インターバル・シグナル

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

インターバル・シグナル英語: Interval signal、略称は IS)は、ラジオ放送局が主に放送開始前に送出する、放送局を識別するための音楽などのことである(同じものが放送終了後や番組の合間にも送出されることがある)。

概説[編集]

いわゆるオープニングやエンディング(クロージング)音楽とは別である。もともと、周波数が直読出来ない(表示は指針と指標板しかない)ラジオで放送開始前にチューニング(周波数合わせ)の手助けとして始められたものである。

また、複数の周波数を使用することの多い世界向け放送の場合は、放送開始前のインターバル・シグナルの時点で、その周波数の受信状態を知ることができ、最善な周波数の選択の参考にすることも可能である。周波数をPLLシンセサイザで直読出来るラジオが普及した現在においても、混信していても、どの放送局か識別する上で、インターバル・シグナルが使われている理由である。

電離層の季節変化や時間変化に応じて、周波数が頻繁に変更される世界向け短波放送で使用されることが主で、殆どの世界向け短波放送局が、独自のインターバル・シグナルを持っている(放送局によっては、系統別に異なるものを用いる)が、周波数が一定の国内向け放送だけを行う放送局にはインターバル・シグナルがないことが多い。

「インターバル・シグナル」という言葉通り、一定の間隔(インターバル)で短いシグナル(国歌民族音楽といった放送局(国家)を特徴づける音楽の一節、鐘の音等)がエンドレスに放送開始直前まで流される場合が多い。 またシグナルだけでなく局名アナウンスを挿入する放送局もある。

代表例[編集]

※以下はオープニングやエンディング(クロージング)テーマで代用しているもの。

その他[編集]

一部のインターバルシグナル名称は、World Radio TV Handbookにも掲載されている。

関連項目[編集]

脚注[編集]

  1. ^ モスクワ放送時代は海外向け放送、国内向け放送ともに「祖国の歌」の冒頭2小節を使用。テレビでも使用されていた。
  2. ^ 北京放送時代は「東方紅」の冒頭2小節を使用していた。
  3. ^ ただし、2012年4月23日の東京スカイツリーからのFM放送の送信開始当日には、12年ぶりに放送開始前のインターバル・シグナルを流していた(放送休止があった東京都のエリアのみ)。大概の放送局は1kHzのテストトーンに置き換えた。
  4. ^ https://www.hbc.co.jp/company/press/pdf/20200917.pdf

外部リンク[編集]