SKSカービン

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SKS(シモノフ自動装填カービン)
SKS Flickr.jpg
SKS
SKS(シモノフ自動装填カービン)
種類 軍用小銃
製造国 ソビエト連邦の旗 ソビエト連邦
設計・製造 セルゲイ・ガブリロビッチ・シモノフ(設計技師)
年代 第二次世界大戦
仕様
種別 自動小銃
口径 7.62mm
銃身長 521mm
ライフリング 4条右転
使用弾薬 7.62x39mm弾
装弾数 10発
作動方式 ガス圧利用(ショートストロークピストン式)、ティルティングボルト
全長 1,021mm
重量 3,850g
銃口初速 735m/秒
有効射程 400m
歴史
設計年 1944年
製造期間 1945年-
配備期間 1945年-
配備先 ソビエト連邦軍
関連戦争・紛争 中印国境紛争
ベトナム戦争
バリエーション バリエーションを参照
製造数 1,500万丁以上
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SKSロシア語Самозарядный карабин Симонова, СКС (Samozaryadniy Karabin Simonova, SKS))は、1945年ソビエト連邦(以下「ソ連」と表記)で制式採用された小型自動小銃カービン)である。

概要[編集]

SKSは、独ソ戦最中の1943年に採用された7.62x39mm弾を使用する最初の制式小銃である。

欧州軍の伝統から発展した独自の縦深戦略理論を有したソ連軍では、第二次世界大戦前から自動小銃の研究が盛んであり、ロシア帝国軍時代に最初期のセミ/フルオート両用の自動小銃であるフェドロフM1916を既に採用していた実績があり、独ソ戦以前からSVT-40などが既に採用されていた。

SKSはフェドロフの下で育成された銃器デザイナー達のひとりであり、AVS-36PTRS1941などを設計した実績のあったシモノフが設計した自動小銃である。

SKSが開発された時期には、独ソ戦で使用されたMP43がソ連のデザイナー達にも大きな影響を与えており、ミハイル・カラシニコフの設計したAK-47アサルトライフルはMP43の影響を強く受けたデザインだったが、SKSは独立したグリップや着脱式弾倉は備えず、ガスピストンが銃身上部に配置される他は従来型の自動小銃と同様の形状となっている。

閉鎖機構はシモノフが設計し実績のあったPTRS1941と同様のティルティング・ボルト式を採用している。

また、AVS-36やSVT-40が採用したもののマガジン・リップ部の変形による給弾不良を起こしやすかった着脱式弾倉は採用せず、固定弾倉へのストリッパー・クリップ装弾を採用しているが、これによりSKSの堅牢さと信頼性は高まっている。

特徴[編集]

マガジンは固定式で、弾薬は専用のクリップで纏められたものを押し込む方式であり、M1ガーランドの8連エンブロック・クリップよりもSKSの10連ストリッパー・クリップは弾を嵌めるのが容易である。装填終了後にボルト・キャリアを少し引くと、ボルトストップが解除される仕組みであるため、クリップが無くても指で1発ずつ押し込む事もできる。また、米国などではサードパーティ製の多弾数の着脱式マガジンなども市販されており、固定マガジンの底部を取り外すだけで換装出来、固定マガジン底部のリリース・レバーがマガジン・キャッチとなる。

バレル下部には折り畳み式の銃剣を備えており、スパイク型とナイフ型の二形態がある。折り畳まれた際には、先端が銃口と反対側へ向いた状態でハンドガード内に収納される

近年では白兵戦用の銃剣術の重要度は低下しているが、SKSを長く使用して来た中国では、依然として日本式の銃剣術が重要な兵技のひとつとして教育されている。 また、ホーム・プロテクションやサバイバル用途でSKSを購入する米国人にとって、銃剣の威圧感と槍としての戦闘力は大きな魅力と映っており、これがSKS人気を高めた要因のひとつでもあった。

安全装置はトリガーをロックするだけの単純なものだが、レバーが小さいため操作の際はAK同様に必ずストックから右手を離す必要があり、これは暴発事故を防ぐための、ソ連火器に共通する配慮である。

7.62x39mm弾は軍用小銃の弾薬として世界中で使われており、フルサイズの7.62x51mm弾7.62x54mmR弾に比べると反動も弱く撃ち易い。

運用[編集]

SKSを持ったベトコン:1968年

1945年ソ連軍歩兵銃用として採用されたSKSは、ソ連本国以外の幾つかの国でも主力小銃としてライセンス生産された。しかし、1947年AK-47が開発され、その後ソ連軍で採用されると、徐々に二線級兵器に格下げされ、砲兵など軽装備の兵科用として1950年代までに細々と生産されるに至った。

フルオート射撃が可能な多弾数のアサルトライフルが主流となりつつある時代に、フルオートができない(中国では着脱マガジン、セミ・フルオートの切り替えができる改良型の63式自動歩槍も作られた)、あるいはできたとしても大きなボルト・キャリアが前後に動く振動で集弾性が悪くなり、反動の制御が難しい曲銃床のSKSでは時代遅れになったためだった。

しかし、SKSを供与された中国やベトナムアフリカ諸国などでは、AKよりも単純な構造で故障が少なく狙撃に向いた特性と、フルオート銃と違い大量の弾薬マガジンを供給する必要がない経済性からSKSは国情に合った援助として大歓迎され、国産化されるなどしながら現在に至るまで長く使用されている。

SKSはそれほど精度の良くない7.62x39mm弾を使いながら、AKより長い銃身から発射されるため集弾性が向上しており、市街地やジャングルのような近接戦闘では速射(突撃射撃)も行える軽便さが兼備されていたため、SKSを装備した軍ではシモノフが企図したM1カービンのような使途よりも、M1ガーランドに近い自動小銃としての運用が主となった。

財政的に余裕の無い時代が続いた中国では、AKよりも構造が単純で故障も少ないSKSが1956年から56式半自動歩槍として国産化され、1962年中印国境紛争で使われた。1960年代までのベトナム戦争では北ベトナム軍ベトコン勢力の主力装備としてソ連・中国からSKS(ベトナム語ではCKC セー・カー・セーと呼ばれる)が供与されていた。

現在のアメリカにおいても人気がある銃で、アメリカ人好みの木製銃床の自動小銃であること、比較的安価であることなどが主な理由となっている。そのため、カスタムパーツが多く発売されている。

バリエーション[編集]

ソビエト連邦の旗 ソビエト連邦/ロシアの旗 ロシア

儀仗隊モデル
ソ連ロシアの式典などで見られる儀仗隊モデル。金属パーツ全体にクロムメッキが施され、木製ストックの色が明るくなっている。
OP SKS
ソ連民主化後、ロシアのモロト社が生産したSKS。長銃身タイプで銃剣がなく、機関部付近の右側にスイベルリングがある。

中華人民共和国の旗 中国

ノリンコ56式半自動歩槍
1956年に開発されたノリンコ製SKS。中国人民解放軍武装警察で採用された。通常のナイフ型銃剣の他に、56式自動歩槍と同じスパイクバヨネットになっているモデルがある。2008年には全て退役済みだが、民間向けに製造されるSKSコピーの元になった他、改良型の63式が製造されている。
ノリンコ63式自動歩槍
1963年に開発された中国カービンライフル。56式自動歩槍と56式半自動歩槍の長所を組み合わせる形で作られている。外見はSKSだが、閉鎖方式がターンロックボルト方式に変更され、ガスバイパスに規制子を追加、マガジンの着脱、フルオート射撃が可能となっている。人民軍での評判は上々で、特に単射での精度では56式自動歩槍に勝っていたが、仕上げが雑で精度が悪い。アルバニアアフガニスタンなどに輸出され、今も現地版を製造しているところがある。
ノリンコ68式自動歩槍
かつて冷戦期に西側へ63式の情報が流れた際に付けられていた呼称。68式=63式であり、68式自動歩槍というモデルが存在している訳ではない。
ノリンコ製SKS
上記のライフルを民間向けに改造したもの。アメリカなどの海外市場で販売された。モデルDは元々は着剣機構などを備えていたが、輸出の際に法律違反となるために取り外された。モデルMは最初から装着されていない。更にそれぞれのモデルには、バレルの長い順にパラトルーパー、シャープシューター、スポーターと分けられている。

朝鮮民主主義人民共和国の旗 北朝鮮

63式小銃
北朝鮮で1963年から製造されていたが、現在は製造中止となっており、生産数も少ない。中国製のノリンコ63式自動歩槍とは関係がない。最初のモデルはほぼオリジナルSKSに近い形で作られ、銃剣もナイフ型である。次のモデルではユーゴスラビアのM59/66と同じガス遮断弁兼用フロントサイトとマズルアダプター(ただし、着脱はできないもの)が追加された。三番目のモデルは下方に折り畳んでいた銃剣が側面から畳むようになっている。

ベトナムの旗 ベトナム

1式カービン
ベトナムで製造されていたSKSで、生産数は少ない。元々ベトナム戦争時代にソ連や中国からSKSや56式半自動歩槍を供与されており、その自国生産バージョンといえる。バレルはクロームメッキ加工が施されている。

ポーランドの旗 ポーランド

ポーランドksK
SKSのポーランド製コピー。ksKは:karabin samopowtarzalny Simonova :Simonov's semi-automatic rifleの略。SKSと特に変わったところはない。

東ドイツの旗 東ドイツ

KarS
東ドイツで短い期間だけ製造されていたSKSのコピー。KarSとはKarabiner-S(S型カービン)の意。細部が若干変更されているが、基本的にはオリジナルとほぼ同じである。

ユーゴスラビア社会主義連邦共和国の旗 ユーゴスラビア/セルビアの旗 セルビア

ユーゴスラビアPAP M59
1959年からユーゴスラビア連邦で製造されたSKS。銃剣はナイフ型である。PAPはセルビア・クロアチア語でPolu-automatska puška(:Simonov's semi-automatic rifle)の略で、他にPapovkaというニックネームを持つ。その殆どが、後にM59/66へと改修された。
ユーゴスラビアPAP M59/66
M59の改良型。新規生産の他に、オプションパーツを取り付けてM59/66相当に改修したM59がある。22mmライフルグレネードを発射するために、NATO規格のガス遮断装置兼用のフロントサイトとマズルアダプターが追加された。このライフルグレネードは空砲で射撃するタイプで、通常射撃時には寝かされているフロントサイトを起こすことで機関部へのガスの流入が止まり、火薬の燃焼による圧力を全てグレネードに伝える。このサイトにはトリチウムリンを使っており、夜間でも照準を行うことが出来る。また、このマズルアダプターはAKMライセンス生産型であるツァスタバ M70にも装着することが可能。現在はザスタバ社が製造している。
ザスタバ LKP-66
ザスタバが製造している民間狩猟用のSKS。銃剣と着剣機構を取り外し、スコープマウントを標準装備した他、二分割されていたストックがレミントンM700のような一体型の木製ストック(モンテカルロ式と称される)に換装されている。取り回し易さを向上させるためか、マガジンはストックから突き出ない程度に短縮され、装弾数も七発に減っている。

アルバニアの旗 アルバニア

July 10 ライフル
アルバニア製のSKS。ストックがガスバイパスのパイプを覆う程度に延長され、コッキングハンドルがAK-47と同じデザインになっている。


採用国[編集]

脚注[編集]

登場作品[編集]

関連項目[編集]

外部リンク[編集]