アルチーナ
アルチーナ(Alcina)は、『狂えるオルランド』に登場する魔女、あるいはそれを原作としたオペラ。
アルチーナ (魔女)
アルチーナ(Alcina)は、イタリアの叙事詩、『狂えるオルランド』に登場する魔女。作中では姉妹にファタ・モルガナとロジェスティッラがおり、末の妹であるロジェスティッラを除く二人は邪悪な魔女とされている。
超絶した美人で、恋人がいるルッジェーロでさえその恋人を忘れてしまうほど。作中ではアストルフォを始め、多くの騎士と恋を楽しみ、飽きると動物に変えて文字通り飼い殺していた。『オデュッセイア』における魔女・キルケーに相当する人物。ルッジェーロがアルチーナのもとから脱出するエピソードは、後世においてオペラの題材としてよく使われた。
アルチーナ (オペラ)
アルチーナ(Alcina)はゲオルク・フリードリヒ・ヘンデルによるオペラ・セリア。台本を誰が書いたのかは不明。物語のあらすじは、ヘンデルの「オルランド」、「アリオダン」と同様に、ルドヴィーコ・アリオストによる叙事詩・『狂えるオルランド』を題材にしている。本作はダンスの機会をいくつか含んでいる。
歴史
アルチーナは1735年4月16日、ロンドンのコヴェント・ガーデンにおいて初の上演がなされた。しかし、それはヘンデルの他のオペラ・セリアのように、成功とは言えないできであった。1738年に行われたブラウンシュヴァイクでのリバイバルの後、1928年のライプツィヒの上演まで披露されることはなかった。