たらい

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タライと洗濯板

たらい(盥、タライ、: Washbasin: Washtub)とは、平たいのことを言う。通常丸い形をしており、比較的浅い。一般にいわれる洗い桶としての簡易洗面器も、この一種である。また、顔や手足を洗うためにも使われる。

近年においては近代化、また利便性の向上に伴い、使われる機会は少なくなってきている。

洗濯機が無かった時代において、主に洗濯の用途などで多く用いられた。嫁入り道具に必要なもののひとつとされる地域もあった。

語源として、「手洗い」が詰まって「たらい」となったともいわれる[1]

たらいは、戦前までは木製であった。(これは桶の製作技術を転用したものである。)第二次世界大戦後、軽量化、耐久性の向上を図るため、アルミニウムメッキ鋼板で作られるようになった。 その後、トタンを用いた金だらい(かなだらい)が生産、流通の中心となった。さらに近年ではプラスチックを用いた製品が生産、販売されている。

用途

特徴

  • 広げやすく、液漏れしにくい。
  • 木製のものは保温性に優れている。

一般用途

金だらいを用いた行水の様子。
旅籠で足を洗う様子(中央)
  • 洗濯板を用いて洗濯する。
  • 行水に使う。この場合、昼までに水をはり、日光で温まった日向水を利用する。
  • 寿司でシャリに合わせ酢を混ぜるときに用いる。
  • ちらし寿司で、具を混ぜるのにも利用される。(寿司桶を参照のこと。)
  • 旅籠で客人がを洗う手水
  • スイカなどの冷却に使う
  • 出産時の産湯に使われる。

地域特有の用途

  • 新潟県佐渡島などで、たらい舟として、漁撈用、観光用の乗り物として利用する。
  • 徳島県北東部の土成地区では、うどんをゆで汁ごと大きなたらいにあけ、そのたらいを数人で囲み、つけ汁に付けて食べる「たらいうどん」という郷土料理として使われる。

芸能

ハナ肇とクレージーキャッツや、同じ事務所だったザ・ドリフターズなどのコントに登場し、天井から突然金だらいが落ちてきて出演者の頭部を直撃するなど、お笑いの演出の小道具として頻繁に使用されていた(一斗缶も同様に定番の小道具として使用)。日本では定番のギャグ演出のひとつとして定着している。

漫画・ゲーム

日本のギャグ漫画などでは、前述のドリフターズのコントの影響で同様の金だらいの演出がしばしば使用される。その際、きっかけとして別の登場人物が上から垂らされたを引くことも多い。また、コンピュータゲームでも(武器)やゲームクリア失敗のお笑い演出として使われる事もある。

出典

  1. ^ たらい 横須賀市教育研究所

関連項目

外部リンク