カロライナジャスミン

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カロライナジャスミン
Gelsemium sempervirens
大阪府、2007年4月4日)
分類APG III
: 植物界 Plantae
階級なし : 被子植物 Angiosperms
階級なし : 真正双子葉類 Eudicots
階級なし : コア真正双子葉類 Core eudicots
階級なし : キク類 Asterids
階級なし : 真正キク類I Euasterids I
: リンドウ目 Gentianales
: ゲルセミウム科 Gelsemiaceae
: ゲルセミウム属 Gelsemium
: カロライナジャスミン
G. sempervirens
学名
Gelsemium sempervirens
(L.) W.T.Aiton[1]
シノニム
  • Bignonia sempervirens L.
英名
Carolina jessamineevening trumpetflower

カロライナジャスミン学名: Gelsemium sempervirens)は、ゲルセミウム科またはマチン科ゲルセミウム属常緑つる性低木種小名は「常緑」を意味する。別名:ゲルセミウムイエロージャスミンイブニングトランペットトランペットフラワーカロリナソケイニセジャスミンセンペルヴィレンス

「ジャスミン」という名前がついているが、モクセイ科ソケイ属Jasminum)のジャスミンとは全く違う種である。

形態・生態[編集]

対生

期はで、小型でラッパ状の黄色い花を多数咲かせる。一重咲き品種八重咲きの品種があり、芳香花ではあるが、八重咲き品種の芳香は一重咲きに比べやや弱い。

分布・生育地[編集]

北米南部からグアテマラ原産で、日本でも観賞用に栽培される。

人間との関わり[編集]

近年[いつ?]では、道路の街路樹の他、公園遊歩道などにもよく植樹されている。サウスカロライナ州の州花になっている。

かつて[いつ?]は、アメリカでは、医薬品として用いられていた。抗ガン作用、血圧を下げる、片頭痛治療、神経痛喘息リウマチ、消化不良に薬効があると言われる。現在[いつ?]は殆ど用いられていない。

毒性[編集]

全草にゲルセミシンゲルセミンセンペルビリンなどの有毒成分を含む有毒植物である(特に、根茎シクトキシンを含む)。脈拍増加、呼吸麻痺中枢神経刺激作用、血圧降下、心機能障害の症状。ジャスミンティーとしてカロライナジャスミンの花に湯を注いだものを飲み、中毒した事例があるが、一般的な栽培で、に触れたり、剪定を行うなどによって中毒を起こすことはない。

リンドウ科キョウチクトウ科、マチン科に属する植物の多くは有毒植物であり、それらは強い痙攣呼吸困難などの中毒を呈し、摂取量によっては死に至ることもある。カロライナジャスミンの別名「ゲルセミウム」は、同じゲルセミウム属で、かつては矢毒にも用いられたゲルセミウム・エレガンスと花色、花形がよく似ており、同じ花種と間違われやすい。カロライナジャスミンは、ゲルセミウム・エレガンスほどの強い猛毒性はない。

注と出典[編集]

  1. ^ 米倉浩司・梶田忠 (2003-). “Gelsemium sempervirens (L.) W.T.Aiton”. BG Plants 和名−学名インデックス(YList). 2016年4月18日閲覧。

参考文献[編集]

  • 鈴木庸夫写真『春の花』畔上能力ほか解説、山と溪谷社〈山溪ポケット図鑑〉、1995年、80頁。ISBN 4-635-07011-5 

関連項目[編集]

外部リンク[編集]