Wikipedia:過剰なカテゴリ

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カテゴリは、ナビゲーションをしやすくしたり、似たような情報を結びつけたりする目的で複数の記事をまとめたりするには便利なツールです。しかし、ある記事における検証可能な事実(または複数の検証可能な事実の組み合わせ)すべてが、それに対応するカテゴリを必要としているわけでは必ずしもありません。仮にそのようにした場合、分量の多い記事においては、数百ものカテゴリが付与されたものの、そのほとんどは実際には使いものにならない、という結果を招く可能性もあります。また、ある記事において、特定のカテゴリを見つけ出すのが難しいということになるかもしれません。そのような過剰なカテゴリ付与 (Overcategorization) は、英語版では「乱雑なカテゴリ」("category clutter") 問題として知られています。

こういった問題に対処すべく、この文書では一般的には避けるべきカテゴリの種類をまとめました。そういったカテゴリは、仮に作成されたとしても、既存の方針や、カテゴリの削除議論(en:Wikipedia:Categories for discussion)における過去の先例に基づき、削除されやすい傾向にあります。

特筆するようなものでないか、取るに足らない特徴[編集]

例:死亡した年齢、「禿げている人物」

一般に、その人物にとって特筆すべきと思われるもの(例:その人物の経歴や出身、技能)をカテゴリとします。反対に、食べ物の好みや、頻繁に行く旅行先や、タトゥーの数などは、瑣末な内容であってカテゴリとすべきでないと考えられます。そのような情報はその記事においては興味深いものであるかもしれませんが、カテゴリとしては有用ではありません。もし人物の伝記からある記述を省くことが簡単にできるのであれば、それはその人の人生にとって重要な特徴ではないでしょう。

死亡した時の年齢に基づくカテゴリ(例:20歳で亡くなった人物)にも注意してください。そのようなカテゴリは人によっては興味深いものかもしれませんが、百科事典にとって適切とは言えません。

個人の思想・見解・好み[編集]

例:「イラク戦争に反対の人物」「鉄腕アトムのファン」「猫が好きな人物」

人物をその個人的主張によって分類するのは避けてください。たとえ信頼できる情報源によってそれが裏付けられるとしてもです。ただし、ある思想を持っていることと実際に活動していることは区別するよう注意してください。後者の場合はその人物にとって特筆すべき特徴と言えるでしょう(参考:Category:活動家)。

主観的な基準[編集]

例:「太った人」「カルトの人物」「著名な日本人」「凶悪犯罪者

カテゴリを命名・定義する際には、主観的な基準を暗黙裡に含んでいる形容詞を使うのは望ましくありません。たとえば、有名な・著名な・偉大な・大小・高低・遠近・美醜・善悪・新旧・老若・人気のある、などです。

恣意的な基準[編集]

例:「GDPが30000ドル以上の国」

この場合、なぜ30000ドルで区別したのかに根拠がありません。この種の情報を扱うには、たとえば「国の国内総生産順リスト」といった記事を作るのが良い方法です。なおウィキペディアでは並べ替え可能な表を使うことができます。

なお、年代別のカテゴリについては、各年という分け方には恣意的な部分はないので、例外です。

取るに足らないクロスカテゴリ[編集]

例:「芸能人ゲーマー」「赤毛の君主」「自殺した武士

無関係な2つの特徴をクロスカテゴリとすることは避けてください。たとえ両方の特徴を持つ人物がいるとしてもです。たとえば、芸能人はゲーマーである前に芸能人であることによって特筆されます。

地域別に区分したクロスカテゴリ[編集]

例:「東京都の野球選手」

地域区分は、カテゴリをその特徴に直接関係している地域区分に分割する場合には有用でしょう(例:「カトリックの長崎司教区の聖職者」)。

一般に、地域区分に基づいてカテゴリをサブカテゴリに分割するのは、その地域区分がカテゴリの他の特徴と関係がないかぎり避けてください。たとえば、野球選手の業績は、かつてどこに住んでいたかという事実によって示されるわけではありません(どこのチームでプレーしていたかという事実を除いて)。

ただし、項目数の多いカテゴリを分割する際のひとつの枠組みとしては使用することがあります。

民族・宗教・性的指向によって区分した、有名とはいえないクロスカテゴリ[編集]

例:「ユダヤ人数学者」「宗教別のスポーツマン」「同性愛者の犯罪者」

そのようなクロスカテゴリは、それ自体が独立した話題であると一般に認知されている組み合わせのみ作成するべきです。その組み合わせが百科事典の記事(単なる一覧記事ではなく)となりえないようなものは望ましくありません。

同様に、民族・宗教に基づくクロスカテゴリは、それがその人物の業績にとって重要なものでなければ、カテゴリとすべきではありません。たとえば、スポーツにおいて、イスラム教徒の選手は仏教徒やキリスト教徒と区別して扱われません。同じく、犯罪においては、その人物の人種や性的指向よりもその人物が行った行為のほうが重視されます。

範囲の狭いクロスカテゴリ[編集]

例:「1980年に建設された東京都のビル」

ある記事にカテゴリAとカテゴリBがあるからといって、そのことがその記事のために「カテゴリA&B」を作成しなければならないというわけではありません。そのようなクロスカテゴリはとても範囲の狭いものになり、かつページのカテゴリリストを雑然としたものにしがちです。さらに悪いことに、上記の方法ではある記事にカテゴリAとBとCがあった場合には、「A&B」「B&C」「A&C」「A&B&C」のような4つのカテゴリを作ることになり、これは明らかに不便です。

一般に、クロスカテゴリは、親カテゴリの項目数が非常に多く、関連するカテゴリに同様のクロスカテゴリを作ることのできる場合にのみ使用するのが望ましいでしょう。

項目数が少なく、成長の余地もないもの[編集]

例:「エリザベス・テイラーの夫」「カタルーニャ語を公用語としている国」

その定義上ごく少数のページしか所属することがないカテゴリは避けるべきです。ただし、巨大なカテゴリを一定の枠組みに基づいて分割した際に、その一部としてそのようなカテゴリが現れる場合は除きます。

他のカテゴリと大部分が重複しているもの[編集]

複数のカテゴリについてその大部分が重複している場合には、カテゴリはひとつに統合した上で、詳細は一覧記事で説明するとよいでしょう。

名称が共通しているだけの項目を集めたもの[編集]

例:「パリ条約

たとえば、たまたま「太郎」という名前がかぶっただけのお互い関係のない人々のためにカテゴリを作っても有用ではありません。ただし、項目間に名前以外に直接関連のあるカテゴリ、たとえば特定の家系に直接関係する項目をまとめるカテゴリ(例:「ハプスブルク家」)は有用でしょう。

人物にちなんで命名されたカテゴリ[編集]

例:「アヴリル・ラヴィーン」「手塚治虫」

(注:この節の内容は採用されていません)

候補者やノミネートされた人[編集]

例:「2010年のアカデミー賞の候補者」

ウィキペディアは未来予測の場ではありません。一般に、そのような内容については一覧記事が適切かもしれません。

賞の受賞者[編集]

人によっては生涯に何度も受賞することがあります。一般に、(多少の例外はあるものの)そのような内容についてはカテゴリより一覧記事の方が望ましいです。

ランキング[編集]

それぞれの分野ごとに、雑誌などが定期的にランキングを発表しています。そのようなランキングは基準が主観的でいくぶん恣意的なものとなりがちです。ビルボードのような特に有名で独自性のあるものについてはその限りではありませんが、商標侵害や著作権侵害の恐れがあります。

イベントの開催地[編集]

例:プロ野球オールスター戦の開催地

ある場所をそこで開催されたイベントやイベントの種類によって分類することには、百科事典としての価値がありません。

同様に、イベントをその開催地によって区分したカテゴリは避けてください。有名な会場(例:日本武道館)は数多くのイベントに使われてきたために多数のカテゴリが付与されて読みづらくなってしまいます。

ただし、特定の施設において毎年規則的に開催されていることを示すためのカテゴリは、場合によっては妥当かもしれません。

芸能人の区分[編集]

芸能人をその演技によって分類するのは避けてください。「芸能人」の例としては、俳優お笑い芸人ダンサーファッションモデル歌手などがあります。

芸能人を動作や外見で区分するもの[編集]

例:左利きのギタリスト

芸能人を役柄や作曲・プロデュースで区分するもの[編集]

例:「ハムレットを演じた俳優」「アメイジング・グレイスを歌った歌手」「小室哲哉がプロデュースした歌手」

芸能人をその役柄で分類したカテゴリは避けてください。

同じく、芸能人を出演した作品の監督やプロデューサー、コラボレーションしたアーティストに基づいて分類するのは避けてください。芸能人はその演技によって特筆されるのであって、誰と共演したかによるのではありません。

芸能人を演じた場所・作品で区分するもの[編集]

例:「ミュージックステーションに出演した歌手」「古畑任三郎に出演した俳優」

芸能人をイベントへの出演や出演作品によって分類するのは避けてください。

特定の事物に関連する人物[編集]

例:「小泉純一郎に関連する人物」「ヒッピー運動に関連する人物」

たいていの場合、こういった「〜に関連する」というカテゴリへの掲載基準は明記されておらず、「主観的な基準」の基準に違反しています。しかし、何か関連度に閾値を設定したとしても、今度は「恣意的な基準」に違反します。

関連項目[編集]