ばらかもん

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ばらかもん
ジャンル 青春書道
漫画
作者 ヨシノサツキ
出版社 スクウェア・エニックス
掲載誌 ガンガンパワード
ガンガンONLINE
月刊少年ガンガン
レーベル ガンガンコミックスONLINE
発表号 ガンガンパワード:
2008年4月号・10月号・2009年4月号
ガンガンONLINE:
2009年2月21日 - 連載中
月刊少年ガンガン:
2014年8月号 - 連載中
巻数 既刊13巻(2016年3月12日現在)
漫画:はんだくん
作者 ヨシノサツキ
出版社 スクウェア・エニックス
掲載誌 月刊少年ガンガン
発表号 2013年11月号 -
発表期間 2013年10月12日 -
巻数 既刊5巻(2016年2月現在)
アニメ
原作 ヨシノサツキ
監督 橘正紀
シリーズ構成 ピエール杉浦
キャラクターデザイン まじろ
音楽 川井憲次
アニメーション制作 キネマシトラス
製作 「ばらかもん」製作委員会
放送局 日本テレビほか
放送期間 2014年7月 - 9月
話数 全12話
アニメ:はんだくん
原作 ヨシノサツキ
放送局 TBSBS-TBSほか
放送期間 2016年7月 -
テンプレート - ノート
プロジェクト 漫画アニメ
ポータル 漫画アニメ

ばらかもん』は、ヨシノサツキによる日本漫画作品。『ガンガンパワード2008年4月号に読み切り作品として掲載された。その際の反響が大きく、同年10月号に第2話・2009年4月号に第3話を掲載。その後スクウェア・エニックスウェブコミック配信サイト『ガンガンONLINE』に移し2009年2月21日更新分より月1回更新で連載中。また『月刊少年ガンガン』でも2014年8月号から並行して連載されている[1]。2016年3月現在、単行本は13巻まで刊行されている。2015年6月の段階で、累計400万部を突破している。

本項では、スピンオフ作品である『はんだくん』についても記述する。

概要

作者の出身・居住地である長崎県五島列島を舞台に、都会育ちの書道家と島民の交流を描く。表題の「ばらかもん」は、五島列島方言で「元気者」の意。ヨシノサツキの漫画短編集『みしかか! ヨシノサツキ短編集』収録の読切作品にて、高校生となった美和とタマが登場している。

2013年9月にアニメ化が発表され[2]、2014年7月より9月まで放送された。

あらすじ

書道家の半田清舟は、ある受賞パーティーで自作を酷評した書道展示館の館長を感情に任せて殴りつけてしまう。見かねた父親は半田に「自分の人間として欠けている部分」を見つけさせるため、彼を自然豊かな五島へと送り込む。

内心では反省する気のない半田だったが、天真爛漫少女・琴石なるをはじめとする個性的な島民達と出会い、少しずつ心を動かされる。都会の温室で育った半田は耐性の無い田舎の環境や島独特の人間関係に戸惑いながらも、島民たちに助けられ励まされ挫折を繰り返しながら新たな書の境地を拓いていく。初めて出会った自然の世界やお互いに助け合う気持ち、それは型に嵌っていた半田の書、そして半田自身の心も少しずつ成長させていた。

自信を取り戻した半田は書展出品のため東京へと戻り、かつてパーティーで殴りつけた館長に謝罪。館長に書道家としても人としても成長したことを認められ、暴行事件は水に流すこととなった。島へ戻る理由を失い都会暮らしに戻る選択肢を与えられた半田だったが、島送りに猛反対する母をよそに都会では島で書けていた自由な文字が書けないことが発覚。父親に背中を押されたことや、なによりも島で半田の帰りを待つなる達の言葉を聞き、半田は島での生活に戻ることを決意する。

愉快な五島の住民たちに翻弄されながらも、再び書の新境地を求める日々を送るのだった。

登場人物

主要人物

半田 清舟(はんだ せいしゅう)
- 小野大輔
この物語の主人公。通称「先生」。23歳。「清舟」は雅号で、本名は「半田 清」。誕生日は4月15日[3]。身長は174cm(原作8巻で判明)。
書道界の家元の後継ぎ。若き新鋭として名を馳せていたが、入賞作品を書道界の重鎮に酷評されて逆上し、暴力事件を起こす。大事には至らなかったが、父の「頭を冷やして来い」との計らいで単身、五島へ送られる。
プライドが高く気難しい所がある一方で抜けた所が多々あり、本人はしっかりしてると思っているが、基本的にドジっ子。「子供嫌い」を自称しているが書道の仕事がない時には子供の相手をしていることが多く、面倒見も良いため村の子供達に好かれている。字を書いている際に気分がノッてくると笑い声を上げる癖があり、周囲から気味悪がられることも。子供の頃「成績は4と5しかとったことがない。」と言っており、書道以外の面でも優秀であることが窺えるが、料理は恐ろしく下手。が好きだが、猫アレルギーである。幽霊や虫は苦手。意外と順応力が高い。じゃんけんが弱く、5勝負中5連敗するほどである。植物を育てるのが苦手であり、サボテンすらまともに育て上げたことがない。島では鈍くさい行動も目立つが、意外なことに陸上競技者と渡り合えるほどの駿足である。
学生時代から書道の道に進んでおり、周りからは「孤高の男」としていい意味で噂の中心であったが本人は嫌われていると思っていた。元々は人懐こい性格であったが、純粋であるが故に川藤のある嘘を信じこんでしまい心を閉ざすようになった。
生まれも育ちも都会のため、島での生活や独特の慣習にしばしば戸惑う生活を送っているが、彼自身も幼少時より書道に専念した生活を送っていたため世間知らずで一部常識に欠ける面がある。そのため、子供っぽい遊びはほとんどしたことがなく、いつのまにか子供達と本気で遊ぶ大人らしからぬ面もあり、島民たちから生あたたかい目や奇異の目で見られることも多い。
琴石 なる(こといし なる)
声 - 原涼子
もう一人の主人公。小学1年生。7歳。生徒数9人の分校に通っているいたずら盛りの少女。祖父と2人暮らし[注 1]。髪は茶色。左手にミサンガをしている。明るく逞しく自由奔放な性格だが、空気を読むべき時はしっかり読む。
清舟が借りた空き家を隠れ家にしていた所を見つかり、書道を教えてもらう仲になる。清舟のことを「先生」と呼び慕っており、半田が東京に一時的に帰宅した際には抜け殻のようになっていた。
昆虫が大好きで、自称お宝のカメムシがつまったガチャガチャカプセルやセミの抜け殻ネックレスをプレゼントして東京から来た人達を卒倒させている。
山村 美和(やまむら みわ)
声 - 古木のぞみ
中学2年生。ボーイッシュで勝気な少女。なるやタマと清舟が借りた空き家を隠れ家にして遊んでいた。なるに色々と良からぬ知識を吹き込んでいる。自称ソフトボール部のエースピッチャー。名前は母親が命名した。イベントの際には一所懸命になる素直さも持つがそのために暴走することも多い。クセ毛を気にしており将来は赤毛のロングにと考えてる。
元は同人アンソロジー掲載の読切作品に脇役として登場していたキャラ。本作の未来に当たる高校時代には村を離れており、パーマをかけた長髪を赤毛に染め、「クラスでも断然大人っぽい」姿となっている。しかし卒業後は村に戻り、実家の酒屋を継ぐ模様。
新井 珠子(あらい たまこ)
声 - 大久保瑠美
通称「タマ」。美和の友達。中学2年生。14歳。三つ編みで眼鏡をかけている。
なるや美和と共に、清舟が借りた空き家を隠れ家にして遊んでいた。所謂腐女子であり、すぐにボーイズラブ方向に思考が行ってしまう自分を受け入れると同時に嫌悪もしているため、清舟やヒロを見ておかしな妄想に走っては、自らを厳しく戒めている。自称文学少女で漫画家を目指している。原稿を投稿する時は補強の厚紙の代わりにベニヤ板を使うといった過剰に用心深いところもある。漫画に影響されて忍者を目指していた時期があったため、身体能力は意外と高い(体育は5)。方言をあまり使わない。
美和同様、アンソロジー出身キャラ。美和と同じ高校に在学。髪型はショート。相変わらず漫画家志望であり、「都心の大学」への進学が決定している。
木戸 浩志(きど ひろし)
声 - 内山昂輝
高校3年生になる郷長夫婦の息子。清舟からは「ヒロ」、美和やタマからは「ヒロ兄」と呼ばれている。金髪。中学生の時に成績表でオール3を取って落ち込み、更に両親から凡人扱いされたことで荒れてしまい、不良になったが、基本的に善人なため不良になりきれず、何がしたいのか周りの人が混乱する始末。清舟をダメ人間として見ているが書にかける姿勢など色々影響もされている。3人だけの野球部員のキャプテン。料理がうまいという特技があり、清舟にそれを指摘されて以来、進路に関して思うところがある様子。面接の時には髪を黒く染めた。髪を染めた姿を見たなるから「クロシ」という渾名をつけられている。東京にある調理専門学校に合格をした。
久保田 陽菜(くぼた ひな)
声 - 遠藤璃菜
通称「ひな」。小学1年生。7歳。分校に通う少女。なるの親友でいつも一緒にいる。髪飾りがチャームポイント。人見知りが激しく、哀しくても嬉しくてもすぐに泣く。
基本的には大人しい良い子だが、自分の意志で自由に泣くことができ、一々反応してくれる清舟を見て内心楽しんでいるという、小悪魔的な部分も持つ。

島の住人

琴石 耕作(こといし こうさく)
声 - 糸博
なるの祖父。農家。怪談好きで茶目っ気が強い。妻は鬼籍に入っている。
このもん作りの名人で農業の達人でもあり東野から尊敬されてる。
半田にとっての「第一村人」で、しばらくそう呼ばれていた。
琴石 優一郎(こといし ゆういちろう)
なるの父。中学卒業後すぐにタンカー船に乗り、年末年始の数日間だけ島に帰ってくる。
島でも変わり者と言われている。
毎年、クリスマスにはなるに飛行機のおもちゃをプレゼントしている。
今までは彼が帰るとなるが必ず熱を出し寝込む為、会わずに見守り観察をしていたが、清舟の提案によりなるに手紙を書くことにした。
大浜 謙太郎(おおはま けんたろう)
声 - 木村聖哉
通称「ケン太」。小学1年生。分校に通うガキ大将の少年。漁師の子。坊主頭。なるのことが気になっている。アニメでは一人称が「僕」であり、性格が丸くなっている。
新井 明彦(あらい あきひこ)
声 - 潘めぐみ
通称「あっきー」。小学6年生。タマの弟。タマと同じく眼鏡着用者。常にゲーム機を持ち歩く。しっかり者。姉の夢を真剣に応援している。見た目は凡庸だが頭脳、身体能力、人格、人望すべてに秀でたハイスペック小学生であり、半田が敗北感を覚えることも多い。株の運用にも長けており鷹生のアドバイザ-もしている。
郷長(ごうちょう) / 木戸 裕次郎(きど ゆうじろう)
声 - 杉野田ぬき
清舟が住む借家の管理人で、集落の代表を務める壮年の男性。ヒロシの父親。面倒見が良くおおらかというかアバウトな性格。眼鏡をかけている。自称メタボ。家では野菜を育てている。噂を広めるのが好き。薪風呂好き。清舟の父親とは旧友。
奥さん / 木戸 朋子
声 - はやみけい
郷長の妻。ヒロシの母。
夫や息子同様、学生時代の通信簿はオール3(体育だけ4)。家族仲は悪くないが、それはそれとして生活に潤いを求めており、美青年(半田)の生活を食事面で世話することに「女としての喜び」を感じているとのこと。普段はおおらかな性格だが学生時代は演劇同好会に所属していたため、演劇のことになると厳しくなる。
教頭(きょうとう) / 坂本 一行
声 - 立木文彦
なるが通う分校の教頭。
強面な顔立ちで、基本的にいい加減。あまり教育者らしくない教育者。一輪車に乗ることができず、そのことを気にしている。よくザリガニ釣りをしている。
ヤスバ / 野村 ヤス(のむら ヤス)
声 - 鈴木れい子
もちひろいで村一番の名人。通称「ヤスバァ」。なるのばあちゃん(故人)とは友人同士だった。
パンチ / 白川 百合江
声 - くじら
パンチパーマが特徴。もちひろいで取った餅を横取りする。見かけは強面だが実はいい人。会うと半ば強引に何かしら物をくれる。
山村 巌(やまむら いわお)
声 - 斧アツシ
美和の父親。酒屋を営業している。一人称は「オィ」。顔に傷があり、半田からはヤクザだと恐れられている。見た目通り豪放な性格であり、怒るとやはり怖いらしい。唯我独尊丸(ゆいがどくそんまる)という船を所有している。
キヨバ
村で一番の年長者。99歳。初登場時で既に寝たきりの状態だったが、糸巻き車や竹とんぼなど昔の手作りおもちゃ作りの名人で、なる達島の子供たちもよく訪問していた。
河本 育江(こうもと いくえ)
声 - 小野涼子
七ッ岳病院に勤務している看護師。既婚。近所に住むキヨバの世話もしている。
河本 あいこ(こうもと あいこ)
声 - 小岩井ことり
育の(旦那の姉の子供)。2歳。わがままな性格で、よく泣く。なるからは「ありこ」と呼ばれてる。
とうま・とうや
双子。2年生でなる達の上級生。
井上先生
美和達の担任の女性教師。厳しめの性格だが、修学旅行の土産を買い損ねた生徒に時間を与えるといった優しい面も持つ。
木下 フミ(きのした フミ)
声 - 羽鳥靖子
木下商店の店主。耳と腰が悪い。プードルのプチ(声 - 多田野曜平)を飼っている。
英助(えいすけ)
声 - 畠山広信
ヒロシの友人で同級生。
田嶋 リナ(たじま リナ)
男子との交友関係が派手なヒロシの同級生。
吉田 心(よしだ しん)
美和とタマの同級生で隣のクラス在籍。六ノ崎在住で夏休みの課題の書道で珠子と並び金賞を取るほどの腕前。
新井 哲也(あらい てつや)
タマとあっきーの父親。銀行員。足は遅いけど経理などには強い。
東野 一真(ひがしの かずま)
都会から六ノ崎へ移住してきた農業研修生。
アダ名は「ダッシュ東野」から改め「マッシュ東野」。
高校時代に陸上部(長距離)で県大会に出場したことがある。
アダ名の由来は「ダッシュ東野」は「はんだくん」に出てくる半田の同級生「東野 光太郎」から。
「マッシュ東野」はマッシュルームみたいな髪型から

東京の住人

川藤 鷹生(かわふじ たかお)
声 - 諏訪部順一
半田の中学時代からの友人で良き理解者。父が経営する川藤美術芸術舎で働き、半田の仕事の仲介やマネージメントを務める相棒的存在である。半田の様子を見るために神崎を連れて島を訪れた。眼鏡をかけていて、右肩に太陽の、左肩に鷹のタトゥーを入れている。酒に滅法弱い。あっきーを気に入っており、株の相談などを持ちかけている。
学生時代の半田が「自分は嫌われている」と思い込む切っ掛けを作った張本人。
英語を話せてフランス語を勉強中。現在はアメリカに絵画の勉強の為行っている。
神崎 康介(かんざき こうすけ)
声 - 梶裕貴
書道家。18歳。高校生。童顔の美少年だが、腹黒。もともとは惰性で書道教室に通っていたが、書展で半田の書に感銘を受け、書道家になった。半田をリスペクトしているため、書風も島暮らしを始める前の彼にそっくりだった。鳴華院展大賞受賞者。根っからのインドア派で、虫や貝などがとにかく苦手。その性格のせいか友人が居ないらしい。4人姉弟の末っ子(上3人は女子)
半田 清明(はんだ せいめい)
声 - 目黒光祐
清舟の父。著名な書道家。有無を言わせないオーラを持ち、さわがしい子供達も黙って言うことをきくほどだが、基本的には優しく息子には甘い。目を開けて眠り、寝言はハッキリ言う。
清舟の良き父であり、師でありライバルでもある。過去に、五島で暮らしたことがあり、郷長と知り合い。自動車運転の坂道発進が苦手でエンストしてしまう。本人によると、息子と同じく不器用。
半田 えみ(はんだ えみ)
声 - 鷹森淑乃
清舟の母。常に和服。自称40過ぎだが実年齢よりも若く見られ、清舟が高校生の頃は清舟の恋人と勘違いされたことも。
物腰が柔らかく可愛らしい性格にみえるが、実はかなり感情の起伏が激しい激情家であり、取り乱すとすぐ泣いたり相手に殴り掛かったりする色々めんどくさい人物。なるを持ってして「こわいね」と言わしめた。
息子を溺愛しており、非常に過保護。そして息子以上に夫を溺愛しており「ダーちゃん」と呼んでいる。桐恵とは犬猿の仲。
川藤 桐恵(かわふじ きりえ)
川藤美術芸術舎の経営者で清明の仕事のマネージャーをしている、女装をした男性。清明を尊崇する一方で清舟のことを認めておらず、「絞りカスみたいな息子」と言うなど辛辣な言動が多い。そのため、何かと清舟の母と揉めている。口は悪いが美術品を見る目は確かで、仕事は出来る。川藤鷹生の父親である。また妻とは死別しており、性的にノーマルである。
館長
声 - 三木敏彦
栄華賞受賞パーティーで、清舟の書を「つまらん字だ」と酷評し、激昂した清舟に殴られた相手。この事件により、清舟は五島で謹慎することとなる。清明とは旧知の間柄の様子である。腰が悪いため、杖を突いている。清舟を五島から呼び戻した際には、殴ったことを許すつもりはなく、長々と説教をするつもりだったが、清舟の成長ぶりを感じて、清舟を許した。だが孫娘が清舟とお見合いする話を聞いたときは大反対をした。
舘永 嬢(たてなが じょう)
20歳の女子大生で川藤美術芸術舎のバイトリーダーをしてる。以前太っていたがとある人物と出会い恋わずらいなどが原因により痩せた経験がある。実は書道の重鎮館長の孫娘であり半田清舟が断ったお見合い相手。今でも半田先生に恋心がある。

スピンオフ作品『はんだくん』

月刊少年ガンガン』2013年11月号より連載中。主人公・半田清舟の高校生時代を中心とした、本編の6年前の物語を描く。

登場人物(はんだくん)

半田 清(はんだ せい)
2年7組。人見知りが激しく、話す相手は川藤だけである(「自分と一緒にいると川藤も嫌われる」と思っているため学校では川藤に話しかけられても無視している)
人への拒絶行動が結果的に好意的解釈を受けているため、彼を慕う人間も居る。また街の不良からは、その行動に尾ひれがついて「熊殺し」の異名までついている。
顔は良いため非常にモテているのだが、人を拒絶している故にヒソヒソ話などを見て嫌われていると思っている。
一度、階段から落ちて記憶を失うと同時にフレンドリーかつナルシストな性格になってしまうが、何とか元に戻る。テストでは名前を書き忘れるなど天然な一面も。
川藤 鷹生(かわふじ たかお)
半田の親友。校内では人気者。昔、憧れの先輩から半田宛の手紙の橋渡しにされてショックを受け、軽い気持ちで嘘をつき彼を非社交的にしてしまった。
記憶喪失の件で人間不信に拍車が掛かってきた半田のために、友人の長谷川を紹介して一緒に遊ぶなど、常に半田を気遣う。
自分が付いた嘘に関しては申し訳ないと言う気持ちもあるが、それ以上に彼の行動が面白いためその現状を楽しんでいる。
この頃からアメリカに憧れを抱いていた模様。
相沢 順一(あいざわ じゅんいち)
2年7組。頭脳明晰でリーダーシップのある優秀な男。アダ名は「委員長」。テストでは学年1位を誇る。
10年もの間、委員長として手腕をふるい、崩壊しかけた学級をいくつも救ってきたらしいが、7組の委員長選びの際、半田と対決(投票とジャンケン)して敗北。
半田は委員長を辞退したが、相沢は肩書きに固執して周りを見ていなかったこと、そして半田の偉大さに気付いて副委員長に立候補する。
その後、半田は忙しいからと言うことで委員長の雑務も全て相沢が行うことになった。暴力的手段を考えることが多く、「なかなか過激派」と近藤に言われる。
二階堂 礼緒(にかいどう れお)
2年7組。自信家でナルシスト。街でスカウトされてからモデルをしており、学校一のモテ男でもある。一声掛ければ100人以上の女子が集まるらしい。
半田と同じクラスになったことで取り巻きの女子からの人気を取られたため、彼をライバル視していた。半田の秘密を暴こうと尾行をするが、半田の清らかな心根に感銘を受ける。その際、スタイリストの怒りを買ったためモデル業をクビになった。
追試を受けていたことから頭は良くない模様。
筒井 あかね(つつい あかね)
2年7組。高1の頃、小柄で女子のような顔をしていたことからイジメられて不登校になる。強くなると決意して自分を鍛えた結果、昔の面影を全く残さないほど体格が良くなった。その力で街の不良を制圧し、ひと月で街の頂点に立つ。
不良たちの襲撃に遭った際、彼らが書類を届けに来ていた半田を見て退散したため興味を持ち、封筒に入っていたメモを半田が書いたと勘違いして登校する。
調理実習を機に相沢たちと仲良くなり、のちに「半田軍」を結成して自宅を秘密本部として提供する。一人暮らしをしている。
近藤 幸男(こんどう ゆきお)
2年7組。勉強も運動も平均的で、多くはないが仲のいい友達もいる。人気や個性を欲さない穏やかな人物で、協調性を大切にする。
調理実習で半田・相沢・二階堂・筒井と同じ班になって以来、半田以外の三人から絡まれるようになった。半田の魅力に心酔する三人に対し、冷静で的確なツッコミを(心の中で)している。
花田 慶(はなだ けい)
2年5組。高校の入学式で半田を見て半田マニアになる(のちにテストで名前欄に「半田清」と書いてしまうほど)。
憧れが強すぎて「自分が本当の半田ではないか」と思い、詩を書いて披露していた所を半田軍に捕獲された。
自分の詩が半田に訂正されたのを見て号泣し、人生をかけて半田を極めると決意して歯の矯正を始める。
東野 光太郎(ひがしの こうたろう)
2年5組。陸上部のエース。アダ名は「ダッシュ東野」。走ることにしか興味がないため頭は良くない。
中学生の時、100メートル走で半田に負けて以来、リベンジに燃えている。「HND症」にかかっているため、半田はおろかマスク姿の花田を見ても発作を起こして吐く。
天王寺 佐和子(てんのうじ さわこ)
生徒会長。幼い頃から男を嫌っており、「女が優位に立てる世界」を目指している。校内では男装しており、その凛々しい姿で女子から人気を得ている。
半田を「学校の風紀を乱し、女子を誘惑する不埒物」として生徒会室に呼び出し、罰として女子の制服を着せようとする。
力丸(りきまる)
生徒会副会長。佐和子を慕っている。かつては男尊女卑の考え方だったが、女子の制服を着せられたことでフェミニストになる。
森 麻衣子(もり まいこ)
高校の入学式で一目惚れし、半田の靴箱にラブレターを入れた女子。学校のアイドル的存在だが、天然な発言で無自覚に人を傷つけてしまう。
ジュリ
2年7組。一貫して「ジュリちゃん」と呼ばれており苗字は不明。麻衣子の友達だが、恋と友情の狭間で揺れる。体格が良い。
金城 美代子(きんじょう みよこ)
2年7組。半田の隣の席の女子。アダ名は「みよちゃん」。成績優秀で友達も多い。半田から貰った新品の消しゴムを大切にしている。
長谷川(はせがわ)
川藤のクラスメイト。背は低いがバスケ部に所属している。川藤の紹介で半ザワ(変装した半田)と仲良くなり、のちにバスケの漫画を貸す。
半ザワ(はんザワ)
長谷川と会う際に半田が変装した姿。アメリカの学校に通っているという設定。川藤の紹介で長谷川と仲良くなる。
つぐみ(つぐみ)
美代子の友達。美代子の手相を見たことがきっかけで占いマニアになり、学校では良く当たる占い師として評判になる。

単行本

テレビアニメ

ばらかもん

2014年7月より9月まで、日本テレビほかにて放送された。キネマシトラス作品が在京キー局で放送されるのは『東京マグニチュード8.0』以来5年ぶり、単独制作では初となる。公式サイトのキービジュアル・アートワークは山本二三が手がけている。

スタッフ

主題歌

オープニングテーマ「らしさ」
作詞・作曲 - 柳沢亮太 / 編曲・歌 - SUPER BEAVER
11話では未使用。
エンディングテーマ「Innocence」
作詞 - Ryosuke、Ryo / 作曲 - Ryo / 編曲 - NoisyCell、PABLO a.k.a. WTF!? / 歌 - NoisyCell

各話リスト

話数 サブタイトル
(訳)
絵コンテ 演出 作画監督 原作話
第1話 ばらかこどん
(訳:元気な子供)
橘正紀 まじろ Act.1 - 3(第1巻)
第2話 やかましか
(訳:うるさい)
荒川眞嗣 大野和寿 貞方希久子 Act.4 - 6.5(第1巻)
Act.16(第2巻)
第3話 ひとんもち
(訳:お祝いで投げられる餅)
橘正紀 中村里美 松尾亜希子 Act.7・おまけ(第1巻)
Act.11 - 14(第2巻)
第4話 しまんおんつぁんどん
(訳:島の親父たち)
荒川眞嗣 石川健朝 若月愛子、奥野浩行 Act.10・おまけ(第2巻)
Act.27・33(第4巻)
第5話 うんにおえぎいっ
(訳:海に泳ぎに行く)
橘正紀 金子伸吾 伊藤秀樹、伊藤晋之
まじろ
Act.9・17 - 18(第2巻)
おまけ(第3巻)
第6話 よそんもん
(訳:東京から来た奴ら)
大野和寿 貞方希久子、伊藤晋之 Act.19 - 22(第3巻)
第7話 ひさんいを
(訳:高級な魚)
川面真也 松尾亜希子 Act.23 - 24(第3巻)
第8話 オンデ
(訳:念仏踊り)
かおり 石川健朝 若月愛子、澤田美香
丸山修二、北村晋哉
Act.30・36・おまけ(第4巻)
Act.42(第5巻)
第9話 おけがまくっちした
(訳:大怪我しそうになった)
中村里美
眞野滋
飯野慎也 齊田博之、伊藤晋之
松尾亜希子、りお
中山竜
Act.38 - 39・41(第5巻)
第10話 だっちいこで
(訳:みんなで行こう)
荒川眞嗣 貞方希久子、伊集院いづろ Act.43 - 44・おまけ(第5巻)
第11話 東京にいます
(訳:よせおっ)
小島正幸 石川健朝 ジュノンたけお、松尾亜希子 Act.46 - 48(第6巻)
第12話 かえってきてうりしか 荒川眞嗣
川面真也
橘正紀 まじろ、齊田博之
貞方希久子、松尾亜希子
伊集院いづろ、北村晋哉
伊藤晋之
Act.50 - 52(第6巻)

放送局

放送対象地域 放送局 放送期間 放送日時 放送系列 備考
日本全域 日テレオンデマンド 2014年7月6日 - 9月28日 日曜 0:30(土曜深夜) 更新 ネット配信 翌週金・土曜は無料配信
関東広域圏 日本テレビ 日曜 2:20 - 2:50(土曜深夜) 日本テレビ系列 製作委員会参加
日本全域 バンダイチャンネル 2014年7月11日 - 10月3日 金曜 12:00 更新 ネット配信
dアニメストア 見放題サービス利用者は全話見放題
長崎県 長崎国際テレビ 2014年7月12日 - 10月4日 土曜 10:00 - 10:30 日本テレビ系列 宣伝協力
本作の舞台
兵庫県 サンテレビ 2014年7月16日 - 10月8日 水曜 0:00 - 0:30(火曜深夜) 独立局
広島県 広島テレビ 水曜 1:59 - 2:29(火曜深夜) 日本テレビ系列
北海道 札幌テレビ 水曜 2:04 - 2:34(火曜深夜)
中京広域圏 中京テレビ 2014年7月18日 - 10月10日 木曜 2:54 - 3:24(木曜深夜)
宮城県 ミヤギテレビ 2014年7月19日 - 10月11日 土曜 2:25 - 2:55(金曜深夜)
福岡県 福岡放送 2014年7月22日 - 10月7日 火曜 1:59 - 2:29(月曜深夜)
日本全域 BS日テレ 2014年7月23日 - 10月15日 水曜 2:30 - 3:00(火曜深夜) BS放送
日テレプラス
ドラマ・アニメ・スポーツ
2014年11月1日 - 土曜 12:30 - 13:00 CS放送 リピート放送あり

みじかもん

『みじかもん(アドリブ劇場 みじかいばらかもん)』は公式サイトで配信されたショートアニメ。半田達がちびキャラになって登場している。BD・DVDの映像特典として収録されている。

スタッフ
  • 原作 - ヨシノサツキ(掲載 「ガンガンONLINE」/月刊「少年ガンガン」スクウェア・エニックス刊)
  • 総演出・脚本 - ピエール杉浦
  • キャラクターデザイン・作画・ペイント - 矢崎優子
  • 書 - 原雲涯
  • 絵コンテ・演出 - いまむら、岡本雄介
  • アニメーション制作 - キネマシトラス
各話リスト
話数 配信日 登場キャラクター
第0話 2014年7月3日 半田、パンチ
第1話 2014年7月6日 半田、なる
第2話 2014年7月13日 半田、なる、珠子
第3話 2014年7月20日 半田、なる、パンチ
第4話 2014年7月27日 半田、美和、珠子
第5話 2014年8月3日 半田、なる
第6話 2014年8月10日 半田、なる、川藤、神崎
第7話 2014年8月17日 半田、美和、珠子
第8話 2014年8月24日 半田、なる
第9話 2014年9月7日 半田、パンチ
第10話 2014年9月14日 なる、美和、珠子、神崎
第11話 2014年9月21日 半田、なる、美和、珠子、パンチ
第12話 2014年9月28日 半田、なる、美和、珠子

関連商品

BD / DVD
発売日 収録話 規格品番
BD DVD
1 2014年9月24日 第1話 - 第3話 VPXY-71332 VPBY-14325
2 2014年10月22日 第4話 - 第6話 VPXY-71333 VPBY-14326
3 2014年11月26日 第7話 - 第9話 VPXY-71334 VPBY-14327
4 2014年12月24日 第10話 - 第12話 VPXY-71335 VPBY-14328
CD
ばらかもん オリジナル・サウンドトラック (VPCG-84981)
2014年7月23日にバップから発売。

はんだくん

2016年2月にTVアニメ化が発表されている[4]。同年7月よりTBSBS-TBSほかにて放送開始予定。

Webラジオ

TVアニメ『ばらかもん』Webラジオ「らじかもん」』のタイトルで2014年6月26日から12月31日までアニメイトTVにて配信された。毎週木曜日(同年10月2日からは隔週)更新。出演は小野大輔(半田清舟 役)[5]、構成作家・アシスタントにピエール杉浦(シリーズ構成・脚本)。

2015年3月21日、第1回アニラジアワードにて「BEST COMFORT RADIO 癒しラジオ賞」を受賞した[6]

主なコーナー
  • なんでんよかけん、送ってこーい!
  • 電話!
  • 全国総ばらかもん化計画
  • 先生!あのシーンもう一回見よっ!
配信リスト・ゲスト
放送回数 配信日 サブタイトル ゲスト
第1回 2014年
6月26日
最初! ピエール杉浦(シリーズ構成・脚本)
第2回 7月3日 アニメ間近!
第3回 7月10日 なる! 原涼子(琴石なる 役)
第4回 7月17日 ひな! 原涼子(琴石なる 役)
遠藤璃菜(久保田陽菜 役)
第5回 7月24日 ヒロ! 内山昂輝(木戸浩志 役)
第6回 7月31日 ヒロシ役交代!
第7回 8月7日 マカロニ!
第8回 8月14日 ふーちゃん!
第9回 8月21日 美和! 古木のぞみ(山村美和 役)
第10回 8月28日 待っちょったっちゃろ〜!
第11回 9月4日 ヒロ再び! 内山昂輝(木戸浩志 役)
第12回 9月11日 持ち込み!
第13回 9月18日 なると五島へ! 原涼子(琴石なる 役)
第14回 9月25日 なると五島へ!〜パート2〜 原涼子(琴石なる 役)
古木のぞみ(山村美和 役)
第15回 10月2日 アニメ最終回!
第16回 10月16日 手紙と石垣!
第17回 10月30日 甲の上!
第18回 11月20日 ヒロおかえり! 内山昂輝(木戸浩志 役)
古木のぞみ(山村美和 役)
第19回 12月4日 なる、おかえり!! 原涼子(琴石なる 役)
第20回 12月25日 タマ! 大久保瑠美(新井珠子 役)
第21回 12月31日 ばらか! 原涼子(琴石なる 役)
遠藤璃菜(久保田陽菜 役)
木村聖哉(大浜謙太郎 役)
古木のぞみ(山村美和 役)

脚注

注釈

  1. ^ ただし通知表の保護者欄には祖父「耕作」ではなく「琴石優一郎」の名が記されている。

出典

  1. ^ 「ばらかもん」少年ガンガンでも連載スタート”. コミックナタリー. ナターシャ. 2014年9月28日閲覧。
  2. ^ 「ばらかもん」アニメ化決定!イケメン書道家の島生活”. コミックナタリー. ナターシャ. 2013年9月18日閲覧。
  3. ^ 「コミックスペシャルカレンダー2014 ばらかもん」より。
  4. ^ ヨシノサツキ「はんだくん」TVアニメ化決定!「ばらかもん」のスピンオフ”. コミックナタリー. 株式会社ナターシャ (2016年2月1日). 2016年2月1日閲覧。
  5. ^ 「らじかもん」番組紹介”. アニメイトTV. フロンティアワークス. 2014年6月5日閲覧。
  6. ^ 『ノゲノラ』大賞受賞に空白兄妹、歓喜の声! 第1回アニラジアワード、7部門の大賞を発表!”. 2015年4月9日閲覧。

外部リンク

日本テレビ 日曜2:20(土曜深夜)枠
前番組 番組名 次番組
ばらかもん
※ここまでアニメ枠
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