SIG SG550

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動: 案内検索
SIG SG550
Stgw 90.jpg
SIG SG550
SIG SG550
種類 アサルトライフル
製造国 スイスの旗 スイス
設計・製造 シグ
仕様
種別 アサルトライフル
口径 5.56mm
銃身長 528mm
ライフリング 6条
使用弾薬 Gw Pat. 90 5.6mm
および5.56mm NATO弾
装弾数 10発、20発、30発(湾曲箱形弾倉
作動方式 長ガス・ピストン方式
回転ボルト閉鎖
全長 998mm(銃床展開時)
772mm(銃床折りたたみ時)
重量 4,050g
発射速度 700発/分
銃口初速 905m/秒
有効射程 300m/450m
歴史
配備期間 1986年-
テンプレートを表示

SIG SG550は、シグ社(現スイス・アームズ社)により、スイスで開発されたアサルトライフル大量生産されたアサルトライフルの中でも命中精度が高いの一つで、折りたたみ式二脚と折りたたみ式銃床が標準となっている。

AR-18の影響を受けて登場した欧州製アサルトライフルだが、動作機構はAK-47を単純化させ、ガス・ピストンにリコイル・スプリングガイドを兼用させた独自の構造となっている。

スイス軍向けに60万丁以上が生産され、SIG SG510とともに現在も採用されている。スイスでは、徴兵期間を終えた国民に小銃を貸与しており、家庭での管理も許されていた。現在は事故防止のため郵便局などが一括管理をしている。本銃とその派生型は輸出も行われている。

歴史と概要[編集]

射撃演習の帰途、SIG SG550を携帯したまま買い物をする予備役兵
スイスは永世中立国であると同時に国民皆兵国家でもある

スイス軍は、1979年-1980年にかけて制式採用アサルトライフルの競作を実施し、これに応じるためシグ社はSIG SG540・SIG SG541を元に開発を行った。1983年にSIG SG550がスイス軍制式ライフルとして選ばれ、ドイツ語名"Sturmgewehr 90"(Stgw 90)、フランス語名"F ass 90"(Fusil d'assaut)と命名された。経済的な理由から、実際に量産が始まったのは1986年であった。

SIG 550は、交戦想定距離を300mとしており、弾頭のコアがだけのGw Pat. 90 5.6mm弾(実際の口径は5.56mm)を使用する。コアに鉛とスチールを用い、弾頭重量が0.1g小さいSS109 5.56mm NATO弾を使用することもできるが、命中精度は専用弾より劣る。専用弾を使用した場合、300mでの着弾範囲は7cm×7cmに収まる[1]

スコープなしの標準装備の照準器でも400mまで正確に射撃でき、スコープ使用時はこれが600mとなる。

SIG SG550/SG551/SG552は、共通のプラスチック弾倉を採用している。半透明なこの弾倉は、残弾数の確認が容易に行えるほか、無改造でジャングルスタイルが可能になっている。種類はSTANAG マガジンと同じく、20発装填のものと30発装填のものがある。

銃口の近くには銃身の熱さによって色が変わる特殊な金属リング部品が付いており、過熱状態を目視確認できる。

短縮化バージョンとしてSG 551とSG 552がある。これもSIG 550同様、命中精度と信頼性が高いため、世界中の特殊部隊やアメリカ連邦政府の各種機関で使用されている。

派生形[編集]

SIG SG551(展示物)
SIG SG552にオプションを取り付けた状態
半透明20発弾倉、装填された弾丸と、ジャングルスタイル用の結合ラグ2個が見える
SIG SG550 SP
民間用の半自動バージョン。装弾数が10発になっている。スイス国内で販売される場合はSturmgewehr 90 PEと呼ばれる。ザウエル&ゾーンブランドでSIG sport 550として発売されている。
SIG SG550 Sniper
狙撃用バージョンで、および警察の射撃手(射撃徽章所有者)・狙撃手によって使用される。
SIG SG550-1 Sniper
上記のバージョンに関連して、スコープが標準で取り付けられたもの。
SIG SG750
7.62mm NATO弾使用のSG550。ブリュッガー&トーメ社(B&T)との合作。2010年までの名称はSAPRだった。
SIG SG751
SG750の短銃身モデル。
SIG SG551
カービンバージョン。銃身が短く、ライフルグレネードは発射できない。
SIG SG551-A1
SG551のバレル延長カービンバージョン。ハンドガード、ピストルグリップ、ストックが黒色になっている。
SIG SG551 LB
SG551のバレル延長バージョン。ハンドガード、ピストルグリップ、ストックが黒色になっている。レシーバー上部にピカティニー・レールが取り付けてあり、リアサイトは取り外し可能。また、フロントサイトは折り畳み可能。
SIG SG551 SWAT
法執行機関向けに改修されたSG551。機関部上前方にピカティニー・レールが取り付けられ、各種光学機器が装着できるようになっており、銃床にチークパッド(頬当て)が取り付けられた。
SIG SPORT 551
SG551の民間用の半自動バージョン。装弾数が10発になっている。
SIG SG552
コマンドバージョン。SG551よりもさらにコンパクトになっており、ハンドガードと銃身が短くなっている。リコイルスプリングがボルトキャリア後ろに移された。
SIG SG552-1
SG552の改良型。
SIG SG553
SG552の改良型。リコイルスプリングがガスピストン部に戻された。
SIG SG553 LB
SG553のバレル延長バージョン。347mmの銃身を持つ。
SIG SG553 US
アメリカの市場向けにSTANAG マガジン対応したモデル。ローアーレシーバーが従来のプレス成型スチール・プレートから、鍛造軽合金の削りだしに変更されている。全長はSG552と同じ。
SIG SPORT 552
SG552の民間用の半自動バージョン。装弾数が10発になっている。
SG556
アメリカ市場向けの改良型。M16系STANAG マガジンを流用可能にし、従来の折り畳み式銃床からM4カービン系の伸縮式銃床(テレスコピック・ストック)へ変更、大型化したハンドガードやレシーバー上部には長めのピカティニー・レールを配置し、各種オプション取り付けを容易にするなど、米国内の流行に合わせたモデルである。
バリエーションとして以下の物がある。
SIG556 SWAT
ハンドガードにピカティニー・レールを増設した。
SIG556 Classic
従来のスタイルを好むユーザーに配慮し、銃床やハンドガードを本来のデザインに戻した。ただし、銃床にはSG550には無い伸縮機能が付いている。
SIG556 Classic SWAT
SWATのハンドガードにClassicの銃床を装備した。
SIG556 DMR
銃身を延長し、狙撃用の調整機能付き大型ストックとバイポッドを標準装備したモデル。
SIG556 SCM
民間向けのモデル。ストックがM16と同型の固定ストックになっている。
SIG556 コンパクト
10インチモデル。
SIG556R
7.62x39mm弾仕様のモデル。
民間販売用はセミオートのみだが、公的機関向け製品にはフルオートや3点バースト機構が搭載される。なお、SG556は米国内における銃規制法の影響から全ての製品が米国内工場で生産され、SIG社米国支部が販売を行っている。
SIG 522LR
訓練用小銃。.22LR弾を使用する。
形式
全長(mm)
銃身(mm)
重量(kg)
弾倉装弾数
発射速度(発/分)
SIG SG550
998(772)
528
4.05
20発または30発
700
SIG SG551
833(607)
363
3.4-3.6
SIG SG552
730(504)
226
3.2
780

(全長は銃床展開時、括弧内は銃床折りたたみ時を示す)

ギャラリー[編集]

登場作品[編集]

参考文献[編集]

  • règlement 53.96 Fusil d'assault 5,6 mm 1990 (取扱説明書)

関連項目[編集]

外部リンク[編集]