Wine

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Wine
Wine logo

Ubuntu 7.10 上の Winecfg バージョン 0.9.48
開発元: Wine チーム
最新版: 1.0-rc1 / 2008年5月9日
対応OS UnixUnix系 OS
種別: 互換レイヤー
ライセンス GNU Lesser General Public License
公式サイト http://winehq.org/

Wine(ワイン)は、オープンソースWindows API実装の一つで、主としてx86アーキテクチャ上のLinuxMicrosoft Windowsアプリケーションをネイティブ動作させることを目標とするプログラム群である。名称は"WINE" Is Not an Emulatorの略で、再帰的頭字語である[1]

目次

[編集] 概要

仮想マシンを構築するXenVMwareとは異なり、Wineは互換レイヤーとして動作する。つまり、Windowsプログラムが要求するDLLの代替品を供給し、またWindows NTカーネルのプロセスを再現することによって、Windowsプログラムをネイティブ動作させる。したがってWineでWindowsバイナリを動作させる上でWindows OSは必要ではないが、Wineのエミュレーションライブラリが不完全である場合にはWindowsのDLLを利用することで解決できる場合がある。

x86上のLinux環境を中心に開発されているが、SolarisFreeBSDMac OS X向けにも移植されている。GUIベースのWindowsプログラムはX Window System上で動作する。非x86環境では、QEMUCPUエミュレータとしてWindowsバイナリを実行できる。

ライセンスはLGPLを採用し、フリーソフトウェアである。

[編集] 歴史

サン・マイクロシステムズPWI (Public Windows Initiative) やWabi(Windows APIのパブリックドメインソフトウェアによる完全代替を目指したもの)の影響を受け、ボブ・アムスタッドとエリック・ヤングデイルによりWindowsアプリケーションをLinux上で動作させることを目的としてWineプロジェクトは1993年にネットニュース上で創始された。当初はWindows 3.1用(16ビット)アプリケーションに主眼を置いたが、現在は32ビット中心に開発されている。1994年以降はアレクサンダー・ジュリアードがプロジェクトリーダーを務めている。

プロジェクトは困難を極め、なかなか互換性が高まらなかった。特に1990年代は、日本語環境においてアプリケーションが思うように動かせない状況が続き、Wineのインストールや動作にもそれなりのスキルが必要とされていた。

Wineプロジェクトに着目したコーレルなどの支援によって一時的に状況は好転したが、マイクロソフトのコーレルへの大規模投資が原因となって、この支援は中止された。

現在はCodeWeaversがジュリアードらを雇っている。2008年6月には Wine 1.0 をリリースする予定である。

[編集] Wineに似た他のプロジェクト

  • CodeWeavers - アメリカの会社で、Windows向けのブラウザ用プラグインソフトをLinux上で動作させるCodeWeavers Pluginなどを開発・販売している。Wineベース。また、Windows アプリケーションを動作させるCrossOver Linuxという製品や、Mac OS X上でWin32 アプリケーションを動作させるCrossOver Macを出荷している。
  • cedega - TransGaming Technologies社のWineの改良版プロジェクト。 DirectXに対応しているのが特徴。主にWindows用ゲームをLinux上で動かすことを主目的にしている。
  • ReactOS - Windows NTとバイナリレベル・ドライバレベルでの互換性を確保することを目標とした、オープンソースプロジェクト。Wineとも協力して開発を進めている。

[編集] Wine 用のツール

  • Wine-Doors - GNOME デスクトップ用のアプリケーション管理ツールであり、Wine に機能を追加する。Wine-Doors は WineTools の代りとなるもので、WineTools の機能を改善し、より現代的な設計アプローチのもとで WineTools のアイディアを発展させることを狙いとしている[2]
  • WineBot - apt/dpkg/rpm のようなネイティブな Linux パッケージマネージャと同様の方法で動作するようなアプリケーション管理ツールである。このプロジェクトの狙いは特定のアプリケーションをインストールするのに必要なハックを追跡するためのプラットフォームと、Wine プロジェクトの自動退行テストフレームワークを提供することに加え、Wine-Doors とのデータ互換性をもたせることにある[3]
  • WineTricks - Wine を正しく動作させるのに必要で基本的なコンポーネントをインストールするためのやっつけで汚いスタイルのスクリプトである[4]
  • IEs4Linux - バージョン4から6までの Internet Explorer (IE) をインストールするためのユーティリティであり、まもなく IE7 もサポートされる予定である。現在 IE7 のエンジンはユーザが選択したときにのみインストールされる(ベータ段階)[5]
  • WineLocale - Windows プログラムの中には日本語、中国語や韓国語などで使われることのある非 Unicode 文字コードのサポートを必要とするものがある。 WineLocale はこのようなプログラムを Wine で動作させるための拡張ユーティリティである。Ubuntu のフォーラムにこのツールを使うためのドキュメントがいくつかある[6]
  • PlayOnLinux - Wine を使って Windows のゲームのインストールを簡単にするためのアプリケーション。特別な設定が必要なゲームに対して適用するスクリプトのオンラインデータベースを使っている。ゲームがデータベースに無ければ、手動インストールもできる。ゲームとは別に、他のどんなプログラムもインストールでき、あるプログラムが他のプログラムに干渉することを避け隔離するため個々のプログラムは異なるコンテナ (WINEPREFIX) に置かれる[7]。これは CrossOver Office の bottles が動作する方法と同じである。

[編集] 脚注

[編集] 外部リンク