コミッション (マフィア)
コミッション(The Commission)とは、アメリカの犯罪組織マフィア(コーサ・ノストラ)のイタリア系ファミリーのボスの集まりで、全国委員会などと訳される。ユダヤ人ギャングも含めた全米犯罪シンジケート(例:1946年ハバナ会議)とは区別される。
概要
本来は全国の代表が集まるが、東部のボスあるいはニューヨークのボスだけの集まりを指して言う場合もある。現在では、ニューヨークマフィアの五大ファミリーの他にシカゴ・アウトフィット、フィラデルフィア一家が中心となっている。
経緯
1931年、ラッキー・ルチアーノが五大ファミリーの再編後に、ファミリー間の縄張りの調整やファミリーレベルの紛争を解決する目的で始まった。抗争は警察の注意を惹き、取締りの強化につながると共に、互いのビジネスの妨げにもなるという認識から、トラブルが大きくならないうちに迅速に問題を収束させる手段として始まった。
運用
1931年以来、マフィアの活動に伴い長期にわたって運用されてきた。 史上最も有名かつ大規模だったコミッションは、1957年にニューヨーク州の町オウェゴ(Owego)の郊外アパラチン(Apalachin)で開かれたアパラチン会議である。この会議はニューヨークの五大ファミリーの一つのボスのアルバート・アナスタシアの暗殺事件の後始末の相談ために開かれたが、警察の取り締まりにあって多くのボスや幹部が逮捕され、初めて一般大衆にマフィアの存在を知らしめることとなった。
関連項目
- 合議制
- 宅見勝、地道行雄、菅谷政雄、山本広、梶原清晴 - 様々な方策による山口組一次団体(山口組本部)のコミッション化を模索し、それが後に(三代目山口組長・田岡一雄のカリスマ性・権威失墜やヤクザのあり方そのものの形骸化を危惧する)保守・反対勢力に疎まれて失墜や追放(或いは暗殺)に追い込まれたとされている。