ZI:KILL

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ZI:KILL
別名 G-KILL、Zi÷Kill、Zi:Kill
出身地 日本の旗 日本神奈川県
ジャンル ハードロック
パンク・ロック
ポップ・ロック
ゴシック・ロック
プログレッシブ・ロック
活動期間 1987年11月〜1994年5月
レーベル GHOST DISK(1989年〜1990年)
東芝EMI(1991年〜1992年)
KING RECORDS(1992年〜1994年)
メンバー TUSK (Vo.)
KEN (Gt.)
SEIICHI (Ba.)
EBY(Dr.)
旧メンバー MASAMI (Dr.)
YUKIHIRO (Dr.)
TETSU (Dr.)

ZI:KILL(ジキル)は、日本ヴィジュアル系ロックバンド。1987年11月結成、1994年3月解散。

略歴[編集]

1987年11月にギターのKENとベースのSEIICHIを中心に結成された。当時の表記はG-KILL

翌年の1988年2月にボーカルのTUSKが加入し、本格的に活動が開始。その後、Xhideが興味を持ち、それが縁でYOSHIKIが経営するエクスタシーレコード内GHOST DISKから1989年3月、1stアルバム『真世界〜REAL OF THE WORLD〜』をリリースした。

その約1年後の1990年3月、1stと同じくエクスタシーレコードから2ndアルバム『CLOSE DANCE』をリリース。このアルバムはインディーズでの作品であるにもかかわらず、オリコンのメジャーチャートにチャートインするという当時の音楽業界では異例の快挙を成し遂げたアルバムであり、後続のロックバンドのバイブルとなった。インディーズシーンでトップに昇り詰めた1990年10月、渋谷公会堂でのワンマンライブで東芝EMIと契約し、メジャーへ進出をすることを発表した。

1991年3月6日、シングル「LONELY」でメジャーデビュー。同月20日にアルバム『DESERT TOWN』をリリースし、全国ツアーが同月よりスタートした。しかし、事務所のトラブルの渦中に巻き込まれ、その年の末には活動休止を余儀なくされた。その後、ドラムとしてエクスタシーレコードのプロデューサーとして活動していたEBYが加入した。

新たにキングレコードとメジャー契約し、1992年にアルバム『IN THE HOLE』をリリースした。

その後、1993年2月17日に初の日本武道館のワンマンライブを成功させ、1993年6月リリースの5thオリジナルアルバム『ROCKET』はオリコンチャートの5位をマークした。その約1ヶ月後の7月21日にはアニメ『バトルファイターズ餓狼伝説2』のテーマソングである「CALLING」をシングルカットした。その後、アルバム『ROCKET』の収録曲を映像化した『VIDEO ROCKET LONDON SIDE』、『VIDEO ROCKET TOKYO SIDE』をリリース。

1994年1月11日には2回目となる日本武道館のワンマンライブを成功させ、その武道館ライブを収録したビデオである『LIVE ROCKET』を1994年3月にリリースした。

2度の日本武道館公演を行うも、1994年3月7日に解散した。

エピソード[編集]

過去に在籍したドラマーに現・L'Arc〜en〜Cielyukihiro、現・D'ERLANGER菊地哲がいた。

解散時メンバー[編集]

旧メンバー[編集]

ディスコグラフィ[編集]

シングル[編集]

タイトル 発売日 品番 収録曲 JP 収録アルバム ドラマー 備考
1st LONELY 1991年3月6日 TODP-2241 LONELY 14 DESERT TOWN YUKIHIRO メジャーデビューシングル。
2nd HERO 1991年9月27日 TODP-2308 HERO
YOUR FACE
26 TOMORROW... TETSU 「YOUR FACE」にSCEANA(かまいたち)がコーラスで参加。
3rd SLOW DOWN 1992年10月21日 KIDS-114 SLOW DOWN
IN THE HOLE (Super Effective Version)
24 IN THE HOLE EBY キングレコード移籍シングル。
4th CALLING 1993年7月21日 KIDS-145 CALLING
SLOW DOWN (Acoustic Live Version)
51 ROCKET アニメ『バトルファイターズ餓狼伝説2』ED
5th HERO 1995年8月23日 TOCT-4020 HERO (Brand New Mix)
HERO (Remix Version)
LONELY (Live Version)
70 - TETSU 初のマキシ・シングル。ピクチャー・ディスクであり、印刷されているメンバーは2ndシングル『HERO』のラインナップ。

アルバム[編集]

タイトル 発売日 品番 収録曲 JP ドラマー 備考
1st 真世界〜REAL OF THE WORLD〜 1989年3月21日 - HIGH SCHOOL GAME
J
GHOST
NONFICTION
REAL OF THE WORLD
LOST
BOY & GUN
- MASAMI エクスタシーレコードからのインディーズデビューアルバム。

CD盤はソノシートで配布されていた「華麗」を追加収録。

1989年7月21日 EXG-001 HIGH SCHOOL GAME
J
GHOST
NONFICTION
REAL OF THE WORLD
LOST
BOY & GUN
華麗
2nd CLOSE DANCE 1990年3月25日 EXG-002 TERO
WHAT'S
SECRET ROMANCE
I 4 U
LAST THIS TIME
THE LAW
HYSTERIC
PLASTIC LIFE
BAD TASTE!
憂鬱
FOR MY LIFE
- YUKIHIRO 楠本まきがジャケット・カヴァーを手掛けている。

エクスタシーレコードからのインディーズ2ndアルバム。LUNA SEASUGIZOは「俺たちのシーンではカリスマ・アルバム」と評している[1]

3rd DESERT TOWN 1991年3月20日 TOCP-6630 DEAR JUNK
ROUND AND FATE
LONELY
DESERT TOWN
THIS TOWN DIE
少年の詩
NIGHT CALL
笑ってごらんよ
SUICIDE 〜想い出なんて…
PARADISE
10 東芝EMIからのメジャーデビューアルバム。

初回生産分のみスリーヴケース及びブックレット付属。

4th IN THE HOLE 1992年10月28日 KICS-244 IN THE HOLE
華麗
TOUCH ME
Kiss me good-bye
SLOW DOWN
AC/DC
CRACK EYE
NO MORE TO SAY
Mr.Market
Miss You
8 EBY キングレコード移籍作品。初回プレス限定ピクチャーCD。

「華麗」は本アルバムの為に再録音されている。「CRACK EYE」は先にリリースされたヒストリー・アルバム『TOMORROW...』収録のものとは別ヴァージョン。

5th ROCKET 1993年6月9日 KICS-313 あえげ! メス豚
FLY
For me
I LOVE CAT
CALLING
ナニモイラナイ
Bad Man
PEOPLE PURPLE
I LOVE YOU
ROCKET
5 キングレコードからのラストオリジナルアルバム

ベストアルバム[編集]

タイトル 発売日 品番 収録曲 JP 備考
1st TOMORROW... 1992年7月29日 EXG-003 DON'T ASK ME!
CRACK EYE
GHOST
WHAT'S
J
LAST THIS TIME
HICH SCHOOL GAME
YOUR FACE
PLASTIC LIFE
FOR MY LIFE
TERO
HERO
- エクスタシーレコードからのヒストリー・アルバム。

エクスタシー時代の曲と新曲2曲(ドラムEBY)とシングル「HERO」(ドラムTETSU)を収録。

2nd DISGRACE-THE BEST 1992年9月30日 TOCT-6715 DEAR JUNK
ROUND AND FATE
LONELY
DESERT TOWN
THIS TOWN DIE
少年の詩
NIGHT CALL
笑ってごらんよ
SUICIDE 〜想い出なんて…
PARADISE
YOUR FACE
HERO
I 4 u
華麗
71 東芝EMI時代に発表した全曲とインディー時代の2曲を収録。
3rd BEST BOX 1995年3月16日 KICS-473/4 Disc A
LONELY
NIGHT CALL
HYSTERIC
DON'T ASK ME!
華麗
REAL OF THE WORLD
YOUR FACE
PEOPLE PURPLE
NO MORE TO SAY
I 4 u
For me
Kiss me good-bye

Disc B
少年の詩
CALLING
I LOVE CAT
LOST
CRACK EYE
I LOVE YOU
憂鬱
PARADISE
SUICIDE 〜想い出なんて…
ナニモイラナイ
SLOW DOWN
16 解散後のオールタイムベスト
4th STILL ALIVE-THE BEST I 1999年9月3日 TOCT-6673 DESERT TOWN
ROUND AND FATE
J
SUICIDE 〜想い出なんて…
LOST
NIGHT CALL
THIS TOWN DIE
笑ってごらんよ
華麗
少年の詩
HYSTERIC
REAL OF THE WORLD
FOR MY LIFE
- 発売中止

ライヴアルバム[編集]

タイトル 発売日 品番 収録曲 JP ドラマー 備考
1st EARLY BEST-FINAL I 1995年9月27日 TOCT-9180 DESERT TOWN
ROUND AND FATE
DEAR JUNK
SUICIDE 〜想い出なんて…
NIGHT CALL
THIS TOWN DIE
笑ってごらんよ
少年の詩
PARADISE
HERO
- TETSU 91年7月3日NHKホールでのDESERT TOWN TOURを収録。

ビデオとして発売されていたものに3曲の未収録曲を加えたもの。

配布限定[編集]

タイトル 発売日 収録曲 ドラマー 備考
華麗 1989年3月9日 華麗 MASAMI 「1stAlbum 発売記念GIG」で無料配布

真世界~REAL OFTHE WORLD~CD盤に収録

TERO 1989年8月2日 TERO YUKIHIRO 「Live On Stage Vol.2」で無料配布
LAST THIS TIME 1989年9月2日 LAST THIS TIME 「Who's Generation」で無料配布
REAL OF THE WORLD 1989年9月28日 REAL OF THE WORLD (Japanese Version) 「エクスタシー・サミット 〜場外乱闘編〜」で無料配布
Another Side Of Rocket 1994年3月 THE ROCKET
I LOVE CAT
CALLING
ナニモイラナイ
SLOW DOWN
Bad Man
I 4 u
ROCKET
Miss You
EBY ファンクラブ会員限定に贈られたカセット

オムニバス参加作品[編集]

タイトル 発売日 収録曲 ドラマー 備考
Emergency Express [METAL WARNING 2] 1989年5月21日

1996年6月21日

憂鬱 MASAMI オムニバス作品「METAL WARNING」の続編であり、

「EMERGENCY EXPRESS」シリーズの第一作目。

かまいたちUNITEDGARGOYLEなども参加。

「CLOSE DANCE」に収録されているものとは別ヴァージョン。

History of EXTASY 15th Anniversary 2000年6月21日 TERO

I4u

YUKIHIRO エクスタシーレコードの15周年記念オムニバス。

X JAPANLUNA SEAGLAYなども参加。

映像作品[編集]

タイトル リリース VHS LD DVD レーベル ドラマー
1 DESERT TOWN TOUR 1991 1991年10月9日 TOVF-1127 - - 東芝EMI TETSU
2 1992 OPEN THE GATE -天国の階段- 1993年3月17日 KIVM-42 - - KING RECORDS EBY
2001年4月4日 - - KIBM-16
3 VIDEO ROCKET LONDON SIDE 1993年11月26日 KIVM-57 KILM-27 - KING RECORDS
2001年4月4日 - - KIBM-17
4 VIDEO ROCKET TOKYO SIDE 1993年12月22日 KIVM-58 KILM-28 - KING RECORDS
5 LIVE ROCKET 1994年3月16日 KIVM-68〜9 KILM-33〜4 - KING RECORDS
2001年4月4日 - - KIBM-18
6 FIRST and SECOND STEP at BUDOKAN 1994年9月2日 KIVM-76 - - KING RECORDS
オムニバスビデオ収録
タイトル リリース VHS レーベル 収録曲 ドラマー
Rockin'f Presents CRAZY ROCK VIDEO MAGAZINE ZETA VOL.2 1989年 ZETA-002 立東社 憂鬱 YUKIHIRO
Rockin'f Presents CRAZY ROCK VIDEO MAGAZINE ZETA VOL.3 1989年 ZETA-003 立東社 TERO YUKIHIRO

写真集[編集]

コラボレーション[編集]

  • 『Seth et Holth』(1993年9月29日、KING RECORDS、VHS:KIVM-48 LaserDisc:KILM-23)
    TUSKのみが参加。X JAPANhideと共演した映像作品。企画、原案、主演は共同で担当し、TUSKが歌と作詞を担当、hideが、作曲と演奏を担当している。この共演を持ちかけたのは当時のhideで、「ZI:KILL(ジキル)とhide(ハイド)」の洒落から実現に至ったそうである。
    FOOL’S MATE ARCHIVES hide×HIDEの付録として、デジタルリマスターされたDVDがオリジナル・ジャケットキットとともに発売された。

脚注[編集]

  1. ^ 市川哲史、藤谷千明『すべての道はV系へ通ず。』シンコーミュージック・エンタテイメント、2018年8月26日、356頁。ISBN 978-4-401-64639-5 

関連項目[編集]