Saint Foire Festival

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Saint Foire Festival』(以下略称としてSFFを使用)は、鬼頭えんによる成人向け漫画作品。同人誌として刊行されているほか、カゲキヤ出版より『聖フォワール祭』と改題されフルカラー電子書籍として配信されている。

キリスト教社会の中世ヨーロッパを舞台とし、架空の祭事を中心とした事件を描く。世界観を共有しているもののエピソードごとに舞台と登場人物が入れ替わる連作である。

ストーリー[編集]

聖人フォワールを讃える『聖フォワール祭』。この祭の日にキスをした恋人たちは幸せになれるという。

シリーズ[編集]

本編[編集]

1[編集]

コミックマーケット78発行。SFFシリーズ第一作目。当記事では便宜上「1」としているが、正式タイトルは「Saint Foire Festival」のみ。

登場人物
ジゼル
聖フォワールのキスに憧れて,幼馴染みのヒューとキスを練習している村娘。父の戦死によって酒浸りになった母の姿に傷つきながらも、気丈に振る舞っている。
ヒュー
ジゼルの恋人である青年。母親に振り回されるジゼルの身を案じている。

2[編集]

サンシャインクリエイション49発行。この作品からナンバリングがされるようになった。

登場人物
ケッティ
男勝りな孤児の少女。ロアンに好意を抱いており、『決闘』に勝利したら聖フォワールのキスをしろという約束を取り付けた。
ロアン
毛織物工場の一人息子。ケッティの喧嘩友達で、彼女と度々『決闘』を行なっている。
ブラザー・カラハン
孤児院を営む教会の修道士。心優しい男性。

3~5[編集]

SFFシリーズ初の続刊もの。全三巻。3がコミックマーケット79、4がCOMIC1★5、5がコミックマーケット80において発行された。

登場人物
リチルディス
幼馴染みである従者・ゴーウェンと結ばれることを夢見る貴族の少女。長い金髪と碧眼が特徴で小柄な体格をしている。
彼と共に聖フォワール祭へ行くことを望んでいたが、父親亡き後彼女の後見人となった叔父・マストンによって強引に結婚を決められる。
ゴーウェン・アクィナス
リチルディスの世話役である7つ年上の幼馴染みで、長い黒髪に端整な容姿を持つ長身の青年。瞳の色は明るい榛色
以前はリチルディスの父の従者をしていたが、主人亡き後、リチルディスの乳母・サラと共に叔父の使用人となる。
イングランド人ではあるが中東系との混血であるため、肌の色は浅黒い。
幼い頃は彼女のことを「リィ」という愛称で呼んでいた。
サー・アプリカヌス
リチルディスの叔父が強引に結婚相手として定めた、中年の有力貴族。
eve Richildis 1~2 [編集]

3~5連作の後日談にあたるエピソードが語られている。1がコミックマーケット82、2がサンシャインクリエイション58にて刊行。

6~8 Mabel[編集]

6より始まった続刊第2シリーズ。2013年4月現在三巻発行、6がコミックマーケット81、7がCOMIC1★6、8がコミティア100において発行された。以下続刊未定。 「6」以降、「eve」に倣いタイトルにヒロインの名前が織り込まれている。

登場人物
メイベル
仕えている主人と共に聖フォワールの巡礼の旅をしている孤児の少女。幼い頃にハリィと「聖フォワールのキス」を交わしたことがある。
ハリィ
かつては未来を教える「天使の声」が聞けるとして、人々から預言者として持て囃されていた青年。
子供の頃に交わしたメイベルとのキスがきっかけでその力がなくなってからは、教会の庇護を失い放浪していた。偶然果たされたメイベルとの再会に心躍らせるが…。
トリスタン
預言の力を失ってからのハリィが、共に旅をしている黒髪の青年。ハリィには好意的に接しているが、メイベルに対しては冷たい。

9 Anessa[編集]

コミックマーケット83発行。

登場人物
アネッサ
仕立て屋の使用人として働く農奴の女性。跡取り息子であるライオネルと恋に落ち、一夜を明かす。
ライオネル
街で評判の仕立て屋の一人息子で、アネッサの恋人である心優しい青年。
ヘイグ
アネッサと同じ職場で働く中年の使用人。女癖が悪い為周囲からの評判は良くない。

10 Matty[編集]

サンシャインクリエイション61発行。

マティ
聖フォワールのキスに、マリウスへの恋心の成就を願う少女。現在、シリーズ中最も年齢が幼い。姉との仲も良いが、「妹の自分はいつも後回し」が口癖になっている。
クレア
マティの姉。貴族の青年オズワルドとに求婚されている。
マリウス
羊飼いの青年で、マティら姉妹との親交も篤い。マティに恋心を抱かれている。

eve[編集]

聖フォワール祭に直接関わる話ではなく、キリスト教会やそれに纏わるエピソードをお題として描かれている番外編シリーズ。

eve Mia[編集]

コミティア95発行。

登場人物
ミア
賢女[1]を祖母に持つ町娘。祖母が作った薬を売って家計を助けようとしていたのだが……。

eve Greta[編集]

コミティア96発行。

登場人物
シスター・グレタ
聖フォワール修道院に住む見習い修道女。聖フォワール祭の七日前より悪魔の声が聞こえると訴えたことで懲罰房に閉じ込められてしまう。

eve Mora[編集]

コミックマーケット80において「5」とともに発行された。

登場人物
モーラ
夫が修道僧になったことで、一年に一度の聖フォワール祭の日のみ夫と逢うことを許されている人妻。
トーマス
修道院へ入ったモーラの夫。しかし家を出てから数年間、一度として妻のところへ帰っていない。

eve Olwen 1~3[編集]

2013年4月現在三巻発行、1がコミティア98、2がコミティア99、3がコミティア101において発行された。

登場人物
オルウェン
イングランドからセシルの家に輿入れしてきたサクソンの女性。器量良しだが非常に無愛想で刺々しい態度を取る。3~5に登場するゴーウェンの実姉であり、五人兄弟の第四子だが、兄弟のなかで最も剣の腕が立つ。因みに繕い物のような針仕事も得意としている。弟同様長い黒髪(ゴーウェンの黒髪に比べると濃いブラウンより)と麗しい容姿、薄い褐色の肌を持つが、瞳の色は暗めの緑色をしている。身体的にも恵まれており、先述のように片手でやすやすと剣を振るう腕力やセシルが自力脱出が不可能な量の藁を吹き飛ばすだけの筋力を備えている。身長も周りの女性に比べると高い(当時の一般の男性と同程度)。
『eve Olwen』の時点でセシルと間に子供はいないが、『eve Richildis』時系列ではいっぱい子宝に恵まれた(全員男の子)。また、元々男兄弟で子供も男の子だったため、家族に女の子が来て喜んでいる。
セシル・アブ・ロカヴァルフ
ウェールズの地方領主の跡継ぎ。こちらも妻に対して毒のある態度で接している。様々な事情で結婚が先送りにされているなか、オルウェンが誓いを立てている「フォワール」の話を聞き……。『eve Richildis』時系列では領主になり、威厳のためか髭を生やしている。金髪好き(人間に限らず)。

eve Evelyn[編集]

2013年10月現在二巻発行、1はコミックマーケット82、2はコミティア104において発行された。『eve Richildis』と同時に刊行。

登場人物
イヴリン・ハーカー
爵位を買った元商家の貴族。気丈な性格の少女だが、聖フォワールのキスに夢見る乙女。幼い頃にバートラムへの告白を彼の『性癖』により拒まれて以来、ショックで重度の男嫌いになっている。
バートラム・アクィナス
アクィナス家の三男坊。ゴーウェン・オルウェンの実兄。女性に対して一度も勃起したことがなく、男性と関係を持っているゲイ寄りのバイセクシャル
ルシアン・ブランシャール
ノルマン人の貴族。可憐な女性のような容姿を持つが男性。声も含めての女装が得意。バートラムとは因縁浅からぬ関係。実はそのバートラムが遠因となり、親によって顔も会わせない内からイヴリンとの結婚を命じられていた。

脚注[編集]

  1. ^ 村に一人は居たとされる、製薬や産婆などを務めていた女性。教会の勢力が強まるにつれ、魔女と呼ばれ迫害されるようになった。