Vフォー・ヴェンデッタ (映画)
| Vフォー・ヴェンデッタ | |
|---|---|
| V for Vendetta | |
| 監督 | ジェームズ・マクティーグ |
| 脚本 | ウォシャウスキー兄弟 |
| 原作 | キャラクター創造 アラン・ムーア(クレジット無し) デヴィッド・ロイド |
| 製作 | ジョエル・シルバー グラント・ヒル ウォシャウスキー兄弟 |
| 製作総指揮 | ベンジャミン・ワイスブレン |
| 出演者 | ナタリー・ポートマン ヒューゴ・ウィーヴィング スティーヴン・レイ |
| 音楽 | ダリオ・マリアネッリ |
| 撮影 | エイドリアン・ビドル |
| 編集 | マーティン・ウォルシュ |
| 製作会社 | シルバー・ピクチャーズ |
| 配給 | ワーナー・ブラザーズ |
| 公開 | |
| 上映時間 | 132分 |
| 製作国 | |
| 言語 | 英語 |
| 製作費 | $54,000,000[1] |
| 興行収入 | $132,511,035[1] $70,511,035[1] 10億円[2] |
| allcinema | |
| キネマ旬報 | |
| AllRovi | |
| IMDb | |
『Vフォー・ヴェンデッタ』(原題:V for Vendetta)は、2005年に製作されたアメリカ・イギリス・ドイツ合作映画。ワーナー・ブラザーズ製作・配給。アラン・ムーアとデヴィッド・ロイドのグラフィックノベル『Vフォー・ヴェンデッタ』を原作としている。
日本ではPG-12指定。
目次 |
[編集] 概要
監督は『ムーラン・ルージュ』や『マトリックス』三部作の助監督を勤めたジェームズ・マクティーグ。製作・脚本は『マトリックス』シリーズのウォシャウスキー兄弟。V役を『マトリックス』でエージェント・スミス役を演じたヒューゴ・ウィーヴィングが担当している。
第56回ベルリン国際映画祭での招待上映を経て、2006年3月17日にアメリカほか数か国で同時公開された(一部15日・16日)、日本では2006年4月22日より公開。全米公開日は当初2005年11月5日に設定されていたが延期になった。劇中にロンドン同時爆破事件を彷彿させるシーンがあることが原因だといわれている[3]。
原作はDCコミックの成人向けレーベル「VERTIGO」から出版された同名の漫画。根底となる主題や物語の骨子は映画版とほぼ同じだが、意図的な改変が全般的に加えられている。
[編集] あらすじ
注意:以降の記述で物語・作品・登場人物に関する核心部分が明かされています。免責事項もお読みください。
第三次世界大戦後。かつてのアメリカ合衆国が事実上崩壊し、独裁者アダム・サトラーによって全体主義国家と化したイングランド。
11月4日の夜、国営放送BTNに勤務する女性イヴィー・ハモンドは、やむを得ない事情から夜間外出禁止令を破って外に出るが、秘密警察ザ・フィンガーの警察官であるフィンガーマンに発見され強姦されかかる。そこにガイ・フォークスの仮面を被る謎の男“V”が現れ、3人のフィンガーマンを倒してイヴィーを救った。彼女はこの奇妙な男と徐々に関わりを持つようになる。
Vの正体は自分を怪物に変えた者たちに血の報いを与えようとする復讐鬼であり、さらには現在の全体主義体制の転覆をも目論むテロリストだった。Vは手始めとして、11月5日午前0時にオールドベイリーを爆破。同日午後にはロンドンにある国営放送BTNの放送局を乗っ取り、全国放送で国の圧制を糾弾、市民に対して次の11月5日に国会議事堂の前に集結するよう呼びかける。
[編集] キャスト
| 役名 | 俳優 | 日本語吹替 |
|---|---|---|
| V | ヒューゴ・ウィーヴィング | 菅生隆之 |
| イヴィー・ハモンド | ナタリー・ポートマン | 浅野まゆみ |
| エリック・フィンチ警視 | スティーヴン・レイ | 屋良有作 |
| アダム・サトラー首相 | ジョン・ハート | 中博史 |
| ピーター・クリーディー | ティム・ピゴット=スミス | 佐々木勝彦 |
| ゴードン・ディートリッヒ | スティーヴン・フライ | 島香裕 |
| プロセロ | ロジャー・アラム | 長克巳 |
| リリアン司教 | ジョン・スタンディング | 村松康雄 |
| デリア・サリッジ | シニード・キューザック | 沢田敏子 |
| ドミニク警部 | ルパート・グレイヴス | 山野井仁 |
| ダスコム | ベン・マイルズ | 成田剣 |
| ヴァレリー | ナターシャ・ワイトマン | 渡辺美佐 |
[編集] スタッフ
- 監督:ジェームズ・マクティーグ
- 脚本:ウォシャウスキー兄弟
- 製作:ジョエル・シルバー、ウォシャウスキー兄弟
- 視覚効果:フレームストアCFC
- 音楽:ダリオ・マリアネッリ
[編集] 原作との相違点
- イヴィー・ハモンドの年齢がかなり上がっており、社会人になっている。
- ノースファイアー党の党首の名前がアダム・スーザンからアダム・サトラー に変更されている。
- 原作の舞台は1997年〜1998年だが、映画ではもっと後の時代に変更されている。
- 映画には国を治めるスーパーコンピューター『フェイト』が登場せず、イングランドもアダムの意思により統治されているため、プロパガンダ放送の題名が『ヴォイス・オブ・フェイト』から『ヴォイス・オブ・ロンドン』へ変更されている。
- 原作における秘密警察ザ・フィンガーの責任者はデレク・アーモンドであり、彼がVに殺害された後にピーター・クリーディーが後釜に座るのだが、映画版ではデレクは登場せず、初めからクリーディーが責任者である。ゆえに、デレクの妻で原作においては重要な役割を果たしたローズマリーも登場せず、クリーディーも「アダムから頻繁に愚痴られる」等のデレクの設定を一部受け継いでいる。
- 終盤の「ロンドン市民がVの仮装をして議事堂前に集う」という場面は映画版のオリジナルである。
- 原作でV(とイヴィー)は、議事堂、裁判所、ジョーダン・タワー(監視機関ジ・アイ本拠地)と旧郵便タワー(盗聴機関ジ・イヤー本拠地)、そして最後にダウニング街という順に爆破するが、映画版では最初に裁判所、終盤に議事堂の2回になっている(厳密にはもう1か所あるが、時限爆弾を解体され失敗)。なお、序曲1812年が実際に流れるのは映画版のみであり、原作では楽譜は登場するものの音楽は流れていない。
- 国営放送の略称がNTVからBTN (British Television Network) に変更されている。
- ゴードンがイヴィーの上司で同性愛者という設定は映画オリジナル。
[編集] その他・備考
V役のヒューゴ・ウィーヴィングは、劇中では一度も素顔を見せず全編仮面を付けたままで出演した(ただし、ラスト近くでVの仮装をした群集がいっせいに仮面を脱ぐシーンでは、ヒューゴ・ウィーヴィングの姿が一瞬だけ確認できる)。Vの台詞はマスクで声が通りにくいため、ヒューゴ・ウィーヴィングが撮影後に入れ直した。脚本が完成した時点ではヒューゴ・ウィーヴィングがV役の候補であったが、別の映画作品の撮影のためにオファーを断り、イギリス人俳優のジェームズ・ピュアフォイが抜擢された。だが、マスクをつけたままの演技にストレスを感じ、撮影に入って約1か月で降板となり[4]、別作品の撮影を終えたウィーヴィングが再び抜擢された。しかし、公開済みの本編ではピュアフォイが演じたVのシーンもいくつか含まれている。ここも後にウィーヴィングが声だけ入れ直した。
ナタリー・ポートマンは、オーディションを受けてイヴィー役を勝ち取り、その際に監督から「髪の毛を剃ることになる」と言われるも迷うことなく承諾。彼女は丸坊主姿で第58回カンヌ国際映画祭にも出席した。
- 本作完成後に撮影監督を務めたエイドリアン・ビドルが急逝。エンドロールには弔辞が記されている。
[編集] 豆知識
- 冒頭のVの "Remember, remember, the 5th of November. The gunpowder treason and plot. I know of no reason why the gunpowder treason, should ever be forgot." というセリフは、マザーグースの一節である。その他にも多くの言葉遊びがあり、特にウィリアム・シェイクスピアの著書からの引用が多い(『マクベス』、『十二夜』、『ハムレット』、『リチャード三世』など)。
- 物語の後半、Vがクリーディーと交渉する場面で使用されたベートーヴェンの交響曲「第5番ハ短調(運命)」の「ダダダダーン」というフレーズは、モールス符号で「V」を意味する。
- 『巌窟王』の映画版が、Vの好きな映画として出てくる。彼はイヴィーとそれを2人で見たり、1人で見ながら甲冑相手にフェンシングと思しき行為をしていた。
[編集] 脚注
- ^ a b c “V for Vendetta (2005)” (英語). Box Office Mojo. 2010年4月6日閲覧。
- ^ “日本映画産業統計 過去興行収入上位作品 (興収10億円以上番組) 2000年(1月~12月)”. 社団法人日本映画製作者連盟. 2010年4月6日閲覧。
- ^ C Is for Controversy | Columns | SCI FI Weekly
- ^ “James Purefoy Quit 'V for Vendetta' Because He Hated Wearing The Mask”. starpulse.com. 2008年5月11日閲覧。
[編集] 関連項目
[編集] 外部リンク