コーヒーメーカー

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コーヒーメーカー (coffee maker) は、家庭電化製品の一つで、自動的にコーヒーを抽出するための器具である。コーヒーマシンともいう。

コーヒーの抽出には味に影響する変動要素が多く、慣れて定量化できないとおいしいコーヒーを淹れるのが難しい。そこで、自動的に(すなわち定量的に)コーヒーを淹れられるように作られたのがコーヒーメーカーである。

種類

コーヒーサイフォン

コーヒーサイフォン

パーコレーター

パーコレーター

ドリップ式コーヒーメーカー

ドリップ式コーヒーメーカー(ドリッパーが本体と一体化しているタイプ)

ドリップ式コーヒーメーカーで淹れたコーヒーは、サイフォン式で淹れたコーヒーに味で劣るとの評価もあるが、非常に手軽にドリップコーヒーを淹れることができるため、家庭用としてはもちろんオフィス向けとしても需要が高い。

使用方法

製品によって若干の違いがあるが、おおむね次のとおり。

  1. ドリッパー(漏斗状の部品。本体と一体であることが多いが、サーバー(抽出したコーヒーを受け、給仕するためのガラス容器)の上に載せるものもある)にペーパーフィルターを敷き(ナイロン製や金メッキを施した網などのフィルターが組み込まれている製品もあり、その場合はペーパーフィルターを一々消費しない)、出来あがりのコーヒー量に応じた量の、挽いたコーヒー豆を入れる。
  2. 給水タンク(これも本体と一体であることが多いが、別体タンクをセットするものもある)に、コーヒー粉に応じた量の水を注ぐ。殆どの製品はサーバーに出来あがりのコーヒー量の目盛りが記してあり、水の計量カップを兼ねている。
  3. スイッチをONにする。
備考
  • サーバーは保温機能を持つが、コーヒーを長時間保温すれば香りが飛び味も落ちる。また、家電製品の中では電力消費が大きい部類に入るので、あまり長時間の保温は適当ではない。
  • 製品によっては、紅茶日本茶も淹れられる。ドリッパーをサーバーの上に載せるタイプであれば、特に製品機能に挙げられていなくても可能な場合が多い。
  • 温泉卵を調理可能(サーバーに生卵を入れて、水だけで通常のドリップをスタートすればよい)。
  • 1978年にデビューしたナショナル(パナソニック)のコーヒーメーカー「キャリオカ」では、「シャワードーム」と呼ばれるドームに熱湯を吹き上げることにより均一なドリップを可能とした。見た目にもガラス製の透明なドームで、吹き上がった熱湯がドームに当たる様子が楽しめたためヒット商品となった[1]。現在ではドーム部分が黒くなっており、改良が重ねられているものの基本的な仕様は変化はない。

他の種類

前述のようにドリッパーに挽いたコーヒー豆を入れ、給水タンクに水を入れて抽出するとサーバーにコーヒーが落ちていくのが主流だが、その他にも主にこのようなタイプのものがある。

  • サーバーがガラスではなくステンレス製の魔法瓶といった保温性が高いものになっているタイプ。このタイプのものはコーヒーポットともいう。ガラスのものとは違って割れる心配がない。多くは数時間程度温かさを保つことができるため煮詰まりを気にせずゆっくりとコーヒーが飲めるだけではなく、電気での保温機能が必要ないため、その分電気代がかからないといった利点がある。ただし、透明ではないため正確な残量を見ることができないという欠点もある。
  • コーヒーミルを内蔵しているタイプ。挽いた後は自分でドリッパーへ挽いた豆を移し抽出する。また、挽いた後に自動でドリッパーへ移しそのまま抽出する機種もある。
  • サーバーがなく直接カップへ抽出するタイプ。抽出後そのまま飲めるだけではなく、サーバーが省かれるため洗い物が一つ少なくなるという利点がある。ただし、1つ(1人分)から2つ(2人分)のカップに抽出するものが多く、そのようなものでは大人数で飲むのには適していない。独身の者や恋人同士など、少人数で飲むのに適している。
  • コーヒーミルを内蔵しているだけでなく、生豆焙煎から行えるタイプもある。

関連項目