アルファロメオ・4C

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アルファロメオ・4C
アルファロメオ・4Cスパイダー
96018型
4C フロント
4Cスパイダー フロント
4C リア
概要
販売期間 2013年 - 2020年(生産終了)
ボディ
乗車定員 2名
ボディタイプ 2ドアクーペ
2ドアオープン(スパイダー)
エンジン位置 ミッドシップ
駆動方式 後輪駆動
パワートレイン
エンジン 1,742 cc 直列4気筒DOHC直噴ターボ
最高出力 240 PS/6,000 rpm
最大トルク 35.7 kgf·m/2,100 - 4,000 rpm
変速機 6速DCT(Alfa TCT)
サスペンション
ダブルウィッシュボーン式
ストラット式
車両寸法
ホイールベース 2,380mm
全長 3,989mm
全幅 1,864mm
全高 1,183mm
車両重量 895kg
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4CAlfa Romeo 4C)は、イタリアの自動車メーカー、アルファロメオがかつて販売していたライトウェイトスポーツカーである。

本項ではオープンモデルの4CスパイダーAlfa Romeo 4C Spider)についても記述する。

概要[編集]

2013年ジュネーヴ・モーターショーにおいて初公開された、アルファロメオ初の量産ミッドシップ車である。2015年にはソフトトップのオープンモデル「4Cスパイダー」が追加された。車名は「4 Cilindri」(クワトロ・チリンドリ)を略したもので、イタリア語で「4気筒」を意味している。

ミッドシップに横置き搭載される1,742 cc 直列4気筒DOHC直噴ターボエンジンは、ジュリエッタ クアドリフォリオ ヴェルデ用のパワーユニットを改良し、最高出力を235 PSから240 PSまで引き上げたものである。トランスミッションフィアットグループが独自に開発した6速DCTの「アルファTCT」 (Twin Clutch Technology) が組み合わせられる。

シャシダラーラにて製造されたフルCFRPモノコックを採用しており、モノコック単体の重量ではわずか65 kgしかなく、乾燥重量は895 kgとなった(エアコンが標準装備される日本仕様の車重は1,100 kg)。重量の軽さも相まって、パワーウェイトレシオは3.73 kg/PSを達成した。

生産は8Cコンペティツィオーネと同様、モデナにあるマセラティの工場で行われる。

年表[編集]

  • 2011年3月1日
  • 2013年3月5日
    • ジュネーヴ・モーターショーにおいて「4C」の市販モデルを公開[2]
  • 2014年3月4日
    • ジュネーヴ・モーターショーにおいて「4Cスパイダー」のコンセプトモデルを公開し、2015年初頭の発売がアナウンスされた[3]
  • 2014年5月27日
    • 「4C」を日本初公開し、同年7月1日に発売すると発表。標準モデルに加え、日本国内100台限定の特別仕様車「ローンチエディション」も設定。内外装にカーボンパーツを多用し、レザー・アルカンターラシートやHi-Fiサウンドシステムなどが専用装備として与えられる。価格は標準モデルが783万円、「ローンチエディション」が891万円。ハンドル位置は標準モデルでは左右から選択可能だが、「ローンチエディション」は左ハンドルのみとなる[4]
  • 2015年10月28日
  • 2017年2月18日
    • 「4C」「4Cスパイダー」をマイナーチェンジして発売。これまでオプション設定だった「カーボンヘッドライトフレーム」と「プレミアムパッケージ」を標準装備とし、車体前後のブランドロゴも新しいデザインに変更された。価格はいずれも849万円[5]
  • 2017年5月1日
    • 特別仕様車「4C 107th エディション」「4Cスパイダー 107th エディション」(ワンオーセブンエディション)の注文受付を、同日から6月30日までの期間限定で開始。アルファロメオの創業107周年を記念し、「4C」「4Cスパイダー」のスポーツパッケージ装着車をベースに、日本国内未導入のカーボン製パーツなどの内外装オプションを特別装備したモデルである。「4C 107th エディション」にはカーボンルーフパネルが、「4C スパイダー 107th エディション」にはカーボンロールバーカバーが与えられるほか、スポーツサスペンションやハイグリップ仕様のタイヤ、アクラポヴィッチ(Akrapovic)製のデュアルモード付きチタニウムセンターエキゾーストシステムが装着される。インテリアには、シートカラーによってレッド、イエロー、ブラウンのステッチが施される。価格はいずれも1,070万円[6]
  • 2018年11月21日
    • 特別仕様車「4Cコンペティツィオーネ」「4Cスパイダー イタリア」の予約受付を開始。「4Cコンペティツィオーネ」は、専用フロントバンパーやカーボン製ルーフパネル、リアスポイラー、「ヴェスヴィオ・グレー・マット」の専用ボディカラーを採用。「4Cスパイダー イタリア」は、ピアノブラック仕上げのエアインテークやリアディフューザー、「ミザーノ・ブルー・メタリック」の専用ボディカラーを採用している。インテリアでは、スポーツレザーステアリングやレザー・アルカンターラシート、レザーまたはアルミニウムの加飾パネルなどを採用。センターコンソールには、シリアルナンバー入りの専用バッジが装着される。価格はいずれも1,110万円。ハンドル位置は左右から選択可能[7]
  • 2020年4月9日
    • 「4C」「4Cスパイダー」の同年内の生産終了を発表し、同日から同月30日までの期間限定で最終受注受付を開始[8]
  • 2020年12月16日
    • 北米で「4Cスパイダー」の特別仕様車「33ストラダーレ トリビュート」を発表し、同日注文受付開始。1967年に登場したミッドシップスポーツカー「33 ストラダーレ」をオマージュしたモデルで、北米では同車の車名にちなんで33台のみ生産される。ボディカラーには3層コートを施した専用色「ロッソ・ヴィラデステ」を採用。グレーとゴールドのアルミホイールに加えて、ブラックのディナミカスエードとタバコレザーを組み合わせたスポーツシートを装備する。その他、ダッシュボードとサイドシル、センターコンソールにはシリアルナンバー入りの専用プレートが装着される[9]。なお、日本向けには北米仕様に存在しない「4C」ベースのクーペモデルも設定され、「4C」「4Cスパイダー」で合計50台限定となる。価格はいずれも1,150万円。ハンドル位置は左右から選択可能[10]

脚注[編集]

  1. ^ アルファのミドシップスポーツ、2012年発売【ジュネーブショー2011】”. webCG (2011年3月7日). 2023年7月18日閲覧。
  2. ^ アルファ・ロメオが新型スポーツカーを発表【ジュネーブショー2013】”. webCG (2013年2月12日). 2023年7月18日閲覧。
  3. ^ アルファロメオのコンパクトスーパーカー、4C …スパイダー コンセプト登場[動画]”. Response. (2014年3月15日). 2023年7月18日閲覧。
  4. ^ a b 新型スポーツカー「アルファ・ロメオ4C」上陸”. webCG (2014年5月27日). 2023年7月18日閲覧。
  5. ^ アルファ・ロメオ、各モデルに新ブランドロゴを採用”. webCG (2017年2月8日). 2023年7月18日閲覧。
  6. ^ 「アルファ4C/4Cスパイダー」に創業107周年記念の特別仕様車”. webCG (2017年4月25日). 2023年7月18日閲覧。
  7. ^ ジュネーブで発表された「アルファ・ロメオ4C」の限定車発売”. webCG (2018年11月22日). 2023年7月18日閲覧。
  8. ^ 「アルファ・ロメオ4C」が2020年内に生産終了 最終オーダーの受け付けがスタート”. webCG (2020年4月9日). 2023年7月18日閲覧。
  9. ^ 「アルファ・ロメオ4Cスパイダー」に最終モデル 33台限定でオーダー受け付けスタート”. webCG (2020年4月9日). 2023年7月18日閲覧。
  10. ^ 4Cファイナルエディション|アルファ ロメオ新潟スタッフブログ”. アルファ ロメオ新潟 (2020年4月9日). 2023年7月18日閲覧。

関連項目[編集]