インパルス (お笑いコンビ)

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インパルス
メンバー 板倉俊之
堤下敦
結成年 1998年
事務所 吉本興業
活動時期 1999年 -
出身 NSC東京校4期
出会い NSC
旧コンビ名 ゼナイル(板倉)
プラス2トン(堤下)
現在の活動状況 テレビ、ライブなど
芸種 コント漫才YouTuber
ネタ作成者 板倉俊之
過去の代表番組 みちのくインパルス
はねるのトびら
インパルスのガッチャガッチャなど
同期 ロバート
森三中
椿鬼奴
POISON GIRL BAND
レギュラー
天津など
公式サイト 公式プロフィール
受賞歴
2009年 キングオブコント 4位
2011年 キングオブコント 4位
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インパルスは、吉本興業に所属する板倉俊之堤下敦からなる日本のお笑いコンビ。コンビ名の由来は、結成当初に堤下が乗っていたオートバイスズキ・GSX400インパルス)の名前から。

メンバー[編集]

板倉 俊之(いたくら としゆき、1978年1月30日 - )(46歳)
ボケ(たまにツッコミ)・ネタ作り担当、立ち位置は向かって右側。
兵庫県宝塚市出生、埼玉県志木市出身。血液型B型。身長168cm、体重48kg。
コンビの他、ピン芸人としての活動も行っている。
堤下 敦(つつみした あつし、1977年9月9日 - )(46歳)
ツッコミ(たまにボケ)担当、立ち位置は向かって左側。
神奈川県横浜市出身。血液型B型(Rhマイナス)。身長174cm、体重80kg。

略歴・概要[編集]

  • NSC東京校4期出身、1998年12月コンビ結成。
  • 爆笑オンエアバトル』、『エンタの神様』などに出演し頭角を現す。2005年にレギュラー番組『はねるのトびら』がゴールデンへ進出し本格的にブレイク。現在では2人ともピンで活躍することがほとんど。
  • コンビ揃って歌唱力が高く、『お笑い芸人歌がうまい王座決定戦スペシャル』では準決勝まで残った経験を持つ。
  • ウンナン極限ネタバトル! ザ・イロモネア 笑わせたら100万円』には番組初回(2005年1月3日)で出場、初挑戦ながらチャレンジ成功を成し遂げ番組初の100万円獲得者となった。更には同年4月5日の放送回にも出場、チャレンジ成功・100万円獲得を成し遂げ番組史上初の2連覇(2回連続100万円獲得)を達成した。同番組内で2連覇を達成した芸人は彼らと劇団ひとりアンガールズバナナマンによる4組のみ[注 1]。その後もイロモネアには出場を重ねるもののしばらく不調が続き100万円獲得から遠ざかっていたが、2012年3月29日の放送内にて約7年振りにチャレンジ成功を果たし、通算3度目の100万円獲得をやり遂げた。なお、同番組内で100万円を3度獲得している芸人は彼らを含め劇団ひとり・田中卓志(アンガールズ)・バナナマンのみ。
  • キングオブコント2009では初の決勝進出。1stラウンドを6位で折り返したものの2ndラウンドで代表作「乙女心を持った警官」を披露し、全体で2位の「868点」を獲得して最終結果は4位。2011年、決勝進出組に返り咲く。優勝候補の呼び声も高かったが4位に終わる。板倉は優勝した同期であるロバートについて「1本目の点数に本気でムカついた」とコメントしていた。また、多くの芸人がMCのダウンタウンから話を振られてしどろもどろになる中、堤下は松本人志(ダウンタウン)から「豚はどう思う?」と3度も振られ、3度とも即座に的確なツッコミを見せてスタジオの笑いを誘った。
  • 上記のようにキングオブコントで2度決勝に進出しており、かつ2000年代前半には『エンタの神様』などのネタ番組でコントを頻繁に披露しているため「コント師」の印象が強いが、漫才も演じることがあり(主に営業など)コント同様に実力が高い。
    • M-1グランプリには2002年・2003年に出場し、2年連続で準決勝まで進出している。
    • 爆笑オンエアバトル』でも2002年11月23日放送回にて出場した際は漫才を披露(ネタは「携帯の会社を作る」)して465KBを獲得、トップ通過を果たしている。しかし2003年3月1日放送回(愛知県名古屋市収録)では同じく漫才を披露するも、結果は409KBながら6位でオフエアとなってしまった[注 2]。また、この回での負けが響いてインパルスは年間4勝(「チャンピオン大会」出場の最低条件)目を獲得できず、この年のチャンピオン大会への出場が叶わなかった。この年のインパルスは敗退を喫するこの回までは3回連続でトップ通過を果たすなど(その内2回はオーバー500を記録)非常に好調だったが、もしもこの日にオンエアされていたら合計KBは1892KBに達し、年間ランキング5位に入ってチャンピオン大会出場は確実だった。
  • 2003 - 2004年から始まったお笑いブームの波に乗ってブレイクしたが、テレビ朝日系列で放送されていた『笑いの金メダル』には一度も出演経験がなかった[注 3]
  • 2016年の2月末に一部週刊誌などで「解散目前」と報道されたものの、その後の記者の取材に対しては2人とも「解散はない」と完全否定している[1]。しかし、2017年に堤下が6月・10月と立て続けに自動車による人身事故を起こして半年間の謹慎を発表したこともあり、再び解散説が浮上していた[2]
  • 堤下の謹慎処分が解けた後もしばらくコンビでの活動は復活させていなかったが、2018年10月23日に復帰を発表[3]。同年11月23日放送の『ネタパレ』にコンビ揃って出演、ネタを披露した[4][注 4]

芸風[編集]

主にコントだが、ごく稀に漫才も行っている。

板倉の扮する奇妙奇天烈なキャラに、常識人の立場である堤下がツッコむというのが基本的なスタイルであるものの、近年は芝居を重視した「ボケ・ツッコミ」の型に囚われないコントも増えている[5]

代表的なネタ[編集]

  • ヨハン・リーベルト
板倉演じる「しみず かずたか」という人物がトラブル(キセル、立ち小便など)を引き起こし、堤下(駅員、家の住人など)が素性を問い質していく。
「名前は?」と訊かれて「ヨハン・リーベルト」と答えたり、また「年齢は?」と訊かれて「私に年齢という概念はない」など無茶苦茶な返答を繰り返す板倉に対し、痺れを切らした堤下が机を叩いたりペットの犬が吠えるといった脅しをかけたら素直に答えるというパターン。
ちなみに「ヨハン・リーベルト」という名前は、板倉の愛読する『MONSTER』の登場人物が由来。
  • 女心
板倉演じる(暗い過去を持った)女性に、堤下が終始振り回される。
ウエイトレスや幼稚園の園長など女性にまつわる職業が多いものの、場合によっては男性警官・男性囚人というパターンもある。
  • おとぼけオジサン
板倉演じる壮年男性(電気屋、元駅員など)に、堤下が終始振り回される。
  • インターネット自殺
ネットで知り合った板倉と堤下が共に自殺するため樹海で落ち合うが、板倉に友人から渋谷で巨乳のAV女優とのコンパの誘いが書かれたメールが来てコンパへ行くべきか死ぬべきか悩んでしまう。
  • 居たい場所、居るべき場所
堤下演じる就活生が、板倉演じる町工場に務める工場長の面接を受けるコント。
  • かくしごと
板倉演じるタバコを隠し持っていた高校生の息子に対し、堤下演じる父親がカマをかけようとする。
  • 悪魔祓い
板倉演じる悪霊から取りつかれた少女に、堤下演じる神父(エクソシスト)が除霊を行おうとする。

出囃子[編集]

出演作品[編集]

個人単独での出演は各自項目を参照。

過去の出演[編集]

テレビ番組[編集]

インターネット番組[編集]

テレビドラマ[編集]

映画[編集]

  • ほんとうにあった怖い話 怨霊(2004年)板倉:室田仁志 役、堤下:高橋智徳 役
  • 劇場版 テニスの王子様 二人のサムライ The First Game(2005年)声の出演、板倉:ジャン・ジャック・マルソー 役、堤下:アルベルト・シュバイツ 役
  • ブレイブ ストーリー(2006年)板倉:若い司教 役、堤下:犬ハイランダー 役[7]
  • 樹海のふたり(2013年)ダブル主演、板倉:竹内哲 役、堤下:阿部弘 役

ラジオ番組[編集]

CM[編集]

DVD・ビデオ[編集]

  • 「はねるのトびら」
  • 「はねるのトびらII」
  • 「はねるのトびらIII」
  • 「はねるのトびらIV」
  • 「おちゃらけソーセージ」(単独ライブ)
  • 「球根」(単独ライブ)
  • 「球根2」(単独ライブ)
  • 「非売よしもと本物流」レンタル専用。HMVでも販売あり。
    • 2005年7月号・赤版には板倉主演ショートムービー「THE ZOMBIE TEACHERRRR」
    • 2005年8月号・赤版には板倉監督・主演ショートムービー「囚人29号」を収録。
    • 2005年10月号・赤版「デブだらけの大運動会」
    • 2005年12月号・赤版「デブだらけの大忘年会」では板倉が司会・堤下が競技者
    • 2006年3月号・赤版「芸人の休日のススメ」板倉の部屋に芸人が集まり、板倉の考えた「芸人人生ゲーム」で盛り上がる。
    • 2006年6月号・青版「デブだらけの氷上運動会」
  • 「村雨〜むらさめ〜」(単独ライブ)
  • 「地下室」(単独ライブ)
  • 「丘の上の木の下で」(単独ライブ)

写真集[編集]

単独ライブ[編集]

  • 2001年
    • 3月29日 - 「ボギー」(SPACE107/東京)
    • 8月5日 - 「ブクロでルンルン」(池袋アムラックスホール/東京)

2002年 「ITAKURA」

  • 2003年
  • 2004年
  • 2006年
  • 2010年
  • 2011年
    • 5月3日 - 4日 - 「地下室」(紀伊国屋サザンシアター/東京)
  • 2012年
    • 8月8日 - 9日 - 「丘の上の木の下で」俳優座劇場/東京)

脚注[編集]

注釈[編集]

  1. ^ 4組全員の所属事務所が異なる(インパルス=吉本興業、劇団ひとり=太田プロダクション、アンガールズ=ワタナベエンターテインメント、バナナマン=ホリプロコム)。
  2. ^ この日はこの年の通常回最後の放送で年間4勝を狙う芸人が多く犇いていたことに加え、球が通常より比較的多く入りやすい地方収録だったのも大きな原因と言える。現にこの日オンエアを獲得したアルファルファ江戸むらさきブラザースチュートリアルの4組は全員チャンピオン大会へと進出している(5位のチュートリアルは461KBであり、インパルスとはおよそ玉13個分もの差があった)。なお、インパルスが「オンバト」において地方収録に参加したのはこの回が最初で最後となっている。
  3. ^ ただしレギュラー放送開始前の笑金の前身番組である『お笑いPRIDE!頂上決戦スペシャル』には出演しており、そこで優勝も果たしている。
  4. ^ ネタ中のゲストとして鶴町憲、岸学(どきどきキャンプ)、とにかく明るい安村、アントニー(マテンロウ)などが登場。
  5. ^ なお、この4組の中で出場回数が10回未満なのはインパルスのみで他の3組はゴールドバトラーに認定されている。
  6. ^ 同回ではタカアンドトシ、ドランクドラゴン、アンタッチャブル、NON STYLEラーメンズのネタもフルで流されていたが、この5組は10回以上出場経験があり尚且つチャンピオン大会にも出場経験があるのに対し、インパルスは出場10回未満でチャンピオン大会出場経験も無いため、少ない出場数ながら強烈な印象を残していたと言える。
  7. ^ ちなみに1位はアンジャッシュの『ピーポー君』(34票)で、2位はダイノジの『小西』(26票)であった。

出典[編集]

  1. ^ 解散目前と噂 人気コンビ・インパルスのふたりに真相を直撃”. 週刊女性PRIME (2016年2月23日). 2018年1月10日閲覧。
  2. ^ 『インパルス』解散まで秒読み?堤下のメンタルは限界か”. excite.ニュース (2017年10月30日). 2018年1月10日閲覧。
  3. ^ 謹慎中のインパルス堤下敦が「住みます芸人」で復帰
  4. ^ インパルス「ネタパレ」で久々漫才、しかしステージに現れたのは”. お笑いナタリー (2018年11月22日). 2018年11月22日閲覧。
  5. ^ コンビで映画初主演・インパルス『樹海のふたり』インタビュー”. CINRA.NET (2013年6月18日). 2020年7月28日閲覧。
  6. ^ 公式本『爆笑オンエアバトル4』- 「福岡・大阪・名古屋・東京 - 800人アンケート(P.87)」より。
  7. ^ ブレイブ ストーリー”. GONZO公式サイト. 2016年6月28日閲覧。

関連項目[編集]

外部リンク[編集]