エディンバラ空港

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エディンバラ空港
Port-adhair Dùn Èideann
Edinburgh Airport
管制塔
IATA: EDI - ICAO: EGPH
概要
国・地域 イギリスの旗 イギリス
所在地 エディンバラ
種類 公共用
運営者 GIP
拠点航空会社
標高 41 m (136 ft)
座標 北緯55度57分00秒 西経003度22分21秒 / 北緯55.95000度 西経3.37250度 / 55.95000; -3.37250座標: 北緯55度57分00秒 西経003度22分21秒 / 北緯55.95000度 西経3.37250度 / 55.95000; -3.37250
公式サイト 公式ウェブサイト (英語)
地図
空港の場所(エディンバラ)
空港の場所(エディンバラ)
EDI/EGPH
空港の場所(エディンバラ)
滑走路
方向 長さ×幅 (m) 表面
06/24 2,557×46 アスファルト
12/30 1,798×46 アスファルト
統計(2017年)
旅客数 13,410,256人
発着回数 128,675回
出典:英AIP at NATS[1]
統計はUK Civil Aviation Authorityより[2]
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空港の一覧
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エディンバラ空港(エディンバラくうこう、スコットランド・ゲール語Port-adhair Dhùn Èideann, 英語: Edinburgh Airport)は、スコットランドのエディンバラ中心部から約9km西にある国際空港である。スコットランド内で最も発着便数が多く、2016年には約1230万人の旅客を扱い国内の空港で第6位だった。

歴史[編集]

1916年王立陸軍航空隊の基地として置かれた飛行場を始まりとする。当時の滑走路は草地であった。1918年イギリス王立空軍が発足するとRAFターンハウス基地と呼ばれるようになった。第二次世界大戦中にはスピットファイア戦闘機を擁する3個中隊が駐留しエディンバラを中心とする防空任務に就いた。この当時の滑走路長は3,900フィート(約1,189m)であった。

戦後に初めて民間航空に開放され、軍民共用となる。飛行場の管理と管制は空軍が行っていた。英国欧州航空(BEA)が1947年、ロンドンとの間にビッカース ヴァイキングを用いた初の民間定期旅客便を運航開始した。

1952年、基地に駐留する第603飛行中隊がデ・ハビランド バンパイア戦闘機を導入するのに合わせ、滑走路をジェット機に対応するよう6,000フィート(約1,800m)に延長する(12/30滑走路)。1956年には旅客ターミナルが新設され、翌1957年に603中隊が解散し飛行場の管轄が国防省から航空省に移管されると、民間航空便の量はますます増大していった。1962年には初の国際線であるダブリンとの直行便が開設された。航空省が省庁再編によって技術産業省となった後、1971年英国空港運営公団(BAA)(1965年設立:現在のヒースロー・エアポート・ホールディングス(HAHL))に移管され、公団の管理下に入った。

1971年当時、旅客の急増によって空港の混雑は悪化の一途をたどっており、全面的な刷新が必要となっていた。また当時の主滑走路(12/30滑走路)は横風時に使用不能となることが多かった。そこで改修計画が立てられ、1973年から1977年にかけて改修工事が行われた。この工事は長さ8,386フィート(2,556m)の新滑走路(06/24滑走路)を新設と新滑走路に支障する空港北側のアーモンド川の流路の変更、更に各種機器の更新と新旅客ターミナルの建設を含んでいた。この新滑走路は当時開発中だった超音速旅客機、つまりコンコルドの運用も可能な規格とされた。1977年5月27日、女王エリザベス2世の臨席のもとで式典が執り行われ新滑走路と新ターミナルがオープンした。

1970年代から80年代にかけて、パリやアムステルダムをはじめヨーロッパ大陸各地との国際線が相次いで開設されていった。1987年に空港運営公団が民営化された時、エディンバラ空港は年間180万人の旅客が利用していた。1971年の旅客数は約68万人であり、16年間で110万人以上増加した。

21世紀の再拡張[編集]

2001年には年間の利用者数が600万人を超え、さらに増加が見込まれたことから更なる改修計画が立案された。2005年には高さ57mの新管制塔が運用開始となり、さらに2006年には12/30滑走路に沿った旧旅客ターミナルがあった位置に搭乗口6個を備えたターミナル新棟が増設された。2012年にはHAHLからグローバル・インフラストラクチャー・パートナーズ(GIP)社に運営権が売却された。

年間利用客が1000万人を突破した2014年にはエディンバラ・トラムが空港に乗り入れるようになった。旅客数はその後も年間100万人近い増加率を保っており、抜本的な再拡張工事を行うために2018年3月末から12/30滑走路が閉鎖された。

就航路線[編集]

旅客便[編集]

航空会社 目的地
デンマークの旗 アトランティック・エアウェイズ [季節運航] : ヴォーアル
アメリカ合衆国の旗 アメリカン航空 [季節運航] : ニューヨーク/ジョン・F・ケネディ
イギリスの旗 イージージェット アテネアムステルダムアリカンテウィーンヴェネツィアクラクフコペンハーゲンシュトゥットガルトジュネーヴテネリフェ/スールバーゼル/ミュールーズパフォスパリ/ドゴールハンブルクビルバオプラハベルファストブリストルベルリン/シェーネフェルトマドリードミュンヘンミラノ/マルペンサリスボンリヨンレイキャヴィーク/ケプラヴィークロンドン/ガトウィックロンドン/スタンステッドロンドン/ルートン
[季節運航] : グルノーブルイラクリオンジャージー(2018年3月31日就航)、セビリア(2018年3月26日就航)、ソフィアダラマンドゥブロヴニクナポリニースパルマ・デ・マヨルカボドルム
イスラエルの旗 イズレール航空 [季節チャーター便] :テルアビブ/ベン・グリオン(2018年6月13日就航)
スペインの旗 イベリア・エクスプレス [季節運航] :マドリード
ギリシャの旗 エーゲ航空 [季節運航] : アテネ
スイスの旗 エーデルワイス航空 チューリッヒ
フランスの旗 エールフランス パリ/シャルル・ド・ゴール
カナダの旗 エア・カナダ ルージュ英語版 [季節運航] : トロント
アイルランドの旗 エアリンガス・リージョナル コークダブリンシャノン
アラブ首長国連邦の旗 エティハド航空 アブダビ
オーストリアの旗 オーストリア航空 [季節チャーター便] : インスブルック
カタールの旗 カタール航空 ドーハ
オランダの旗 KLMオランダ航空 アムステルダム
イギリスの旗 Jet2.com アリカンテグラン・カナリア 、フエルテベントゥラ、ブダペスト、テネリフェ/スール、マデイラ、マラガ、ランサローテ、ロンドン/スタンステッド
[季節運航] : アルメリアアンタルヤ (2018年4月3日就航) 、イビサ、イラクリオンウィーンヴェネツィアヴェローナケファロニア島テッサロニキコスザキントスザルツブルクシャンベリジュネーヴジローナスプリトダラマン (2018年5月4日運航再開)、ドゥブロヴニクトリノナポリパフォスパルマ・デ・マヨルカ、プーラ、ファロムルシアメノルカ、ラルナカ、レウスロードス島
[季節チャーター便] : ジュネーヴ
ノルウェーの旗デンマークの旗スウェーデンの旗 スカンジナビア航空 ストックホルム/アーランダ
[季節運航] : オスロコペンハーゲン
トルコの旗 ターキッシュ エアラインズ イスタンブール/アタテュルク
デンマークの旗 デーニッシュ・エア・トランスポート英語版 [季節チャーター便] : オーデンセ英語版
アメリカ合衆国の旗 デルタ航空 [季節運航] : ニューヨーク/ケネディ
イギリスの旗 TUIエアウェイズ グラン・カナリアテネリフェ/スールランサローテ
[季節運航] : オーランド/サンフォードカンクンコルフダラマンパフォスパルマ・デ・マヨルカプーラブルガスマラガ(2018年5月8日就航)、メノルカラルナカロードス島
[季節チャーター便] : インスブルックジュネーヴ
イギリスの旗 トーマスクック航空 [季節運航] :アンタルヤ(2018年5月5日就航)
フランスの旗 トランサヴィア・フランス英語版 パリ/オルリー
ノルウェーの旗 ノルウェー・エアシャトル オスロコペンハーゲンストックホルム/アーランダテネリフェ/スールニューヨーク/スチュワートボストン/ニューポート、マラガ
[季節運航] : バルセロナ
中華人民共和国の旗 海南航空 北京(2018年6月12日就航)、ダブリン(2018年6月12日就航)
ブルガリアの旗 BHエア英語版 [季節チャーター便] : ブルガス
フィンランドの旗 フィンエアー ヘルシンキ
スペインの旗 ブエリング航空 バルセロナ
トルコの旗 フリーバード航空英語版 [季節チャーター便] : アンタルヤ
イギリスの旗 ブリティッシュ・エアウェイズ ロンドン/ガトウィックロンドン/ヒースローロンドン/シティ
[季節運航] :フィレンツェ(2018年5月19日就航)、パルマ・デ・マヨルカ
ベルギーの旗 ブリュッセル航空 ブリュッセル
アメリカ合衆国の旗 ユナイテッド航空 ニューアーク
[季節運航] : シカゴ/オヘアワシントン/ダレス
ドイツの旗 ユーロウイングス ケルン/ボンデュッセルドルフミュンヘン
アイルランドの旗 ライアンエアー アイントホーフェンアリカンテヴェーツェヴロツワフカトヴィツェカルカソンヌ(2018年10月28日就航)、グダニスククラクフグラン・カナリアコペンハーゲンサンタンデールシャルルロワシュチェチンストックホルム/スカブスタ(2018年10月29日就航)、セビリア(2018年11月1日就航)、ソフィア(2018年10月28日就航)、ダブリンタリン(2018年10月29日運航再開)、テネリフェ/スールトゥールーズトレヴィーゾナントバーデン=バーデンバレンシア、ハンブルク、ファロフエルテベントゥラブダペストブラチスラヴァ、プラハ、ベルガモベルリン/シェーネフェルト (2018年10月28日就航)、ポズナンポルトボローニャマラガマルタマルセイユメミンゲン(2018年10月30日就航)、モスヨーテボリリガ(2018年11月3日就航)、ランサローテ、リスボン(2018年10月29日就航)、ローマ/チャンピーノ、ロンドン/スタンステッド、ロンドンデリー(2018年10月28日就航)、ワルシャワ/モドリン
[季節運航] : イビサ、カウナスコルフジローナパルマ・デ・マヨルカビーゴピサフランクフルト/ハーンベジエボルドー
ドイツの旗 ルフトハンザドイツ航空 フランクフルト
イギリスの旗 ローガンエアー ウィックカークウォールサンボローストーノーウェイノリッジベンベキュラ島マン島

貨物便[編集]

航空会社 目的地
ベルギーの旗 ASL航空ベルギー リエージュ
ドイツの旗 DHLアビエーション イースト・ミッドランズ、ライプツィヒ
イギリスの旗 ロイヤルメール アバディーン、イースト・ミッドランズ、インヴァネス、ロンドン/スタンステッド
アメリカ合衆国の旗 UPS航空 ケルン/ボン、イースト・ミッドランズ

脚注[編集]

外部リンク[編集]