Tバック

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動: 案内検索
Tバック(G-string)水着の背面

Tバック(ティーバック、T-back)とは、臀部を露出した水着及び下着(下穿き)の一種で、和製英語である。海外ではソング(thong)、タンガ(tanga)、Gストリング(G-String)等に詳細に分類されているが、日本ではこれらの下着の総称として用いられる事が多い。

バックスタイルがT字型でカットされたデザインになっており、外形がアルファベットのTの字に見える事から、その様に名付けられた。フロントは普通のハイレグビキニの形になっているが、バックはゴム紐か細い布になっており、布が尻間に食い込むため、独特の穿き心地や様々な利点を持つ上、最小限の布で最大のフィット感を得られる下着の一つである。

本意としては競泳水着の背中部分がT字になっている物を言うが、本項では下着や水着のボトム形状を指し示す。

デザイン[編集]

Tバックには大きく分けて2種類あり、バックがゴム紐のものと布のものである。ゴム紐のものを特にGストリングと呼ぶ場合もある。特に弱いゴム紐の場合、穿いている感触は全く無く、穿いている事を忘れてしまう事もある。布の場合は、肛門に常に布の感触があるが、優しい布の感触には別の魅力があり、特にこれを好む人もいる[要出典]

Tバック(cheeky)を穿いた女性
Cストリング

英語に於けるTバック或いはストリングバック(: T-back,string back)は、フロントが普通のビキニであるのは日本と同じだが、バックに当て布がなく、結び紐でT字を描くものに限られる。総称としては、欧米ではソング(: thong)やタンガ(西: tanga)が一般的であり、TバックやGストリング又はトライアングルバック(G-string,triangle back)・Vストリング又はVバック(V-string,V-back、バック中央に紐で小さな逆三角を描くもの)・チーキー(cheeky、バックの下半分だけが露出したもの)・Cストリング又はCバック(C-string,C-back 、紐が一切ないもの)などはその下位区分となるが、Gストリングはしばしばソングと混用される。

来歴[編集]

元々、ブラジルの先住民がアマゾン川で漁をする際にカンディルと呼ばれるナマズの一種が尿道肛門から侵入する事を防止するために穿いていたふんどしの様なものがその源流とされている。このため、ブラジル人にとってTバックは民族衣装としての側面を持っており、有名なリオカーニバルをはじめ、サンバダンサーはTバック衣装を着用する事が多い。

20世紀前半からストリップやダンサーなどは身に付けていたが、一般には1970年代南アメリカ、特にブラジルで水着から流行が始まったものである。欧米では1990年代から安定した人気を得ており、特に北欧や東欧諸国では大衆に受けいれられ、今日では一般化している。日本でも週刊現代でTバックを初めて紹介[要出典]し、その後も度々紹介した事があり、最近では「日本Tバック史」まで企画している[1]

着用[編集]

Tバックはバックの生地の面積が小さいため、お尻の二つの山の間を布が通り、お尻の丸みがきれいに出る効果、そしてスカートズボンなどを穿く時にショーツラインブリーフラインがアウターに響かない、という2つの実用的な機能を持っている。浴衣着物などの和服を着用する際も、ラインを見せない様にするために着用する場合が多い。

この様に、実用性に富む下着である一方で、臀部が露出されるためセックスアピールに富むファッションでもあり、近年では若い女性やAV女優を中心に着用者が増えている。

さらには、ローライズパンツを穿いた時にあえてウエスト部分から下着(Tバック)をはみ出させて見せパンとしてファッションの一部にしたり、露出度が高いためセクシーランジェリーとして愛用している人もいる。 女性用では、エアロビクスのアンダーショーツや水着のアンダーショーツとしてもTバックが用いられている。これは、水着やレオタードに下着の輪郭が浮き上がる事を防ぐためである。

Tバックは、バックの生地が肛門とこすれ合いやすい構造になっている事から、長時間の着用で不衛生な状態になりやすい。肛門から付着したバクテリアの繁殖により尿路感染症に結びつく可能性や、きつめのローカットジーンズでのTバック着用によりや肛門の裂傷を引き起こす原因になる可能性も指摘されており、着用者は注意する必要がある。 男性の場合は、放熱の役割をも果たす陰嚢が放熱せず蒸れ温度が上昇し、前面の布地が陰嚢の分泌物で汚れる上、精子数が低下し精力減退になる恐れがあるので、着用時間は限定されるべきである[要出典]

男性用のTバック[編集]

Tバック(thong)を穿いた男性

最近になって、男性の間でも、Tバックの機能的特長が注目され、インターネット販売などにより、実用水着や実用下着としての普及もアダルト層を中心にかなり進んでいる。また、筋肉を全く圧迫しない事による抜群の動きやすさや、局部を安定させる目的のスポーツ用下着として、その優れた機能性と着用感がスポーツ競技者を中心に注目されている。

また、昔から、男性バレエダンサーや男子フィギュアスケート選手などは、ヒップラインを綺麗の出し、足を長く見せるために、ダンスベルトというTバックショーツを着用している。スポーツ用サポーターとしても、最初は相撲用として開発されたが[要出典]ジョックストラップの後ろをTバックにしたものが有り、、現在では相撲に限らず、ジョックストラップを好まないアスリート達に、内外を問わず愛用されている[要出典]。水泳用サポーターとしても、Tバック愛用者が増えてきており、このように、男性用Tバックは決して珍しいものではなく、実用下着として立派に普及している。

Tバック水着[編集]

バブル期末の1980年代末に、Tバック水着が男女共流行した。元々日本では男性が六尺褌を着用し、臀部を露出して泳ぐ事は一般的であったため(六尺褌#水着としての六尺褌を参照)、当初は公営プール等でも着用が認められていた。しかし1992年、臀部が露わな男性が多い事への苦情があったため、神宮プール(当時)などの都心のプールではTバック水着や褌を着用する事が禁止され、その後も少しずつ増加し、2011年時点では都内近郊で褌やTバック水着を着用できる公営プールは数少ない(皆無ではない)。このため、都内近郊でTバック水着を着用して遊泳したい場合は、ホテルのプールなどに行くか、海水浴場などで着用する場合が一般的である。

一方、東海地方などブラジルを初めとする中南米労働者が多く、外国人の多く来るプールではTバック水着に対して寛容である。

女性用のTバック水着は、普通のTの形をしたものの他、Tの形の前後に飾りを入れたり、フロント状にするために薄い布を飾ったりするタイプもある。

普及状況[編集]

  • 小林製薬2002年に実施した消費者アンケートでは、16~39歳の女性でTバックショーツを37%の人が所有しており、そのうち月1回以上使用している人が半数近くいるという結果が出ている[2]
  • サンケイリビング新聞社が、2010年2月にシティリビングホームページ 「Citywave」メール会員に対して実施したWEBアンケート(集計数415人、平均年齢33.0歳)では、Tバックショーツを持っている人は全体で42.4%、30~34歳は51.2%と過半数が所有している。また、所有者全体の平均枚数は4.5枚であり、年代別では20代が最も多く5.6枚という結果となっている[3]

関連商品[編集]

脚注[編集]

  1. ^ 2011年12月10日号にこの特集が掲載された。
  2. ^ 女性のTバックショーツの使用実態(小林製薬)小林製薬ニュースリリース 2002年3月19日(2007年1月4日時点のインターネット・アーカイブ
  3. ^ OLマーケットレポート「OLの下着に関する調査」”. サンケイリビング新聞社 (2010年3月15日). 2014年8月28日閲覧。

関連項目[編集]