ココアシガレット

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ココアシガレット

ココアシガレットは、オリオン株式会社(本社・大阪府大阪市淀川区)が製造・販売する駄菓子である。

概要

1951年から販売されているロングセラー[1]。「シガレット」の名前通り、たばこを連想するパッケージに砂糖ココアハッカ等を原料にした紙巻きたばこ状のラムネ菓子が6本入っている[2]。なお、パッケージはピース(10)を意識して意匠された[3]

材料は時代とともに改良されたが、味とパッケージは基本的に当時と変わらない。

2012年時点の累計で約2億1000万個が販売されている[4]

歴史

元々ココアシガレットとは、喫煙前に食べる大人向け菓子として他社が売り出した商品[5]であった[6][2]

本品は1951年に「子供は、大人のマネをしたがる」という動向から5円の価格で販売開始された[7][1]。原料は砂糖・ココア・ハッカのみで[1]、中央をココア、外側を白いハッカで巻いた(ココア部をハッカ部でサンドイッチ状にして細長く切断した)製法で、箱絵に近い紙巻きたばこ状だったが、のちに両方を混ぜて棒状に整形された物になっており、シガレットというよりチョークに似ている。

その後様々なメーカーがココアシガレットを製造したが、子供向けに開発されたものは本品のみであった[2]。ピーク時には年間1,800万個が出荷された[1]

一時期「喫煙を煽る」という抗議により発売を自粛していたことがあった[3]。また2011年現在のパッケージには「あなたの禁煙を応援します」というメッセージが記されている[3]

2019年には、外国人観光客の需要拡大や、SNSへの投稿で注目されたことにより売れ行きを伸ばし[8]、年度内に1900万個の生産計画を立てている[9]

姉妹品

クラシックココア(ココアシガレット10個入りセット)
  • オレンジシガレット - 1957年に発売開始、廃盤期間を経て1999年9月より再発売
  • イチゴシガレット - 1978年8月より発売。2019年現在は廃盤
  • コーラシガレット - 1985年9月より発売
  • サワーシガレット - 1993年4月より発売
  • ブルーベリーシガレット - 1998年4月より発売
  • おとなの抹茶シガレット - 2006年9月より発売
  • myCOS(マイコス) - 2018年6月より発売。商品名はIQOSを意識しており、パッケージには舞妓のイラストが描かれている。当初は「myQOS」と表記していたが、IQOSの発売元であるフィリップ・モリス・インターナショナルからの物言いで改名[8]

コラボレーション商品

脚注

  1. ^ a b c d 商品情報 - オリオン株式会社
  2. ^ a b c クラシックココア (ココアシガレット 10個入りセット) - オリオン株式会社
  3. ^ a b c 激動の時代に 関西企業トップストーリー (52)オリオン社長 小西 靖介氏 子どもの「憧れ」形に/駄菓子にこだわり63年『神戸新聞社』2011年10月2日。
  4. ^ 【4Cの精神を大切に60年で2億1000万個のロングセラー!見て楽し〜「ココアシガレット」】、パッケージマーケッター 松浦陽司のブログ、2012年11月17日。
  5. ^ シガレットチョコレート - 森永ミュージアム”. 森永製菓. 2020年5月25日閲覧。
  6. ^ 山口裕史 (2019年6月11日). “【ロングインタビュー】「オリオンやったら許したるわ」という存在に”. Bplatz. 大阪産業創造館. 2020年5月25日閲覧。
  7. ^ 大阪市淀川区「オリオン株式会社」大阪ロマン紀行 - 大阪日日新聞 2015年10月31日
  8. ^ a b 「ココアシガレット」が人気再燃 老舗駄菓子会社のしたたか経営(2ページ目)、日経XTREND、2019年9月2日。
  9. ^ 「ココアシガレット」が人気再燃 老舗駄菓子会社のしたたか経営、日経XTREND、2019年9月2日。
  10. ^ 商品詳細・ボーカロイドキャラクターシガレットステージ、ファミリーマート、2014年。
  11. ^ 『だがしかし』コラボ駄菓子「だがしかしガレット」がコミケに登場 - アニメイトタイムズ 2015年12月22日

関連項目

外部リンク