イヴィツァ・ヴァスティッチ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

これはこのページの過去の版です。コケ (会話 | 投稿記録) による 2016年3月24日 (木) 09:04個人設定で未設定ならUTC)時点の版 (→‎脚注)であり、現在の版とは大きく異なる場合があります。

イヴィツァ・ヴァスティッチ
2015年のヴァスティッチ
名前
愛称 Ivo
ラテン文字 Ivica Vastić
基本情報
国籍  オーストリア
クロアチアの旗 クロアチア
生年月日 (1969-09-29) 1969年9月29日(54歳)
出身地 ユーゴスラビア社会主義連邦共和国の旗 ユーゴスラビア クロアチア
スプリト=ダルマチア郡スプリト
身長 183cm
体重 81kg
選手情報
ポジション FW
利き足
代表歴
1996-2009 オーストリアの旗 オーストリア 50 (14)
監督歴
2009-2010
2010-2011
2012-
FC Waidhofen/Ybbs
FKアウストリア・ウィーン・アマチュア
FKアウストリア・ウィーン
■テンプレート■ノート ■解説■サッカー選手pj

イヴィツァ・ヴァスティッチIvica Vastić1969年9月29日 - )は、クロアチアスプリト出身のオーストリア代表の元サッカー選手、サッカー指導者。愛称はイヴォ(Ivo)。

略歴

クロアチアで生まれ育つが、1991年から始まった内戦の混乱によりクロアチアを離れてオーストリアに帰化し、代表に選出され活躍を見せた。SKシュトルム・グラーツに在籍時はイヴィツァ・オシムが指揮を執るチームの下で活躍。ほぼ同時期に同じクラブに所属していたマリオ・ハース(後にジェフユナイテッド市原・千葉でプレー)と共にゴールを量産、クラブの黄金時代を築いた。

2002年からは名古屋グランパスエイトに在籍。ストイコビッチ引退後、初の欧州選手とあってか、「ピクシーの後継者」とも言われていた。在籍した1年半の間で、公式戦31試合13得点と期待通りの活躍はできなかったものの、劇的なゴールを決めるなど、サポーターから愛されていた選手でもあった。

2003年、チームの退団を表明したあとの試合では活躍し、最後のホームゲーム(この試合で警告を受け、次節出場停止だったためこのゲームが実質上ラストゲームとなった)となった5月18日のベガルタ仙台戦では、終了間際にFKの流しから素晴らしいシュートで劇的な逆転ゴールを決め、勝利に貢献[1](ちなみにこのゴールは、Jリーグの8500ゴール目の記念ゴールであった)。この試合の後には、ヒーローインタビューを兼ねての即席でセレモニーも行い、最後に選手たちの胴上げで有終の美を飾った。

38歳を迎えた07-08シーズンは得点ランク上位に食い込んでいる。その活躍を受けて代表にも復帰した。

2008年6月12日EURO2008においてそれまでの記録を4歳上回る大会最年長記録ゴールを決め[2]、オーストリアに同大会における史上初の勝ち点をもたらした。

2009年5月18日、08-09シーズンをもって現役引退する事が発表された。

引退後はアマチュアチームを指導した後、2012年1月よりFKアウストリア・ウィーンの監督に就任したが、同年中に辞任。

エピソード

  • ドイツ語圏に帰化したクロアチア出身のサッカー選手の中では飛び抜けてドイツ語がうまい。
  • 接触プレーではすぐに倒れるため、あるとき敵チームのサポーターがこれを皮肉り「ヴァスティッチにバイアグラを男性器より長く立っていられるために」という横断幕を張ったことがある。

所属クラブ

個人成績

国内大会個人成績
年度クラブ背番号リーグ リーグ戦 リーグ杯オープン杯 期間通算
出場得点 出場得点出場得点 出場得点
ユーゴスラビア リーグ戦 リーグ杯オープン杯 期間通算
1990-91 NKスプリト 22 5
オーストリア リーグ戦 リーグ杯オーストリア杯 期間通算
1991-92 ヴィエンナ 23 8
1992-93 ザンクト・ペルテン エルステリーガ 34 18
1993-94 FCアドミラ・ヴァッカー・メードリング 18 7
ドイツ リーグ戦 リーグ杯DFBポカール 期間通算
1993-94 デュイスブルク ブンデスリーガ 10 0
オーストリア リーグ戦 リーグ杯オーストリア杯 期間通算
1994-95 SKシュトゥルム・グラーツ ブンデスリーガ 35 7
1995-96 31 20
1996-97 33 13
1997-98 30 14
1998-99 30 14
1999-00 35 31
2000-01 24 8
2001-02 32 17
日本 リーグ戦 リーグ杯天皇杯 期間通算
2002 名古屋 9 J1 18 10 - 3 0 21 10
2003 9 3 2 0 - 11 3
オーストリア リーグ戦 リーグ杯オーストリア杯 期間通算
2003-04 アウストリア・ウィーン ブンデスリーガ 35 4
2004-05 32 10
2005-06 LASKリンツ エアステリーガ 31 19
2006-07 31 23
2007-08 9 ブンデスリーガ 32 13
2008-09 7
通算 ユーゴスラビア 22 5
オーストリア ブンデスリーガ 349 151
オーストリア エルステリーガ 114 67
ドイツ ブンデスリーガ 10 0
日本 J1 27 13 2 0 3 0 32 13
総通算

代表歴

獲得したタイトル

脚注

  1. ^ サッカーの奇跡”. ジェレミー・ウォーカーのA View From A Brit (2003年5月25日). 2012年6月7日閲覧。
  2. ^ 元名古屋ヴァスティッチが千金PK弾”. スポーツニッポン (2008年6月14日). 2013年9月21日閲覧。