X-2 (航空機)

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X-2

X-2 with Collapsed Nose Wheel - GPN-2000-000398.jpg

X-2アメリカ合衆国で開発された超音速実験機。愛称Starbuster(スターバスター)。製造はベル社。1956年に非公式だがマッハ3を記録している。

歴史[編集]

1945年、ベル社はドイツから持ち帰った技術である後退翼を持った、高速実験機の開発をスタートした。やがてこの機体はアメリカ陸軍航空軍の目に留まることとなり、同年12月にXS-2として、マッハ3.5の超音速と高度40,000[m]弱の上昇、および空力加熱について研究を進めることになった。

実験機2機が作成されることとなり、1950年ナイアガラフォールズの工場において、先に2号機が完成した。空中母機の開発遅延により1952年から滑空試験を開始した。1953年5月12日、2号機による初の動力飛行が計画され、母機EB-50Aに搭載、オンタリオ湖上空において、試験が行われることとなった。しかし、母機からの発進前に爆発、母機は帰還できたものの試験機は失われた。また1号機は1955年から動力飛行を開始した。1956年の9回目にフライトで、フランク・エベレストの操縦する1号機は3,058[km/h](マッハ2.8706)の速度記録を樹立した。1956年12回目のフライトでは、アイヴン・キンチェローの操縦により高度38,376[m]に到達した。

1956年9月27日の13回目のフライトにおいて、ミルバーン・アプトが非公式に3,369[km/h](マッハ3.196)を記録するが、そのまま操縦不能となり、アプトは脱出できずに死亡した。2機とも事故で失われ、実験は終了した。

機体形状[編集]

X-2は40度の後退角を持った水平尾翼と主翼を装備する。耐熱性を考慮し、スチール製である。脱出装置として、機首切り離し型のシステムを備える。エンジンとしてカーチスライト製XLR25-CW-1/-3ロケットエンジンを1基装備する。酸化剤・燃料には液体酸素・アルコールを用いている。降着装置は前輪と橇である。

X-2は空中母機EB-50の胴体下に懸架されて離陸し、空中にて母機から投下され、ロケットエンジンに点火後、実験飛行を行なう。

スペック[編集]

X-2
  • 全長11.53[m]
  • 全幅9.83[m]
  • 全高3.53[m]
  • 自重5,610[kg](全備重量11,280[kg])
  • エンジン
    • カーチスライト製XLR25-CW-1/-3ロケットエンジン
  • 最大到達速度3,369[km/h]
  • 最大到達高度38,376[m]

参考文献[編集]

  • 「Xの時代-未知の領域に踏み込んだ実験機全機紹介」,世界の傑作機シリーズSpecial Edition3(文林堂)
  • X-プレーンズ 世界の傑作機No67 文林堂 ISBN 9784893190642 1997年
  • 航空ファン別冊 No.32 アメリカ軍用機1945~1986 空軍編 文林堂 雑誌コード 03344-8 1986年

外部リンク[編集]