アイム・ダウン

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アイム・ダウン
ビートルズシングル
A面 ヘルプ!
リリース
録音 アビー・ロード・スタジオ
1965年6月14日
ジャンル ロック
時間
レーベル パーロフォン
作詞・作曲 レノン=マッカートニー
プロデュース ジョージ・マーティン
ビートルズシングル盤 U.K. 年表
涙の乗車券
b/w
イエス・イット・イズ
(1965年)
ヘルプ!
b/w
アイム・ダウン
(1965年)
恋を抱きしめよう
両A面
デイ・トリッパー
(1965年)
ビートルズシングル盤 U.S. 年表
涙の乗車券
b/w
イエス・イット・イズ
(1965年)
ヘルプ!
b/w
アイム・ダウン
(1965年)
イエスタデイ
b/w
アクト・ナチュラリー(1965年)
ビートルズシングル盤 日本 年表
涙の乗車券
b/w
イエス・イット・イズ
(1965年)
ヘルプ!
b/w
アイム・ダウン
(1965年)
ディジー・ミス・リジー
b/w
アンナ
(1965年)
パスト・マスターズ Vol.1 収録曲
  1. ラヴ・ミー・ドゥ
  2. フロム・ミー・トゥ・ユー
  3. サンキュー・ガール
  4. シー・ラヴズ・ユー
  5. アイル・ゲット・ユー
  6. 抱きしめたい
  7. ジス・ボーイ
  8. 抱きしめたい(ドイツ語)
  9. シー・ラヴズ・ユー(ドイツ語)
  10. ロング・トール・サリー
  11. アイ・コール・ユア・ネーム
  12. スロウ・ダウン
  13. マッチ・ボックス
  14. アイ・フィール・ファイン
  15. シーズ・ア・ウーマン
  16. バッド・ボーイ
  17. イエス・イット・イズ
  18. アイム・ダウン
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アイム・ダウン」("I'm Down")は、1965年7月にビートルズが発表した10枚目のオリジナル・シングル(「ヘルプ!」)のB面曲である。

解説

レノン=マッカートニーの作品。実質的には、マッカートニーの単独作。リード・ヴォーカルは、ポール・マッカートニー。

アルバム『4人はアイドル』のB面に収録の「イエスタデイ」、「夢の人」と同日に録音。7テイク録音され、その最後のテイクが採用され、正式テイクとなる。コーラスは、ジョンとジョージに加え、ポール自身が行なっている[1]。オルガンを弾いているのはジョンで、こちらもロックン・ロール心溢れる演奏となっている(よく聴くと、ライヴでやっているのと同じく腕でオルガンをこする音が聴こえる)。

発表前まで、コンサートのラスト・ナンバーは「ロング・トール・サリー」だった。それに代わるオリジナル曲として、1965年の特にシェイ・スタジアム公演以降に、演奏されている。1966年日本武道館でもこの曲である。但し、この曲を演奏し始めた頃は、ライヴの前半で歌われていたこともあった[2]

なお、『エド・サリヴァン・ショー』では、2番の歌詞から歌い始めたこともあり、またビートルズ最後のワールド・ツアーのミュンヘン公演の際には、ポールが冒頭の歌詞 "You tell lies thinkin' I can't see / You can't cry cause you laughing at me I'm down" を忘れてしまったため、ジョンが慌ててその部分の歌詞を教え、演奏はスタートしたものの、この時もポールは2番の歌詞から歌い始めてしまったために混乱し、収拾がつかなくなったこともあった[3]。ジョンがライヴで歌詞を忘れるのは、デビュー以前からよくあることだったが、ポールがそういったミスをすることは殆ど無かった。また、1966年の全ツアーにおいて「アイム・ダウン」用としてオルガンがステージにセッティングされていたが、ジョンはオルガンを使用せず、ギターを演奏。当時、ビートルズのライヴへの取り組みが真剣でなかったことが窺える。尚、シングル曲のB面も、常にトップ100圏内に入ってきていたが、この曲は、ビルボード誌では最高位101位だった。また、キャッシュボックス誌でも、チャート入りしていない。

エアロスミスが『パーマネント・ヴァケイション』で、THE BAWDIESも『YESTERDAY AND TODAY』でカヴァーした。

ステレオ・ヴァージョン

「アイム・ダウン」のリアル・ステレオ・ヴァージョンは、ビートルズの活動中にはリリースされなかった。解散後、1976年6月にリリースされたアルバム『ロックン・ロール・ミュージック』に収録。ただし日本では1965年12月5日に発売された4曲入りEPヘルプ!涙の乗車券/アイム・ダウン/ディジー・ミス・リジー」(OP-4110)のB面1曲目に収録されていた。CDでは、1988年3月にリリースされたアルバム『パスト・マスターズ Vol.1』に収録。

ミキシング

ステレオ・ヴァージョンに比較してモノラル・ヴァージョンの方がフェード・アウトが遅く収録時間が2秒長い。

脚注

  1. ^ 4トラック録音のため可能となっている。
  2. ^ 1965年8月1日ブラックプール公演では、オープニング曲であるアイ・フィール・ファインの次に歌っている映像が存在している。また、同月14日に収録された『エド・サリヴァン・ショー』でも2番目に歌われている。ただし、ビートルズ最後のツアーとなった1966年のアメリカン・ツアーでのラストは「ロング・トール・サリー」。
  3. ^ 出典:『ジョージ・ハリスン全仕事』ザ・ビートルズ・クラブ編集、2002年、プロデュースセンター出版局。