イラストリアス (空母・2代)

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イラストリアス
HMS llustrious
基本情報
建造所 スワン・ハンター
運用者 イギリス海軍
艦種 航空母艦軽空母
級名 インヴィンシブル級航空母艦
前級 オーディシャス級航空母艦
タイガー級ヘリコプター巡洋艦
次級 クイーン・エリザベス級航空母艦
モットー Vox Non Incerta
艦歴
発注 1976年5月14日
起工 1976年10月7日
進水 1978年12月14日
就役 1982年6月20日
退役 2014年8月28日
要目
満載排水量 20,600トン
全長 209m
最大幅 36m
吃水 7.5m
機関 COGAG
主機 ロールス・ロイスオリンパス TM3Bガスタービン4基
Paxman Valentaディーゼル発電機8基
推進 2軸
出力 72Mw
最大速力 30ノット
巡航速力 18ノット
航続距離 5,000海里/18ノット時
乗員 個艦要員726名、航空要員384名
兵装 ファランクスゴールキーパーCIWS3基
GAM-BO1 20mm機銃2門
搭載機 22機
ハリアーGR7/GR9
シーキング Mk7 ASaC
チヌーク CH-47
マーリン HM Mk1
アパッチ AH Mk1
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イラストリアス (HMS Illustrious, R06) は、イギリス海軍インヴィンシブル級航空母艦の2番艦である軽空母ハリアー運用終了後はヘリコプター揚陸艦の任務を補佐するヘリ空母として運用されていた。

艦歴

1976年10月7日にスワン・ハンター社で起工し、1978年12月14日に進水した。建造途中でフォークランド紛争が発生し、参加に間に合わせるため急ピッチで建造が進められた。就役直前に戦争は終結したが、その後もアルゼンチン軍の攻撃に備えるため、防空網を再建中のフォークランド諸島近海での警備に「インヴィンシブル」が就いており、その任務を代替できる「イラストリアス」の存在は有益であった。しかし、「イラストリアス」の性能を十全に発揮するには早期に過ぎたため、防空網の確立と共にイギリスへ帰還、慣熟訓練を経て1983年3月20日に正式に就役した。

続く10年の間、各国を訪れたものの「イラストリアス」が活躍する機会はなかったが、その間にシーハリアーを効率的に運用するためのスキージャンプ勾配の変更(7度から12度へ)、シーダート艦対空ミサイルの撤去による飛行甲板の拡大(ハリアーGR.7の運用及び搭載機数の増加)、CIWSファランクスからゴールキーパーへの変更などの近代化が行われた。

1990年代のボスニアにおける飛行禁止区域の設定では、インヴィンシブル級の他の2艦とローテーションを組んで監視活動に当たり、2000年には、シエラレオネに派遣され治安の回復に当たった。

2001年、オマーン沖にて演習中アメリカ同時多発テロ事件が発生、僚艦がイギリスへ帰還する間もイギリス海兵隊の部隊を擁してアフガニスタンへの侵攻に備え続けた。2002年初頭に、ヘリコプター母艦オーシャン」が増派されるまで、作戦が実行に移されることはなかった。

2003年中頃、軽空母任務とヘリ空母任務を効率よく切り替えるための近代化及びスキージャンプの改修に入り2004年に終了した。

2005年8月4日、インヴィンシブルの退役に伴いイギリス海軍の旗艦となった。

2006年のイスラエルによるレバノン侵攻では、ベイルートからのイギリス人の脱出を支援している。

2010年の英軍におけるハリアーGR7/GR9運用終了に伴い、2014年の退役まではヘリ空母として運用されていた。

2014年8月28日、ポーツマス港で退役した。イラストリアスの任務はオーシャン級ヘリコプター揚陸艦クイーン・エリザベス級航空母艦に引き継がれる。

関連項目

外部リンク