XF5 (エンジン)

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XF5とは、防衛省技術研究本部航空装備研究所が石川島播磨重工業(現・IHI)の協力のもと研究・開発し、石川島播磨重工業により製造されたターボファンエンジンである。現在開発が進められている先進技術実証機へXF5-1の搭載を想定している。

開発経緯[編集]

技本がIHIを主契約企業とした「実証エンジンの研究」によって開発された。XF5-1はアフターバーナーを備えたターボファン方式のジェットエンジンであり、推力重量比8程度、2基搭載時に推力合計約10t程度を発揮し、将来の国産戦闘機開発に繋げるものとしてF3エンジンの経験を基に開発された。

1995年(平成7年)度から1999年(平成11年)度まで5回に分けて147億円で開発契約を結んで開発が開始され、研究試作は1995年(平成7年)度から2000年(平成12年)度まで、所内試験は1997年(平成9年)から2008年(平成20年)度まで行われ、燃焼器などの性能の高さを証明して開発を終了した[1]。技本へは1998年(平成10年)6月に初号機を納入、2001年(平成13年)3月までに計4基が引き渡された。

XF5-1の研究成果の一部は、P-1XF7-10エンジンへ移転している。

XF5-1に設置される推力偏向機構とレーダーブロッカー等は、三菱重工を主契約とした「高運動飛行制御システムの研究試作」によって開発されたものである。高運動飛行制御システムは、通常の戦闘機では制御不可能な失速領域においても機動制御を維持し、かつ高運動性を確保するもので、XF5-1の噴射口に3枚の推力偏向パドルを取り付けている。

研究試作は2000年(平成12年)度から2007年(平成19年)度まで、所内試験は2002年(平成14年)度から2008年(平成20年)度まで行われ開発を終了した[2]。この開発スケジュールの中で、2003年(平成15年)度に試作品が製作され、2007年(平成19年)3月9日の完成審査において技本により妥当の判断を行われ、同年秋より浜松基地航空自衛隊第1術科学校にて試験が行われた。

仕様[編集]

出典[1][3]

一般的特性

  • 形式: アフターバーナー付きターボファンエンジン
  • 全長: 3m
  • 直径: 0.6m
  • 乾燥重量: 644kg

構成要素

  • 圧縮機: ファン3枚・6段軸流圧縮機
    • 全体圧力比: 26
  • 燃焼器: アニュラー型
  • タービン: 1段低圧・1段高圧タービン

性能


脚注[編集]

  1. ^ a b 平成21年度 事後の事業評価 評価書一覧 「実証エンジンの研究」 防衛省
  2. ^ 平成21年度 事後の事業評価 評価書一覧 「高運動飛行制御システムの研究」 防衛省
  3. ^ ジェットエンジンの現在、そして次世代への挑戦