ギーク
ギーク(アメリカ英語: geek)とは、卓越した知識があること、あるいはそうした者を指すアメリカの俗語。
概要
元々は良い意味では使われなかったが、インターネットが注目されるようになるとともに、コンピュータやインターネット技術に時間を費やし、深い知識を有する者が「ギーク」と呼ばれるようになった。現在[いつ?]ではけなす意味合いが薄れてきており、自称としても用いられている。日本ではしばしば「オタク」と訳されるが、"geek" には「サブカルチャーの熱心な愛好家」という意味はあまり含まれず、「(コンピュータ系などの)技術オタク」という意味合いに近い。
語源と意味の変遷
もともと "geek" とは、サーカスやパレードなどの見世物で、ヘビやニワトリを食いちぎったり、昆虫を呑み込んだりするパフォーマーのことを指していた。さらに多くの辞書学者によると、"geek" の語源は16世紀にシェイクスピアがアメリカ的表現を用いた頃の "geck" という語に遡るといわれる。これは中世低地ドイツ語で「愚者」「嘲笑すべきもの」「騙されやすい者」といった侮蔑的な意味の語であった。
現代[いつ?]のアメリカ俗語でいう "geek" の意味が世に知れ渡ったきっかけは、1953年からプロレスラーのフレッド・ブラッシーが挑発の決め台詞として用いていた、"Listen, You Pencil Neck Geeks!"(このヘタレ野郎どもめ)というフレーズである。この台詞は1976年にブラッシー自身が発表した歌 "Pencil-Neck Geek"、また彼の自伝 "Listen, You Pencil Neck Geeks" のタイトルとしても有名となった。
この頃から "geek" は原義の「サーカスの芸人」から転じて「社会に適応できない者」という意味合いを持つようになり、特にコンピュータ・マニアを指して使うようになった。
参考文献
- Eric S.Raymond『ハッカーズ大辞典』アスキー。ISBN 978-4756103741。
- Michael Lopp『Being Geek――ギークであり続けるためのキャリア戦略』オライリー・ジャパン。ISBN 978-4-87311-499-6。
関連項目
- おたく
- ナード (nerd)
- ハッカー (hacker)
- バンド・ギーク
- ビッグバン★セオリー/ギークなボクらの恋愛法則