Socket 754

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Socket 754
ソケット形式 PGA-ZIF
チップ形状 OPGA
接点数(ピン数) 754
FSB周波数 200 MHz システムクロック
800 MHz HyperTransport
電圧範囲 0.8 - 1.55 V
採用プロセッサ AMD Athlon 64 (2800+ - 3700+)
AMD Sempron (2500+ - )
AMD Turion 64 (ML and MT)
AMD Mobile Athlon 64 (2800+ - 4000+)

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Socket 754は、アドバンスト・マイクロ・デバイセズ(AMD)がAthlon XPプラットフォーム(Socket 462、またはSocket Aと呼ばれる)の後継として開発したCPUソケットである。Socket 754はAMD64(新規開発された64ビット命令セット)をサポートした最初のソケットである。

他のソケットとの比較[編集]

Socket 754はAMDのAthlon 64デスクトッププロセッサ専用のソケットであった。その後、新しいソケットレイアウトのSocket 939Socket AM2が導入されたことで、Socket 754 はAthlon 64Sempronプロセッサを使用するための、低価格向けソケットとなった。Socket 754は、Socket 939と比較するといくつかの違いがある。

  • シングルチャネルメモリコントローラ(64ビット幅)で、最大3枚のDIMMをサポート。(デュアルチャネルをサポートしない)
  • より低いHyperTransportの速度。(800MHz双方向、16ビット幅、アップ/ダウンストリーム)
  • より低い実効データ帯域。(9.6GB/s)
  • より低いマザーボードの製造コスト。

AMDはSocket 754をデスクトップ向けの低価格プラットフォームとして宣伝し、ミッドレンジ/ハイエンドユーザにSocket 939(その後ではSocket AM2)を使用することを推奨したが、Socket 754はモバイル向けのハイエンドソリューションとして使用された。HP zv6000シリーズを除いて、Socket 939用のAthlon 64プロセッサが、モバイル向けとして発売されていなかったためである。最近では、デュアルコアプロセッサとDDR2 SDRAMをサポートすることで、Socket S1がモバイル向けのSocket 754を置き換える予定である。

供給期間[編集]

Socket 754を使用した最初のプロセッサは、2003年の前半に市場に投入された。Socket 754は、デスクトップ向けのSocket AM22006年5月23日に投入され、モバイル向けのSocket S1が投入されたことで、徐々に終息した。

関連項目[編集]