ザ・ラストバトル
ジャンル | RPG |
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対応機種 | スーパーファミコン[SFC] |
開発元 | アトリエドゥーブル |
発売元 | テイチクエンタテインメント |
人数 | 1人プレイ専用 |
メディア | ロムカセット |
発売日 | 1994年12月2日 |
『ザ・ラストバトル』(The last Battle)は、テイチクより1994年12月2日に発売されたスーパーファミコン用のコンピュータRPGソフトである。キャッチコピーは「森が勇気を育み、光が運命を導く」。
概要
木村初の監修したRPG作品である。長い間平和が続いていた2つの国に起きた争いに、主人公が立ち向かっていくというストーリー。キャラクターデザインは土居孝幸。
システム
- 素材(マナ)を組み合わせたり、調合量を調節して魔法をつくることができる。
- 自動的に戦闘(オートバトル)を行うシステムがある。
- 新しく作戦を各キャラクターごとの指示内容を組み合わせることで、作ることができる。
- 魔法や作戦の名前を変更することができる(8文字まで)。
- ランダムエンカウントの他、主にイベント戦などでシンボルエンカウント機能がある。
世界観
エットミランシェルという名の遠い過去の国々。そこには、兄弟国として知られる2つの国々が存在した。北の王国グルドリーケ、南の王国シルヴェルリーケは、勇敢なる剣士と厳粛な魔法使いが偉大なる王への忠誠を誓うことで並び立ち、秩序と静寂の下、栄光と繁栄が保たれていた。しかし、突如としてその均衡はグルドリーケのシルヴェル侵攻によって、破られることとなった。
古代史
エンティラン川周辺にはかつて、大ウード王国と呼ばれる国が栄えていた。しかし、勇名を馳せた建国王エルドの継承者たちは、真の言葉の力をもてあそび、結果的にウードを滅亡へと追いやった。しかしその7年前、真の言葉の力を正しく使おうとするデュナス王子、トルン王子らがそれぞれ新たに、北の王国、南の王国を築きつつあった。これが後のグルドリーケ、シルヴェルリーケである。
種族
- 人間族
- 町村、城などで生活をしている。グルドリーケや、シルヴェルリーケなどの王国を築く。
- エルフ族
- 主に隠れ里に住む。人間は、滅多に里に招き入れることはない。魔力や視力が高い。預言を受けることができる。賢明にして深慮なる詩人。
- ヤーク族
- クマのような外見で、洞窟に穴を掘って生活している。優れた職人が多い。忠実にして精妙なる職人。
- 鳥人族
- 鳥のような外見で、大木に住む。片言で話す者が多く、オイシイ話をするのが好き。受けた恩は忘れない、義理堅い面を持つ。空を飛ぶことができる。考えることは得意ではなく、そこをグルドリーケにつけ入られ、兵士として利用された。自由にして奔放なる武人。
- 獣人族
- 洞窟に棲むが、ヤーク族などとは違い生態は野性そのものである。知性が低く、動く者はみな敵かつエサであると見なす危険な蛮族。光る者を集める習性がある。
- コッパス族
- 海上のイカダに住む。野菜を栽培し、魚を養殖したりもしている。陸地で何があっても無関心である。預言を受けることができるが、エルフ族とは違いあまり当たることはない。
- エント族
- 姿を見た者はいないが、残された巨大な足跡と見られる水たまりが発見されている。そのため、存在を信じる者は少なくはない。
- ドラゴン族
- ドラゴンの外見を持つ。昔では、コッパス族のイカダ付近でも飛んでいるのを確認されていた。現在では、絶滅危惧の種族となっている。
登場人物
主要人物
- クルト
- フェナムン[1]は任意。シルヴェル城の辺境エルダール村で育つ。
- 16歳の誕生日にフェナムンの儀式を受け、自分の真名と未来を告げられる。エルダール村に侵入したグルド軍を村人たちと撃退し、シルヴェル城へグルドの密書を届ける。シルヴェル落城後は、ユーリの計らいでフェーベンネルスの下でメイと共に魔法の修行を積む。後に、各地でシルヴェル領の町々を開放することに成功する。
- シルヴェルリーケ第一王子であることを、グスタフ王から告げられる。
- メイ
- フェナムンはユルハータ。エルフの少女で、エルフの里出身。気が強い性格。
- エルフの王であるロベルトの預言を受け、シルヴェル城へ赴きグルド軍が攻めてくることを忠告をする。その際、クルトと知り合い仲間になる。
- エルフ族の王女である。
- ボルグ
- フェナムンはベョルン。ヤーク族の青年で、ヤーク族の村出身。
- レジーナの警護の職務に就いており、そのため村をあけている。少々荒っぽい性格だが、冷静な一面も持ち合わせている。レジーナには忠誠的。族長の娘とは婚約している。
- レジーナ
- フェナムンはファーナ。グルドリーケの王女。
- グルド人でありながら、グルドリーケに反旗を翻したとしてケッテリに命を狙われている。ケッテリが、すべての元凶であると考えてフェーベンネルスを頼り、クルトとメイと知り合う。後に、ボルグと共に仲間になる。
シルヴェルリーケ
- グスタフ
- シルヴェルリーケの王。シルヴェル落城後は、リッテン村に逃れるも危篤状態に入っていたが、後に回復した。
- ユーリ
- シルヴェルリーケの宰相。同時に、シルヴェル軍の最高指揮官でもある。
- グスタフ王を逃すことを優先させ、結果として囚人島へ送られることになるが、脱獄に成功する。シルヴェル城奪還戦やその後は、指揮官として戦陣に立つようになる。出身地のリッテン村では、リーユという名前を使っていた。
エルダール村
- イェルト
- クルトの父親。若い頃は、シルヴェルの兵士として活躍していたらしい。
- ユース
- クルトの母親。息子想いである。
- キューケンホフ
- エルダール村の学校の先生。クルトや村の子供たちに、魔法を教えていた。
- コンラート
- エルダール村の駐在兵士。シルヴェル城奪還後は兵士を引退し、恋人である城の侍女と共に村へ戻ってくる。
グルヴァ村
- カッテル
- 道具屋の娘。ルースルとは双子であり、よく入れ代わっている。
- ルースル
- 道具屋の娘。カッテルとは双子であり、よく入れ代わっている。
ベルクスタット
- スヴァルト
- ヤーク族の傭兵。通り名は、「まるめこみのスヴァルト」。元グルド王女付の警備隊長で、ボルグの父親。ほとんどの戦いでシルヴェルリーケ陣営側として参戦している。放浪癖がある。
ハンスタッド
- スレーク
- ハンスタッドの領主で、自ら戦うこともできる。ハンスタッドがグルド軍に占領されていたときは、妻と娘を人質にとられていたので、反抗することができず囚人島へ送られるが、後にユーリと共に脱獄する。シルヴェル城奪還後は、味方として戦陣に加わる。
- ヒルダ
- スレークの妻。ハンスタッド占領時は、娘と共に自宅に軟禁されていた。
- リリヤ
- スレークの一人娘。ハンスタッド占領時は、母と共に自宅に軟禁されていた。
- ロッタ
- リリヤの友人の男の子。自分は、どこかの国の王子であると思い込んでいる。
グルドリーケ
- グルド王
- グルドリーケの王。エットミランシェル征服の野心にとり憑かれて戦争を始め、シルヴェルリーケを壊滅寸前まで追いやる。
- ケッテリ
- グルドリーケの枢機卿。グルド王を唆し、戦争を起こさせるように仕向けた張本人とされる。
- レジーナが去った後、グルドリーケのほとんどの者を操ることに成功する。その正体は、イスカールの手下である。魔物を呼び寄せることができる。
- リダール
- グルドリーケの将軍。ベルグデレン城塞を攻略後に登場し、クルトたちに味方する。グルド人ではレジーナを除き、唯一ケッテリに操られていない人物。
- ラバン
- ベルグデレン城塞の将兵。クルトたちに敗れた際、レジーナにリダールを訪ねるよう進言してから逝った。
- グッベ
- シルヴェル城(落城後)の城将。ケッテリに取り入ることで、城将に任命される。性格は、傲慢かつ尊大で、将としての器ではないとグルド兵には嘯かれている。
- 守備隊長
- 名前不明。ベルクスタット(占領時)の将兵(ガーディアン)。
西の港町 ハントヴォー
- 水軍の隊長
- 名前不明。ハンスタッドでの海戦で、クルトたちに敗れ戦死する。最期に恋人の名前を呼びながら、散った。
- マリア
- ハントヴォーの港で、ハンスタッド水軍が敗れたことを知りながらも、恋人を一途に待ち続ける女性。
その他
- フェーベンネルス
- 老魔法使い。強大な魔力の持ち主で、「白の魔法使い」とも称される。クルトの名付け親でもある。ユーリの依頼で、クルトとメイに試練を与える。とある調べ物をするため、シルヴェルリーケとグルドリーケの戦争から遠退く。後に、グルド城攻略の目前でクルトたちと合流する。
- ビーボォ
- フェーベンネルスの一番弟子のリス。騒がしい性格だが、面倒見がよい。魔法司と同じように治療や、魔法合成もできる。
- ロベルト
- エルフ族の王。グルド軍によるシルヴェル侵攻の預言を受ける。フェーベンネルスや、グスタフ王と親交がある。
- ライム
- エルフ族の王妃。娘であるメイのことを、いつも気にかけている。
- ファルク
- 鳥人族の村の長老。義理堅い性格。グルドリーケに加担することには消極的だった。
- デュケン
- ドラゴン族の最後の生き残り。
- イスカール
- すべてが謎に包まれた存在。「氷の女王」とも呼ばれ、氷と炎の島エルディスに住むとされる。
- かつて占い師として扮装し、シルヴェルリーケの王子であるクルトを殺そうとした。真の言葉の使い手を自称する。
脚注
- ^ その人物の真の名前。両親や名付け親の他には、懇意の相手にのみ伝えられる。