ケンミン食品

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ケンミン食品株式会社
KENMIN FOODS CO.,LTD.
ケンミン食品 本社
種類 株式会社
市場情報 非上場
略称 ケンミン
本社所在地 日本の旗 日本
650-0024
兵庫県神戸市中央区海岸通5丁目1番1号
設立 1957年(昭和32年)9月
(創業:1950年(昭和25年)3月)
業種 食品製造販売
法人番号 8140001007436 ウィキデータを編集
事業内容 ビーフンクイティアオフォーライスヌードルライスペーパーはるさめ葛切り中国茶冷凍食品 他の製造販売
代表者 高村祐輝(代表取締役社長
資本金 9,200万円(2019年2月現在)
売上高 85億円(2019年2月期)
従業員数 198名(2019年2月現在)
決算期 2月
主要子会社 KENMIN FOODS(THAILAND)CO.,LTD.
フジケンミンフーズ株式会社
厦門健民食品有限公司
諸城市好佳宜食品有限責任公司
関係する人物 高村健民(創業者)
外部リンク https://www.kenmin.co.jp/
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ケンミン食品株式会社(ケンミンしょくひん、KENMIN FOODS CO.,LTD.)は、兵庫県神戸市中央区海岸通に本社を置く、ビーフンを中心とする食品メーカーである。

概要[編集]

1950年(昭和25年)の創業から、今日に至るまでビーフン専門メーカーとしての地位を築きあげたパイオニア的存在としてその名を知られる企業であり、他にも乾燥麺類中国茶冷凍食品ライスパスタライスペーパー等を製造している他、烏龍茶葉を中国から輸入し、サントリーに納入してもいる。

同社の社名は台湾出身の創業者で、社長、会長を歴任した高村健民の名に因むものである(四川料理の父・陳建民とは無関係)。ビーフンに始まる米めん開発・製造に精通するプロ集団として知られる。ビーフンの国内シェアは、他国メーカーの製品(タイベトナム台湾中国など、アジアからの国々から輸入される製品)が存在するものの、約7割近くのシェアを占める[要出典]

主力商品の「ケンミン焼ビーフン」は1960年に誕生した世界初の味付きビーフンであり、日清食品のチキンラーメンの2年後に発売を開始している。2020年1月に販売期間60年間がギネス世界記録™に認定され、「世界で最も長く販売されている焼ビーフンブランド」となっている。

同社の本社ビルで直営の中華料理店「健民ダイニング」、神戸の中華街で「神戸 南京町 YUNYUN」を経営しているほか、2016年(平成28年)10月には東京都港区六本木にも、「健民ダイニング六本木」を開業した。

本社のある神戸ではその知名度はつとに高く、兵庫県や大阪府などで視聴できる独立局のサンテレビでは、かつてはほぼ毎日の様にCMが放送されていたことでも知られる(CMについては後述)。

沿革[編集]

  • 1950年(昭和25年)3月:健民商会としてビーフン製造開始
  • 1957年(昭和32年)9月:株式会社健民商会に社名変更
  • 1960年(昭和35年):味付きの「ケンミン焼ビーフン」を製造開始
  • 1964年(昭和39年)9月:ケンミン食品株式会社に社名変更
  • 1968年(昭和43年)5月:東食グループの一員に
  • 1985年(昭和60年)8月:「ユンユン」、中華ファーストフード店の先駆けとして開業
  • 1995年(平成7年)10月:中華料理レストラン「エイジアンカフェ」開業
  • 1999年(平成11年)2月:「ユンユン」を「米粉専家 yunyun」としてリニューアルオープン
  • 2006年(平成18年)8月18日:「エイジアンカフェ」を「健民ダイニング」としてリニューアルオープン
  • 2009年(平成21年)4月22日:「米粉専家 yunyun」を「チャイニーズ バール yunyun」にリニューアル
  • 2009年(平成21年)11月10日:創業者で会長の高村健民が逝去。
  • 2010年(平成22年)3月:創業60周年を迎える
  • 2016年(平成28年)10月:健民ダイニング六本木店をオープン
  • 2017年(平成29年)2月:フジケンミンフーズ(株)設立(静岡県藤枝市)
  • 2017年(平成29年)11月:神戸 南京町「YUNYUN」移転・リニューアルオープン
  • 2019年(平成31年)1月:ヴィッセル神戸のトップパートナーシップとなる
  • 2019年(令和元年)5月:新代表に高村祐輝が昇格。高村一成が代表取締役会長に就任
  • 2019年(令和元年)9月:YUNYUN大丸心斎橋店をオープン
  • 2020年(令和2年)1月:「ケンミン焼ビーフン」が「世界で最も長く販売されている焼ビーフンブランド(Longest-selling instant stir-fried rice noodle brand)」としてギネス世界記録に認定[1]

主力業務[編集]

テレビCM[編集]

長年に渡り、金鳥のCM制作を担当していることで知られる電通関西支社のクリエイティブ局長であった堀井博次の部下、田井中邦彦・石井達矢・山本良二・辻中達也たちにより制作され、1980年代にかけて盛んにテレビ放映されてきたことで知られる。当時の代表的なCMに

  • 薄気味悪い路地裏にしゃがんだ男児と女児が、「お母ちゃん、ケンミンの焼きビーフンにピーマン入れんといてやぁ。」とつぶやくだけの藤森玲子原画のアニメーションCM
  • 老婆が流暢な中国語を話すCM
  • 宮川大助・花子が奇妙な格好をして「ケンミンの、焼きビーフン」と言いながら裏通りを行進するCM
  • 宮川大助が自宅にかかってきた電話を取りあげると、受話器から「次のことを5人の人に伝えなさい。ケンケンミンミン 焼きビーフン」と告げられるだけで終わるCM

など、その不気味な内容が世間で話題になった。CM内で商品についての説明が一切なかったことや、また最後に商品映像のアップで終わるという内容がシュールさを醸し出していたことで反響を呼んだが、一方でテレビCM放映中は同社やテレビ局に対し「子供が怖がる」など多数の苦情が来てしまったという。

2000年(平成12年)以降は知名度の安定化に伴い以前ほど盛んに放送されてはいないものの、独特の世界観やシュールさは崩していない。2010年(平成22年)にはケンミン焼きビーフン発売50周年[2]を記念して、客の入らない中華料理店主に扮した岸部一徳が張り切るCMが放映されている。その後、2015年(平成27年)の発売55周年記念で製作されたCMシリーズ(『ケンミン王国編』)にも岸部が出演している。

過去のCM出演者[編集]

ほか

脚注[編集]

外部リンク[編集]