステファン・ジェンキンスと交際。2001年から『コール』で共演した俳優のスチュアート・タウンゼントと交際(同棲)。2005年にアメリカで「同性愛者同士の結婚が法的に認められるまで、恋人のスチュアート・タウンゼントと結婚はしない」と発言し、同性愛に対する人々の理解を深めたとしてGLAADメディア賞の名誉賞を受け取った。2007年9月12日にトロント国際映画祭スチュアートと共に結婚指輪を披露。愛し合う二人に国家や教会からの証明は不要と述べ[14]、正式に届けを提出したわけではないが、事実上の結婚宣言をした。しかし、2010年に破局が明らかになった[15]。2012年3月には男の子を養子にとっている。名前はジャクソン[16]

2007年にアメリカの市民権を取得。

2008年11月に国連平和大使に任命された[17]

2009年12月、2010FIFAワールドカップ南アフリカ大会の組み合わせ抽選会で司会を務めた。

2013年から、俳優のショーン・ペンと交際して婚約したが、2015年に破局[18]

2015年、アフリカ系アメリカ人の女児を2人目の養子として受け入れた。

主な出演作品

  • 主演は役名を太字で表す。
公開年 邦題
原題
役名 備考
1995 アーバン・ハーベスト3 ザ・スケアクロウ
Night of the Scarecrow
若い女性 クレジット表記なし
1996 2 days トゥー・デイズ
2 Days in the Valley
ヘルガ・スヴェルゲン
すべてをあなたに
That Thing You Do!
ティナ・パワーズ
1997 Mr.ダマー2 1/2
Trial and Error
ビリー・タイラー
ディアボロス/悪魔の扉
The Devil's Advocate
メアリー・アン・ロマックス
1998 セレブリティ
Celebrity
スーパーモデル
マイティ・ジョー
Mighty Joe Young
ジル・ヤング サターン賞助演女優賞ノミネート
1999 ノイズ
The Astronaut's Wife
ジリアン・アマコスト
サイダーハウス・ルール
The Cider House Rules
キャンディ・ケンドール バンビ賞(ドイツ)シューティングスター賞受賞
2000 レインディア・ゲーム
Reindeer Games
アシュリー・マーサー
裏切り者
The Yards
エリカ・ストルツ
バガー・ヴァンスの伝説
The Legend of Bagger Vance
アデール
ザ・ダイバー
Men of honor
グウェン・サンデー
2001 スウィート・ノベンバー
Sweet November
サラ・ディーヴァ
スコルピオンの恋まじない
The Curse of the Jade Scorpion
ローラ・ケンジントン
15ミニッツ
15 Minutes
ローズ 特別出演
2002 コール
Trapped
カレン・ジェニングス
Waking Up in Reno キャンディ・カーケンドール
2003 ミニミニ大作戦
The Italian Job
ステラ・ブリジャー
モンスター
Monster
アイリーン・ウォーノス 兼製作
第76回アカデミー賞主演女優賞受賞
第61回ゴールデングローブ賞主演女優賞 (ドラマ部門)受賞
2004 ライフ・イズ・コメディ! ピーター・セラーズの愛し方
The Life and Death of Peter Sellers
ブリット・エクランド 第62回ゴールデングローブ賞助演女優賞 (ミニシリーズ・テレビ映画部門) ノミネート
トリコロールに燃えて
Head in the Clouds
ギルダ・ベッセ
2005 スタンドアップ
North Country
ジョージー・エイムズ 第78回アカデミー賞主演女優賞ノミネート
第63回ゴールデングローブ賞主演女優賞 (ドラマ部門) ノミネート
女性映画批評家協会賞女性イメージ賞受賞
イーオン・フラックス
Æon Flux
イーオン・フラックス
2007 告発のとき
In The Valley of Elah
エミリー・サンダース刑事
2008 Sleepwalking ジョリーン 兼製作
ハンコック
Hancock
メアリー・エンブリー サターン賞助演女優賞ノミネート
バトル・イン・シアトル
Battle in Seattle
エラ
あの日、欲望の大地で
The Burning Plain
シルヴィア 兼製作
サターン賞主演女優賞ノミネート
2009 ザ・ロード
The Road
ATOM
Astro Boy
ナレーター 声の出演
2011 ヤング≒アダルト
Young Adult
メイヴィス・ゲイリー 兼製作
第69回ゴールデングローブ賞主演女優賞 (ミュージカル・コメディ部門) ノミネート
第23回パームスプリングス国際映画祭チャアマンズ・ヴァンガード賞受賞
2012 スノーホワイト
Snow White & the Huntsman
邪悪な女王ラヴェンナ ティーン・チョイス・アワード映画部門ヒステリー賞受賞
サターン賞助演女優賞ノミネート
プロメテウス
Prometheus
メレディス・ヴィッカーズ ティーン・チョイス・アワードChoice Summer Movie Star賞(女性部門)ノミネート
ピープルズ・チョイス・アワードFavorite Dramatic Movie Actress賞ノミネート
2014 荒野はつらいよ 〜アリゾナより愛をこめて〜
A Million Ways to Die in the West
アナ
Dark Places リビー 兼製作
2015 マッドマックス 怒りのデス・ロード
Mad Max4: Fury Road
フュリオサ大隊長
The Last Face
2016 スノーホワイト 氷の王国
The Huntsman: Winter's War
ラヴェンナ [19]

日本語吹き替え

脚注

  1. ^ Austin360.com. “Actress Charlize Theron talks about her on-screen transformation into a serial killer”. 2008年6月24日閲覧。
  2. ^ Aclasscelebs. “Charlize Theron Interview”. 2008年6月24日閲覧。
  3. ^ inogolo. “Charlize Theron”. 2008年6月24日閲覧。
  4. ^ Charlize Theron”. BiographyChannel.co.uk. 2009年12月8日時点のオリジナルよりアーカイブ。2011年11月30日閲覧。
  5. ^ Hirschberg, Lynn (2008年2月24日). “Charlize Angel”. The New York Times T Magazine. オリジナルの2011年11月30日時点におけるアーカイブ。. http://www.webcitation.org/63aaEG9lY 2008年2月24日閲覧。 
  6. ^ 2008年6月号「日経エンタテインメント!」(日経BP社)
  7. ^ Foley, Jack. “In the Valley of Elah: Charlize Theron interview”. IndieLondon.co.uk. 2009年1月13日時点のオリジナルよりアーカイブ。2008年2月23日閲覧。
  8. ^ Davidson, Sara (2005年10月). “Charlize Theron Interview”. Reader's Digest. 2008年3月25日時点のオリジナルよりアーカイブ。2008年2月23日閲覧。
  9. ^ シネマトゥデイ. “シャーリーズ・セロン、ライバル会社の時計をつけて訴えられる”. 2007年2月20日閲覧。
  10. ^ シネマトゥデイ. “シャーリーズ・セロン、契約違反!腕時計訴訟で大散財!”. 2007年11月29日閲覧。
  11. ^ 雑誌『SCREEN』2012年8月号
  12. ^ Charlize Theron”. AccessHollywood.com. 2010年7月25日時点のオリジナルよりアーカイブ。2009年10月24日閲覧。
  13. ^ Charlize Theron”. People. 2009年10月24日閲覧。
  14. ^ people. “Stuart Townsend Calls Charlize Theron His Wife”. 2008年6月24日閲覧。
  15. ^ Graham, Caroline (2010年1月31日). “Charlize Theron 'rings off' after secret split with Stuart Townsend”. Daily Mail (UK). オリジナルの2011年12月20日時点におけるアーカイブ。. http://www.webcitation.org/645RVYxne 2010年2月1日閲覧。 
  16. ^ “Charlize Theron Adopts a Baby Boy”. People. (14 March 2012). http://www.people.com/people/article/0,,20578441,00.html 2012年3月16日閲覧。. 
  17. ^ シネマトゥデイ. “シャーリーズ・セロン、国連平和大使に任命される”. 2008年11月20日閲覧。
  18. ^ 婚約していたショーン・ペン&シャーリーズ・セロンが破局”. シネマトゥデイ (2015年6月18日). 2015年6月18日閲覧。
  19. ^ 「スノーホワイト 氷の王国」予告編で最も美しく邪悪な姉妹の魔力が明らかに”. 映画.com (2015年12月21日). 2015年12月22日閲覧。

外部リンク