グレアム・ガーデン

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グレアム・ガーデン
Graeme Garden
Graeme Garden
2005年
本名 David Graeme Garden
生年月日 (1943-02-18) 1943年2月18日(81歳)
出生地 スコットランドの旗 スコットランド
アバディーン
国籍 イギリスの旗 イギリス
ジャンル コメディアン
脚本家
俳優
活動期間 1964年 - 現在
配偶者 Mary Elizabeth Wheatley Grice(1967年 - 1981年)
Emma Garden(1983年)
主な作品
I'm Sorry, I'll Read That Again (1967年 - 1973年)
Twice a Fortnight (1967年)
Broaden Your Mind (1968年 - 1969年)
The Goodies
(1970年 - 1982年)
I'm Sorry I Haven't a Clue (1972年 - )
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グレアム・ガーデン(Graeme Garden, 1943年2月18日 - )は、スコットランド出身のコメディアン、脚本家、俳優、TVパーソナリティ。イギリスのテレビシリーズ "The Goodies" のメンバーとして有名。

略歴[編集]

生い立ちと初期の芸能活動[編集]

スコットランドのアバディーン出身。レプトン・スクールを卒業した後、ケンブリッジ大学のひとつであるエマニュエル・カレッジで医学を学ぶ。大学にてケンブリッジ・フットライツに参加、1964年には同クラブ会長も務める。同年のエディンバラ・フェスティバル・フリンジでは、フットライツ公演 Stuff What Dreams Are Made Of を行う。

ガーデンはキングス・カレッジ・ロンドンにて医師免許を取得するが、実際に医師として働いたことはない[1]。「命を救うよりもジョークを言うことを生業としたことについてどう考えているのか」という質問に対し、「(医師の道に進んでも)うまくやれたと思えない。医者かコメディアン、どちらが広く「人類の娯楽」に貢献できるか、面白い質問だけど。ただ僕は医者としては成功しなかっただろうし、幸せになっていないと思う」[1]

ガーデンとビル・オディはコメディドラマ Doctor in the Houseの多くのエピソードを共同執筆している。中でも第1シーズンのほぼ全て、第2シーズンに至っては全エピソードを書いており、その続編である Doctor at Largeシリーズ とDoctor in Chargeシリーズのエピソードも共に執筆している。後にガーデンはSurgical Spiritを書き上げ(1994年)、更に3つのシリーズをBBCが発行している雑誌 Bodymatters にて発表している。

ガーデンは、脚本家並びにキャストとして、BBCのラジオコメディ番組 I'm Sorry, I'll Read That Again (失礼致しました、今一度読み上げます)(ISIRTA、1965年 - 1970年、1973年放送)に参加する。I'm Sorry, I'll Read That Again の初期シーズン中、ガーデンはまだ在学中であり、プリマスでの医療産科学コース受講などの理由から第3シーズンへの参加を見送ることになる。しかし執筆した台本だけは番組へ郵送し続け、ロンドンの大学に戻るなり、再びISIRTAに出演する。

随所にてガーデンが持つ医師免許を、ネタとしておちょくられることがある。例えばISIRTA25周年記念放送の回にて、デイヴィッド・ハッチに、まだ「物書き」をやっているのか尋ねられるシーンがある。

ガーデン:これ、朝書いたやつなんだけど。
ハッチ:処方箋じゃないか。
ガーデン:うん、でも面白いやつだよ。

テレビ向けにも、コメディシリーズ Twice a Fortnight を共同執筆、ビル・オディテリー・ジョーンズマイケル・ペイリンジョナサン・リンらと共に出演もしている。

後にガーデンは、ティム・ブルック=テイラーと共に、コメディシリーズ Broaden Your Mind に脚本家兼キャストとして参加する(ビル・オディは第2シーズンから参加している)。

1970年代とThe Goodies[編集]

ガーデンは、ティム・ブルック=テイラービル・オディと共に The Goodies (1970年 - 1982年)のライター、キャストとなる。また Bananaman (1983年製作)という子供向けアニメにて、主人公の Bananaman や General Blight、Maurice of the Heavy Mob などの声を演じた。ヒーローもののパロディであるこのシリーズには、グディーズの残りのメンバー、ブルック=テイラーとオディも参加している。

アムネスティ・インターナショナルのチャリティ・イベントである A Poke In The Eye (With A Sharp Stick) にもブルック=テイラー、オディと共に出演、グディーズのヒット曲 Funky Gibbon を歌う。グディーズは同じ曲で Top of the Pops にも出演している。

1982年、ガーデンはオディと共にSFシットコム Astronauts を製作、Central Independent TelevisionとITVにて放送された。番組の設定は、近未来の国際宇宙ステーションだった。

"I'm Sorry I Haven't a Clue"[編集]

ガーデンは、BBCラジオにロングラン放送されている即興型コメディパネルショー I'm Sorry I Haven't a Clue (ISIHAC) に、現在も『永久』解答者として出演している(ティム・ブルック=テイラーも同様に出演中)。またISIHACのスピンオフである You'll Have Had Your Tea を製作、出演、また Mornington Crescent という番組内の人気ゲームのガイド本を含めた関連書籍の製作にも携わっている。

俳優としての活躍[編集]

ガーデンは舞台俳優としても成功を収めており、ロイヤル・ナショナル・シアターロイヤル・ナショナル・シアターのプロダクションやロンドンのウエスト・エンド (ロンドン)でも出演経験がある。またBBCラジオ4で放送されたコメディドラマや、Peak PracticeHolby City などのテレビドラマにも出演している。BBCの人気ドラマ『ドクター・フー』のスピンオフラジオドラマ Bang-Bang-a-Boom! にも出演している。ティム・ブルック=テイラーと舞台 The Unvarnished Truth にて競演している。劇作家としてThe Pocket Orchestraの脚本を製作、ロンドンにて2006年4月26日から5月20日まで上演された。

プライベート[編集]

グレアム・ガーデンはエマ・ガーデンとの間にトムという息子が1人いる。前妻であるメアリ・グライスとの間に2人の子供(サリーとジョン)をもうけている。 [2][3] 息子ジョン・ガーデンシザー・シスターズのキーボーディストであり、2006年に発表されたシザー・シスターズのアルバムの共同作曲者に名を列ねている。[4] 娘のサリーは学校の副校長を務めており、[要出典]父は、股関節部骨折の分類分野にて高名な整形外科医R・S・ガーデンである。

現在は、オックスフォードシャイアに居を構え、絵を描くことと、バンジョーを弾くことを趣味としている。その腕前は、グディーズのエピソード Gender EducationBunfight at the O.K. Tea Rooms でも見ることができる。

関連書籍[編集]

  • The Best Medicine: Graeme Garden's Book of Medical Humour compiled and illustrated by Graeme Garden, published by Robson Books Ltd., London (1984), ISBN 0-86051-295-9
  • The Skylighters
  • The Seventh Man
  • Graeme Garden's Compendium of Very Silly Games
  • Stolvold's Mornington Crescent Almanac

他のグディーズメンバーとの共同執筆:

  • The Goodies File
  • The Goodies Book of Criminal Records
  • The Making of The Goodies Disaster Movie

参考文献[編集]

Sources consulted
  • Hewison, Robert (1983). Footlights!: A Hundred Years of Cambridge Comedy. London: Methuen London. ISBN 978-0-413-51150-8 
  • RDF (2007 online). “Graeme Garden: Biography, CV (acting), CV (writing)”. RDF Management.com. 2007年9月12日閲覧。[リンク切れ]
  • Wilmut, Roger (1980). From Fringe to Flying Circus: Celebrating a Unique Generation of Comedy, 1960-1980. London: Eyre Methuen. ISBN 978-0-413-46950-2 
Endnotes
  1. ^ a b Winkler, Michael (2005年3月5日). “Still Goodies . . . but oldies”. The Age (Melbourne): pp. (5 March 2005). オリジナルの2007年10月21日時点におけるアーカイブ。. http://webcitation.org/query?date=2007-10-21&url=http://www.theage.com.au/news/TV--Radio/Still-Goodies----but-oldies/2005/03/03/1109700605326.html 
  2. ^ "Who's Who on Television" – Independent Television Books, London, England (1985). ISBN 0-907965-31-8
  3. ^ "Who's Who on Television" – Independent Television Books, London, England (1988). ISBN 0-907965-49-0
  4. ^ “Relative Values: Graeme Garden and his son, John”. The Sunday Times (London). (2007年3月4日). http://women.timesonline.co.uk/tol/life_and_style/women/families/article1448753.ece 

外部リンク[編集]